Substance Designerのチュートリアルをまとめたい

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FX-Mapでチェインを作る

前回はPixel Processorでリングを作ることが出来ました。
ノードの組み合わせによって、FX-Mapよりもさらに高度な事が出来るという事が分かったのではないでしょうか?
しかし、FX-Mapは簡易に画像を生成・複製できる利点があるため、Pixel Processorよりもグラフを理解しやすいでしょう。
また、Pixel Processorに比べ関数もシンプルになる傾向があります。

なのでまずはFX-Mapで作れるか検討して、作れない場合はPixel Processorで作るというステップを踏んだ方がいいと思います。



FX-Map作成


反復を4にします。ここで4枚のリングを配置してしまおうという目的です。
クワドラントのブレンドモードは最大にしておきましょう。


要は前回チェインメイルで作ったこの4枚を同時に作ります。普通には配置できないので関数を用います。


反復で配置する順番を考える

順番
Xオフセット値00.500.5
Yオフセット値00.250.50.75
どの順番で作るかによって関数の内容が変化しますが、この順番で作ってみましょう。

Xの値の変化は、0 → 0.5 → 0 → 0.5 となっていますね。つまり0と0.5を剰余*1を使って反復させればOKです。

Yの値の変化は、0 → 0.25 → 0.5 → 0.75 となっています。つまり0.25*$numberでOKです。

パターンオフセットの関数を作成


まずはX座標の値から作ります。もし図のようにならない場合は、リングのサイズを大きくしよう
この図で前述のように0 → 0.5 → 0 → 0.5を作ることが出来ます。



Y座標も作りましょう。


これで位置関係はOKです。しかし完成図は微妙に違う事が分かります。これはリングの手前部分が全て下側に来ているからです。



パターンを回転 の関数を作る

理想的な完成図は下図です。各リングの向きの上下関係について考えてみましょう。
順番
どちらが手前か
表の通り、下 → 上 → 下 → 上 になるようにする必要があります。これも剰余で0と0.5を反復しましょう。

上下の切り替えはパターン回転で出来ます。ゆえに、回転値*2の順番が 0 → 0.5 → 0 → 0.5 となるようにしましょう。


この辺は数学的な計算はいらないので簡単ですね。
これでチェインとして構成する事が出来ました。
ブレンドモードを最大にする事により、重ねたパターンの中で一番明るいピクセルを取得する事が出来るため、このような重なり方になります。(縦にグラデーションをつけたのはこのため)

基本的にはこれで完成です。トランスフォーム2Dで分割数を上げると立派なチェインテクスチャになるでしょう。


注意点 クワドラントで細分化する場合


クワドラントを使って細かくしようとすると、ごらんの通り配列がずれます。
詳しくは→応用 反復ノード

システム変数$depthpow2で調整しましょう。


これで特に問題なくクワドラントで分割出来るようになりました。
以上で終了です。




総評

トランスフォーム・ブレンドノード連発のような力技感はなくなりましたが、その分他人に理解させるのが難しくなってしまうのが欠点です。
デザイナーがプログラミングできる集団であれば良いのですが、なかなかそうもいかないかもしれません。
関数を使う場合は、まずどういう仕組みを作っているかをコメントで残すといいでしょう。
とりあえず、力技でも出来るものは変わらないので、理解しやすい方で作るといいでしょう。

完成データ

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