──旅館
フレデリカ「LiPPS大ババ抜き大会〜〜〜〜 ! !」
志希「はっじめっるよ一♪」
周子「ドフドンパフパフ一!」
美嘉「な、 なんか始まった……。」
奏「悪いこと言わないから、早く寝ない?」
フレデリカ「はい!それではルール説明です!みんなでババ抜きをします!以上!」
志希「ビリになった人は、後で罰ゲームねー。んじゃ、トランプ配るよー。」
美嘉「あ、ヤバいこれ、有無を言わせないやつじゃん。」
奏「諦めた方がよさそうね……。どうせ今日一晩は、このメンバーと一緒なわけだし。ちなみにだけど、なんでババ抜きなの?」
フレデリカ「なんか、鞄の底から出てきてさー。前、他の子たちと暇つぶしに買ったやつかも。で、トランプ見たらやりたくなっちゃって。」
志希「ほい。んじゃ、最初はリーダーの奏ちゃんからね〜。」
奏「次、美嘉が引く番よ。どうぞ。」
美嘉「はいはーい。じゃあ、これ★……っと。じゃ、次、志希ちゃんの番。」
志希「じゃあこれー。おおっ、なるほどなるほど……。ふんふ〜ん♪」
フレデリカ「ふふふ〜ん♪じゃあ、フレちゃんはこれ、もらうね〜♪」
周子「じゃー、シューコちゃんはこっちかな。ん〜、揃わない。巡りがよくないなー。」
奏(美嘉はともかく……他のメンバーは、油断ならないわね。志希とフレデリカの鼻歌はブラフ……かしら。)
フレデリカ「カナデちゃん、こういうゲーム強そうだよねー。ポーカーフェイス、上手だしー。」
志希「にゃはは〜。みーんな、いつの間にかホンキモードだねー。いいよいいよ〜、どんどんやろ〜。」
フレデリカ「フレちゃん、あっがり〜♪ いえーい、3位!」
奏「これで、あとは周子と美嘉の一騎打ちね。といっても、もう大詰めだけど。美嘉が2枚に、周子が1枚。ジョーカーじゃないほうを引けた方が勝ちね。」
志希「ふっふ〜。燃える場面だね〜。」
周子「どっちを引こうかな、っと……。右……?」
美嘉「…………。」
周子「それとも、左……?」
美嘉「…………。」
周子「なるほどねー。……美嘉ちゃんってさー。意外と純粋で、マジメな……ま、初心なタイプだと思うけどさー。でもあたし、カリスマギャルのこと、これでもけっこう凄いって思ってんだよねー。……表情、作ってるでしょ。あのカリスマギャルが、そこまでわかりやすいわけないじゃん。」
奏「ビリにならなければいい……だから、最後のタイミングに向けて、わかりやすい表情を仕込んでたってわけ?」
志希「おおっ、作戦だねー。」
周子「だ・か・ら……あたしが取るのは右っ!……って、うっそ……。」
美嘉「……信じてたよ。アタシのこと、ちょっとは認めてくれてるって。わかりやすく作った表情を、疑ってくれるって、見抜いてくれるって、さ。」
フレデリカ「シューコちゃんが引いたのは、ババだーっ!この勝負、まだまだわからな〜いっ!」
周子「…………やってくれるやん?けど、美嘉ちゃん。知ってる?京女はなぁ、負けず嫌いなんよ。」
──翌朝
一同「おはようございま〜す。」
[なんだか眠たそうだ]
フレデリカ「そーなの。フレちゃんおねむちゃんだよ〜。」
志希「ん〜。ま、大丈夫だいじょぶー。さっきカフェイン摂ったし〜。」
奏「まったく……どうかしていたわ、私たち……。まさかババ抜きで朝まで競い合うなんて、ね……。」
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