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著者:別2-446氏


七月。ようやく安定した夏の暑さになり、私は明るい日差しの下にいた。

歩いて10分程度のコンビニに行くまでも肌が焼ける気がして、コンビニの袋を持っていないほうの手で
無意識に腕をなでる。携帯からメールの受信を知らせる音がなったので、ポケットから引っ張り出すと
携帯までも熱で熱くてビックリする…。自分の体温のレベルじゃないよね、これ…。

「あ、憂からだ…」
『今から遊びに行くねー』と、用件と文末に絵文字だけの短いメール。
絵文字のハートマークは憂とって他意はないのだろうけど、私は意識してしまう。だって、私は…。
画面右上の時間を見る。聞いてた時間よりちょっと早い。コンビニに行ってたのは、ウチにお菓子もジュー
スもなかったからで。私は家までの道を、さっきよりも少し急いだ。
自宅に近づいたときにはすでに憂らしき人が表に立っていて、私に向けて手を振っていた。


部屋に入ると、さっき少しだけ家を空けただけなのに部屋の気温は一気に上昇していた。
私はクーラーのリモコンに手を伸ばす。

「さっきまで、どこかに出掛けてたの?」
「憂が来るまで時間あると思ったから、近くのコンビニまでね」
「そうだったんだ、日焼けした?」
「そ、そんな短時間で焼けないよ!」
「だよね。目に見えて焼けないけど、少しは焼けてるよ」
ななめ前に座っていた憂が突然、私の左手を取ったので内心ドキリとする。
「日焼けしやすいのは、梓ちゃんの皮膚が薄いんじゃないかな?」

私の腕や手の甲を撫でながら、まじまじと見つめる憂。こうして憂に腕を触れられただけで、
動揺するなんてやっぱり私は変だ。
「うーん、さわっても分からないね。…ん、どうかした?」
「え、別に、、、」
動揺してたの、気づいたのかな…、憂。
「梓ちゃん、へんなのー」
いつもの人懐っこい笑みを見せる憂。私の手を離してくれないまま話を続けた。
「今日そういえば、七夕なんだよ?」
「七夕かー…、小さい頃しかあまり興味がわかなかったけど」
「折り紙なんかで飾りを作ったり、短冊に願い事をかいたりしたよねー」


私は小さい頃、お父さんと同じミュージシャンになりたいと書いたんだっけ。音楽で毎日充実してる今、子
供のころ願った夢は着実に叶えられていってるのかもしれない。
「今だったら何お願いする?」
「今だったら?」
「そう、今の願い。ひとつ書くなら何にする?」
……もし本当に願い事をするだけで、願いが叶うなら。憂は期待のまなざしで私を見ていた。
私の願いは…。私は憂に捕まれたままの腕を解くと、その手で憂の手に触れた。
「私は、憂とずっと一緒にいたい」
「えっ…」
少し驚いた様子の憂。そうだよね普通…、何言ってるかワケ分かんないもん。
「、、、って書くよ、短冊に」
「そうなんだ、ありがとう。…うん、そうだね、私も梓ちゃんと一緒にいれたら嬉しいな」

本当は私の気持ちにも整理がついていない。このまま押したら、いままでの関係が壊れそうだから。
今は、…いいんだ、このままでも。そのうち機会が訪れたら、ちゃんと話すよ、…憂。


おわり

このページへのコメント

梓憂は好きなのに結構マイナーなカプであまりみかけないので、嬉しかったです(≧ω≦)

続編をきたいしてますm(__)m

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Posted by るー 2010年08月25日(水) 04:25:28 返信

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