最終更新:ID:WcRlZI6YVQ 2009年09月24日(木) 20:09:09履歴
今日私たちは、澪んちで「勉強会」を開いている。
机をかこんで唯、紬、私、澪。
けど、当然私たちが集まって「勉強」なんかはかどるわけもなく……。
唯「うわ!澪ちゃんすごいっ!パソコンぴかぴか〜」
澪「おい、唯!」
唯「だって〜。私さわったことないんだもん。さわさわ〜」
澪「……」
紬「少し休憩しませんか?」
律「そだな!よし!澪!なんかもってこい!」
澪「……はいはい」
律「お。今日は澪しゃんものわかりがいいねぇ〜なんか良い事あった?」
澪「別にない」
そういって私を睨み、澪は部屋からでていく。
律「ふふふふ、よし、唯、今だ!」
唯「(さわさわ〜)ん?」
律「澪のパソコンチェックのじ、か、ん」
唯「おお!りっちゃんも悪よのぉ〜」
紬「あまり勝手に見ない方が……」
とりあえずメールを開いてみる。
澪の携帯はたまにいじったりしてるけど、
もしかしたらパソコンに楽しいメールがあるかも……なんて思ったのが悪かった。
唯「りっちゃん!これは!」
紬「あらあら〜」
そこにあったのは、澪がどこぞの「ひろと」とかいうヤツとのやりとりした跡。
紬「これは、なかなかいい感じですね」
唯「ひろとぉ〜!」
1件や2件じゃない。2ヶ月前から毎日やりとりしてる。
律(澪が最近聞き出した音楽って、こいつが紹介してるやつばっかじゃん。それに……)
それにあの恥ずかしがり屋の澪が、自分から率先してメールを送っている。
と、そこに澪の足音。私たちはあわてて元の席へと戻る。
澪「ジュースでいいよな。あんまりのこってないけど」
唯「問題ない!さわさわ〜」
澪「律?」
律「……」
澪「おい、律」
律「あ、おう」
澪んちに来たら、私がコースターとコップをセットする。
澪がそれに飲み物を注ぐ。
いつからか自然と出来た、私と澪の間の決まり事。
紬「いただきます」
唯「天国じゃ〜」
澪「2人はさ、大丈夫なの?」
唯「何が?」
澪「今日、夕方から雨らしいぞ」
唯「なんですと!」
紬「……まぁ」
律「帰った方がいいんじゃないの?」
唯「ええ〜。メンド……とまっちゃおっかなぁ〜」
紬「それはさすがに駄目ですよ、ね、澪ちゃん」
澪「まぁな、布団とかないし」
律「さあ、さっさと帰った帰った!」
唯「りっちゃん、ひどいよぉ!!」
律「雨にあたって風邪でもひいたら部活ができんだろ?部長命令だ!」
唯「うう〜」
紬「まぁまぁ。それじゃあ一緒に帰りましょ、唯ちゃん」
2人はしぶしぶ帰っていった。
部屋には私と澪が残る。
澪「律は、帰らないのか?」
律「私は近いからいいのっ」
私は澪のベッドの上に寝転がる。
テーブルの上を片付けている澪。
律「澪、なんか隠してる?」
澪「ん?」
律「私に言いたい事とか、ないのかなって」
澪「べつにないよ」
律「ふぅん。そっか」
澪「なんだ律、何がいいたい」
律「なんだろな、なんなんだろう」
澪のベッドに顔を伏せる。
考える。
澪は私にひろとの事をいわない。
私はひろとが澪のなんなのかを知らない。
たったのそれだけの事が、なぜこんなにひっかかる。
親友だから?
いや、私たちの関係は、女子特有の「裏切り」をおそれる馴れ合いとは違う。
いつだって本当の気持ちでせっしてきた。
嘘なんてつかなかった。
あけっぴろげで、何でも言い合える……。
それを私は誇りにしてきたのに。
今、澪は私に、隠し事をしている。
澪「律?」
顔を伏せてベッドで動かない私をみかねて、
澪が私の横に腰をおとす。
澪が、その大きな手を私の頭にポンとおく。
澪「はしゃいで疲れたのか?」
律「……」
私は、私の澪がいなくなる事が怖いんだ。
私の中の、絶対にゆるがない存在が、別のもに、
私の知らないものになってしまうのが。
そう思っただけで、大きな澪の手のあたたかささえ、感じられなくなる。
私、一体どうしちゃったんだろ。
澪が私の頭をぽんぽんと優しくたたく。
律「澪」
澪「?」
律「澪に、好きな人ができたら、教えろよ」
澪「なんだよ、きゅうに」
律「好きな人、いる?」
澪の手が止まる。
けど、すぐにまた私の頭をぽんとたたき。
澪「いないよ。変な律」
律「そっか、だよな。はは」
澪の、嘘つき。
ほんとはいるくせに。そいつの事、気になって仕方ないくせに。
澪の嘘つき。
けど、わかってしまうんだ。
震えてる澪の手、澪も怖いんだ。
本当の事をいうことで、私と違ってしまうのが、私と離れてしまうのが。
律(だったら)
私は頭上にある澪の手をぎゅっと掴む。
律「澪、私は澪が一番好きだから」
澪「……」
律「それは、絶対変わらないから」
しばらくして、澪が私の手を握り返してくる。
澪「なんだよ律。愛の告白?」
律「そうかも」
澪「馬鹿」
律「だからさ」
そう、私はひろとなんてやつには負けない。
ひろとと澪が付き合ったって、私は負けないんだ。
パソコンの中に違う澪がいたって、私はそれを受け入れるから。
受け入れてみせるからさ。
机をかこんで唯、紬、私、澪。
けど、当然私たちが集まって「勉強」なんかはかどるわけもなく……。
唯「うわ!澪ちゃんすごいっ!パソコンぴかぴか〜」
澪「おい、唯!」
唯「だって〜。私さわったことないんだもん。さわさわ〜」
澪「……」
紬「少し休憩しませんか?」
律「そだな!よし!澪!なんかもってこい!」
澪「……はいはい」
律「お。今日は澪しゃんものわかりがいいねぇ〜なんか良い事あった?」
澪「別にない」
そういって私を睨み、澪は部屋からでていく。
律「ふふふふ、よし、唯、今だ!」
唯「(さわさわ〜)ん?」
律「澪のパソコンチェックのじ、か、ん」
唯「おお!りっちゃんも悪よのぉ〜」
紬「あまり勝手に見ない方が……」
とりあえずメールを開いてみる。
澪の携帯はたまにいじったりしてるけど、
もしかしたらパソコンに楽しいメールがあるかも……なんて思ったのが悪かった。
唯「りっちゃん!これは!」
紬「あらあら〜」
そこにあったのは、澪がどこぞの「ひろと」とかいうヤツとのやりとりした跡。
紬「これは、なかなかいい感じですね」
唯「ひろとぉ〜!」
1件や2件じゃない。2ヶ月前から毎日やりとりしてる。
律(澪が最近聞き出した音楽って、こいつが紹介してるやつばっかじゃん。それに……)
それにあの恥ずかしがり屋の澪が、自分から率先してメールを送っている。
と、そこに澪の足音。私たちはあわてて元の席へと戻る。
澪「ジュースでいいよな。あんまりのこってないけど」
唯「問題ない!さわさわ〜」
澪「律?」
律「……」
澪「おい、律」
律「あ、おう」
澪んちに来たら、私がコースターとコップをセットする。
澪がそれに飲み物を注ぐ。
いつからか自然と出来た、私と澪の間の決まり事。
紬「いただきます」
唯「天国じゃ〜」
澪「2人はさ、大丈夫なの?」
唯「何が?」
澪「今日、夕方から雨らしいぞ」
唯「なんですと!」
紬「……まぁ」
律「帰った方がいいんじゃないの?」
唯「ええ〜。メンド……とまっちゃおっかなぁ〜」
紬「それはさすがに駄目ですよ、ね、澪ちゃん」
澪「まぁな、布団とかないし」
律「さあ、さっさと帰った帰った!」
唯「りっちゃん、ひどいよぉ!!」
律「雨にあたって風邪でもひいたら部活ができんだろ?部長命令だ!」
唯「うう〜」
紬「まぁまぁ。それじゃあ一緒に帰りましょ、唯ちゃん」
2人はしぶしぶ帰っていった。
部屋には私と澪が残る。
澪「律は、帰らないのか?」
律「私は近いからいいのっ」
私は澪のベッドの上に寝転がる。
テーブルの上を片付けている澪。
律「澪、なんか隠してる?」
澪「ん?」
律「私に言いたい事とか、ないのかなって」
澪「べつにないよ」
律「ふぅん。そっか」
澪「なんだ律、何がいいたい」
律「なんだろな、なんなんだろう」
澪のベッドに顔を伏せる。
考える。
澪は私にひろとの事をいわない。
私はひろとが澪のなんなのかを知らない。
たったのそれだけの事が、なぜこんなにひっかかる。
親友だから?
いや、私たちの関係は、女子特有の「裏切り」をおそれる馴れ合いとは違う。
いつだって本当の気持ちでせっしてきた。
嘘なんてつかなかった。
あけっぴろげで、何でも言い合える……。
それを私は誇りにしてきたのに。
今、澪は私に、隠し事をしている。
澪「律?」
顔を伏せてベッドで動かない私をみかねて、
澪が私の横に腰をおとす。
澪が、その大きな手を私の頭にポンとおく。
澪「はしゃいで疲れたのか?」
律「……」
私は、私の澪がいなくなる事が怖いんだ。
私の中の、絶対にゆるがない存在が、別のもに、
私の知らないものになってしまうのが。
そう思っただけで、大きな澪の手のあたたかささえ、感じられなくなる。
私、一体どうしちゃったんだろ。
澪が私の頭をぽんぽんと優しくたたく。
律「澪」
澪「?」
律「澪に、好きな人ができたら、教えろよ」
澪「なんだよ、きゅうに」
律「好きな人、いる?」
澪の手が止まる。
けど、すぐにまた私の頭をぽんとたたき。
澪「いないよ。変な律」
律「そっか、だよな。はは」
澪の、嘘つき。
ほんとはいるくせに。そいつの事、気になって仕方ないくせに。
澪の嘘つき。
けど、わかってしまうんだ。
震えてる澪の手、澪も怖いんだ。
本当の事をいうことで、私と違ってしまうのが、私と離れてしまうのが。
律(だったら)
私は頭上にある澪の手をぎゅっと掴む。
律「澪、私は澪が一番好きだから」
澪「……」
律「それは、絶対変わらないから」
しばらくして、澪が私の手を握り返してくる。
澪「なんだよ律。愛の告白?」
律「そうかも」
澪「馬鹿」
律「だからさ」
そう、私はひろとなんてやつには負けない。
ひろとと澪が付き合ったって、私は負けないんだ。
パソコンの中に違う澪がいたって、私はそれを受け入れるから。
受け入れてみせるからさ。
このページへのコメント
面白かったです!
続きが読みたい〜
面白かったです!
続き、楽しみにしています!!!
俺ー!!!!!
すみません。
うっかり途中で「ひろと」が「ひろし」に変換されていました、
訂正しました(汗)指摘どうもです。
つたない文章、読んで下さってありがとう。
ひろとなんて出してごめんなさい。たんなるメル友っていう落ちなんですけどね……。
野原ひろし?