マキコ=マレタ、トジコ=マレタ、ツツミコ=マレタという名は、最初は神々への怨磋の言葉であった。
大地の球化の詰め物にされたことへの、民草の絶望と悲嘆の言葉であった。
しかしマレタ戦役のあと、
マレタという言葉は、彼らの崇高な矜持を示す言葉となった。確かに我々は神々に見捨てられた民かもしれないが、しかしこうして独力で地底を開拓できたじゃないか、と。地底の民はそれからというもの、自らをマレタの民と名乗るようになった。それでマレタという語には、独立した、自立した、という意味が付与されていった。
マキコ=マレタ、
トジコ=マレタ、
ツツミコ=マレタという名は、今ではそれぞれ最も崇高な国名である。