最終更新:ID:tmrtJY5oSw 2009年07月05日(日) 22:03:18履歴
唯先輩にとっては2年目、私にとっては初めての夏合宿・・・・・・
これは、そんな私たちの秘密のお話
こんばんは中野梓です。
時刻は深夜、他の皆さんが寝静まる中、私と唯先輩はギターの練習中・・・・・・・
なぜこんなことになっているかと言うと、トイレに起きた私が偶然ギターの練習をしている唯先輩を見つけたのが発端だ
・・・・・・二人きりの練習・・・・・・ずっと唯先輩とは、いっしょに練習したいなと思っていたのですごくうれしかった
唯「できたー!」
唯「あずにゃんに出会えてよかったよ〜・・・・あ〜ずにゃ〜ん!」
演奏がうまくいって嬉しかったのか、満面の笑みを浮かべ私に抱きついてくる唯先輩
梓「わわっ!」
唯先輩が抱きついてくるのはいつものことだけど・・・・・・
最近では嬉しく感じている自分がいる・・・・
そのことを自覚し恥ずかしくなった私は
梓「あ、暑いから放してください!」
唯「え〜いいじゃん!もう、あずにゃんは可愛いね♪」
さらに頬ずりまでしてくる始末・・・・・
もう・・・・・・こんなことされたら・・・・・・・私・・・・・・・・
どきどきどきどき
唯先輩のバカ・・・・・・
私だって女の子なんですからね?
こんなことされたら勘違いしちゃいますよ・・・・・・・
梓「ほ、ほら。そろそろ練習も終わりにしてもう寝ましょう?」
なかなか離してくれない唯先輩
胸のどきどきが先輩に聞かれてしまわないか心配で、そろそろお開きにしようと告げる
唯「わっ!ホントだ。もうこんな時間」
唯先輩は私を開放し時計に目をやると時刻はすでに深夜の2時を回っていた
ということはかれこれ2時間位は練習していたことになる
唯「ごめんねー?こんな時間までつき合わせちゃって・・・」
梓「そ、そんなことないです。唯先輩と練習できてホントに嬉しかったですから・・・・」
唯「あはは、ありがと♪あずにゃんは優しいね・・・・・・じゃあ、そろそろ寝よっか?」
梓「は、はいっ」
私たちはギターをしまい部屋の電気を消す
唯「あれ?」
電気を消した部屋に窓から月明かりが差し込んでいた・・・・・・
それが気になったのか、唯先輩はベランダから外にでる
唯「うわ〜!・・・・あずにゃん、あずにゃん!ちょっと来てみて、外すごいよ!?」
感嘆の声をこぼし慌てた様子で私を呼ぶ唯先輩に、私もベランダから外にでる
梓「す、すごい・・・・・」
そこで私が見たのは、視界一杯に広がる満天の星空だった
ただただすごい、という感想しか浮かばなかった
息を飲み、呆けたように見とれることしかできない
その時不意に手がぬくもりに包まれた
唯「綺麗だね・・・・・・」
私の手を握りニッコリと笑顔を見せる唯先輩
ドキン
その笑顔を見た瞬間、私の胸が高鳴る
いつもと同じ唯先輩の笑顔のはずなのに・・・・・・・・・
いつもは子供っぽい無邪気な笑顔なのに、月明かりに照らされた先輩の笑顔は・・・・・何と言うかその・・・・・・神秘的だった・・・
梓「そ、そうですね・・・その・・・すごく・・・綺麗です」
唯先輩の笑顔を直視できなくて、私は空を見上げ心を落ち着かせる
うう・・一瞬・・・・唯先輩の笑顔の方が綺麗かも・・・とか思っちゃった・・・・・
唯「ふふ」
ふいに唯先輩が笑みをこぼす
梓「ど、どうしたんですか?」
唯「えっとね・・・なんだか幸せだな〜って。こんな綺麗な星空をあずにゃんと二人でみることができて」
梓「・・・・・・・・・」
唯「最高の思い出ができたよ・・・・・・・・ありがと、あずにゃん」
唯先輩はさっきよりも強く私の手を握り笑顔で私にお礼を言った
そんな唯先輩の手を私も強く握り返す
梓「お礼を言うのは私のほうですよ・・・・唯先輩」
唯「え?」
梓「私は・・その・・・・私も・・・唯先輩と出会えて本当によかったです」
私はそっと唯先輩の肩に頭を乗せて寄り添う
唯先輩を愛おしいという気持ちが私の中で形になっていく
唯「あずにゃん・・・・・・・・」
ギュ
唯先輩は私をそっと抱きしめた
私は唯先輩の瞳を見つめた
唯先輩の瞳にも私が移っている
潤んだ瞳、赤らめた頬・・・・・きっと私も同じような顔をしていることだろうな・・・
私はそっと瞳を閉じる
唯先輩の吐息を鼻に感じるなか
私たちは満天の星空の下、口付けを交わしたのだった
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
唯「えへへ♪・・・・・・なんか恥ずかしいねぇ」
あれから私たちは部屋に戻ってきていたのだけど
唯先輩が今日はいっしょに寝ようというので、今私の部屋には唯先輩がいる
私は最後まで渋ったんだけど、唯先輩に強引に押し切られてしまった・・・・
梓「もう・・・・・・今日だけ特別・・・ですよ?」
ホント言うと・・・いろいろ我慢できるか心配だった・・・・・
雰囲気とはいえ・・・・・その・・・・・・・き、キスまでしちゃったし・・・・・・/////
うう・・・唯先輩の唇の柔らかさ・・・・・思い出しちゃった・・・・・/////
唯「ぶー、そんなこと言わないで明日も明後日もいっしょに寝ようよ〜・・・・・・・ちゅーまでした仲じゃん!」
私の気も知らないで、とんでもないことを口走る唯先輩
梓「な、なんてこと言うんですか!・・・・・そ、それにそのことは他の皆さんには絶対ナイショですよ!?」
唯「わかってるよ〜。二人だけの秘密だよね?・・・ふふ♪あずにゃん、だ〜い好き!」
そう言っていつものように抱きしめてくる
梓「い、いい加減にしてください!」
私は、唯先輩のやわらかさとか甘い香りに理性が薄れていくのを感じた
落ち着け私・・・・・クールになるのよ!あずさ!
唯「ぶーぶー、あずにゃん私のこと好きじゃないのぉ?」
ぶふっ!な、なんて事を聞くんだこの人は!
梓「べ、別に嫌いじゃないですけど・・・・・」
素直に答えるのが何か恥ずかしくて、曖昧に答えてしまう
唯「じゃあ・・・・好き?」
潤んだ瞳で私を見つめてくる唯先輩
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はっ!・・・・・・・・くっ、その顔は反則ですよ!
はぁ・・・・・もうギブアップです・・・・・・・・・
梓「え、えと・・・・・その・・・・す・・・好きです・・よ」
唯「あずにゃ〜ん!」
嬉しそうに私の頭を抱き寄せ、自分の胸に押し付ける唯先輩
そのあまりの柔らかさと甘い香りに私の鋼の精神も崩壊しかけた・・・・・
ああ・・・・・・私・・もうゴールしていいですか・・?
そんなことを思いながら二人の長い長い夜は更けていった・・・・・・・・・・・
おまけ
それは朝早くのことである・・・・・・
律「夏合宿恒例!『寝顔を撮っちゃうぞ☆』のコーナーです!・・・・ただ今私たちは中野梓さんの部屋に来ています!」
澪「うぅ・・・何で私まで・・・」
朝も早くから元気な律だが、澪の方はまだ目がしょぼしょぼしている
律「それではムギに借りた予備のキーで・・・・・」
澪「ムギも協力してるのか・・・・・」
律はさっそくキーでドアを開け、そっと中に入る
律「失礼しま〜す・・・・・・・・」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・?
律「あれ?」
唯「すぴー」
梓「う〜ん、う〜ん」
梓一人かと思われていた部屋には、二人が眠っていた
梓に抱きつき幸せそうな寝顔を見せる唯と、唯に抱きつかれ寝苦しそうな梓である
律「いや〜唯に先越されちゃったか〜・・・さすが唯だなー」
澪「・・・・この部屋鍵がかかってたよな?」
律「・・・・・・・・・・・・・・」
そんな二人を他所に、秘密の夜の出来事を知る二人は未だ夢の中だった
おしまい
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原作2巻を見たときにはそんなに感じなかったけど、これ読んでからはもう事後にしか見えなくなってきたw
原作2巻とつながってる!?