2chエロパロ板のけいおん! 作品のまとめサイトです。

著者:5-166氏



―律―



あたしは澪に用があって昼休み、澪の教室までやって来た。
教室を覗いてみたが澪の姿はない。

「あれ〜?おかしいな。」

和が視界に入った。
和なら澪のこと知ってるかもしれないな。
そう思い和に尋ねる。

「澪いる〜?」

残念ながら和の答はあたしの期待したものではなかった。

「あ、律。今はいないみたい。さっきまでいたと思うんだけど…。」

忽然と姿を消した美少女!これは事件だ!!
…じゃなくて。

「そっか。部室とかにいるのかな?」
あたしが自分の考えを言うと、和はそうかもしれないわね。と言った。
見付けたらメールしてくれるとも。
なぜかあたしの負けず嫌い魂に火がついた。なんとしても和より早く見付けよう!


燃え上がったあたしは階段を駆け上がった。
少し息が切れる。

「みぃ〜お〜」

部室に入りながらちょっと大きめな声で呼ぶ。




−部室の死角部分−




「ほらっ!言ったじゃないですか!!人が来るかもしれないって。」

「でも、あずにゃんがそれでもいいって言ったんじゃん。ぶぅ。」
そこには唯と梓がいた。

「こんな姿、人様に見られたら生きていけませんよ!」
梓は涙を目に溜めながら言う。
「だいじょうぶい!私に任せなさい!」
唯は梓にピースサインをして、律に話し掛けた。

「澪ちゃんを探してるの?」

誰もいないのかと思った矢先の唯の返事に律は少し驚いた。

「おぉ、唯!そうなんだよ〜。教室にいないみたいでさ。もしかして部室かな〜なんて。ところで、唯。なんで隠れてるんだー?隠れてないで出て来いよ〜。」

律は姿を見せない唯を不思議に思わずにはいられなかった。
…ドッキリだとしてもおかしいよな。


そんな律の問い掛けに慌てたのは梓。
「ほら、やばいですよ!」
そんな梓とは対照的に落ち着きはらっている唯。ただマイペース過ぎるだけなのかもしれないが…。
「大丈夫だって。もう、あずにゃんがそんなに騒ぐとばれちゃうよ?」
唯はにた〜と笑い、言葉を続けた。
「そうやって暴れるあずにゃんにはお仕置きが必要かな〜」

「ひゃ!?あ…。って先輩、どこ触ってんですか!?」

唯は梓に悪戯っ子のように笑い、人差し指を口に近付けて言う。

「ほら、あずにゃん。しぃーっだよ!ばれちゃうからね」



律は唯が自分じゃない誰かと会話しているのを感じた。
「ん〜?ほかに誰かいるのか?」
唯は白を切る。
「んーん。いないよー。時にりっちゃん!」
白を切りながら律をここから追い払おうとする。
「ん?なんだよ?」
律は眉毛を八の字にする。
「私、授業終わってからず〜っとここにいるけど、澪ちゃんは来てないよ。あっ!でも、ここに来る時職員室の前で見かけたかも!」


唯の言葉で本来の目的を思い出し、澪の情報を仕入れた律はさっきまでの疑問も忘れた。
「お?そうなのか?じゃそっち行ってみるよ!ありがとな、唯。」
そう言った律の頭にあるのはもう、澪は職員室にいるかも、という言葉だけだった。
「い〜え〜。」
と唯が言う前にもう律は部室を出て行っていた。

律が去ったのを確認してからすごい得意げに唯は梓に振り返る。

「ほらね!大丈夫って言った通りでしょ!」
梓は少しふて腐れた様子だった。

「まぁ今回は良かったですけど…。でも!途中のあれはないんじゃないですか!?唯先輩のイジワル!」

泣くのを我慢した子供のような表情でそう言った梓に、唯は我慢できなかった。

「んじゃ、鍵かけちゃおうっか?」

梓が
「え。」
と言った瞬間、


ガチャん


部室の鍵はかけられた。

「これでもう誰も邪魔できないね。」

唯はそう言って梓に抱き着き、耳元で囁く。



「続きしよっか。」




−律−




部室を飛び出たあたしは一目散に職員室へ駆けた。
扉の前で息を整える。
「失礼しまーす!っていないし。さわちゃんなら何か知ってるかな?」
職員室に来たはいいけど澪はいないし、さわちゃんの姿も見えない。
あたしは近くにいた先生に尋ねた。
「えと、山中先生どこにいるか知りませんか?」
尋ねた相手は白髪が目立つ初老の教師だった。
「あぁ、山中先生ならさっき生徒と職員ロッカーに行ったよ。」
このおっちゃんはさわちゃんの行方を知らないだろうな、なんて思ってたけど。
「ありがとうございます!」

澪かもしれないな!

あたしは勢いよく職員室を飛び出した。

「廊下を走っちゃだめだぞ〜」

なんて言葉で今のあたしを止めることなどできないのだよ!


職員ロッカーに着く。

えぇと、一応ノックして、と。


コンコン




―職員用ロッカー室内―




そこには
「…っ。もぉ!いいとこだったのに…。」
山中さわ子と
「さわこ先生…。」
琴吹紬がいた。
「むぎちゃん。無視しちゃいましょうか?鍵も掛けてるしね。」
さわこはそう言いながら紬に手をかける。
「うふふ。」


返事のないロッカー室に律は呼び掛ける。
「さーわーこーせんせー。」

律はドアノブを回してみる。

ガチャガチャ

しかし開くことはない。
内側からしっかり鍵が掛かっているのだ。


「りっちゃんですね。」
「そうね。」
お邪魔虫の正体が分かった2人。
紬は少し頬を膨らませながらさわこに問い掛ける。
「さわこ先生に何か用でもあるんでしょうか?」
その紬の表情と言葉にさわこは頬を緩めた。
…紬が嫉妬してる。
と感じたから。
さわこは紬の頬に片手を添える。

「今日は用事になりそうなことから全部始末しておいたのに。むぎちゃんと、こういう時間を過ごすためにね。」

「さわこ先生…。」
「むぎちゃん…。」




二人の世界に入る寸前、

「澪の奴を知りませんかー?無視しないでくださいよー。」

律がドアをドンドン叩きながら言った。

さわこは小さく舌打ちをする。
「りっちゃん・・・・・・。空気読みなさいよ・・・。」
紬はいつものように穏やかな表情を作る。
「まぁまぁ。」
紬の穏やかな表情にさわこの心は落ち着きを取り戻す。
「もう、むぎちゃんは優しいんだから。まぁそんな所を好きになったんだけどね。」

紬はさわこにウインクをし、さわこは律に返事をした。

「ここにはいないみたいよ。」

実際、このロッカー室にいるのはさわこと紬だけだった。

「っかしーな。てっきり先生と一緒にいると思ったんだけどな。」

あてが外れた律は不服そうに頭をかいた。



「まったくしつこいわね。せっかくの昼休みがもったいないじゃない。」

二人だけの時間の為にと朝から頑張ったさわこはイライラしてくる。
それを見た紬は考える。
二人だけの時間を邪魔されたくないのは紬も同じだったから。

「先生、ここは私に任せてください。」

そう言いながら、紬はさわこの首に腕を回した。
さわこは反射的に紬の腰に腕を回す。

紬はその状態で律に話し掛ける。

「りっちゃん、私。」

「おーむぎ。なんだ先生と一緒にいた生徒ってムギのことだったのか。」

律は澪じゃなかったことを少し残念に思う。

「澪ちゃんを探してるんでしょ?それなら私、職員室に来る時屋上に向かうのを見た気がするわ」

律は気がする…という表現がどこか引っ掛った。

「気がするって…?」

紬は数センチ先にある顔に向かって言う。

「さわこ先生と過ごすこの時間が楽しみすぎて周りに気を配る余裕なんてなかったの。…んっ。」

そんな紬にさわこは我慢できず、ほとんど不意打ちな形で唇を奪った。
その不意打ちに、紬は思わず声を漏らした。


「んー?何か言ったか?」
律の問いかけに紬はなるべく平静を装って答える。
「いえ、なんでも。」
紬は平静を装って話したつもりでも実際の彼女の声はいつもと違い、艶やかであったが、律は気付かない。

澪は屋上にいるかもしれない。

律の頭にはそれしかなかったから。

「まぁありがとう。あたし、屋上に行ってみるから。」
律はそう告げると、ロッカー室の前をあとにした。
もちろん駆け足で。

お邪魔虫が去ったロッカー室。
さわこはさっきの紬の言葉に歓喜を覚えていた。
「むぎちゃんったら、嬉しいこと言ってくれるじゃない。」
「だって、本当にそうでしたから…。」
紬は少し恥ずかしそうにさわこから視線をそらそうとした。
が、さわこの手がそれを許さない。
そして紬の耳元で囁く。

「ほんと、むぎちゃんは可愛いわよね。」

そして頬に口付ける。

「さわこ先生…。」

「むぎちゃん…。」

二人は顔を火照らせて見つめあい、愛しみを込めて名前を呼び合った。





―律―




「くっそー。なんであたしはこの短い間にこうも階段の上り下りをしなくちゃいけないんだー。もう!それもこれも澪のせいだぞー!」

あたしは階段を駆け上がっていた。
もうそろそろ足がやばい。
だけど、スピードを緩めようとはしなかった。
やっと屋上に到着した時の息切れと言ったらもう、やばい!
はぁはぁを通り越してぜぇぜぇレベルだ。

澪の奴、ここにいなかったらさすがのあたしも怒っちゃうからな。

探していた人物は割とあっさり見つかった。

「あ、いたいた。おーい!みーぉ…。」

名前を呼びながら近づいてみる。

「ってあれ?寝てる?」

澪は気持ちよさそうに眠っていた。

「そういえばここのところ作詞してて眠れなかったって言ってたっけ?」

あたしは最近の澪の姿を思い浮かべる。

「まったく、しょうがないな。澪は。」

あたしはそう言って可愛い寝顔をしたお姫様の隣に寝転がる。
澪の寝顔を見ていると、自然と笑みがこぼれた。

「そういえば、あたし、なんで澪を探してたんだっけ?」

一瞬頭によぎった疑問も目の前にいる澪を見てるとどうでもいいように思えた。

「風が気持ちいいな。」

あたしはそっと澪の手に自分の手を重ねてみた。
澪の手から伝わる温もりで、あたしも眠くなってきた…。

このページへのコメント

これ好き
王道3つ楽しめました

0
Posted by 哀・戦士 2013年02月15日(金) 02:20:03 返信

こういうの好きです!
みんながいちゃいちゃしてるの…うまい。

0
Posted by 通りすがり 2010年11月10日(水) 06:12:15 返信

律が学校中走り回ってる間に唯とあずにゃんが、さわちゃんとムギがそれぞれ逢い引きしてたのかwwwww

0
Posted by 名無しさん 2010年10月18日(月) 02:55:41 返信

Sな唯いいよおおおおおおおおおおおおおおお

0
Posted by 名無し 2009年10月05日(月) 03:14:21 返信

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