そんな睦学園であるが授業内容に至っては一般の学校と変わらない。
むしろ一般より高いレベルを保持している。
「あぁ、次は体育か……」
しかし、人間というのはなにかしら弱点を抱えている。
特に、今まで体育が免除されてきた生徒が多いので体育が嫌がられていた。
「まっちゃん、一緒に行こう?」
「……うん」
クラスメートに言われ股下0cmの「懲罰」スカートを一生懸命に抑えながら更衣室に移動する。
……おむつが見えるといってもすべての生徒がそうなので特に気にされないのだが
転校してきて日が浅い昌美にとってはパンツ丸出しで歩いているようなものだった。
(あぁぁぁぁ、おしっこ……したい……)
おまけに耐えがたい尿意に襲われていた。
トイレに行きたいのだが不運は重なるもので次の体育は水泳で着替えになにかと手間取る。
昌美は泣く泣くあきらめるしかなかった。
更衣室に入るとすでに着替え終わったクラスメートがまだ着替え終わっていない生徒の着替えを手伝っていた。
……排泄に問題を抱えている乙女たちが集う学園では水着すら一工夫必要なのだ。
一見するとふつうの紺のワンピース水着にヒラヒラのスカートが縫い付けられているように見える。
(見方によっては過激だよね……)
昌美は改めて手に取ってみた。
そしてスカートをめくるとあるはずの股布が存在しないのだ。
それにはそれなりの理由がある。
「お願い、手伝って〜」
「う、うん」
先に着替えていたクラスメートは水着をたくし上げると
そこには半透明のビニールでできたブルマのようなおむつカバーと
透けて見える紙おむつがあった。
このおむつカバーが浸水をブロックして紙オムツを防護する仕組みなのだ。
昌美は腰ひもと裾の紐を蝶々結びでキツク縛る。
「ありがと〜」
そのクラスメートに感謝されると今度は昌美の番だった。
制服を着ながらブラを脱いで水着を着用するという高度なテクニックを披露して
最後におむつカバーの着用を手伝ってもらう。
(そんなにキツくは……やめてぇ〜!……)
しかし、悲鳴を上げている膀胱が圧迫されてしまう錯覚にとらわれ、
さらに出してしまいたいという欲求が募る。
しかし、朝の出来事を思い出してしまいつい授業終了まで我慢というつらい選択をしてしまうのだった。
セオリー通りに準備体操から始まり、水泳未経験者と合わせてバタ足などのメニューが続く、そしてクロールと平泳ぎを25m泳ぐのだが……
(これを……泳ぎ切ったら……トイレに行くんだ……)
昌美はまだ粘っていた。もうとっくに膀胱は限界のはずなのに羞恥心がまだ勝った。
順番になりプールサイドから入水すると笛に合わせて壁を蹴り5mほどそのまま勢いで進む。
そこからクロールに泳ぎを変えてもう意地で進んでいった。
(あと……5m……)
視界に底の赤いラインが見えゴールが見えかけたそのときだった。
チョロロロロロ……!
ゴールが目の前だと思って気が抜けたらしい。
急に臀部が温かくなっていく。
(ダメだってばぁ!)
なんとか壁にタッチしてすぐさまプールサイドに上がるがすでにおむつは役目を終えつつあった……
「梅田さん、交換しましょうか?」
「……はい」
昌美はそのままにしていようかと思ったが体育の教師にあっさりと見抜かれて、備え付けのベンチに寝かせられる。
室内プールであるが太陽光を積極的に取り入れる設計のため、入ってくる光が眩しかった。
朝と同じく保健係がやってきておむつカバーを解いていく。
そして新しい紙オムツに取り換えられるのだった。
「これで大丈夫ですよ?」
「ありがとう……」
汚いというのにいやな顔を一つせずにっこりと保健係は微笑む。
「いえいえ、どういたしまして……私が失敗したときは手伝ってくださいね」
そう年齢が変わらないというのにウインクまでしてみせた保健係に思わずカッとこみ上げるものがあった。
(恥ずかしい……のに……)
なんだろう?この感覚は?
まるで空中を散歩しているみたいな浮遊感となにか懐かしいような安心感を覚えるのだった。
「それでは、職員会議を始めます」
昌美がそんなこんなでしばらくしてから約2週間後
睦学園では定例の職員会議が始まっていた。
「え〜、それでは先日新しく入ってきた梅田昌美さんですが……」
会議も中盤にさしかかり司会の白髪の教師は議題を昌美に移す。
「ハイ、クラスとも打ち解けあいムードメーカーとしての役割を担いつつあります」
昌美の担任の教師はすぐさまハッキリと自身をもって答えた。
「そうですか……それで体の具合は?」
「それが……最近おねしょが多いようでして……」
しかし、その話題になると途端に担任も歯切れが悪くなる。
おねしょにともなう遅刻が増えつつある状況なのは周知の事実で、
今回の議題に上がったのもそのためだった。
「……とりあえず、今は様子を見ましょう」
そう切り出したのは白衣を着た養護教諭だ。
「しかし、このままでは……」
生徒指導主任の教師はだからと言ってこのまま見逃すわけにはと反論する。
「今はまだ環境の変化に戸惑っている時期です。まずおむつに心を慣れさせるのが先決かと……」
養護教諭は冷静に分析して再度、昌美を庇う。
「そうですね、今はしばらく様子をみるということでいいですね?」
司会の教師や周囲もそれで納得し、この議題は終了となった。
(でもこのままだと……いやその方がいいかもしれないのかな?)
養護教諭は昌美のプリントを見て少し先の将来を案じ、目を細めた。
(第一幕完)
むしろ一般より高いレベルを保持している。
「あぁ、次は体育か……」
しかし、人間というのはなにかしら弱点を抱えている。
特に、今まで体育が免除されてきた生徒が多いので体育が嫌がられていた。
「まっちゃん、一緒に行こう?」
「……うん」
クラスメートに言われ股下0cmの「懲罰」スカートを一生懸命に抑えながら更衣室に移動する。
……おむつが見えるといってもすべての生徒がそうなので特に気にされないのだが
転校してきて日が浅い昌美にとってはパンツ丸出しで歩いているようなものだった。
(あぁぁぁぁ、おしっこ……したい……)
おまけに耐えがたい尿意に襲われていた。
トイレに行きたいのだが不運は重なるもので次の体育は水泳で着替えになにかと手間取る。
昌美は泣く泣くあきらめるしかなかった。
更衣室に入るとすでに着替え終わったクラスメートがまだ着替え終わっていない生徒の着替えを手伝っていた。
……排泄に問題を抱えている乙女たちが集う学園では水着すら一工夫必要なのだ。
一見するとふつうの紺のワンピース水着にヒラヒラのスカートが縫い付けられているように見える。
(見方によっては過激だよね……)
昌美は改めて手に取ってみた。
そしてスカートをめくるとあるはずの股布が存在しないのだ。
それにはそれなりの理由がある。
「お願い、手伝って〜」
「う、うん」
先に着替えていたクラスメートは水着をたくし上げると
そこには半透明のビニールでできたブルマのようなおむつカバーと
透けて見える紙おむつがあった。
このおむつカバーが浸水をブロックして紙オムツを防護する仕組みなのだ。
昌美は腰ひもと裾の紐を蝶々結びでキツク縛る。
「ありがと〜」
そのクラスメートに感謝されると今度は昌美の番だった。
制服を着ながらブラを脱いで水着を着用するという高度なテクニックを披露して
最後におむつカバーの着用を手伝ってもらう。
(そんなにキツくは……やめてぇ〜!……)
しかし、悲鳴を上げている膀胱が圧迫されてしまう錯覚にとらわれ、
さらに出してしまいたいという欲求が募る。
しかし、朝の出来事を思い出してしまいつい授業終了まで我慢というつらい選択をしてしまうのだった。
セオリー通りに準備体操から始まり、水泳未経験者と合わせてバタ足などのメニューが続く、そしてクロールと平泳ぎを25m泳ぐのだが……
(これを……泳ぎ切ったら……トイレに行くんだ……)
昌美はまだ粘っていた。もうとっくに膀胱は限界のはずなのに羞恥心がまだ勝った。
順番になりプールサイドから入水すると笛に合わせて壁を蹴り5mほどそのまま勢いで進む。
そこからクロールに泳ぎを変えてもう意地で進んでいった。
(あと……5m……)
視界に底の赤いラインが見えゴールが見えかけたそのときだった。
チョロロロロロ……!
ゴールが目の前だと思って気が抜けたらしい。
急に臀部が温かくなっていく。
(ダメだってばぁ!)
なんとか壁にタッチしてすぐさまプールサイドに上がるがすでにおむつは役目を終えつつあった……
「梅田さん、交換しましょうか?」
「……はい」
昌美はそのままにしていようかと思ったが体育の教師にあっさりと見抜かれて、備え付けのベンチに寝かせられる。
室内プールであるが太陽光を積極的に取り入れる設計のため、入ってくる光が眩しかった。
朝と同じく保健係がやってきておむつカバーを解いていく。
そして新しい紙オムツに取り換えられるのだった。
「これで大丈夫ですよ?」
「ありがとう……」
汚いというのにいやな顔を一つせずにっこりと保健係は微笑む。
「いえいえ、どういたしまして……私が失敗したときは手伝ってくださいね」
そう年齢が変わらないというのにウインクまでしてみせた保健係に思わずカッとこみ上げるものがあった。
(恥ずかしい……のに……)
なんだろう?この感覚は?
まるで空中を散歩しているみたいな浮遊感となにか懐かしいような安心感を覚えるのだった。
「それでは、職員会議を始めます」
昌美がそんなこんなでしばらくしてから約2週間後
睦学園では定例の職員会議が始まっていた。
「え〜、それでは先日新しく入ってきた梅田昌美さんですが……」
会議も中盤にさしかかり司会の白髪の教師は議題を昌美に移す。
「ハイ、クラスとも打ち解けあいムードメーカーとしての役割を担いつつあります」
昌美の担任の教師はすぐさまハッキリと自身をもって答えた。
「そうですか……それで体の具合は?」
「それが……最近おねしょが多いようでして……」
しかし、その話題になると途端に担任も歯切れが悪くなる。
おねしょにともなう遅刻が増えつつある状況なのは周知の事実で、
今回の議題に上がったのもそのためだった。
「……とりあえず、今は様子を見ましょう」
そう切り出したのは白衣を着た養護教諭だ。
「しかし、このままでは……」
生徒指導主任の教師はだからと言ってこのまま見逃すわけにはと反論する。
「今はまだ環境の変化に戸惑っている時期です。まずおむつに心を慣れさせるのが先決かと……」
養護教諭は冷静に分析して再度、昌美を庇う。
「そうですね、今はしばらく様子をみるということでいいですね?」
司会の教師や周囲もそれで納得し、この議題は終了となった。
(でもこのままだと……いやその方がいいかもしれないのかな?)
養護教諭は昌美のプリントを見て少し先の将来を案じ、目を細めた。
(第一幕完)
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