2chエロパロ板のけいおん! 作品のまとめサイトです。

著者:2-664氏


(side”Mio”)

律が拒絶したら――少しでも抵抗したら止めるつもりだった
私が何をしようとしてるか、分からないはずはなかったのに…


ほとんど力ずくで――無理矢理に律の唇と自分の唇を重ねた



〜〜〜〜〜〜『Kiss×Kiss…』〜〜〜〜〜〜



なぜそんな事をしたかと問われても、自分でもうまく言葉にできないし、誰にも理解できないだろう。


そして、律と自分の唇が触れあったのを確認すると目を閉じ、外の風景を遮断する。
貪るように、律の唇だけを感じていたかったからというのもあったが、同時に怖くもあったから。

もし、目を開いたとき律の顔に嫌悪の色が浮かんでいたら――
律に軽蔑されてたら――

怖い

律に軽蔑されるのが怖い
律を困らせてしまうのが怖い
律と離れるのが怖い

律に嫌われるのが…すごく怖い

今更ながら、一線を踏み越えてしまった自分に、死ぬほど後悔してしまう。
どうして親友のふりを続けていかなかったのだろう…
いつだって律は、私にかけ値なしの友情を示してくれたのに、私は律に『普通』じゃない気持を抱くように
なってしまっていた…

目を開けるのが怖い
目を開けて律の顔を見るのが怖い

律の言う通り、私は本当に怖がりで弱虫だ…



(side”Ritsu”)

――気がついたら澪にキスされていた

驚いたことは驚いたけど、不思議と『気持ち悪い』とか『嫌だ』とかいう気持ちはなく、むしろ私は間近で
見た澪に見惚れてしまってさえいた。


――ホントに、なんて綺麗なんだろう…


私の中で、澪は世界で一番綺麗な女の子だ。
少なくとも、私は澪より綺麗な子を見たことがない。

そんな澪と私は今、唇を重ねあっている。

澪の柔らかい唇の感触と一緒に心地よいぬくもりが――
シャンプーとちょっぴり汗が混じった澪の香りが――
どくんどくんと打ちつけてくる澪の鼓動が――

そして、混じりっけ無しの澪の気持が、唇を通して私に伝わってくる。

それは、私にとってはとても嬉しくて、ちょっぴり恥ずかしくて、申し訳なくもある『いけない気持ち』
私なんかが受け取るには、ちょっと勿体ないくらい『素敵な気持ち』
同時に澪のかすかな『不安』も伝わってくる。

ああ、そっか…
澪ってば、きっと私が怒ってるとか、嫌がってるとか思ってるんだろうな。
ちっちゃい頃、澪が初めて私にゲンコツを返してきたとき、ぶたれた私より、ぶった澪のほうが
オロオロして泣きそうな顔してたっけ…

あの頃の私は、ただ澪の気を引きたくて、とにかく澪にちょっかいばかり掛けて、時には澪の嫌がる
ことまでしてたけど、あのとき私は確か――

うん、ちゃんと目を開けて、澪の顔を見て言ってあげないといけない。

怒ってないよ――
嫌いになんてなるわけないじゃん――
澪のことが大好きだよ――って…



(side”Mio”)

――『大好きだよ』って律が言ってくれた。
私の大好きな、あの笑顔でそう言ってくれた。

「怒ってない…の?」
「怒るわけないじゃん。澪が気持ちぶつけてくれたんだし…逃げないよ、ゲンコツだって、キスだって――」
「ぅ、あぅ゛…――」
「まあモチロン、貰えるならゲンコツよりキスのほうが――って、コラ!泣くなって…」

感情があふれて止まらなかった
嬉しかったから――
安心したから――

多分、私の『好き』と律の『好き』は少し意味が違う…
でも律は応えてくれた。

「あ〜もう、せっかくの美人が台無しだぞ」
「だ、だって…り゛つが…りつ゛…が――ふぇ…う、ぇえ゛ぇ…――」
「ホントに…怖がりで泣き虫なトコは全然変わってないんだから…」
「う゛ぅぅ…」

律が少し呆れたように溜息をひとつついたかと思うと、その手で私の髪を優しく撫で、
そのまま抱き寄せられる。
そして――

「…んっ!?――」
「――ん…ん、ぷはぁ――…これで、おあいこ。さっき、いきなりしてきたお返し」

突然…そして一瞬のことに、私は感触を確かめるように唇をなぞる。
律らしい『お返し』――

「…わ、私はもっと気持ちを込めてしたぞ!大体、さっきのなんてほんの一瞬だったじゃないか…」
「私だって、ちゃんと気持ちこめてしたぞ〜」
「律のは短すぎて、そんなのわからなかったぞ…」



一瞬でもちゃんと伝わってきた、律の気持ち。

焦らなくても大丈夫だよ――
ちゃんと澪の傍にいるから――

大好きだよ――って…

だから、もう焦らない。
焦って自分の気持を押し付けようとしたり、律の気持ちを確かめようとしたりしない。
私は律が好きで、律も私を好きと言ってくれた。その『好き』は少し意味が違うのかもしれなくても
律が私の傍にいてくれるって言ってくれた、その言葉と気持ちは信じられるから…

「――で、何をしようとしてるんだ、お前は…」
「いや〜、澪が短すぎて不満だって言うから、もっかい濃厚なのを――」

"ごすっ!!"

「うう…澪の気持ちが痛い…」
「当たり前だ!大体お前はデリカシーが無さ過ぎる!!」

そう、焦らないでゆっくりいこう。
律と二人で…

(END)

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