2chエロパロ板のけいおん! 作品のまとめサイトです。

著者:198氏


「ねぇ……週末課題出てるんでしょ? 大丈夫?」
「大丈夫大丈夫〜」
日曜日の昼下がり、いつものように交わされる会話。お姉ちゃんの「大丈夫」は既に手遅れになっている場合が多く、となると今夜辺りにまた助けを求めに来るのかな。
でも、それはそれでいい。お姉ちゃんの為なら、ね。甘えたり喜んだりするお姉ちゃんを見るのが大好きだから。
因みに今は二人仲良くゲームをしている。こうして、二人の時間を作るのも大事だと思うんだ。
「う、ういぃぃぃぃぃ〜!! またあの気持ち悪い虫がぁぁぁ〜!! 助けてぇぇぇぇぇ!!」
「!!」
お姉ちゃんが悲鳴を上げた。
私は素早くお姉ちゃんの元へ駆け出した(勿論ゲームの中での話)。
お姉ちゃんが操作しているキャラクターの目前に人間よりも一回り大きい(勿論ゲームの中での話)、ゴキブリともカマドウマともつかない昆虫が迫っている。
大変、急いで助けないと。
すぐに強力な武器に持ち替え、大きな昆虫の弱点を撃ち抜きやっつけた。
「助かったよ憂、ありがとうっ」
いえいえ、その笑顔が見れるだけで私は満足だよ。
それから、何回かプレイし(その都度お姉ちゃんは大きな昆虫に襲われ、私がやっつけ、を繰り返した)、お姉ちゃんの眠そうな欠伸を合図にゲームは終了した。
降り注ぐ太陽光の隙間を縫うように涼しい風が吹き抜け、段々と夏に向かっていく季節にしては珍しく、今日はとても過ごし易く心地いい。
こういう中で昼寝をすればとてもよく眠れそう。
と、思っていたら早速実践しようと試みる人が一人。勿論、お姉ちゃん。
ソファーに寝そべり幸せそうな顔をしている。
大きな瞳が私に向いて、にっこりと笑う。日向で丸くなるネコのような可愛らしい瞳が、「憂もこっちで寝ようよ〜」と口よりも遥かに雄弁に語っていた。勿論、オーケーだよ。
だけど、流石に二人が寝そべれるほどソファーは大きくない。
となると、取るべき行動は一つしかない。
好きな食べ物を目の前にしてウキウキする子供のような心境で、私は素早く立ち上がりソファーへ向かう。
お姉ちゃんも意図を理解したみたい、頭を少し浮かせて私を待っている。
これからする事を思い浮かべ、私は嬉々としてソファーに座った。
でも、
「きゃっ!?」
すぐに予想外の出来事が起こった。
認識出来たのは、私が座った途端にお姉ちゃんが素早く起き上がった事だけだった。
何で? そう思うより早く、腕をつかまれ急にぐいっと引っ張られてしまった。
そう、これはお姉ちゃんの策略だったのだ。…いや、策略、っていうのは大げさかもしれないけどね。
腕をいきなり引っ張られた私の身体は、そのままお姉ちゃんの方へ倒れこむ。
私の頭が、待ち構えていたお姉ちゃんの膝枕にぽすん、とキレイに収まった。
「えへへ、私はお姉さんだからねっ、可愛い妹に膝枕をしてあげるのもお姉さんの役目♪」
私は何も言えなかった。何だか恥ずかしくなっちゃったからだ。
こういうことをされるのはどちらかというと慣れていない。いつも、私がお姉ちゃんにするような事だから。
でも、恥ずかしいからといって、イヤなわけじゃない。
寧ろ、嬉しい。
直に感じるお姉ちゃんの体温は、とても心地よくて。顔を向けると、お姉ちゃんと目が合う。
上からお姉ちゃんの優しい眼差しも舞い降りてくる。これほど絶好の昼寝スポットがあるだろうか。
お姉ちゃんが私の頭を撫でてくれる。それこそ、ネコのように。だから、私もネコのように身を丸くして、お姉ちゃんの膝枕に頬をこすりつける。
睡魔はあっという間にやってきた。全てが心地よかった。いい匂いがして、とても暖かい。
たまには、こういうのがあってもいいかもね。
起きたら、何て言おうか。起きたら、どんな顔をしようか。
今の状況だけでなく、後々の事も思い浮かべ、それを楽しみにしながら私は目を閉じた。
「おやすみ、憂♪」
意識を手放す前に、お姉ちゃんの声が聴こえた。それだけで凄く嬉しい。
だから、その事も素直に言おうと思うんだ。
そうすれば、私もお姉ちゃんも更に嬉しくなれると思うから。

このページへのコメント

ぽわぽわ百合姉妹〜、この2人はいつでも微笑ましいです

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Posted by あったかあったか 2009年08月05日(水) 11:14:05 返信

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