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CRISIS CORE -FINAL FANTASY VII- REUNION

 2007年にPSPのソフトとして発売された原作のPS4/PS5向けリメイクです。「リメイク」とはいっても、グラフィックが綺麗になった以上の違いはさほどないので、「リマスター」と形容した方が正確である、という言説も見聞きしたことがあります。私は原作の方をやっていないので何とも言えません。FF7の物語を理解するにあたって結構重要な位置を占めている作品だという風聞も耳に入っていたので、2024年7月にゲームカタログに追加されたこの機にやってみました。ザックスというキャラクターを主人公に据えた、アクションRPGになっています。

 ゲームとしてはまあ、「普通の良作」以上のものではありません。戦闘はFF7リメイクに非常によく似ており、コマンドRPG的な考慮要素が強めのアクションになっています。戦闘が始まってしまえばアクション面でプレイヤーがなんとかできる余地は少なく、戦闘前のビルド(敵の行動パターンの把握やら、属性の相性の考慮やら、適切な装備や技の選定やら)で頭を使うことに重きが置かれています。最適なビルドさえ組めれば立ち回りがかなり楽になる一方で、ビルドの相性が悪いとどうしようもなくなる(アクションの技術でなんとかできなくはないが、勝とうにも時間がかかってしまう)という少々極端なバランスは、実にコマンドRPG的です。
 ストーリーは、本作単品で十全に楽しめるものにはなっていません。FF7の知識はほぼ必須です。

 まあ全体的には、安く手に入るならやってもいいんじゃないですか、という感じです。ボリュームは、ストーリーだけを終えるなら10時間〜15時間程度、トロコンに至るまでしがみ倒しても50時間ぐらいでしょう。
 FFシリーズ全体において「かっこいい」「おもしろい」と考えられている諸々が、どうにも私の肌に合わない(もっとわかりやすく言うと、シリーズ全体のセンスが合わない)のではないかという疑惑は、本作をやって強くなりました。まあ、あくまで個人的な好き嫌いの話であり、それ以上でもそれ以下でもありません。

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