2chエロパロ板のけいおん! 作品のまとめサイトです。

著者:8-884氏


「ん…」
差し込んできた朝で目を覚ます
はじめに目に入ってきたのは知らない天井だった
朝、必ず起こしにくる斉藤の姿も見えない
(えっと…)
眠りから覚めきらぬ頭で考えるが思考がまとまらない
いつものベッドとは違う少し湿気った匂いがする
「っくしゅん!」
なぜか私は裸のままだった
(なにか着ないと…)
そう思い、二度寝の誘惑を断ち切りベッドから立ち上がろうとする
すると突然髪を引っ張られる
「痛っ」
髪をどこかにひっかけてしまったと思い、ベッドを振り向く
(あ…)
そこではだれかが髪を握っていた



髪を握っていたのは律だった
そして律も自分と同じく一糸まとわぬ姿で寝ている

はっきりと目覚めた頭は全てを思い出していた




昨日の情事の際に放り投げてしまったため部屋のあちこちに四散している服をとりに行きたいが律が髪を離してくれないので、結局手元にあった下着を付け布団の中に潜り込んだ


「くー…くー…」
律は規則正しく寝息をたてている
普段の活発な彼女からは想像できない女の子の可愛らしい顔だ
この表情を知っているのは自分だけかもしれない
そう思うと胸の奥がとても暖かくなる

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私は元々女の子同士の恋愛に興味をもっていた訳ではなかった
もしかしたら規律正しく、親の敷いたレールを走らされていた事へのささやかな反抗だったのかもしれない
はじめは見ているだけで満足だった
澪ちゃんとりっちゃんの関係は友情以上に見えて心が躍った
唯ちゃんと梓ちゃんのスキンシップはとても可愛らしく見ているだけで心があったまった
でも自分からはアプローチすることはしなかった
いや、しなかったのではない出来なかったのだ

けいおん部が好きだったから

彼女らの関係に割り込んで邪魔だと思われたくなかったから

(私は傍観者、見ているだけで良い)
ずっとそう思っていた

だが、あの日、りっちゃんと町で偶然会い、二人で出かけ

私は恋をしてしまった


何度も諦めようとした
二人の関係を壊したくなくて

何度も諦めようとした
二人の信頼関係を見せつけられて

何度も諦めようとした
嫌われるのが怖くて

何度も何度も何度も諦めようとした


でも私は諦めることが出来なかった


だから、みんなで行った七夕のお祭りでりっちゃんの手を引いて二人きりになった
強情な自分を諦めさせるために

夏が終われば本格的に受験になる
私は今のままなら十分に合格圏内
だけど律は違う
必死に受験勉強をするだろう
それならばきっと、会う機会は必然的に減り、気まずさは我慢できると思ったから


りっちゃんの手を引いて人気の少ないところまで連れてくる、

本当はそのまま告白するつもりだった

でも、口は思い通りに動いてくれなかった
言おうとすればするほど嫌な想像ばかりしてしまった
諦める為にやるはずなのに、振られる事を覚悟していたはずなのにおかしな話だ
でも、りっちゃんに振られて疎遠になってしまうと思うと胸が苦しく、まるで心臓を鷲掴みされたようだった
呼吸も満足にできず、涙がとまらなかった

それでも最後の勇気を振り絞り、想いを伝えた
ヒドイ顔をしていたと思う
きっと最低な告白だったと思う

それでもりっちゃんは私を受け入れてくれた
何度も何度も確認し、本当に私を受け入れてくれたとわかったら、嬉しくてまた涙が止まらなかった
りっちゃんは泣き止むまで抱きしめ続けてくれた


私が泣き止んだ後、りっちゃんに頼んで私たちの関係は秘密にしてもらった
当然理由を聞かれたが、まだみんなに話すのは恥ずかしいから、と言って納得してもらった



本当は怖かったからだ
私とりっちゃんが恋人関係になったと知ったらみんなはきっと祝福してくれるだろう

でも澪ちゃんはちがう
澪ちゃんはりっちゃんが好きだ
私もりっちゃんに恋したからわかる
口に出さなくても視線や態度にでている
それが、私には同じ人に恋する者としてわかってしまう

そして澪ちゃんはりっちゃんが付き合い始めたと知ったら捨て身で告白するだろうということも

そしたら、りっちゃんはきっと澪ちゃんを受け入れてしまう
りっちゃんも澪ちゃんがとても大事で、大好きだから
きっと私は捨てられてしまう
それだけは嫌だった
ようやく手に入れた幸せを手放したくなかった


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時計をみるとまだ8時をまわった所だった
今日は日曜日で予備校のもお休み
だから私はこの甘い時間を堪能することにした


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夏休みに入ったあたりだった
澪ちゃんのりっちゃんへの接し方が変わった

りっちゃんのほんの少しの変化から気がついてしまったのだろうか
バレないようにお互いに注意してはいた
それでも一月もたたずにばれてしまった
二人はずっと一緒だったのだからわかってしまっても不思議ではない


そして、私は来るべき時は近いと知ってしまった


近い内にきっと澪ちゃんはりっちゃんに告白する
そう思うといてもたってもいられず、休日は出来る限り二人で過ごした
澪ちゃんより私を好きになってくれるように様々な努力をした
たくさんデートもしたし、キスもした
一泊二日だけど二人きりで別荘で旅行もした
それでも私の不安は消えることはなかった

だから無理だと分かっていてもりっちゃんに私だけを見てほしかった



だから


昨日りっちゃんの家に泊めてもらった

幸運にも両親は旅行しているらしく聡君も部活の合宿で不在だった

デートした後、二人でご飯を食べ二人でお風呂に入った

お互い裸を見るのは初めてじゃないのに二人で顔を真っ赤にしてはずかしがった

お風呂を出たあとはりっちゃんの部屋でいつもよりちょっとだけ近くでおしゃべりをした


深夜一時をまわった時、私はりっちゃんにキスをした

今までみたいな軽いのではなく、貪るような深いキス

突然だったからきっと驚いただろう

それでもりっちゃんは私を受け入れてくれた

お互いの舌を絡ませ唾液を交換しお互いの中を貪りあった

どれだけそうしていたのだろう

そこから先はあまり覚えていない

まるで熱に浮かされたようで

気がついたときには一糸まとわぬ姿で抱き合っい欲望のままに体を動かしていた

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時間は9時をまわった
まだ律が起きる気配はない

「はあ」
昨日は澪がいつ告白するか分からないとはいえ、焦り過ぎだった

(まだ付き合い始めて一月もたってないのに…)
もしかして私はとんでもない変態なんだろうか…




「くー…」

律はとても幸せそうに寝ている
(りっちゃん…)
その姿があまりにも幸せそうで…

すこしだけイタズラをすることにした

律に覆いかぶさり
首筋に強くキスをする

「むぁ…?」
さすがの律もこれにはおきたようで手をようやく離してくれた

「りっちゃん、おはよ」
「あ…おはよ、ムギ」
胸の奥が満たされていく
朝の挨拶を交わす事がこんなに幸せだとはしらなかった


律が自分の格好を見て昨日の事を思い出したらしく赤面している
たぶん自分も同じく赤面しているだろう
「アー…なんか恥ずかしいな」
「そうね、フフ」


「? なんか首筋が…」
きっとあのキスマークはあとあと律の知らないところで浮かんでくるだろう

「ねぇ、りっちゃん」
「ん?なにさ、ムギ」
「…なんでもない」
「? へんなの…」

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このページへのコメント

紬×律靴見当たらない…

0
Posted by . 2009年10月13日(火) 10:38:18 返信

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