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りん
0.会いたくて。 - 09/08/03 07:06:39 - ID:JWcoN0V/6g
「みおー、まってたか〜?」…私はいつものように澪に話しかけた。
あのころのまま、なにも変わらない目で澪をみつめ、今、゙澪゙となったそれをなでる。
「澪はこーゆーところ苦手だから…澪が泣かなくて良いようにいつも夜中に来てるんだぞー?」
澪が膝を抱えて震える姿を想像して、不意に涙が込み上げてくるのがわかる。
『うわああああ!!』
まるでその場にいるみたいに容易に澪の悲鳴までが想像できるのに、澪のその姿を見ることはもうできないのだ。
…そう。私のせいで、もう二度と。
その日、澪は顔を真っ赤にして告白されたんだと私に告げた。
どーしようって私に相談しに来たんだー…
なのに私は澪が連れていかれるのが嫌で、でも澪の重荷になるのも嫌だからとかそんな事しか考えてなくて結局、「つきあえばいーだろ〜?」なんて適当な答えしかいえなかった。
結果からいうとその男は最低な奴で、何度も、何度も澪を蹴り、何度も何度も澪を殴った。
気付けたハズだった。
つまらない感情のために澪を避けたりしてなければ。
気付けたハズだったのに。…私が避けたせいで澪は助けを求める場所を失った。
だから、あいつと付き合って元気がない澪に誰も気付かなかったし、澪も助けを求められなかった。
“澪が自分で決めたことに対して弱音を吐くのは、私の前でだけだ。”
あのころ、こんな当たり前のことを私は忘れてー…
自分だけが痛みと戦っているつもりでいたんだ。
一週間後、冷たくなった澪をみるまで私はずっとそう思い込んでいて、衣服でかくれるところばかりがアザだらけになった澪を見て、「嘘だ、嘘だろ…なあ、澪嘘だろ…」
ただ呟くことしかできなかった。
あいつは捕まったけど、精神が不安定だったとかで罪は軽くて、まだ高校生の自分達じゃなにもできなかった。
澪は死んだのに…あいつが暴力を振るったから、私が澪を避けたから、澪は死んだのに!
そのどちらにもたいした罰をあたえられずに、“澪”はここにいる。
この墓場に。
ここで澪はきっといつも怯えて『り、りつー…』って私をよんでる。
だからこそもう絶対、助けを聞き逃すことがないように。
私はいつもここにくる。
あわよくば、幽霊になった澪が私に罰をおとしてくれないかと、…あいにきてくれないかと、淡い希望をいだきながら。
END
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1.拓海 - 10/01/26 22:33:52 - ID:KffOAsISnQ
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