2chエロパロ板のけいおん! 作品のまとめサイトです。

著者:◆qvEz.MuV.M氏




久し振りの電話なのに、唯は部活のことばかり話してくる。
友達とギターを見に行ったとか、友達と毎日美味しいお菓子を食べてるとか。
や、確かに唯の近況は知りたいし、唯が毎日楽しいならそれでいいけど。

でも。
おれは――
「唯はさ、おれと一緒じゃなくてさびしくないの?」
「ふえ?」
「いや、だから、今離れ離れじゃん、おれたち」
「うん」
「うんって……」
「えへへ〜、うーん。寂しいよ? 私も。だって、会いたいって思ってるもん。でも無理じゃん。遠いし」
「そっか」
「そうだよ〜、あ。でね、ギター買ったって言ったでしょ。それね、実はムギちゃんがね、」
「唯」
「ん?」
「別れよっか」
「なななななな、なんでっ!? どーして!? え? ええ!?」
「だって……」

唯は――おれがいなくてもいいんだ。
新しく部活始めて……おれなんかいなくても、やっていけるんだ。

「どーしてそういうこと言うの? 私のこと嫌いになった? なんで? うええ?」
「いや、嫌いにはなってないよ。すっげー好きだし。でもさ……」
その先が続かない。
自分自身どうしたいのか、よくわからなくなっていた。
「ごめん。今の忘れて。つーか、またかけ直すわ。ごめんな」
「あ、うん……」

通話を終え、おれはため息を吐いた。
(今の、傷つけちゃったよな。きっと)
唯……。

中学の頃は毎日会って、話して、それですごく幸せだったのに。
ただ会えないから?
たったひと月で、こうも変わってしまうものなのか?
「…………」
頭を冷やして考えよう。
そう思った。


                                     (続く)

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