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著者:2-271氏


ふわふわ時間は誰と過ごす? 澪×唯ver」の続きです


「9時か・・・早く来すぎたかな」
腕時計を見ながら私はそうつぶやく。
待ち合わせ時間は10時だったが、いてもたってもいられずに家をでてしまった。
なんてったって付き合って初めてのデート、昨夜はドキドキが止まらず気がついたら朝を迎えていた。
顔にできたクマを隠すために必死でお化粧をし、お母さんに黙って香水を借りたりもした。

「ちょっと匂うかな・・・」
慣れない香水をし、少し不安になっていた。少しでも大人っぽく見せたいと思うのは女心からくるものだろう。
恋人が来るのを待ちながら、馴れ初めを思い出してみる。

恋人とは同じ軽音部の平沢唯だ、彼女からの告白にOKを出した私はその日から彼女と付き合いだす。
ただその一部始終を顧問であるさわ子先生にのぞき見られてしまった。
そして先生からその日のうちに他のメンバーに知られてしまい、翌日には私たちは部公認のカップルとなる。
今回のデートの手引きをしてくれたのは琴吹紬だった。
唯をデートに誘いたいがきっかけがないと彼女に相談したところ、映画の鑑賞券とレストランのランチバイキング招待券を手配してくれた。
ホテルも予約できると言ってくれたが、今回は断った。まだそういう関係には早いと判断したからからだった。
私たちはまだ高校生、健全なお付き合いでいいんだ。私はそう言い聞かせていた、そうしないといつ私の理性が吹っ飛ぶか分からないからだ。
だって・・・唯が可愛すぎるから!いつそういう気になるか分からないし・・・それで嫌われたら生きていけない!
我ながら情けない・・・そう思いながら再び時計を見ると9時30分を回っていた。

「電話しようかな」
唯の姿を見たいから声を聞きたいへと欲求がランクダウンしたところで、聞き覚えのある声がした。

「わー、澪ちゃんもう来てたんだー」

私は声のほうがしたほうへ目をやった、そこに立っていたのは私の愛する唯その人だった。

「まぁな、さっき来たばっかりだけど」
お決まりの嘘を言う、だが私の心は唯への思いで爆発しそうだった。

「むぅ、せっかく先に来て澪ちゃんをおどろかせたかったのにー」

そう言って下を向いて頬をふくらます・・・か、かわいい!!すぐにでも抱きしめたい!!
自分の中の欲望を押さえつけ、私は平静を装う。

「おしかったな、もうちょっと早く来たら先だったのに」
嘘です!本当は1時間以上前でないといけませんでした!だがここは恋人を立てる。

「そっかー、だったら次は30分前に来られるよう頑張るね!」

そう言いながら笑顔でぐっと腕を前に出す。グハッ!わ、分かりました。次からは29分前に着ます。
そうすれば私より先について喜び、得意げな唯が見れる次への良い楽しみができました。

「これからどうする、映画に行く?それとも買い物にする?」

「うーん、どうしよっかなー。澪ちゃん決めて」

「え、私が決めていいの?」

「だって今日誘ってくれたの澪ちゃんだし、まかせる!」

「うーん、どうしようか・・・」
私は頭の中で様々なパターンを考える、何が一番唯が喜んでくれるか・・・

「そうだ、映画にしようよ」

私が悩んでるのを尻目に唯がそう提案する。

「ダメ?」

首を傾げながら聞く姿に気絶しそうになりながらも、なんとか意識を保ち返答する。

「唯がそう言うなら私は構わないよ」
唯が白と言えば黒でも白になるのだ!

目的地が決まり、映画館に行こうとしたとき、右腕が急に重くなった。

「あー、澪ちゃん香水つけてるー。おっとなー」

そこには腕に抱きつき、顔を近づけて匂いを嗅ぐ唯がいた。
腕に柔らかな感触が伝わってくる。
あぁ、もうここで死んでもいい・・・いやダメだ!ここで死ねるか、もっと唯と思い出つくるんだ!
半分三途の川に向かっていた私を呼び戻した。

「よく気づいたな」

「うん、なんか今日の澪ちゃん大人な雰囲気でてたし、良い匂いがしたから〜」

笑顔の唯がすぐそこにいる。私は今日本一、いや世界一、いやいや宇宙一の幸せ者だろう。

「でもこうして並んで歩いてるとなんか私、子供っぽく見えるかも」

「いや、そんなことないよ。唯らしくて可愛いよ」

「もー、澪ちゃんったらお上手なんだからー」

お世辞なあるはずあるか、ここで私の恋人は宇宙一可愛いぞ!と言っても構わないくらいだ。
しかし私にもキャラクターというのがある。ここではいつもクールな秋山澪だ。それくらい、私でも分かってる。
そうこうしてるうちに映画館に到着した。

「どの映画にしよっか」

「うーん、悩むなー」

今やってるのは人気俳優競演で話題の恋愛映画、子供向けのアニメ映画、アクションバリバリの洋画、そしてスプラッタなホラー・・・
無難なチョイスは恋愛映画か、しかしここは唯の意見を尊重しなくては・・・

「唯、どれがいい?」

「えーっと・・・あ、あれがいいかな」

唯が選んだのは洋画だった。

「あのシリーズ好きなんだよねー。それに出てる俳優が好きなんだ」

「そ、そうなんだ・・・」
落ち着け、別に好きってだけじゃないか、それにあの俳優は結婚してる。
唯が好きだというだけでヤキモチを焼きそうになった自分を情けなく思う。

「よし、それにするか」

「え、いいの?澪ちゃん見たいのないの?」

「いいよ、特別見たいのないし。それに唯が好きっていうならおもしろいだろうし。」

「わーい、澪ちゃんだーい好き」

再び唯が抱きつく、今日二度目の感触。あぁ、付き合えてよかった・・・
その後は映画を楽しんだ。まぁ私は映画の内容よりころころ変わる唯の表情をみて楽しんだけど。

「あー、おもしろかったー」

「うん、そうだね」

「敵のボスとのバトルが熱かったねー」

「そうだね、熱かったねー」

「ビルから落ちたとき助からないかと思ったー」

「そうだね、思ったねー」

「もう、澪ちゃんちゃんと見てたー?」

「私は映画よりも唯を・・・いやいや見てたよ」

「そう、なんか私の名前が聞こえたけど気のせいだよね」

「うん、気のせい気のせい!この後どうする?」

「そうだなー、おなかすいたからお昼にしよっか!」

「それじゃそうするか」
そして私たちはレストランに向かった

「うわー、すごい!全種類食べれるかなー」

「おいおい、さすがに全種類は無理だろう」

「そうか、澪ちゃんと半分ずつとってそれをもらえばいいんだ!」

「えっ、私もそれに付き合うの?」

「あ、そうだよね。澪ちゃん私と違って太りやすい体質だから・・・迷惑だよね」

『おい、恋人が悲しい顔してるぞ。自分の体重か恋人の笑顔、どっちが大事か?』
『もちろん恋人の笑顔であります!』
自分の中の軍曹と一等兵のやりとりを経て、結論を得た。

「しょうがない、つきあうよ」

「え、でも澪ちゃんが太っちゃうよ・・・」

「いいよ、一日ぐらい。全種類食べたいんだろ」

「うん、うれしい!澪ちゃんだーい好き!」

本日三度目の感(ry
その後は私の限界を超えた戦いだった・・・ゲプッ

「あーおいしかった!」

「そ、そうだね・・・」

「あれ、澪ちゃん大丈夫?なんだか顔色悪いけど」

「あ、あぁ大丈夫だよ・・・」

「もし澪ちゃんに何かあったら・・・私・・・」ウルウル

『おい、恋人が悲しい顔してるぞ。自分(ry』
『もちろん恋人の(ry』
自分の中(ry

「おいおい、悲しい顔するなよ。私は大丈夫だぞ」

「ほ、本当?」

「大丈夫、ほらこのとーり!」(自分のお腹をパーン)

「おぉ、大丈夫そうだね!」

「あぁ、さてと午後はどうしようか?」
本当は大丈夫じゃないけど・・・こっそり胃腸薬買って飲むか・・・

午後からは買い物をして回った、服屋、本屋、雑貨屋、CDショップ・・・
買い物を通じて唯の趣味を知ることができ、今後プレゼントする際の良い参考になったよ。

「ふぃー、たくさん買ったねー」

休憩の喫茶店で唯が自分が買ったものをぽんとたたく。

「ほんとになー、家まで持って帰れるか?」

「大丈夫!私だって子供じゃないんだから」

ドンと力強く胸を叩く唯をたくましく、また誇らしくさえ感じた。

「あのさ、最後にもう一件よって良い?」

「うん、ここまできたらドーンと来いだよ!」

「そう、良かった」
この最後の一件こそ、このデートの最大の目的であり、メインイベントだった。

裏路地にあるアクセサリー屋、そこでカップル達で噂となっているネックレスがある。
それはなんの変哲もないネックレスだが、それをペアでつけると幸せに結ばれるというものだった。
これからも唯といられるように・・・

「へー、こんなところにお店があるんだー」

「うん、私も知らなかったんだけど、噂で聞いて・・・あ、ここだ」

「わぁ、すごい数のアクセサリーがある」

さてと、あとは例のネックレスを買えば、唯と・・・

「あー、これかわいいー!」

急な声にびっくりして唯のほうを振り向く

「ねね、澪ちゃん。これすっごくいーよ!」

唯の手にはシルバーのピックがぶら下がったネックレスがあった。

「これ、私たちにピッタリだよ!」

「そ、そうだけど噂のネックレスが」

「ねぇねぇ、これ買おーよ!」

「でも、噂の・・・」

『おい、恋人が良いって言ってるんだぞ。噂のネックレスか、ピックのネックレスか』
『もちろんピック(ry』
自分の中(ry

「そうだな、確かに私たちにピッタリだな」

「そうだよね!」

あぁ、この笑顔で私は生きていける・・・

「ただ今無料でイニシャルを刻印できますが」

店員さんのこの一声がさらに後を押す。私のイニシャルを唯が身に着ける・・・わが人生に一片の悔いなし!
ピックに『M&Y』と刻印して貰った。唯は私が先なのが少し気に入らないらしかったが、私にも譲れないものはある。
強くお願いすると了承してくれた。まったく、素直な良い子だ。

「えへへー、おそろいー」

嬉しそうにリズムを刻みながらピックを見つめていた。

「これから毎日つけて行こうかなー」

「さすがに学校はマズいんじゃないか?」

「ブラウスの下につけてれば大丈夫でしょ!」

「そういうものかな?」

「そうだよ!」

唯がそう言うのなら大丈夫なんだろう。

そんなこんなでもう帰る時間が来てしまった。

「あーあ、一日過ぎるの早かったなー。もう帰らなくちゃ」

「まぁ、部活で毎日会えるし」

「それもそうだね!明日みんなに今日のこと言わなくちゃね」

「あぁ、そうだね」

「ねぇ澪ちゃん、こっち向いて」

「ん、何?」

━━━チュッ

「え・・・」

「へへへー、びっくりした?デートは澪ちゃんから誘ってくれたからキスは私からするって決めてたんだー」

「あ、あぁ・・・そうなんだ」

「おっと、こんな時間か。憂が心配しちゃうから帰るね、澪ちゃんバイバーイ。また明日ね!」

「あぁ、また明日」

唯が帰った後しばらく私は動けないでいた。唯からのキスが私の思考が止まってしまったのは言うまでもない。
ただ我に返ったとき、あまりものテンションで大声を挙げ警察を呼ばれたのは、また別の話。
これから続く唯との日々に私の心臓はどんどん高鳴るばかりだった。



以上です。想定してたのより長くなっちゃいました。
それでは、長々と失礼いたしました。

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