2chエロパロ板のけいおん! 作品のまとめサイトです。

著者:別2-426氏


――
――――

『こんにちは。妹の平沢憂です。姉がお世話になってます』

『『『できた子だー!』』』

初めはただ純粋に「できた子だ」とだけ思っていた。
姉の友達にお茶を出せる妹なんてそうそういないな、唯とは大違いだな、
そのときはそんなことを考えながらただ感心していた。

でも、そのあと部屋を追い出されたわたしの相手を嫌な顔せずしてくれた。
普通姉の友達と2人きりだったら気まずくなっちゃうよ。
でもそうならなかったのは君が声をかけてくれたからだ。
そういうことを自分でも気づかないうちにできちゃうのは、やっぱり唯の妹だな、と思った。

その夜はなかなか寝付けなかった。
だって君のことが頭から離れないんだもん。
今まで感じたことのない感情が胸の奥から湧いてきたんだ。






『あっあの!』

『…!』

最初に声をかけてくれたのは軽音部の新歓ライブがあったときだ。
軽音部に興味が湧きつつ、なかなか踏ん切りがつかなかったわたしの気持ちを知ってか知らずか
君は「お姉ちゃんが出るから」と誘ってくれた。

多分、あの時君が声をかけてくれなかったら、君と友達になれなかったよ。
今では毎日でも見ることができるその笑顔にわたしはとっても感謝してるんだよ。

でも、その笑顔がわたしを困らせてるってことも君は知ってるのかな。
だってもう隠しきれないんだもん。
会った頃から日に日に大きくなるこの気持ちが。



――
――――

毎日手を繋いで唯と仲良く登校する姿をみると、唯に嫉妬してしまう。
わたしとはあんなふうにはできない。
わたしと仲が良いとは言っても、それは結局仲が悪くないだけで
どうしても先輩と後輩という壁が立ちふさがってしまう。

こんなにも、胸が苦しい。
あのとき湧いてきた感情は今では自分を悩ませるほど、確かなものになっていた。





唯先輩と仲良くなってからは、不安になることだらけだった。
君はいつも唯先輩のことばかり話してるんだもん。
その唯先輩がわたしに抱きついてくるたび、君に嫌われちゃうんじゃないか、と思う不安に襲われる。

君に嫌われるのが一番怖いんだ。
そうなったら君の隣で一緒に笑い合うこともできなくなってしまう。
不安で不安で、しょうがないよ。



――
――――

「最近、憂のことばっか聞いてくるよね」

そんなことを唯から言われてしまった。
唯にも気付かれるとは、よっぽど自分が気にしているのかよくわかる。
恋は盲目、なんて言うけれどそれほど形振り構ってはいられないんだ。
だってもっと君のこと、知りたいんだよ。





今日は君と遊びにきた。純もいるけど。
休みの日にも、君に会える。
それだけでわたしの心は舞い上がり、どっかへ飛んでいってしまいそうになる。

「梓ちゃん。服かわいいね。」

君から誉められた。それもかわいいって。
死ぬほど嬉しくて気を抜けばすぐに沸騰してしまいそうだけど、
頑張っていつも通りに振る舞って、そっけない返事をした。
ああ、素直に喜んでおけばよかった。
それよりも君のこともかわいいね、って返せばよかった。
そうすれば、褒め言葉と一緒に少しは本音も出せたのにな。
いつも後悔するのは、やらなかったときだけだ。



――
――――

唯にも怪しまれ、そろそろムギや澪にも薄々感づかれているであろう。
ならばこの気持ちを隠す必要もない。
隠し通す自信もない。
それに、みんななら応援してくれるだろう。
みんなに、言おう。

澪はびっくりしていたが、唯はとても喜んでくれたし、
ムギはいつも通りの笑顔で応援してくれた。
みんなのお陰で勇気が湧いた。

「みんな、わたしこの気持ちを伝えるよ」


――
――――

「はあ…」

君といられるだけでいい、
最近はそんな考えが頭に浮かぶ。
それは君に想いを伝えることを半ば諦めかけていて、そんな考えで妥協するしかなかったからだ。
こんなときなのに、勇気がでない。
いつまでも一緒にいられる訳じゃないのに。
そしてまた、溜め息をついた。



――
――――

ついにその日がやってきた。
唯に頼んで呼び出してもらうことになっている。
もうすぐで来るはずだ。
わたしの心臓は未だないほど高鳴り、わたしはまだ言葉を決められないでいた。

らしくもない。
伝えられればいいんだ、と今度は開き直るも、やはり緊張の汗は止まらない。
うーんうーんと唸っていると足音が聞こえた。

「律さん…ですか?」





今日は一緒に帰れると思って胸を弾ませていたのに、唯先輩に呼ばれて行ってしまった。
何やら嫌な予感がしたけど、唯先輩との用事をわざわざ止めようとも思わず、寂しさを感じつつ別れを告げた。



――
――――

「あの…どうしたんですか?」

「あ…あの!」

「は、はいっ」

「ずっと好きでした!わたしと付き合ってください!」

勢いで告白してしまった。
タイミングってものがあるだろーに。
突然の出来事に君は何度か瞼をしばたかせたあと、
どんな顔をすればよいか分からずにもじもじと手を動かしている。
あーあ、失敗しちゃったなあ。バカだなーわたし。
多少の後悔と想いを伝えることができた達成感でなんだか清々しかった。

でも、終わりじゃなかった。

「律さん…」

「あ…ご、ごめんね変なこと言っ」

「わたしで良ければ…お願いします!」

あれ?どういうことだ?
だってわたしは告白に失敗して、それで…

混乱する頭を落ち着かせるために、次から次に無意味なことを考えるのに必死で、
でもそんなこと自体が無駄だとどうやら頭は分かっていたようで、
気付いたら、思うがままに体は動いていた。

わたしは、君を、抱き締めた。

「大好きだ…憂」






そういえばノートを返すのを忘れていた。
カバンを持っていったから教室には帰ってこないだろうし、
これがなければ宿題ができないだろう、
そう思ってすぐに君を追いかけた。

人気のない学校の裏に君が駆けていくのを見て、
こんなところで何をするんだろう、と不思議に思った。
本当はこのときにほとんどわかっていたんだよね。
だってこんな場所ですることと言ったら限られる。
なんで嫌な予感ってものは当たってしまうのかな。

そして少し走ったら人影が見えた。
すぐに隠れて、不安な気持ちをぐっと胸の奥に押し込んだ。

憂は誰かに告白されるんだ。



ここまで来ても、勇気がでない。
ここで出なくてどうするんだ。ずっと後悔することになる。
それでも足はすくみ、動けない。
泣きたい気持ちを、必死で堪えた。

「律さん…ですか?」

その時聞こえた声にわたしは絶望に似た気持ちを覚えた。
うそだ。律先輩がどうして。
もはやそこに割り込むことなど考えていなかった。
あとできることは、声を漏らさないようにするだけ。

「あの…どうしたんですか?」

「あ…あの!」

「は、はいっ」

「ずっと好きでした!わたしと付き合ってください!」

そっか。律先輩も憂のこと好きだったんだ。
そうだよ。他の誰かが憂のことを好きになるなんて、何ら不思議じゃない。
でもわたしは自分のことしか考えてなかった。
とことんバカだな…わたし。



「律さん…」

「あ…ご、ごめんね変なこと言っ」

「わたしで良ければ…お願いします!」

もうこれ以上悲しむことはできなかった。
だってもう涙が溢れて止まらなかったから。
それでもまだ声を堪えるのに必死で。

わたしはなにもしなかった。
そしてこれからもなにもできないんだ。
はは、やっぱり後悔するのは、やらなかったときだけだ。





「お二人とも、お幸せに」
次の日報告を受けたときは、無理やり笑っておいた。
わたしに二人を羨むことなんてできないもん。

でも、大切な二人だからこそ笑えたんだ。

幸せになってね、憂。


最近憂ちゃんばっかり書いててすいません。
でも書きたかったんです。
許してください。


こんばんは。また投下させてもらいます。
唯憂でタイトルは「A charmingly naive girl」
深い意味はありません。



「ただいまぁ〜」

わたしがそう言うと、すぐに足音が聞こえてきた。

「お姉ちゃんお帰り!」

いつも帰りを迎えてくれるわたしのかわいい妹。

そう、妹。

「うい〜つかれた〜」

そう言ってわたしは妹に体を預ける。

「わあっ」

「も〜…すぐご飯食べられるから着替えてきて」

ほんとは疲れたなんてただの口実。
だってそうしないと恥ずかしいんだもん。

「わかったよ〜」

名残惜しくも、体を離す。
胸に、妹の温もりをまだ残しながら。



リビングへ行くと、相変わらず出来の良い料理が並べられていた。

「おーおいしそう」

「ふふ…じゃあご飯盛るね」

その姿をわたしはただ眺めていた。
わたしの為ならなんでもしてくれる、大事な妹。
でも、一つだけ頼めないことがある。

「?どうしたの?」

「はやく食べよう」

「う、うん…」

もし、その頼みが断られちゃったらと思うと、怖いんだ。
そしたらこのままではいられなくなる。
だから、気休めに不安だけを取り除こうとする。

「憂は好きな人とかいるの?」

「えっ…な、なに急に」

「教えてよ〜。お姉ちゃんにくらいいいでしょー」

「うーんどうかなあー」

わたしにも教えてくれないのかな…。
いないって言わないことはもしかしているのかな…。

わたしは余計に不安になる。
せめて、他の人にはとられたくない。
そんな勝手な独占欲がわたしを焦らせる。

「ちゃんと答えてよっ!」

「えっ…ご、ごめんね…」

ああ、やってしまった。
気づいたときには激しい後悔に襲われていて、すぐに部屋に逃げ込んだ。



(嫌われちゃったかな…)

(なにしてんだろ…わたし)

しばらくベッドに座って茫然としていると、
部屋をノックする音が聞こえた。

「お姉ちゃん…入るよ…」

妹は困ったような、泣き出しそうな、そんな顔をしていた。
わたしのせいでこんな顔をしてるんだ。

「お、お姉ちゃん…その、ごめんね」

「わたし…その、」

わたしが謝らなくちゃいけないのに。
憂は謝らなくていいんだよ。
そんな妹を見てると、途端に胸が苦しくなった。

やっぱり、誰にも渡したくない。

「憂!」

「きゃっ!」

目の前の妹に抱きついて、ベッドに倒れる。
もう、我慢できなかった。


わたしは無理やり唇を奪った。


妹のすべてを自分のものにしたくて、舌を入れる。
憂はわたしの肩に手をかけ、引きはなそうとする。
それでもわたしは止めない。
せめて、最初はわたしで…。

しばらくの間、そうしていた。
その間も憂は抵抗していたけど、どうやら力が入らなかったみたい。
ようやくわたしが唇を離すと、口元は唾液まみれだった。



憂はどうしていいかわからないようにこちらの様子を伺っている。

「うい」

「…!」

肩がびくりと跳ねた。
怖かったのかな。
わたし、ひどい姉だな。
でも、言わせて。

「ごめんね…でもね」

「わたし…憂のことが好きなの」

「でも…わたしたち姉妹だし…」

「それでも…好きなの」

こんなこと言っても憂を困らせるだけだ。
わかっていながら、わたしは妹の目をじっと見る。

「わ、わたしだって」

「わたしだって好きだよ!」

「でも、姉妹だからって我慢してきたのに!」

「お姉ちゃんが…そんな…」

そう言って憂は泣き始めてしまった。
そっか…憂もだったんだ。
わたしは憂を抱きしめた。

「憂」

「お姉ちゃんがしっかりするから…お願い」

ずっと言えなかった頼みごとを口にした。

「わたしと…付き合って」

「…っ!うん…うん!」

憂はまた泣きだしてしまった。
もう泣かせちゃいけないな。

しっかりするって言っちゃったから。

ずっとわたしが守るって決めたから。

コメントをかく


「http://」を含む投稿は禁止されています。

利用規約をご確認のうえご記入下さい

Wiki内検索

どなたでも編集できます