エロパロ板「おむつ的妄想」スレッドに投下された作品のまとめwikiです。

 夕食後、許可を得て入浴を済ませた麻紀は、自分であてなおしたおむつを履いたまま、ベッドに転がっていた。
 落ち着きなく寝返りを繰り返し、そわそわと体を揺する。
 意識しないようにしているが、限界が近いのは自分でも判っていた。
 家に帰ってきてから、トイレには行っていない。入浴中に一度したとはいえ、朝まで我慢を続けることができるわけもない。
 我慢を続けても仕方ないのは判っている。
 それでもぎりぎりまで堪えてしまうのが、恥を知る人間というものだろう。
 自分に対する言い訳が出来上がるには、どうしてもその実績が必要なのだから。
「んん・・・、もう・・・だめ・・・」
 気を紛らす為に眺めていた雑誌を投げ出し、両手で股間を押さえる。太ももをぎゅっと締め付け、体を丸める。
 それで稼げたのは、ほんの数十秒だった。
 額に滲んだ汗が流れ、目に染みる。それを拭うために枕に顔を押し付けた麻紀は、そのままの形で固まった。
 股間を押さえる両手の下で、おむつが温もりを増している。
(で・・・てる。でちゃってる・・・。私・・・おもらし・・・してる・・・)
 仕方の無いことだと言い訳しながらも、惨めさは抑えようが無かった。
 自分の部屋にいながら、トイレを使うことができず、我慢を続けたあげくに、おむつを汚している。
 どう考えても、高校に通う年齢でするような行為ではない。
「・・・電話、しないと」
 短くない時間の後に、枕に埋めていた顔を上げた麻紀は、気乗りしない様子で携帯を取り上げた。
 幾度かの逡巡を経て電話をかける。
『ほーい』
 いつもながらの能天気な声が返された。いらだちながらも声を抑え、言いたくない言葉を口に乗せる。
「・・・汚しちゃったの」
『ん、何を?』
「おむつにおしっこ漏らしたの! どうすればいいの?」
 隣室に妹がいるとあって、抑えてはいるものの、怒りに満ちた声だった。
 電話の向こうで首を竦める気配がするが、反省していないのは判りきっている。


『とりあえずさあ、ムービー撮って送ってくれない?』
「ムービー?」
『うん。こういう台詞で・・・』
 伝えられた台詞に、顔が赤くなった。そんな言葉を口にするぐらいなら、このおむつを我慢しようかと、本気で考えてしまう。
 だが、変に逆らえば、雪乃の言うコレクションが威力を発揮することになりかねない。
 これまでの行為の記録が公になるのだけは、避けなければならない。
「・・・一度切るわよ」
 不機嫌な声で電話を終えた麻紀は、携帯のモードを切り替え、自分を映した。直視できずに目を逸らし、教えられた言葉を口にする。
「わ、わたし、おしっこ漏らして・・・、おむつを、汚しました。汚れたおむつを・・・、新しいのに、か、替えて・・・下さい」
 何とか言い終え、ボタンを押す。ちゃんと取れているのか確かめる気になれず、あて先だけを確認して送信する。
 ベッドに突っ伏した麻紀は、悔しさと恥ずかしさに滲んだ涙を押し付けながら、罪の無い枕を殴った。
(何でこんなことさせるの! どうして虐めるの! あたしのこと大好きだって言ってたくせに!)
 ただ言われただけなら、腹も立たなかっただろう。そう言われて嬉しかった自分がいるからこそ、怒りが押さえられなかった。
 互いの気持ちが友情ではなく、愛情なのだと確かめ合ったのは、昨日今日の話ではない。
 お互いの全てを見せ合い、愛し合ったのも、短い時間ではなかった。
(なのに・・・、どうして・・・)
 責められても、辱められても、雪乃を嫌いにはなれない。また、前のように愛し合いたいと願ってしまう。
 それだけの願いがどうして叶えられないのかと、幾たび嘆いたか知れない。
「・・・」
 伝わらない嘆きを遮ったのは、軽やかな着信音だった。手だけを伸ばして携帯を取り、うつぶせのまま耳に当てる。
『届いたよー。いやあ、かわいいねぇ、麻紀』
「うるさいわよ」
『うん、もう、照れちゃってぇ』
 馬鹿にした口調に怒りがこみ上げる。携帯を投げつけたくなる気持ちを抑えるには、少なくない忍耐が必要だった。


「それで、どうするの?」
『すぐに新しいおむつを届けてあげる。だから、準備をして待っててくれるかな?』
「準備?」
『そ。すぐに替えれる様に、寝転がっておむつを開いておいて。足はドアのほうに向けて開いて、そうそう、鍵は開けておくようにね』
「な、なに、それっ?」
『準備ができたら写メちょうだい。すぐに動くから』
「ちょっと、雪乃っ!」
 言うだけ言って一方的に切ってしまう。今度は我慢できず、麻紀は携帯をベッドに投げつけた。
 悔しさに唇を噛むが、結局はそれを拾い上げ、床へと降りる。
(誰か来たらどうするのよ・・・)
 部屋着にしているスカートを脱ぎ、部屋の真ん中に立つ。
 家族にこの姿を見られるだけで、相当にまずいことになるだろう。
 それなのに雪乃は、おむつを開いて待っていろとまで言ってきている。
「できるわけないでしょ」
 小さく呟きながらも、足を進め、部屋の鍵を外す。
 気を使う性格の父と母はともかく、妹は何も考えずにドアを開けて顔を覗かせることが多い。
 ドアノブにかけたままの手が、小刻みに震えた。鍵を戻さなければいけないと判っているのに、なぜかそれができなかった。
「・・・」
 鍵はそのままに、ふらつく足で部屋の真ん中へと戻っていく。半ば以上自棄になりながら、床に尻をつき、膝を開く。
 下腹部を覆っている紙製品から、おしっこの臭いが漂っていた。
 自分の臭いを受けながら、テープを外し、前あてを開く。
「うっ!」
 強まった臭いから逃げるように、麻紀は上半身を後ろに倒した。
 携帯を手に持ち、腰から下だけが入るように位置取ってボタンを押す。
 メールを送信した後も、携帯を握り締めたままの麻紀は、腕で目を覆いながら、仰向けに転がっていた。
 いまの自分の姿を見るのだけは、どうしても嫌だった。何も見ないでいることだけが、唯一の逃げ道だった。
 だが、そんなささやかな抵抗すらも、麻紀には許されていなかった。


「おねーちゃーん」
 緊迫感とは無縁の声と共に、扉が無造作に開かれた。
 とっさに跳ね起き、手で股間を隠すが、そんなもので間に合いはしない。
 顔を覗かせた格好で固まった美咲が、ゆっくりドアを閉めて下がっていく。
 小走りに走り去る軽やかな足音を、麻紀は絶望の中で聞いていた。
(どうしよう・・・)
 良策などあるはずもないが、考えずにはいられなかった。
 ごまかすのが無理ならば、口止めだけでもしなければいけない。
 美咲が欲しがっているものがなんだったのか、頭が忙しく探し続ける。
「おねーちゃん、入るよ」
 そのままの格好で考え込んでいた麻紀が、その声でわれに返った。慌てて体を起こし、おむつを閉じようとする。
 そんな準備が間に合うはずもなく、おむつの前あてを持ち上げようとしているところで、美咲が部屋に入ってきた。
 家の中だというのに、大きな鞄をぶら下げている。
「えへへぇ、おじゃましまーす」
「み、美咲・・・。これは、あの・・・」
 おむつを掴んだままの姿で、何とか言い訳しようとする。そんな姉をにこやかに見下ろし、美咲は自分の携帯を突き出した。
「雪乃ちゃんから電話があってね。よろしくって言って、ムービーを送ってきたの」
「ムービーって、まさか・・・」
「えっとね、これだよ」
 美咲の手の中で再生されたのは、まぎれもなく、ついさっき雪乃に送ったものだった。 
 愕然とする麻紀の前で、携帯をしまった美咲が、中途半端な状態のおむつに目を落とす。
「ほんとなのかなぁって思ったから、聞きに来たの。あんな格好してると思わなかったから、びっくりしちゃったけど」
「こ、これはね・・・。あの、理由があって・・・」
「そんなことより、早くおむつ替えようよ」
 責めるでも嘲るでもなく、美咲は鞄を床に置いた。中からウェットティッシュと紙おむつを取り出し、床に置く。
 その横にタオルのような白い布が重ねられ、明るい色合いの布も置かれた。
 それが布おむつとおむつカバーだと気づくのに、さほどの時間は必要なかった。
 妹の準備の良さに、麻紀は驚くよりもまず身構えた。


「なんで、こんなのを持ってるの?」
「昨日、雪乃ちゃんから貰ったの。それより、おねえちゃんはどっちがいい? 布? 紙?」
「・・・紙」
 これ以上深みにはまりたくないのだろう。麻紀は現状維持を望んだ。
 美咲はにこやかに頷いて紙おむつを拾い上げ、床に広げる。
「お姉ちゃん、こっちに乗って」
「あ、あのね、美咲・・・」
「なに?」
 手で股間を隠しながら立ち上がった麻紀が、情けない格好のまま切り出した。美咲は純朴な笑顔で、姉のそんな姿を見つめている。
「恥ずかしいから、自分でやらせてくれない?」
「だめだよぅ。お姉ちゃん、自分でお願いしたじゃない」
「あれは・・・、美咲に頼んだんじゃ・・・」
 抗弁しようにも、あんな姿を見られていては強く出れない。
 麻紀の言葉は尻すぼみに消え、示された紙おむつの上へと不服そうに移動する。
「汚れちゃったのは捨てとくね」
 後に残った紙おむつを、丸めてビニール袋に放り込む。
 その口を開いたままで麻紀の前にしゃがんだ美咲は、ウェットティッシュを抜き取って姉を見上げた。
「じゃあ、転がって。お尻を拭いてあげるから」
「自分でできるのに・・・」
「だーめ」
 楽しげに否定されては、口を噤むしかない。諦めておむつに尻を乗せ、体を後ろに倒す。
 雪乃にされたときと同じように、腕で目を隠した麻紀は、この恥辱の時間が過ぎるのを、じっと待つことにした。


「えへへぇ、なんか、うれしいな」
「な、何が?」
 思いがけない言葉に、思わず聞き返す。
 ずらした腕の下から見えた美咲の顔には、雪乃や初音とは違う、無邪気な笑顔が浮かんでいた。
「むかし、よくおねしょして助けてもらったよね。冷たいパンツが恥ずかしくって、情けなくって、泣く事しかできなかった。
お姉ちゃんがパンツを脱がしてくれて、おしっこを拭いてくれて、着替えさせてくれて、自分のお布団で一緒に寝かしてくれて。
あたし、すごく嬉しかったんだよ」
「そ、そう・・・」
「やっと、そのお礼ができるんだよ。あたし、すごくうれしい」
 これが皮肉ではなく、本心なのだから扱いに困る。
 麻紀は何とも微妙な表情で妹をみやった。
 恩返しのつもりなのだろう。美咲はティッシュを手に持ち、丹念に姉を拭っていた。
「これでよしっ! じゃ、おむつするね」
「・・・うん」
 ぎこちない手つきでおむつがあてられる。
 恥ずかしい下着ではあっても、それで自分が隠されたのを知った麻紀が、大きく息を吐いた。
 その前に、美咲が二つの布を突き出して見せる。
 パステルピンクの水玉模様と水色のチェック。明るい色合いの二つのおむつカバーが並んでいる。
「これはどっちがいい?」
「ど、どっちって・・・。いらないわよ、こんなの」
「だめだよー。おむつ丸見えなんて恥ずかしいよ」
 おむつカバーを使うほうが恥ずかしいというのが麻紀の感性だが、美咲はそう思っていないらしい。
 姉が選ばないと知ると、二つのカバーを床に置き、交互に見比べる。
「わたしはこっちがいいな。じゃ、お姉ちゃんはこっちね」
 麻紀の前に水色のおむつカバーを突きつける。
 不思議な言葉が気になったが、それを追求するよりもまず、目先の危機が重要だった。
 おむつカバーを広げて待ち受ける妹に、麻紀は繰り返し拒絶の言葉を返す。


「だめだよぅ。雪乃ちゃんも、楽しみにしてるんだから」
「う・・・」
 美咲の切り札に、麻紀は屈服するしかなかった。大きなため息と共におむつカバーに乗り、包まれた自分を見てまたため息を吐く。
「わあー、お姉ちゃん、かわいい!」
 恥じ入りながら立ち上がった姿に、美咲が嬌声を上げた。
 困り顔で頬を染める麻紀は、普段の勝気さとのギャップもあって、ずいぶんかわいく感じられる。
「お漏らしして困ったら、いつでも言ってね。ちゃんと準備しておくから」
 曖昧に頷く姉に笑顔を返し、美咲は床に残った布おむつを拾い上げた。両手でそれを麻紀に差し出し、上目で甘えた声を出す。
「それでね、お姉ちゃん」
 背中をぞくりとした感覚が駆け抜けた。無意識に唾を飲みながら、続きの言葉を待つ。
「これ、して欲しいの」
「なんで、そんなこと・・・」
 当然の疑問を口にした姉に、美咲は照れた笑みを見せた。
「初音さんに褒めて欲しくて・・・」
「初音に?」
「うん。雪乃ちゃんがね、教えてくれたの。おむつがお気に入りアイテムだよって」
 色々な意味で信じられない言葉だった。何をどこから聞けばいいのかも判らない。
 だが、姉のそんな困惑をよそに、美咲はスカートをたくし上げて下着を脱ぎ落としている。
「ね、早く」
 仰向けに転がり、スカートを捲り上げる。
 薄い毛の間から、くっきりと割れ目を覗かせる姿に、思わず頬が火照った。
 膝を立てた美咲に、足を開いて誘われると、吸い寄せられるようにそこにしゃがんでしまう。
「はい」
 じっと自分を見つめる姉に、美咲が布おむつとカバーを差し出した。
 幾重にも重ねられた布を受け取ったものの、それを使ったことなど一度も無い。
 首を捻った麻紀は、それっぽく布を組んで広げたカバーに乗せると、確認するように妹に見せた。


「これでいいの?」
「えーと、わたしも判んない」
「へ?」
「だって、おむつなんてしたことないもん」
 もっともといえばもっともだが、それでは困る。麻紀は真剣に考え込んだが、美咲は悩む必要を認めていなかった。
「おしっこがこぼれなかったらいいんだし、適当にやろうよ」
 明るく言い放つと、それっぽく組んだだけのおむつを、自らお尻の下に滑らせる。
 麻紀としても、他の方法を思いつかなかったのだろう。股を通る部分の布を足すと、そのまま股間を潜らせる。
「なんか、変な感じだね」
 高校に通う年になって、互いにおむつをあてあっている現実がおかしかったのだろう。
 美咲は楽しげに笑ったが、麻紀はとてもそんな気になれなかった。
 左右の布をお腹の上で交差させ、余った前布を折り返すと、おむつカバーを閉じる。
「あはは、がにまたになっちゃう」
 ゆっくり立ち上がった美咲は、スカートをたくし上げて自分のお尻を振り返った。
 おむつのせいでがに股になっている自分を見下ろし、こんもりと膨らんだお尻を撫でる。
「えへへー、もこもこだよ。かわいいでしょ」
 無邪気に喜ぶ美咲を直視できず、麻紀は無言でベッドに突っ伏した。
 美咲は冷たい反応に寂しそうな顔を浮かべ、荷物を拾い集めると部屋を出て行った。

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