バックストーリー・著:桜惰薪リンドウ
寒い所で生まれ、子供の頃から家事やつるはしで氷を割る仕事を手伝っていた。
小学生の頃は人と関わるのが苦手で、無愛想な雰囲気から友達が出来ず、
机やバッグにゴミや虫を入れられたり持ち物を盗られたりする嫌がらせにずっと耐えていた。
中学校に上がっても、小学生の時のいじめが原因で周りの人間に対して
不信感を抱く様になり無愛想な振る舞いは変わらず、皆に避けられていた。
そんな中唯一優しく接してくれたクラスメイトの女子と、
最初は警戒していたものの徐々に仲良くなり初めての親友が出来る。
皆と打ち解ける事は出来なくても、親友が出来た事により少しだけ明るくなった(以下親友の子は「A」と呼ぶ)。
高校は、昔からずっと勉強が出来ないのもあって、近くの治安の悪いヤンキー高校に進学。
Aは穏やかな性格で勉強が出来る秀才であったが、進学してもディランと一緒に居たいと言う理由で同じ学校に入る。
Aが居れば日々の学校生活も楽しめていた。
そんな高校生活が続く中、ある日を境にAの態度が少しずつ変わってしまう。
ずっと仲が良かったのに、常に何かに怯えた様子で、ディランを怖がる様になってしまった。
それからAは体調不良で欠席を続け、ディランは再び孤独な数日間を過ごす。
連絡も取れず、流石に心配になったディランはAのお見舞いに行く事にする。
しかし、久しぶりに会えた親友だったはずのAに顔を見られた途端急に大声で泣き叫びながら押し倒されて顔を殴られ、
ナイフで刺されそうになった所からその場を撤退。唯一の親友を失ったディランはその日から空っぽで孤独な毎日に戻る。
数ヶ月後、夜遅い時間の下校中にずっと姿を表さなかったAが、
泣きながら傷だらけになって数人の大学生に襲われている所を目撃。
すぐに駆け付けてAを救出しようとするも、Aは既に胸を刺されて大量の血を流し、息は止まり体は動かなくなっていた。
その時に、数ヶ月前からAは大学生である塾の先輩達に麻薬を強いられていた事が判明する。
そのせいでおかしくなってしまった親友を失った挙げ句、その親友が襲われて殺された事実を突き付けられたディランは
その場にいたAの先輩達を全員素手で殺害。これが初めて人を殺した日となった。
町中でディランは殺人犯として指名手配され、住んでいた町からは行く宛も無く愛用していたつるはしを持って
バイクで飛び出し、燃料切れになった所で辿り着いた場所がバーチャル巨大都市であった。
今はバーで働いて、裏ではギャングの殺し屋として生きている。
コメントをかく