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　　　　　　　　　　アーカムの西のはずれで幽霊騒動が起きたようです。　
　　　　　　　　　　探索者たちは某教授に呼ばれ、ちょっとした幽霊退治に出かけます。　

192X年、6月12日。アメリカ合衆国、マサチューセッツ州、アーカム。
探索者たちはミスカトニック大学に臨時で雇われた者たちです。

6月に入った頃でした。
アーカムの西のはずれにある、アイルズベリー通りの先の墓地の上にある丘で、"何か奇妙なものが見える"という報告が頻繁にミスカトニック大学にもたさられるようになりました。
もちろん大学だけではなく、警察や新聞社にもアーカムの住人たちの目撃情報が大量に寄せられる騒ぎになりました。
その報告のほとんどは、要約すると「幽霊が出た」というものです。
当局は「"また"ミスカトニック大学の学生が"何か"をやらかしたに違いない」と即断定してしまい、大学側に対処するように通告しました。
謎の現象の出所を調べ、対処し、その結果を報告するように、というものです。
とんだ濡れ衣（と大学関係者は思いたいところだが、完全に否定もできなかったりする　―　過去のいろんな出来事のせいで　―）を着せられた大学は迅速に対処することを迫られました。
ですが、ひとりの教授が予想以上に深刻な面持ちで自ら手配を始めたのです。
彼が言うところの「その道に詳しいスタッフ」が集められることとなったのでした（どの道のプロなのかはけっして口にはしませんでしたが）。

こうして普段の活動拠点であるニューヨークを離れ、探索者たちはミスカトニック大学の門をくぐりました。
「馬鹿らしい幽霊騒動を沈静化する」程度のものだったはずなのですが……。