Cドライブの空きを確保するために
1万円程で32GBの交換用SSDが入手できる現在、リスクを冒してまでCドライブの空き容量を捻り出すより交換用SSDを買った方が手っ取り早いだろう…しかし発売当初は交換、増設の術が無かった、たった4GBの901-XのCドライブが多くのユーザを「もっとXPを小さく!もっと空き容量を大きく!」と駆り立て、多くの有益な情報がここにまとめられたのである。
901 のCドライブは 4GB。普通に Windows Update を行い、アプリをインストールしていくと、あっという間に溢れてしまう。インストールドライブを指定できるアプリならDドライブに逃がすことも可能だが、それでも設定や一時ファイルなどはCドライブを使うものがほとんどなので、Dドライブにインストールしたにも関わらずCドライブの空き容量が減っているという事態も起こる。不要なものを削除するのは限界があるので、いかに別ドライブに逃がすかがポイント。
空き領域を確保するには以下の方法がある。ただ、方法によってはOSの管理外となるので自分が何をやっているのか理解しながらやった方がいい。下に行くほど難易度が高いと思う。
- 不要アプリの削除(ただ、大きいアプリは大抵Dドライブにインストールされている)
- 作業フォルダを別ドライブに設定
- 不要システムファイルの削除
- ドライブのマウント機能を使ってフォルダを別ドライブにリンク
- ジャンクション機能を使ってフォルダを別ドライブ上のフォルダにリンク
ドライブのマウントやジャンクション機能って?
ドライブやフォルダを特定の空きフォルダに関連付け、他のドライブをシームレスに使用する方法。
説明と使い方は ジャンクション機能を使いこなす を参照のこと。
具体的な手順
1.不可視ファイルをすべて表示しておく
ファイルのコピーや移動の際、抜けがないように。また、マウント機能やジャンクション機能を使う時、ターゲットフォルダにファイルを残さないために。設定手順
「コントロールパネル>フォルダオプション>表示タブ:詳細設定>「ファイルとフォルダの表示:すべてのファイルとフォルダを表示する」を選択/「保護されたオペレーティングシステムファイルを表示しない(推奨)」のチェックを外す>[OK]」2.Windows Updateを実行
必要なアップデートを導入。自分はカスタムで更新し、以下の4種を入れなかった。- Windows XP 用 Windows サーチ 4.0 (KB940157)
- Windows XP 用 Windows Internet Explorer 7
- Windows Media Player 11
- Microsoft Silverlight 1.0 (KB955305)
3.不要なプレインストールアプリをアンインストール
[プログラムの追加と削除]から削除できるもののみ、以下にリストアップする。前述の通り、すべてがCドライブに入っているわけではないので注意。自分の使いたい環境に合わせて取捨選択のこと。- Adobe Acrobat Reader(軽量なフリーウェアに移行)
- StarSuite 8(必要アプリに絞るなり必要なOfficeアプリに移行)
- adabasD(StarSuite関係のためStarSuiteが不要なら削除)
- Windows Live(Windows Messengerで不足ならLive Messengerだけ残す。互換ソフトならlogの保存場所を変更可)
- Microsoft SQL Server 2005 Compact Edition(OSの機能によっては必要かも?)
- Java Update(最新のを入れても前バージョンが残るので明示的に削除。もちろん不要な方はばっさりとどうぞ)
- WinDVD(DVDを見ない・コーデック不要プレイヤーで見るならばっさりと?)
4.ドライブを設定する
SDHCの導入
もっとも書き換えの多いと思われるマイドキュメントを独立させるため。また、個人的には寿命が来ても容易に交換できるようにするため。なお、SDHCは Eドライブとする。
RAMディスクを設定
RAMディスクへの読み書きは全てのドライブの中で最速だが、電源off、再起動で全て消去される。後述のキャッシュや作業領域の移動先としては最適なものだろう。RAMディスクを提供するフリーソフトは複数あるが、ここでは Free RAMDisk と ERAM を紹介する。
Free RAMDiskは64MBまでという制限があるが、設定箇所が少なくMS純正ドライバを元にして作られているため比較的安心して導入できる。入手はここの Download RAMDisk.exe をクリック。
一方ERAMは64MBを超える容量を確保することができるが、設定にコツが要るなど Free RAMDisk に比べると敷居が高い。入手方法や設定方法は「ERAMの設定方法」を参照のこと。
5.不要フォントを削除
フォントを全削除(セーフモードで実行。必要なフォントは自動で残る模様。ただしdllcacheをクリアしたらうまくいかないかも)。現在のFontsの中は以下の通り。- Arial Black (TrueType)
- Arial Black Italic (TrueType)
- Century (TrueType)
- Gulim & GulimChe & Dotum & DotumChe (TrueType)
- Lucida Sans Unicode (TrueType)
- MingLiU & PMingLiU (TrueType)
- MS Gothic & MS PGothic & MS UI Gothic (TrueType)
- MS Mincho & MS PMincho (TrueType)
- MS ゴシック & MS Pゴシック & MS UI Gothic (TrueType)
- MS 明朝 & MS P明朝 (TrueType)
- MS-DOS CP 437
- OCRB (TrueType)
- SimSun & NSimSun & SimSun-PUA (TrueType)
- SimSun & NSimSun (TrueType)
- Wingdings 2 (TrueType)
- Wingdings 3 (TrueType)
※原因は特定していないが、IEProの設定メニューとblogerの編集画面で表示がおかしくなっているので注意。
6.主要フォルダを移動
すべての作業をセーフモードで実行する方がよさそう。すべて、 ジャンクション機能 で元フォルダにリンクする。- [C:\Program Files] をDドライブに全移動
- [C:\Documents and Settings\ユーザー名\My Documents] をEドライブに全移動
- 以下のフォルダをDドライブに全移動
[C:\WINDOWS\system32\dllcache](キャッシュサイズの変更を回避するため)
[C:\WINDOWS\Installer](このフォルダを移動するとインストール時に回復不能なダメージを与えるソフトがあるので注意)
※危険承知で削除してもいいけど、自分は残した。
フォルダ全体を移動させるには
例: C:\Program Files を D:\Programs に全移動させる
1. フォルダ全体をコピーする
xcopy "C:\Program Files" "D:\Programs\" /e/c/h/k/o
2. 全てのファイル、サブフォルダがコピーされたことを確認して、元のフォルダを消す
rmdir /s /q "C:\Program Files"
上記のうち、[C:\Program Files]をDドライブに全移動については、ASUSのアップデートサイトにあるAutoC2Dというソフトを使えば、ジャンクションも含めてすべて自動的に処理される。使い方は「書庫をダウンロード」→「解凍して実行ファイルを実行」→「再起動」で終了。但し、元に戻す方法は用意されていないので、[C:\Program Files]に戻したい場合は付属のリカバリーディスクからシステムリカバリーをすること。
7.Windows Updateの不要ファイルを削除か移動
Windows Updateの実行中にダウンロードされてきたファイルで、インストール後はまったく使われないもの。- [C:\WINDOWS\SoftwareDistribution\Download] の中身
- [C:\WINDOWS] 上の「$」で始まるフォルダ
8.不要モデムドライバファイルを削除か移動
モデムをインストールしない限りは不要なファイル。しかも数が多い。- [C:\WINDOWS\inf] 内のモデムドライバ(mdm*.*)
9.アプリケーションをインストール
セキュリティソフトやオフィスソフトなど、各自必要なものを。作業フォルダをRAMディスクに移動する場合は、その前にやった方が幸せになれる。10.作業フォルダをRAMディスクに
領域確保と作業の高速化が期待できる。当然毎回中身は消えるが、それを承知の上で設定のこと。- [Temporary Internet Files] をRAMディスク上に移動(インターネットオプション>全般>閲覧の履歴>設定>フォルダの移動)
- [Temp] をRAMディスク上に移動(システムのプロパティ>詳細設定>環境変数)
※ダウンロード後再起動が必要なWindows Updateは当然失敗するので一時的にCドライブなりに再設定する必要あり。
※[Temporary Internet Files] フォルダをRAMディスクに移動しても、Cookieなど必要なファイルはなくならない。
注記と免責
- 上記の作業はすべて安全を検証したわけではありません。あくまでも「自己責任」でお願いします。執筆者:便利なソフトスレの466は一切の責任を負いません。
- 上記の作業を失敗した場合、さまざまな不具合が出たり、最悪Windowsが起動しなくなる場合もあります。その場合は、通常通りマニュアルに従ってUSB外付けDVDドライブを使用してリカバリしてください。
2009年03月31日(火) 22:57:23 Modified by ID:71jhT+rXZQ