2chエロパロ板のけいおん! 作品のまとめサイトです。

著者:◆C/oSFSeeC2氏


2011年 元旦。

私達はいつものメンバーで平沢家にお邪魔していた。
ご両親が恒例のラブラブ旅行でいないので、大人数が集まるのに便利だったのだ。

ただ、去年までと違うのは、お互いの関係。
去年、ムギが企画した卒業旅行で、私達はすっかりカップルになり、かつお互いがそういう関係であることを知っていた。
私と律、唯と梓、ムギとさわ子先生。正直なところ、最初は戸惑っていたけど、お互いにバレてしまったら、すぐに慣れた。
梓に拠れば、元々は私と律が仲が良すぎたのがいけないらしい。
「だ、だってお二人がラブラブだから、なんとなく意識しちゃったのが始まりだと思います。」
・・・そんなに外から見てもラブラブだったかな?思わず顔がにやけるのをこらえる。
「そ、そうかな。梓と唯だって相当なもんだったと思うぞ?」
私はムギが唯と梓がじゃれてるのを見て萌えてたのが初めのような気がするんだけど。

「皆さーん、お雑煮ができましたよー。」
「はいはーい。通して下さーい。」
奥からエプロンをつけた憂ちゃんと純が出てくる。
梓からの情報では、最近この2人も怪しいらしい。
お雑煮のお椀を渡してくれる純を思わず見つめる。
「・・・澪先輩?なんか付いてます?」
「あ、ああ。ごめんな、全部やらせちゃって。」
「全然。ほとんど憂が作って、私はお味見係なんです。」
二人で仲良くお雑煮を作っている姿が浮かぶ。
この二人はまだきっと『友達』だな。

「よーし!じゃ乾杯しようぜ!」
平沢家の大きめのコタツの4辺に。4組が2人ずつ座る。
乾杯用に律が取り出したのはスパークリングワイン。
「お、おい、律・・・それお酒じゃないか。」
大学に入った私達は、仲間内ではもうお酒を飲むようになっていたけど。
今日はさわ子先生がいるから、おそるおそる言ってみる。
「あら。私は別にかまわないわよ?」
「あなた方はもう管轄外ですからね。憂ちゃん、梓ちゃん、純ちゃんはまだ私に見えないトコで飲んでね?」
・・・それでいいんですか、先生。
「さーっすが、さわちゃん、分かってるぅ!」
律は嬉々としてみんなにお酒をついで。
「じゃあ、みんな。用意いいかー?」
「せーの。明けまして!」

「「「「「「「「おめでとうございまーす!」」」」」」」」

みんな一斉に乾杯をした。
私はお酒はまだ苦手だったので、ほんの少し飲んでみる。
あれ?なんか甘くておいしい。
「今年もよろしくな、澪。」
差し出されたグラスに私のグラスを併せて。
「うん。今年も、よろしく。」
来年も、その先もずーっと。よろしくお願いします。
こっそり心の中でつぶやいた。

後にして思えば、お酒が入ったのがまずかったのかもしれない。
意外に飲みやすいお酒ばかりだったので、私はあっという間に酔ってしまった。
周りを見ても、唯も律もムギも明らかにテンションが高い。
さわ子先生は顔は赤いけど、まだ大丈夫そう。
梓と純と憂ちゃんの在校生トリオは乾杯だけでジュースに切り替えたみたい。
私達はお雑煮を食べ終わった後もちびちびとお酒を飲んでいた。

しばらく今年のライブの計画とか、夏休みどこに行くかとかで盛り上がった後。
律がなにやら包みを取り出した。
「なぁ、なぁ、澪ー。えっちなビデオ見ようぜー。」
「なっ・・・お前また、聡から借りてきたのか。」
私は真っ赤になって俯いた。
昔は律が私に怖いビデオを見せて怖がらせていたのが、最近はえっちなビデオを見せて恥ずかしがらせるようになった。
・・・お前、おっさんかっ!
「そうだぞ。すごいぞ!今年の干支にちなんでバニーさん物だぞ!」
・・・こらこらこら。みんな興味津々!って目で見るんじゃない。
「ヤだ。絶対見ない。どうせお前、ビデオと同じことしたがるだろう?」
私はぷい、とそっぽを向いた。
「こないだだって、すごくえっちなの見せて、その後、・・・お、しり・・・とか・・・」
みんなが今度は私の方を注目しているのに気付いて、私はこれ以上ないってくらい真っ赤になる。
「〜〜〜!もう!ばか!ばか律!もう知らない!」
拗ねた私に律はニヤニヤ笑い。
「えへへ。冗談、冗談だよ、澪。」
私を恥ずかしがらせて喜んでるな。私はう〜・・・と低く唸って律をにらみつける。
「やだなー、もう。冗談だから、ね?澪。許して?」
擦り寄ってくる律に私はそっぽを向いたけど。抱きついてくる腕が気持ち良すぎて。
「ねー、お願いだよ、澪。もうしないから。」
耳元で囁かれちゃったら、もうダメ。
律にいいようにあしらわれちゃってるのが嬉しくて。そっぽを向いたまま、律に身体を預ける。
「ふ、二人だけの時だったら・・・見てもいいよ。」
律に耳たぶを甘噛みされながら、私はみんなに聞こえないようにおねだりした。

いちゃいちゃし始めた私達に飽きたのか、今度は唯が何かを取り出す。
「ねぇねぇ、あーずさ!コレつけて、コレ。」
「何か分からないけど、付けませんよ?・・・あれ?いつものネコ耳と違いますね。」
「ウサ耳だよ!今年の干支だよ!」
唯はえっへん!と自慢げに胸を張る。
「去年はトラ耳だったから、今年もきっちり用意しました!」

「あら?残念。みんなの分、バニーさんの衣装もってきたのに。」
先生がどこからか衣装を取り出す。
「次の軽音部のライブで使えるように、純ちゃんと憂ちゃんの分もちゃんと用意したわよー!」
「いや・・・それは使いませんから。」
梓が冷たく言い放つ。
「すごーい。私と純ちゃんの分まで、サイズぴったり!どうやって測ったんですか?」
「・・・当局には内緒よ?・・・身体検査のデータが、『たまたま』記憶に残ってしまったの。」
「・・・先生、ほんとに教師の特権フルに使ってますよね。」
梓がツッコむと、さわ子先生は開き直った。
「あら。うまく新3年生の担任になれたから、3人とも同じクラスにしてあげたのよ?感謝しなさい?」

「いやー。でもウサ耳は絶対に梓が一番だよね。一番可愛いうさぎさんは梓に決定だよ!」
唯に抱きつかれた梓は「えっ・・・いや・・・でも、着ませんから・・・」と照れながら迷ってる。

がたん。私の隣で律が立ち上がる。
「それは聞き捨てならないな、唯。誰が一番だって?」
「ほほぅ、律っちゃん。何か異論でもあるのかな?」

「もちろんだとも!梓も可愛いが、残念ながら一番可愛いのは、澪だ!」
・・・やばい。酔って変なスイッチが入ってる。
「・・・あ、あの、律。私も恥ずかしいから、着ないからな?」
私は律の服のすそをひっぱりながら、主張する。
「それでなくても、澪は可愛いのに、バニーさんなんか着せてみろ!凶器に等しいぞ!」
「いや、あの・・・可愛いって言ってくれるのは嬉しいんだけど、着ないからな?」
「照れて真っ赤になってる上に涙をためた上目使いとかされたらもう!世界中が震撼するぞ!」
「・・・おーい。だから着ないぞー?」

「梓だって!バニーさんなんか着させたら食べちゃいけない禁断の果実って感じがあふれちゃうよ!」
「どんな感じですか、それ。」
「しかも髪留め、外しちゃったりなんかしたら、もう〜!たまらないよ!瞬きの速さでぺろりだよ!」
「あ、それ、唯さんだけみたいですから。」
「それで小悪魔的な微笑みを浮かべちゃったりしたら、私我慢できない!」
「我慢してくださいね、人前では絶対ダメですからねっ!」

「まぁまぁ、二人ともムキにならないで。私の作ったバニーはどれも可愛いからみんなそれぞれに可愛いわよ?」
「「さわちゃんは黙ってて!」」
「ぐす・・・何よ何よ!じゃあほんとのこと言っちゃうから!一番可愛いのはムギだから!」
「ムギのカラダの柔らかさを知らないでしょ。ぷにぷになんだから!」
「あの太ももに網タイツがきゅっと食い込む感じなんて想像したら、あーもう!」
「さわ子さん、酔ってるでしょ?・・・でも嬉しい。」
ムギがさわ子先生の横でポッと頬を赤らめたりしている。
ダメだ・・・この酔っ払いの皆さんはとても話を聞いてくれそうにない。

「梓は動物耳の第一人者だよ!世界的権威だよ!梓が一番可愛いに決まってるよ!」
「いやいや、唯、お前はまだ何も分かっちゃいない。澪のバニー姿の妖艶さを想像してみろ。鼻血が止まらなくなるぞ。」
「あら。所詮2人はいやいや着せられているだけでしょ。ムギは進んでコスプレする積極性があるもの。やはりバニーを楽しんでいる者ならではの魅力がにじみ出ているわ!」

うー・・・とにらみ合う3人を尻目に私はため息をつく。
「わ、私、お雑煮の器片付けてきますね?」
「あ、じゃあ私も手伝うよ、憂。」
取っ組み合いになりそうな3人に憂ちゃんが慌てて片付けを始める。
「あ、私も手伝おうか?」
「いいですよ、純が手伝ってくれたら十分なので。ゆっくりしてて下さい。」
「そうか?じゃあお言葉に甘えて。」

私はにらみ合う3人を放っておいて、ソファに退避している2人に加わった。
さっき、律に甘噛みされた耳が熱くって、誰が持ってきたのか分からない甘いお酒を飲み干す。

「・・・ところで、ムギ。梓。」
私は朝から気になっていることを聞いてみることにした。
「・・・2人はもう・・・しちゃったのか?」
「はい?何をです?」
「え?何を?」
私は2人をちょいちょい、と呼んで、顔を近づけてこそこそと小声で尋ねた。
「・・・その・・・姫はじめってヤツ。」
口に出してみると予想以上に恥ずかしくて、煙が上がってるんじゃないかってくらい顔が熱くなった。
「・・・年越しそば食べて、除夜の鐘聞いて、コタツでうとうとしてたら、律が急に襲い掛かってきて・・・みんなは昨日・・・っていうか今朝方だけど。・・・どうだった?」

梓は真っ赤になって目をそらす。
「ひ、姫はじめって、あの・・・えっちのことですよね。」
「あ、あの、内緒ですよ?」
梓は真っ赤になって一層声を潜める。
「・・・お休みのキスのつもりでキスしたら・・・うっかり髪留めをはずしちゃって。・・・あ、唯さん、私が髪留めを外すと萌えるらしくって。・・・襲い掛かってきて、そのまま・・・」
「朝まで・・・7回も。」

それまではニコニコと話を聞いていたムギが急に眉をひそめて大声を上げる。
「え、えええぇーっ?7回も?」
ムギは、はっ!として慌てて顔を寄せて声を潜める。
幸い、律達は相変わらず口論していて気付いてないみたいだ。
「ほ、ほんとに7回も?・・・そんなにされちゃったら、もう立てなくならない?私、さわ子さんに・・・その・・・」
「真っ白にされちゃう度に、ぐったりしてカラダだるぅくなっちゃって・・・7回もされちゃったら、もう・・・」
「ま、真っ白になっちゃうの?」私と梓は目を見合わせて思わずゴクリ、と唾を飲み込む。
「ええ・・・さわ子さんたら、大きいの来ても止めてくれなくて・・・頭の中が真っ白になるまで、とことん・・・」
「と、とことん、されちゃうんだ。」
やだ。・・・女の子のとこ、ちょっとだけ熱くなってきちゃった。

アルコールのせいか、顔も熱くなってきた。
「ね、ねぇ、梓、私、ちょっと酔ったみたいだから、ジュースくれない?」
「あ・・・ちょっと待ってください?」
梓も真っ赤な顔でジュースのビンを探す。
「あ、じゃあ澪ちゃん。これでどう?」
「あ、ありがと。」
オレンジジュース、かな。
こく。あ、あれ?なんかちょっと違う感じ?
なんだかふわふわして、ちょっとくらっとする。
「これ・・・お酒入ってない?」
ムギもちょっと飲んでみる。
「ご、ごめんなさーい。澪ちゃん、これ、スクリュードライバーっていうお酒ー。」
ケラケラと楽しそうにムギが笑っているのが遠くに聞こえてくる。

梓が真っ赤な顔のまま、質問してくる。
「みっ・・・澪先輩は?律先輩はどんな感じなんですか?」
私はすっかりぼんやりしていて。聞かれたまま、答える。
「う、うん。あの・・・最近、されるばっかりじゃなくって・・・私の方からもしてあげるようになったから・・・」
「あ、それでも回数で言ったら、律が3回したら私が1回お返し、みたいな感じなんだよ?・・・だからあの・・・確か8回・・・」
「は・・・8回・・・」
「うん・・・だから私達だけ、ちょっとえっちし過ぎなんじゃないかって思ったけど、安心した。みんな、けっこうしてるんだね。」

「その・・・お、お尻でもしてるんですか?」
梓が聞きづらそうに聞いてくる。
「しっ、してない!してないよ!あれは律が他のビデオと間違えて持ってきちゃっただけで!」
私はまたコクリとお酒を飲んで、余計なことを言った。
「・・・他のみんなには内緒だぞ?ほんとはちょっとだけ入れられちゃったけど、痛いって言ったら律、すぐやめてくれた。」
「律っちゃん、優しいー。」
「い、痛いんですか、やっぱり。」
「う、うん。でもちょっとだけだよ、ちょっとだけ。」
一生懸命言い訳するほど、余計にえっちなことしてたみたいになってすごく恥ずかしい。
「律があんまり求めてくるから・・・ちょっと回数が多いのかなって思ってみんなにも聞いてみただけだよ。」
「いいんじゃないですか?いっぱい、求めてもらうと愛されてるなぁって思いますけど。」
梓がきゅっと自分の肩を抱いてつぶやく。

「・・・でも、澪ちゃん。回数じゃないんじゃないかしら。要は質の問題だと思うの。」
ムギがいたずらっぽく笑って。そっと身体を寄せてくる。
「律っちゃんはどんなふうにしてくれるの?」
ムギはなんだかいい匂いがした。
「え?そ、そんなの言えないよ。恥ずかしい・・・」
「じゃあ、実際にしてみて?」
ムギは私の手を取って自分の胸に当てる。うわうわうわ。なんだ、ムギの・・・胸。
触ったことなかったけど、こんなに柔らかいんだ。
「む、無理だよっ。私は律みたいに上手じゃないし、絶対無理!」
「あら・・・じゃあ私がしてあげるから、どんな風にするか言ってみて?」
「・・・梓ちゃんも知りたいでしょ?」
じっと私達2人を見ていた梓は急に話を振られて。
「あ・・・あの・・・私は・・・そのぅ・・・」
慌てて目をあちこちに泳がせて真っ赤になっている。
「こっ後学のために・・・お手本をお願いしますっ。」
最後に目を伏せて、ボソボソと言った。
私はそっと律達が言い争っている方を見た。まだ誰の恋人にうさ耳が似合うかで激論を交わしているようだ。
・・・だから着ないって言ってるのに。
「あ、梓がそういうんじゃあ、しょうがないなぁ・・・。」
私は梓を言い訳にした。

ムギが待っていたかのように上にかぶさってくる。
「最初はキス?」
「え、えっ?ほんとにするの?」
「律っちゃんがしてるのと同じにしてあげるって言ったじゃない?・・・律っちゃんがどういうふうにえっちするのか、知りたいなぁー・・・」
有無を言わさず、ムギの唇が私の唇に吸い付く。
私の唇をムギの舌が這ってぞくぞくってした。
ムギはちょっと唇を離して。
「・・・それで?」

私はもう何が何だか分からなくなってて。
「・・・あのね、最初はお互いに舌を絡めるの。それで舌を吸い上げるみたいにされちゃうと、もうたまらないの。」
私はおねだりをするように舌を伸ばす。
するとムギの舌が絡んで、私を絡め取る。
嘗め回されて、急にちゅう、と吸われる。それだけでもうたまらなくなって、体に力が入らなくなる。
ムギはさらにしつこく舌を吸い上げてきて、もうなんかおかしくなりそう。

弱々しくムギの肩を押すと、意外にすんなり離れてくれて。逆にもっとしてほしくなる。
「あ、ふぅん・・・つ、次はぁ、うなじっ・・・から下に下りて行って・・・」
ムギの唇がうなじをくすぐる。
「ひ、ひゃああん・・・手、手はその・・・胸、触ったり、お腹をやさしく撫でてくれるの。」
ムギの手が胸をまさぐる。
服の上から背中のホックが外されて、はっとするけど、すぐに敏感なところを刺激されて。
「・・・ここ、勃っちゃってるね、澪ちゃん。キモチいい??」
ムギの囁きが耳を襲って、私は答える代わりに身をすくめる。
「・・・次は?」
そう聞きながらもムギの手が私のお腹を撫でながら下に下がっていき、ジーンズのベルトを外そうとしている。
次・・・は。
私の一番敏感な鎖骨を舐めながら、律がショーツの中に手を入れるところだ。
だけど、私はムギの手を取って。
「・・・ごめん、ムギ。やっぱり次は律以外の人には教えらんないよ。だって私が一番弱いとこだもん。」

「そこを知ってもいいのは。イジめてもいいのは律だけだもん。」

その時。ソファの後ろから声がした。
「うんうん。偉いぞ、澪。よくムギのえっち攻撃に耐えたな。」
「ムーギちゃん。何やってるのー?澪ちゃんと遊んでもらってるのー?」
あ、あれ?見渡すと向こうで言い争っていた3人・・・律と唯とさわ子先生がみんなソファの後ろから覗き込んでいる。
「・・・もしかして、今の、見てた?」
「うん。だって澪、声大きくなっちゃってたから。」
私は真っ赤になって身をすくめる。
「・・・ごめんなさい。律以外の人に、キモチ良くされちゃって・・・」
「まぁ、ムギだからいいよ。最後のとこ、よく我慢したし。」
律はいたずらっ子みたいな笑顔を浮かべた。
「・・・でも、おしおきだなっ!」
「え?・・・おしおきって・・・?」

「さわ子さん、ずるーい。見てたんなら教えてくれればいいのにー。」
「だってムギ・・・夢中になってたでしょ?とても声かけられる状況じゃなかったわよ?」
「澪ちゃん、可愛かったから・・・つい。」
「つい、じゃないでしょ、ついじゃ。」
「ふふっ。私も、おしおき、ですか?」
「・・・なんかおしおきってよりご褒美みたいな感じなんだけど。」

「あーずさっ。梓もおしおき、かな?」
唯が背中から梓に抱きついている。
「えっ・・・なんでですか?私はその・・・見てただけですから。」
唯は有無を言わさず、梓のスカートの中に手を伸ばす。
「澪ちゃんとムギちゃんがえっちしてるの見てコーフンしてたんでしょ。浮気だよね、これは。」
「・・・だ、だってお二人とも、すごくえっちだったから・・・」
「梓・・・ここ、こんなになっちゃってるよ。」
梓があわてて唯の手を抑える。
「やっ、だめっ、人前ではダメ、ダメですっ。」
「じゃあ、ごめんなさい、は?」
「あああん、ごめんなさい、唯さぁん。許してくださ・・・や、はんっ。」
「よしよし。じゃあおしおきだねー。」

律と唯とさわ子先生は勝ち誇ったように言った。
「「「3人ともバニーさんに着替えてきなさいっ!」」」

「いやぁ。やっぱり誰が一番可愛いか、3人を比べてみるしかないって結論に至ったんだよねー。」
「楽しみだなぁ。澪がバニーさんを着てくれるなんて、もう二度とないかもしれないな。」
「大丈夫よ、律っちゃん。ホームビデオとは思えない画質で録画しておくからっ!」
さわ子先生はビデオカメラをセットしてヤル気満々だ。
「ううう・・・本当にやるのかよぉ・・・」
私は涙目で律を見上げた。律はにっこり笑ってウィンク。「もっちろぉん。」
・・・うう。いぢわる。
「準備はOKですよー!」
ムギはカーテンで仮の控え室なるところを作っていた。
「すみません、ムギ先輩はおしおきどころかノリノリなんですけど。」
「分かってないわねぇ。そこがムギのいいところなんじゃない。」
結局、ムギとさわ子先生と唯と律に囲まれて。嫌がる私と梓はバニー姿に着替えさせられてしまった。

「よーし!じゃあ張り切っていきましょう!まずは梓ちゃんー!」
私達はカーテンの陰に隠れていて。
さわ子先生の合図で一人一人出て行くことになった。
梓がおずおずと出て行くと。
「うお・・・よ、予想以上に犯罪っぽい。」
「ふぉぉぉ・・・梓っ、やっぱやばい。髪留め外すとやばいよっ!」
「網タイツが余計になんかイケナイことしてる感じがあるわねー。」
カーテンの陰から覗いてみると。・・・あ、憂ちゃんと純もいつの間にか隅っこから見てる。

うわ、ほんとだ。
普段の梓のちっちゃくて可愛い感じとバニーさんの大人な感じのアンバランスがほんとにイケナイ雰囲気を出してる。
顔だけじゃなくて、露出してる肩まで桜色に染まっているところが余計に痛々しくて、守ってあげたい感じがする。
「うわぁ、梓ちゃん、かーわいい。さすが耳物の第一人者ね!」
傍でムギが目をキラキラさせながら見ている。
「次は澪ちゃーん!」
「あ、あのー・・・」
私はカーテンにくるまって顔だけ出す。
「ほ、ほんとにこのカッコで出なきゃダメ?」
「ダメに決まってるだろっ!」
「だ、だってさっき着替えさせられた時にもうばっちり見られちゃってるじゃないか!」
「ダメダメ。3人並んでみないと誰が一番か分からないだろ。」
「う、ううう・・・だって・・・恥ずかしいよぉ。」
耳元でムギが囁く。
「澪ちゃん。手、カーテンから離して?」
半分パニックになっている私はぱっとカーテンから手を離した。
ムギはにっこり笑って。
「ごめんね?」
そういうととん、と私の背中を押した。
とととと・・・とよろめいて。
「う、うおおおお。これはすごい。」
「やっぱ網タイツなしで正解だったな。・・・すごい破壊力だっ!」
その通り。なぜだか律の主張で私だけ網タイツを穿かないで黒のレオタードを着せられていた。
「レオタードの黒と澪ちゃんの真っ白なお尻とですごいコントラストね!グッジョブ!グッジョブだわ!」
律とさわ子先生の言葉に、慌ててお尻を隠したかったけど。
レオタードの前の切れ込みがけっこう鋭かったから・・・その・・・前を隠してないと恥ずかしくて溶けちゃいそう。
「ううう・・・恥ずかしいよう。」
涙目で見上げたら、みんながのけぞった。
「そ、それは止めてっ!その上目使い、すごい破壊力だからっ!」
「うおー、だめだ。私、鼻血出そうっ!」
「あ、澪ちゃん、お尻まで赤くなってるっ!可愛いー!」
しばらくの間、私はみんなに見つめられて。真っ赤になって小さくなってた。

「それじゃお待たせしました!最後、ムギっ!」
「はぁい。」
ムギがととと、とカーテンから進み出る。
「おおっ。これは正統派っ!」
「ムギちゃん、可愛いー。」
「ムギ、えっちなポーズとって、えっちなポーズ。」
「えっちなポーズですかぁ?」
うーんと、とムギはちょっと悩んだ後。
「こう、かしら?」とポーズを取る。
「うおぉぉぉっ!えっちっぽい!」
「そそるね!そそるよ!」
ムギはまんざらでもない感じでにっこりと微笑み。
「それとも、こう?」とポーズを変えた。
「ちょ、待て、ムギ、それはヤバイ、それはっ!」
「澪ちゃんと梓も、このポーズしてみて、これっ!」
律と唯は、お酒のせいもあってはしゃいでいる。

私は梓の後ろに隠れるようにして。
「む、無理だよぅ・・・そんな大胆なポーズ・・・」
見ると、すぐ前にいる梓は肩を震わせていた。
はしゃいでいた律、唯、さわ子先生も梓の表情を見て、思わず固まっている。
梓はつかつかつかっ!と唯のところへ歩み寄って。
がしっ!と唯の両肩をつかむ。
「唯さん・・・」
「へ?あ、梓?ちょっと・・・」
唯がさーっと青ざめる。
「唯さんの、ばかぁっ・・・」
梓のうさ耳が震えている。

「そ、そんなにっ。他の人のバニーさんで興奮っ、しないでよ。」
「唯さんにはっ・・・えぐっ・・・私だけ見ててほしいのにっ。」
「け、今朝はっ、ななかいもっ・・・七回もえっちしたくせにっ!」

唯は慌てて梓を抱きしめる。
「ご、ごめんね、梓・・・お酒、飲み過ぎちゃって。」
「・・・おしおきですっ!」
「八回目、してくださいっ!律先輩と澪先輩はもうしちゃってるみたいですよっ!しかもお尻までっ!」

・・・あ、梓さん?ちょっとちょっと。何を言ってるんだ?
ちょっとだけって言っただろ!しかも内緒だって言っておいたのにっ。

みんながへぇー・・・みたいな感じで私と律を見てる。
酔っ払ってた律も酔いがどこかに吹っ飛んだみたいに真っ赤になって俯いている。
みんなの視線が突き刺さるみたいに感じて、私は自分の体をきゅっと抱いた。

・・・お願い、もういっそ一思いに殺してぇー。
梓、あんなちょっとしか飲んでないのに酔いすぎだっ。
しかも「途中で止めてもらった」ってちゃんと言っただろっ!

唯はごめん、と私達のほうに合図すると。
「憂、ちょっと私の昔の部屋、借りるねー?」と言って部屋を出て行った。

みんなで顔を見合わせる。
「まぁ、元はといえば、ムギが澪ちゃんを誘惑してたからいけないんでしょ。私というものがありながら。」
さわ子先生が口を尖らせて、ムギに詰め寄る。
ムギは私にウィンクして。ぺろっと舌を出した。
唇がゆっくりと動く。ご・め・ん・ね、み・お・ちゃ・ん。
・・・ごめんね、澪ちゃん?
「ねぇねぇ、さわ子さん?」
「・・・ごめんなさい。梓ちゃんも言ってたけど、澪ちゃん達もう新年になってから『8回』もしちゃったんだって。」
ムギはさわ子先生に抱きついて、おねだりのポーズ。
「なっ・・・ムギ、それは内緒だって・・・」
真っ赤になる私をよそに、さわ子先生は明らかにしまった、という顔をした。
「それで、澪ちゃんにどんなコトしたのか聞いてたんです。」
「・・・ねぇ、さわ子さん?私達、あと3回足りないんですけど。」
私はようやくムギが何を狙っていたのか分かった。
「わ、分かった、ムギ。後でね。ここじゃアレだから、また後でね。」
「・・・やぁん、さわ子さぁん。ここ、触ってみて。後でなんて・・・意地悪しないでぇ・・・」
さわ子先生は目をそらしたまま、ぶつぶつとつぶやいていたけど。
眼鏡を外すと、おもむろにムギをソファに押し倒した。

・・・あそこでやられちゃうんだ、ムギ。
ソファの影になって見えないけど。とことん。・・・とことんまでされちゃうんだよね。

私は私でもうそれどころじゃなくなってた。
「ね、ねぇ、りつ。おトイレ行かない?」
私は律の袖を引っ張る。
もう我慢できない。
律しか知らないとこ、舐めてもらわないとおかしくなっちゃいそう。
さっき、ムギに火をつけられたまま、放置されて。
ムギの指がずぶずぶって入ってくるのを想像だけしちゃったとこで自分から止めて。
太ももからえっちなおつゆ、垂れちゃいそうなのに、恥ずかしい格好でみんなに見つめられて。

もぉ・・・限界。

律の服の袖をつかんだまま、真っ赤になってたら、律がニヤニヤしながら顔覗き込んできて。
「おトイレね?うん。いいよ。行こう?」
「おしおき、してほしいんだろっ?」
律はまたいたずらっ子みたいな笑顔。
「おしおきでもなんでもいいよぅ・・・我慢できないの、もう。」
律はバニー姿の私を後ろから抱きしめて、カラダの色々なところをさわりながら、わざとゆっくりトイレに向かわせる。
「り、りつぅ・・・ムギはね、さわ子先生にとことん・・・・とことんされちゃうんだって。」
「よしよし。とことん可愛がってあげるからねー。」
律の指がお尻に触ってくる。
私は思わず体を固くする。
「やっ、り、律っ・・・そこはだめっ!だめだからなっ!」
「え?だめなの?・・・てっきり誘ってるのかと思った。」
「誘ってないっ!痛いからだめって言っただろ!」
「痛くしなかったらいいの?」
「だめ!こんなとこ、絶対にだめ!」
律はニヤニヤしながら。
「うん・・・じゃあ、やめとこうか?やめてもいいの?」
「〜〜〜!とにかく絶対にだめっ!」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・
えーと。
鈴木純です。あけましておめでとうございます。

先輩方もさわ子先生も梓も。絶対私達のこと、忘れてるでしょ。
私はすっかりがらんとした居間で憂と顔を見合わせた。
ソファの向こうから、ムギ先輩のえっちな声が聞こえてきて。
あそこは多分すごいことになってる。
憂はちょっと微笑んで。
「ね、純ちゃん。お邪魔しちゃ悪いし・・・私の部屋、行こっか?」
小動物を思わせるしぐさで首をかしげた。

憂の部屋のベッドに飛び込む。憂の匂いがして、ほっとする。
「いやぁ。盛り上がったねぇ。」
私が憂につぶやく。
「うん!3人とも可愛かったよね、バニーさん姿。」
憂はいつも通りの笑顔。
「んー。」
私は気のない返事。うん、確かに3人ともさらいたいくらい可愛かったけど。

憂は横になった私に身体を寄せてきて、唇を合わせる。
憂のあったかい身体を抱きしめて、より深くキスをする。
憂は幸せそうに笑って。
「あのね、純ちゃん。」
私の顔を覗き込む。
「さっき、ね?実は純ちゃんが皆さんに『憂のほうがバニー姿、似合うよ』って言ってくれないからちょっと落ち込んでたの。」
全然外からはそう見えなかったけどな。
「でも、純ちゃんとキスしたらそんなの吹っ飛んじゃった。単純だよね、私って。」
私は憂の頭を撫でながら。
「・・・先輩達も先生も梓も全然分かってないんだよなー。」
あえてぶっきらぼうにつぶやく。
「あんな可愛いところを他の人に見せちゃったら。取られちゃうかもしれないじゃん。」

「確かに3人とも可愛かったけど。私は憂が一番可愛いと思うよ。だから他の人には絶対見せない。」

「純ちゃん・・・」
憂の瞳がうるうるってなってる。
私は抜き取っておいた憂用のバニー衣装を差し出す。
「さ、憂。私だけに見せて。憂の可愛いウサ耳姿。」
「・・・いいけど、純ちゃん。またえっちするの?」
「・・・私が憂のウサ耳姿の破壊力に耐えられたら、我慢してあげる。」

ううん、と憂がかぶりを振って。
「澪さんが8回したって、梓ちゃん、言ってたけど。・・・純ちゃん、今朝、何回したか覚えてる?」
「足りない分、可愛がってもらえるの、かな?」
期待してる目で私を見上げてる。

「・・・ごめん、前言撤回。今ので、もう私の理性、完全に粉砕されちゃったから。」
私は憂の両肩をつかむと憂の瞳を覗き込んだ。
「もう嫌だって言うまで可愛がってあげるよ、うさぎちゃん。」

私がぐっと抱き寄せると、憂はうさ耳だけぴょこん、とつけて、最高に可愛い笑顔。
「ふふっ。・・・今年も、よろしくお願いします。」
・・・ほらね。やっぱり憂が一番可愛いよ。

私は心の中でつぶやいて。憂を優しく押し倒した。



おしまい。

このページへのコメント

和「」

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Posted by 名無し 2011年02月16日(水) 19:18:22 返信

ごちそうさまでしたっ!
各カップルの味が出ていて大変美味しゅうございました。

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Posted by ああもう 2011年02月04日(金) 13:49:05 返信


ふぉ-…
ふぉおおぉぉおっ!///

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Posted by あ 2011年02月03日(木) 21:18:33 返信

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