◆qqtckwrihのSSのまとめです。完結した作品および、新作告知、Wiki限定連載等を行っております(ハル SS Wiki)

【第二章:物語の描き方 前編】


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女「…さて、いよいよ本番なわけで」

男「おう」

女「先ずはどこから教えよっか?」

男「…SSの基本構成とかか?」

女「基本構成、か」

男「今、俺たちが会話してるのもその基本になるんだろ?」

女「うん、正解。このまんまだね」

男「説明っていう説明が難しいな」




女「…そもそも、台本形式SSの進行は"「」"と登場人物で成り立つ会話パートがメインなの」

女「難しく考える人もいるけど、本当はもっと単純なんだよね」


男「会話を考えるのは難しいかもしれないが、まずは簡単なところから書いてみるといいかもな」

女「うん。例えば…挨拶とか」

男「俺らみたいな、男と女が"こんにちわ"と交わすだけでも物語になるからな」

女「そこから、"今日はいい天気ですね"とかのやり取りだけでもSSの一つとして成り立つしね」

男「最も根本的な書き方や、進行を実際にやりながら説明してみるか?」


女「うん、それがいいね」

女「それじゃ…ヨーイ、スタッ!!」パチンッ!







……
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男「…あ、こんにちわ」

女「こんにちわー」

男「いい天気ですね」

女「そうですね」


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……






男「…うむ、短いがいい文だな」

女「たった4行だけど、やり取りは凄い伝わってくるね」

男「"これだけ?"と思うかもしれないが、たったこれだけでも立派なSSになってるな」

女「ここから会話のキャッチボールをして、どんどんSSを組み立てていくんだよ」

男「ふーむ…」


女「…」

女「…それじゃ、次のレベルにいってみよっか」


男「次のレベル?」


女「まずは、挨拶と天気がいいですねのやり取りだけでもSSになるのは分かったでしょ?」

女「今度はそこに、SSらしく擬音や色々と追加していってみようよ」





男「ふむ…」

女「擬音っていうのは重要で、その場面場面の雰囲気や実際の行動を現すものなの」

男「例えば?」

女「……えーと、こういうこと!」

男「ん…?」


女「…てぇいっ!」ビュンッ!!

……バキィッ!!!

男「いでぇっ!?」



女「…って感じで、擬音をつけることで殴ったり、叩いたり、色々な場面を再生できるのよ」

男「そ、そうなのか…」ズキズキ

女「じゃあ、さっきのやり取りにちょっとした擬音を追加してみましょう」

男「へい…」








……
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トコトコ……

男「…あ、こんにちわ」


女「こんにちわー」ニコッ


男「いい天気ですね」


女「そうですね」


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……










女「……さっきと比べて、どう?」

男「トコトコってのは歩く音、ニコッってのは笑顔か」

女「最初と比べて、だいぶ風景が浮かんできたでしょ?」

男「確かに、シーンを浮かべやすくなったな」

女「たった2つの擬音で、ここまで場面をしっかり浮かべられるようになるって凄いよね」

男「擬音って大事なんだな…」

女「そりゃそうよ、それがなかったら臨場感も何もないし」

男「…臨場感、か」


女「だけどね、擬音はつけすぎてもダメ。逆に訳が分からなくなったりすることが多いから。」

女「ニコッ、ニコッとかばっか笑みの擬音つけてると、その登場人物が変に見えたりするから」ニコッ


男「…今のタイミングとかも、おかしいよな」ニコッ

女「うん…。つけるタイミングも重要で、作者が"ここで笑顔が欲しい"っていう場面のみでつけるのがいいわね」ニコッ






男「…だけど、たまに笑顔が連続で必要なシーンとかあると思うんだ」

男「そういう場合はどうするんだ?」


女「それは簡単。擬音の変化をつけるの」

男「…変化?」

女「ニコッ、ハハハ、クスッ、キャハッ、フフッ、とか。」

男「こわ、きも」


…ゴチゴチィンッ!!!


女「……殴るわよ」ブルブル

男「す、既に殴ってる!い、痛いっ!!」プシューッ…




女「…折角説明してあげてるんだから、まじめに聞きなさい!」

男「ごめんなさい」

女「…話を戻すけど、笑顔が連続で必要になる場面なら、擬音に変化をつけてあげればいいの」

男「ふーん。じゃあ、さっきのシーンでやってみるか?」


女「いいわよ。じゃあ……」

女「…スタート!」パチンッ!






……
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トコトコ……


男「…あ、こんにちわ」


女「こんにちわー」ニコッ


男「いい天気ですね」


女「そうですね」フフッ


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……








女「……ってかんじかな」

男「おー、確かに違和感という違和感は…ない」

女「…」

男「…」

女「…」

男「……いや、少しあるな。ないっちゃないけど」

女「どっちよ」


男「いや、ないっちゃないんだ。だけど、俺の思い描いてたシーンとちょっと違う気がして」

女「…思い描いてた?」



男「今のシーン、擬音の追加で俺の中では、」

男「"天気のいい日に歩いていた俺が、可愛らしく笑みを浮かべるお前に出会った"」

男「そういうシーンなんだ」


女「…うん、だから?」

男「最後の"フフッ"って、いまいち力が足りないというか、なんか違和感が……」

女「あー…なるほどね」

男「言いたいことはわかるだろ?」

女「…つまり、こういうことでしょ?」









……
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トコトコ……


男「…あ、こんにちわ」


女「こんにちわー」ニコッ


男「いい天気ですね」


女「ふふっ、そうですね」


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……









男「……そう!」

女「うん、やっぱり?」

男「なんか擬音じゃなくて、普通にセリフで言って欲しかったんだよ!」

女「ふふっ」

男「…やっぱり、擬音とセリフの掛け合いが大事なんだな」

女「そういうこと。」

男「……しかし、最初のシーンと比べてどんどん良くなっていくな」


女「SSの書き方によって、そのシーンがどう変化していくかは己次第だからね」

女「書き方ひとつで、明るくしたいのに暗く見えちゃったり、緊迫したシーンがお笑いになっちゃうの」


男「…そこは自分で学んでいくしかないっつーことか」

女「うん」





男「挨拶の一つだけでも、表現の違いでどんどん見え方が変わるんだなぁ…」

女「ま、表現力は書いたり、他人の作品を見て覚えていくことが一番いいと思うよ」


男「なるほどなー…」

男「…」

男「ふむ、待てよ……」


女「うん?」

男「…会話のキャッチボールや擬音に関しては分かったが、SSって場面の切り替えって必須じゃん」

女「あぁ、いわゆる段落切り替えとか、区切りとか、別の場面へ飛ばすことね」

男「そういうのはどうすればいいんだ?」

女「…それはそれで簡単よ」

男「教えてくれ」




女「いいけど、そろそろ尺がなくなってきたからソレは次回ね」

男「…オーケー、待ってるぜ!」

女「場面の切り替えや区切りも、SSの必須テクニックだからね。教えてあげるわ」

男「おう、楽しみにしとくぜ」



…………
……






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【私的SS書き方講座まとめ】

  • 最終章:面白い物語を描くために?
  • 番外章?


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