当wikiは、高橋維新がこれまでに書いた/描いたものを格納する場です。

 2016年9月3日放映のめちゃイケを見た。
 今回の企画は、「ゴミ芸人屋敷」であり、2016年7月9日にも同じ企画を放映している。今回は、第2弾である。

 単純にネタを見せるに止まらず、色々と工夫があることは前回と同じであり、素直に評価できる。この工夫の例を挙げれば、「ゴミ芸人」という一つのテーマを設定して、笑いを生み出すための一つの材料にするとか、各芸人のネタ後にフリートークを入れて芸人を遊ばせるとか、ネタ中に字幕を入れてネタを補強するだとか、である。

 前回の感想では、せっかく設定した「ゴミ」にもう少し寄せたネタやフリートークを見せて欲しいということを述べた。今回は、かまいたちがネタ後にめちゃイケメンバーのゴミっぷりを暴露したりといった点は見られたが、前回同様そこまでゴミに寄せた内容でもなかった。とはいえネタ後のフリートークはゴミに寄せていないとはいえ全体的におもしろかったので、まあこれはこれでよい。

 それでは各ネタ(とネタ後のフリートーク)の寸評である。
1.かまいたち
 筆者は彼らのコントの方が好きであるが、今回のように毒を吐く漫才も見てはいられた。メンバーも指摘していたが風貌に華がないのが売れていない原因だと思う。

2.ななめ45°
 ネタよりネタ後にメンバー間で喧嘩をしたり、メンバーの一人の岡安の彼女(アイドルらしい)の名前を暴露したりといったくだりの方がおもしろかった。
 このネタ後のやりとりにも台本がある可能性はあるが、こちらの方がおもしろいのはマジで起きたことのように見えるからである。そして、マジで起きている(ように見える)から、おもしろいお芝居が期待されるコントと違って、視聴者のハードルが上がらないのである。
そして、マジで起きているように見せられていたのは彼らの腕にほかならない。

 ただ加藤が提案した「地面に対してななめ45°」という新ギャグはきちんと「アーイッ」から決めて欲しかった。

3.2700
 八十島が最初に歌った内容通りにツネが動いていくというネタである。八十島が歌った内容が字幕として表示されており、この字幕がネタの理解を助けていた。八十島の歌はかなり長いうえに一回しか披露されないので、逆に字幕がないと理解が難しいネタでないかとも思った。
 ネタ後の岡村とのコラボが一番おもしろかったが、これもやっぱり即興で合わせているように見えるからである。即興(に見える)のに岡村の腕でなんとなくまとまってしまうからそこにズレが生じるのである。ただコラボの直前に「岡村は本来アドリブが苦手で事前に練習するタイプ」という趣旨のテロップが入っており、かなり過剰なフリになっていたため、もしかしたら本当は事前に打ち合わせしているのではないかと疑ってしまった。

4.インデペンデンスデイ
 久保田の見てくれをひたすらイジるネタ。そのイジリに対して久保田がいちいちツッコミを入れるのだが、ツッコミのワードセンスみたいな事前に考えた部分よりも、久保田があっぷあっぷになっているところの方がおもしろい。これの方がおもしろいのも、久保田のテンパり具合が天然で生じたもの(のように見える)からである。わざとやっていたら、久保田に腕があるということである。
 ネタ後は久保田をめちゃイケメンバーがイジって彼のテンパりをもっと引き出していたが、ここが今日のオンエアでは一番おもしろかった。もっと、見ていたかった。

5.プラス・マイナス
 芸人のモノマネがうまい兼光と、強烈なデブ・ブサイクのフラを持っている岩橋のコンビ。兼光のモノマネは単独で見ていられるクオリティに達しており、今回披露された漫才も兼光のモノマネを軸に組み立てられていた。
 岩橋は、ピンでめちゃイケやガキの使いに出てきたことがあるが、その時はもっと無茶苦茶に暴れ回るキャラクターだった。今回は実に正統派のTシャツ芸をネタ後にやっていたが、こういうオーソドックスなのもできるんだという印象だった。
 なんか、2人とも芸がありすぎて衝突しあっている感じなので、それがもったいない。2人の芸にあまり関連性や絡みがなく、ただ単に自分一人の芸をやるために前に出てくるだけで、片方が芸を披露している最中はもう片方が文字通り引っ込んでしまうので、ピン芸を2人分見ているような感じになるのである。
 今回の漫才も、兼光のモノマネが主役になっていて、岩橋は単なるツッコミ役として陰に隠れてしまっていた。
 オール阪神・巨人やブラマヨみたいに、2人とも前に出てこられるようにうまいこと融合させた方がいいと思うのだが。

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