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著者:別2-374氏



「ただいま」
玄関の扉を開けながら呟く。今日は一人だし夕飯どうしよう…疲れてるから簡単に、、、。
顔を上げて廊下の先を見ると、部屋の明かりが点いている。私が今朝家出るとき消し忘れたのかな。
「お帰り、梓ちゃん」
「…憂、帰ってたの?」
いつもと変わらない笑顔で出迎えてくれる憂。
この笑顔は学生時代から変わらなくて、実はまだ桜が丘高校の学生なんじゃないかと時々錯覚する。
そういえば、今日仕事が終わったら、唯先輩のところに心配だから見に行くって言ってたけど…。
「今日ね、仕事が早めに終わって。お姉ちゃんのところに行って帰ってきても早かったんだ」
「お姉ちゃん元気そうにしてたよ」とか「家事上達したみたい」と嬉しそうに唯先輩の話をする姿は昔から相変わらず。
今では私もそれがないと違和感があるというか…。面倒見が良くて、お姉ちゃんが好きな憂でないと憂らしくないよ。
「夕飯作ってるから、もうちょっと待ってね」
「うん」
私は鞄を置いてソファに座ると、背に頭をもたせ掛けた。

高校時代。…あれは平沢家の憂の部屋だったかな、リビングだったかもしれないけど、緊張でよく覚えていない。
憂が私の隣に座って、憂の手が私の手に何気なく触れた。さっきまで一緒に世間話をしていた憂。
私は思い切って突然切り出した。
「憂…あのね」
「なに?」
「……私と付き合って」
「…え?…か、買い物に?」
「違う、そうじゃないよ!」
大きな声を出してしまった。その声にビクリとする憂の反応。
私はつかんだ憂の左手から、ほぼ憂を押し倒しすように詰め寄った。
「梓ちゃん…」
「友達だけど…、友達だったけど!…好き……だから」
言ってしまった。言いたかった、ずっと我慢してた。憂はどう思ったのだろう。
憂に見つめられながら、私はだんだん自信がなくなってきた。なんでこんなこと言ったんだろう?
私なんかが憂に恋人として意識してくれるわけない……今のままなら友達の関係でいられたのに。
後悔や不安が押し寄せる。
「…………いいよ」
「……え」
真顔であったであろう私とは反対に、憂にはいつもの笑みで返される。
「だって梓ちゃん、感情が表に出やすいからバレバレなんだもん」
「…気づいてたの?」
「うん、知ってた」
「……憂はいいの?私なんかで」
「いいよ梓ちゃんだから」
「…後悔とか」
「しないよ」
憂は両腕を私の背中にまわして私を抱きしめた。
ピッタリくっついた胸から心臓の音が伝わるのじゃないかと思った。

あのあと私はどうしたんだっけ?つけっぱなしのテレビの音が私を現実に引き戻した。
憂は覚えてる?私が半泣きだったとかだったら恥ずかしいな。
「梓ちゃん、ぼーっとしてるよ?今日疲れたのかな」
憂が心配そうに私の額に手をあてる。洗い物をしてた憂の手はひんやりしていた。
「ちょっと熱っぽい?」
「…う、憂の手が冷たいんだよ」
「そうかな」
「大丈夫、なんでも、ない」
私の隣に憂が座る。そうじっと見られると落ち着かない私は視線を他所へ落とした。
「本当に?」
「本当、なんでもないよ」
私は憂に心配させまいと、気の利いた言葉を捜すけれど見つからない。
憂の顔が近づいてきて私の頬に当たり、私の手に憂の手が重ねられた。
簡潔に「ありがとう」って言えばいいのに。そんな私は寛容な憂に支えられている。
「憂…私、今すごい幸せかも」
「うん…」
「憂との子供欲しいな」
「えっ…それは」
困惑する憂が可笑しくて私は笑った。


end!

このページへのコメント

桜坂高校ってどこだよw

0
Posted by す 2010年06月12日(土) 13:59:33 返信

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