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作者:香月美夜
絵:椎名優
掲載サイト:小説家になろう
出版社:TOブックス

本編
兵士の娘(全3巻)
神殿の巫女見習い(全4巻)
領主の養女(全5巻)
貴族院の自称図書委員(全9巻)
女神の化身(全12巻)

あらすじ

現代日本に暮らす本須麗乃は、念願である図書館への就職が決まった日がしかし 不慮の事故で亡くなってしまう。もっと多くの本を読みたかった、そんな未練を抱いた彼女は気が付くと貧しい兵士の娘マインと言う少女に転生する。物語の主な舞台は、魔法の力を持つ貴族に支配される中世然とした異世界の都市エーレンフェスト。厳格な身分制度の為、識字率が低く、印刷技術もなく、更には貴重で高価な本は貴族の贅沢品となっていた。どうしても本が読みたいマインは現代日本の知識で本を作ることを決意し、本を手に入れるために出世していく。

第一部 兵士の娘
大学を卒業し大学図書館への就職が決まっていたが本須麗乃だったがしかし 不慮の事故で亡くなってしまうが麗乃は異世界にある都市エーレンフェストで兵士ギュンターの娘マインと言う少女に転生する。異世界転生した彼女は意識を持ってから大好きな本を探すが、しかし 家中を探し回ってもどこにも本が見つからず、実はこの世界は識字率が低く、更に紙がなく、羊皮紙による本も高価の為、本が少ない世界だった。そこでマインは本作りを志すが病弱で家族も貧しかったため、紙を作るための材料集めにも苦戦するが、現代知識による簡単な発明で身の周りの改善しかできなかったが、幼馴染のルッツがマインの発明に興味を持ち協力してもらえるようになった。大商人ベンノは平民にありえないほどの身綺麗さと年齢不相応の知識を持つマインに特異性を見出し、マインとルッツの工房に出資し、商人見習いとして教育することとなった。以後 ベンノは二人のために親身でありつづけ、紙への制作に挑むがしかし ルッツはマインの正体に疑い出し、マインはルッツに自らの正体を明かした。マインの正体を知ってしまったルッツは戸惑い怒ったが、しかし この1年間で一緒に紙作りをしてきたマインを受け入れ、ようやく無事に紙は完成する。ベンノに認められた二人は商業ギルドに登録をしに行き、そこでギルド長から孫娘のフリーダに髪飾り作りを依頼され、依頼された髪飾りにすっかりフリーダに気に入られたマインだったがそこでフリーダからマインに自身が身食いと呼ばれる不治の病のことを知る。この病は体内に魔力が限界を超えて蓄積される病気でその多くは短命で亡くなるか、高価な魔術具が必要だと知ったマインは「まだ生きていたい」と残り1年を家族と生き、朽ちる道を選ぶ。それぞれの進む道が決まったマインは洗礼式の日の当日 ひょんなことから神殿の中で迷子になり、そこで図書室を見つけ、入ろうとするがしかし その図書室には神殿関係者しか入れない場所だった。途方に暮れる中、マインはこの神殿で神官長をしているフェルディナンドと出会い、そこでマインが高い魔力が評価されて、魔力を放出できる神殿の巫女となることが許可されることになったがそれを知った神殿長ベーゼヴァンスにマインの身柄を召し上げられそうになるが、マインの家族が命をかけて抗議の結果 マインを自由な身を保証し、青色巫女見習いになることができた。

第二部 神殿の巫女見習い
洗礼式を終えたマインは神殿との話し合いの末、「青色巫女見習い」として貴族待遇を勝ち取る事ができたがしかし 彼女が入った神殿は、貴族の血筋の青色神官/巫女と孤児出身で青色に仕える灰色神官/巫女による身分社会だった。平民でありながら青色巫女見習いとなったマインは神殿内部や貴族から敵意を受けるが、しかし マインの能力を認めるフェルディナンドに擁護される。神殿にある孤児院で多くの孤児が飢えて痩せこけ、孤児院の実態を知ったマインは孤児院長に就任し、孤児たちの生活・院の衛生面・栄養面の改善を改善し、孤児たちから慕われる存在になった。さらにエーファに新たな命が授かり、そこでマインは子供用の聖典絵本を作る事を決意し、工房長としてグーデンベルク達らと印刷について試行錯誤したりと印刷技術の確立・インクの開発にし、忙しい日々を送りながらも無事に子供用の聖典絵本を作る事ができた。そんな中 騎士団からの要請で貴族社会に踏み込んだマインは出動することになり、そこで森の奥に巨大化したトロンベの暴走だった。トロンべ討伐を行う神官長を見守るさなか、不測の事態が生じる中、貴族社会の怖さを目の当たりにしながらも、マインは自らの強大な魔力によりに見事儀式を成功し、トロンベの討伐することができた。無事に終えたマインはフェルディナンドからマインの魔力がけた違いな知識を持つことを気になり、記憶を覗く魔術具でマインの正体を知ることとなった。トロンベの討伐後、マインの強大な魔力を見せつけたことが貴族の間で注目を集めていたがしかし 高い魔力を大勢に示したことでその能力・知識・利用価値を独占や彼女に恨みをもつ貴族らはベーゼヴァンスの画策により、マインを拉致する企みが密かに動き出そうとしていた。フェルディナンドは彼女の安全のため、護衛騎士ダームエルがつくことになり、マインの身を案じて貴族カルステッドとの養子縁組を斡旋するがしかし 前世での母との薄い関係を悔いたために今世での家族を大切に思うマインにとっては受け入れがたい選択だった。そんな中 祈念式へ向かうことになったマインたちはジルヴェスターという青色神官が現れ、自由奔放なジルヴェスターにからかわれ、牽制しながら各地の農村を回り、祈念式を立派に務めるがしかし、フラン達が乗っていたが馬車が闇の神の結界に包まれてしまう。マインたち結界を止める為へ急ぎ、カルステッドらにより結界は破壊し、フラン達たちは無事に救うことが出来た。祈念式を終え、久しぶりに自宅に戻って来たマインはエーファが男の子を出産し、晴れてマインは姉となったがその一方、神殿では身食いの捨てられた。その赤子をディグルと名付け、育てることになり、側仕え見習いのデリアは家族同然に可愛がるようになる幸せの日々を送っていた。しかし ベーゼヴァンスの策略により、彼が連れ込んだ貴族ビンデバルト伯爵に襲われ、更にはビンデバルト伯爵と共に不当な契約を迫ろうしていたがそこへフェルディナンドやカルステッドと青色神官だったジルヴェスターが現れたことで事態は収束したが今回の件で周囲の大人はマインを守るために協力するが防ぎきれず、貴族の害意は家族にも向けられてしまった。青色神官としていたジルヴェスターの正体はエーレンフェストの領主であり、彼女の印刷技術の革新性を理解し、マインに偽造された身分を与えた上に自身の養女とすることで、マインとその家族の安全を守ることを選択する。そのためにマインは契約魔術により愛する家族との絶縁を余儀なくされ、家族の為にマインは大切な家族や仲間に別れを決意し、ローゼマインとして領主の養女をして新たな人生として、生きることとなった。

第三部 領主の養女
自身の魔力を貴族から狙われたマインは家族や仲間を守る為に「ローゼマイン」に改名し、「領主の養女」として新たな生活を開始することになる。フェルディナンドの診察によりマインが一度死んだことが明かされ、それによる魔力の塊を治すために特殊な魔法薬ユレーヴェが必要だと知らされ、素材を採取する一方で、神殿長として仕事をするも前神殿長ベーゼヴァンスが残した問題と向き合っていく。領主の養女になったことで様々な変化に戸惑いながらも魔術訓練や騎獣を作ったり、更にはエルヴィーラやフロレンツィアと綿密に計画を立て、フェシュピール演奏会を開催したりなどと大忙しな日々をむかえていた。兄のヴィルフリートに絡まれるがそこでフェルディナンドは一日入れ替わることを提案し、ヴィルフリートはローゼマインが神殿長・孤児院長・工房長の仕事を平然とこなすことに驚き、ローゼマインはヴィルフリートがかなり甘やかされてきたことに驚き、それを改善させようと躍起になる。冬になり貴族の子供が集まる子供部屋で聖書をかみ砕いた内容の絵本やかるたによる反応は上々で購入する貴族がいる中、購入できない貴族にはローゼマインが知らない物語を提供することで貸し出されることが決まり喜ぶ子供がいたことに安堵する。やがて春になり、ベーゼヴァンスの姪かつジルヴェスターの姉ゲオルギーネの来訪で領主夫婦に不穏な緊張が走るも大きな問題は起こらず過ぎ去って行き、秋の素材採取でダームエルに教授した魔力圧縮がエーレンフェストに必要だと領主の口から語られ、魔法薬の製作を優先することを条件に教授すると、大人でも有効であると太鼓判を押される。妹のシャルロッテとお茶をしていると飛び込んできたヴィルフリートに中断されひと騒動となるがシャルロッテの洗礼式に突如 襲撃者が現れ、シャルロッテが誘拐されるがローゼマインはシャルロッテを救う為、体を張り救出するがしかし 襲撃者の一人がローゼマインに毒薬を飲まされ、意識を失い生死の境を彷徨う中、魔力の塊を溶かすことができるユレーヴェに浸され、ようやく目覚めだしたローゼマインだったがしかし 目覚めたのはなんと二年後だった。

第四部 貴族院の自称図書委員
敵に毒薬を飲まされ、生死の境を彷徨うがユレーヴェに浸されことによって、約二年間の眠りから目覚めたローゼマインは浦島太郎状態になっていた。目覚めなかった二年間で周辺は大きく変わり、成長したヴィルフリートとシャルロッテに戸惑いを感じながらもローゼマインは貴族院へ入学する。そこは魔力の扱いや魔術具の調合を教えられ、領主候補生は領主として領地を治めるための魔術を学ぶの教育が施され、無事に入学するも王族や他領の領主候補生に嫌味を言われてしまう。図書館へ早く行きたいローゼマインにヴィルフリートの提案で初日の講義で全員合格を目指すこととなった新一年生。努力の甲斐もあり初日全員合格をもぎ取り図書館に入ったローゼマインは喜びのあまり多大な祝福を振りまき王族専用の魔道具シュバルツとヴァイスの主となるも、王族から奪ったと言いがかりをつけられ他領と問題を起こしてしまう。帰還命令が出されエーレンフェストへ戻るがそこで待っていたのはジルヴェスターとフェルディナンドのお説教と尋問だった。神殿へと戻り神殿長としての仕事をこなす傍ら、印刷業の仕事を本格的に始めるため様々な事をオティーリエと相談し、貴族院へと戻り王族と他領とのお茶会をこなし一年目が終わりローゼマイン式魔力圧縮の講座を終え、祈念式を各地で行う中 聖典の通りに行うことで今以上の効果を発揮することが判明する。二年目の貴族院でもローゼマインはシュタープを神器へと変化させ、回復薬の調合と優秀な成績を収め昨年同様、初日全員合格の快挙を達成する。魔石採取の途中、魔獣に襲われ退治するも採取場所が荒れていることに気付き再生の儀式を行ったローゼマインに帰還命令が下される。養父から祈念式で行った儀式が聖典とどう違うのか調べるよう命令される中、採取場所で行ったことを聞くため呼び出され聖典の問題にまで発展する。王命の命令でフェルディナンドがアーレンスバッハのディートリンデに嫁ぐよう下され、エーレンフェスト内は困惑する。更にローゼマインに自らの出生の秘密と父との最後の約束を知り、引き継ぎ業務と貴族院の予習に追われるローゼマインの心は落ち着かずいたが側近達も交えた餞別の食事会は楽しく、図らずも二人は贈り物を交換し合う。しかし エーレンフェストの神殿からローゼマインとフェルディナンドを恨む貴族一派により神殿を襲撃し、聖典が盗み出されてしまう。ローゼマインら盗まれた聖典を探し出し、無事に聖典が見つけた出すことができ、そして フェルディナンドはアーレンスバッハの婿入りでエーレンフェストを去り、ローゼマインにエーレンフェストを任せることを託され、アーレンスバッハへ旅立った。

第五部 女神の化身
王命の命でアーレンスバッハの婿入りの為 エーレンフェストからアーレンスバッハへ旅立ったフェルディナンド、その一方で貴族院三年生になったローゼマインはフェルディナンドの喪失感を振り払うように、忙しく動き回っていた。寮内では旧ヴェローニカ派の子供達が連座を回避できるように説得し、院内では領主候補生の講義初日が開始する。粛清が前倒しになり、貴族院では旧ヴェローニカ派の子供たちが名捧げを強要されることになり、神々のご加護を受ける実習でエーレンフェストの学生が多数の神々のご加護を受けたことで、神事の重要性が見直されることになる。そこでダンケルフェルガーと共同研究を行うことになるが、レスティラウトと諍いになりローゼマインと婚約を賭けてダンケルフェルガーと嫁取りディッターを行うことになる。卒業時の奉納舞で起こったアクシデントにより、ディートリンデが次期ツェント候補であると中央神殿が発表してしまう。エーレンフェストに戻ったローゼマインに待ち受けていたものは、上位領地としての地位や立場についていけない領内の貴族の大人たちの姿だったが、王族の要請により貴族院の図書館の古い資料を調べているうちに、ローゼマインこそが最も次期ツェントに近い存在であることが判明し、ジギスヴァルト王子との婚約を強要されるが交渉の末、1年の猶予を勝ち取ったローゼマインたちはその間に領内改革を進め引き継ぎを終える。四年生の貴族院では貴族院の奉納式を行い、行った後に魔力供給をしている最中、突然 貴族院から姿を消え、そこはいたのは始まりの庭だった。そこで出会ったのはエアヴェルミーンに呼ばれた育成の神アーンヴァックス、彼の力により成長が止まっていたローゼマインの肉体を強制的に急成長し、本来の年齢に相応しい姿に育つと共に真のグルトリスハイトをローゼマインは授かるが、その際にフェルディナンドが少年時代にグルトリスハイトを得て本物のツェントの資格を有しており、ユルゲンシュミットの礎を満たして世界を守る役割を背負っていた事実を知る。だが腐敗した王族を嫌っているために自分に反発ばかりして役割を果たそうとしないフェルディナンドにエアヴェルミーンは苛立っており、彼を殺してお前が代わりにそれを果たせと命じられるも拒絶する。エーレンフェストに戻ったローゼマインは領内の貴族とともにアーレンスバッハからの侵攻に備えるがしかし ディードリンデがフェルディナンドに毒を盛った上でランツェナーヴェと組んで中央に侵攻し、同時にゲオルギーネがエーレンフェストへの侵攻を開始したことを知ったローゼマインはフェルディナンドを救出するためにダンケルフェルガーの協力を取り付けてアーレンスバッハに逆侵攻をかけ、このアーレンスバッハの行動の背後にはユルゲンシュミットの外の世界にあるランツェナーヴェの存在があった。ランツェナーヴェと組んでいたアーレンスバッハを打倒し、全ての戦いを終わらせ、エーレンフェストに帰還したローゼマインたちは領地に残った者たちの武勇伝を聞いたり、神殿や下町の様子を確認したり、衣装の仮縫いをしたりと穏やかな時間を過ごしていたが、しかし 一連の首謀者たちの暗躍が動き出していた。ローゼマインはフェルディナンド、ダンケルフェルガーの騎士と共に、アダルジーザの離宮の制圧に向かい、その中で中央騎士団の造反やジェルヴァージオの行方不明が判明し、一行は貴族院図書館へたどり着く。その過程でアーレンスバッハの礎を染めてアウブとなってしまったり、エアヴェルミーンとフェルディナンドの仲裁のために女神メスティオノーラをローゼマインの身体に一時的に降臨させたり、ユルゲンシュミットの礎を満たすために神々によって身体に莫大な神力が注ぎ込まれた事によって女神メスティオノーラの化身と呼ばれるようになった。真のグリトリスハイトを所持し神力をも宿すことで王族より上位の存在となったローゼマインは、もはや神々の求める役割を果たせなくなっていた王族を更迭すると同時にエグランティーヌを新しいツェントに選出することになり、ユルゲンシュミットの新体制を構築したが、だが人の身では宿す神力に長期間は耐えられず、早く消費してしまわなければローゼマインの命が無いという危機にも陥る。フェルディナンドと共にこれを解決したローゼマインはフェルディナンドと婚約してアーレンスバッハの正式なアウブに就任し、建領のための忙しい毎日を送っていた。ユルゲンシュミット初の未成年領主の就任によって、自らの領地となったアーレンスバッハをアレキサンドリアと改名して図書館都市建設に邁進し、図書館都市アレキサンドリアの歴史が幕を開ける。そして 領地に家族を呼び寄せる事でかつての魔術契約を無効、領主としての政務の傍ら、休みの時には家族の所に出向けるようになりマインであった頃の日々も取り戻すことができた。

ハンネローレの貴族院五年生
本編完結後の話であり、ダンケルフェルガーの領主候補生ハンネローレ視点で見た貴族院五年生の物語。

登場人物

主要人物
マイン
物語の主人公。エーレンフェストの下町の兵士ギュンターと染物工房で働くエーファの次女。貴族の子女でもなかなかいないほどの艶がある紺色のつるつるストレートの髪に金色の瞳。非常に病弱で謎の熱病を患っており(のち「身食い」が原因だと後に判明する)、同年代の子供と比べても小柄。その正体は現代日本に暮らす大学生 本須麗乃。彼女は前世で大学を卒業し大学図書館への就職が決まっていた矢先、不慮の事故で亡くなり、もっと多くの本を読みたい未練を抱いた彼女はマインへと転生する。精神年齢は身体に引きずられている模様で転生後は前世の記憶が蘇ってからも下町の不潔さに戸惑ってしますが徐々に環境に適応していき、マインとしての生活が長くなるにつれ、マインとしての家族にも親愛の情を抱くようになる。本が存在しない世界の為、「本がないなら作ればいい」と本作りを志すがトラブルメーカーであり、本に執着すると後先考えずに行動するため、頻繁にトラブルを引き起こす。本を量産するために必要な様々な要素が存在していないこともあり、本を作成するために必要な紙(羊皮紙)が非常に高価なため、前世の知識を使いながらルッツの協力を得ながらもパピルス、粘土板、木簡・竹簡の製作を試みるも失敗、最終的にベンノの援助を得て、植物から紙(製法的には和紙に近い)を開発に成功する。司書になることを希望するも貴族しかなれないことを知るとオットーの伝手でベンノの店にルッツと共に商人見習いとして登録する。騙されても懲りず口が軽いため余計なことを口走ることで巻き起こる騒動の中心におり、ベンノに売った商品から得る利益は大きく、かなりの額を所持している。洗礼式で本を見つけたことで神官長であるフェルディナンドと出会い、そして 彼女が身食いであることが神殿関係者に知られたことがきっかけに、神殿との話し合いの末、「青色巫女見習い」として働くこととなった。しかし そこでは階級社会や孤児院の実態など多くの問題が待ち受け、それでもマインは神殿の人物や下町の職人たちを巻き込みながら、インクやステンシル印刷などを印刷技術の確立にまい進する。印刷技術の開発資金、神殿で必要な費用を稼ぐために菓子のレシピや髪飾りの製法などを商人相手に売るなど、多くの面で前世の知識を活用している。ベンノに売った商品から得る利益は大きく、かなりの額を所持している。しかし ベーゼヴァンスが連れ込んだ貴族ビンデバルト伯爵に襲われ、マインが反撃をしたがしかし マインが平民の立場であれば連座でこのままだとマインは処刑されてしまう。そこでマインの家族や仲間を守るため、領主であるジルヴェスターはマインを上級貴族カルステッドの養女になることを進め、契約魔術により家族とは縁を切らなければならず便宜上、表向きとして死亡したことになった。

ローゼマイン
マインが領主の養女となるために用意された新しい名前、貴族では短い名前は外聞が良くないため設定上の生母とマインから名付けられた。第二部でベーゼヴァンスが連れ込んだ貴族ビンデバルト伯爵に襲われたことで、マインの家族や仲間を守るためとして、契約魔術により領主の養女カルステッドの娘となり、その後にジルヴェスターと養子縁組するというマネーロンダリングならぬ、戸籍ロンダリングを行ったためが少々ややこしい設定になっている。設定上はカルステッドと今は故人である第三夫人のローゼマリーの娘で、魔力もありローゼマリ―と正妻らとの仲が悪かったため、いらぬ争いを避けるため神殿に預けられていたということになった。当然、真実を知るベーゼヴァンスは平民の分際で青色巫女になるなどと嘆き愚痴っていたが、ベーゼヴァンスを処刑してからは一変、何を勘違いしたのか彼が平民と嘯いていただけなのだ、という話になっており、孤児院の惨状を憂いたローゼマインは工房を建てると孤児達が自立できるよう仕事を与え、幼いながら懸命に孤児達に教育をしていたがそんな姿を見たジルヴェスターは心打たれ、ローゼマインを養女とすることに決めたという筋書きになっている。領主の養女となったため、領主であるジルヴェスターは養父、その第一夫人であるフロレンツィアは養母、領主の息子であるヴィルフリートは義兄に、領主の娘であるシャルロッテは義妹となる。元々は平民育ちがだがしかし、今現在でもローゼマインは自身が平民育ちであることが何処かでバレてしまうではないかと不安が抱えている。マインとして目覚めてから虚弱で外に出る機会が少なく常識に疎いところがあり、商人の常識、神官の常識、貴族の常識が混ざろうとして歪な常識になりつつあるとベンノに指摘される。しかし、前世の常識が基本となっていたため、どこかズレた発言をしてしまうことがある。フェルディナンドは今までになかった斬新な見方に関心している。

マインとしては洗礼式を受け一年が経過しているが、身食いで成長が遅いため、ローゼマインになってからは洗礼式前の7歳(本来は8歳)となった。領主の養女、神殿長、孤児院長、工房長の肩書を持ち、養女としての教養、神殿長としての神事、孤児院長としての仕事、工房長としての仕事に加え魔術の訓練と読書の時間があまり無いほど忙しい(ジルヴェスターやジギスヴァルトに成人前の子供がする仕事量でないと驚かれる)。シャルロッテの洗礼式後の襲撃で、シャルロッテを助け出す上で攫われ毒薬を飲まされ、更には身食いで成長が遅かった原因を取り除くため、ユレーヴェに浸かることになるが、毒薬の影響もあり、二年間も眠りについてしまう。初めは義兄となったヴィルフリートや義妹となったシャルロッテをフォローする立場であったが、二年間の歳月が経ち目覚めるとフォローされる側になっていた。発明品による契約で、眠っている間に子供部屋で使われる予算が増えていたことにフェルディナンドも驚くほどだった。目覚めてから貴族院に入るまでの短期間でフェルディナンドに鍛えられたおかげで貴族院で学ぶ内容は全て把握し、実技も申し分ないレベルまで到達するも、貴族との付き合いが未熟なため周囲に任せきりの部分も多い。貴族としての対応を間違えていたりと危ない面もあり、報告を聞いている養父が頭を抱えていることを知らなく、何かとトラブルの中心にいる。

三年生以上では領主候補生コースを取りつつ、司書になるため文官コースを取っている。三年時に四十以上もの加護を得たことで祝福が溢れるようになる。シュタープを神具に変えることが出来、一人で再生の儀式を行い成功させるなど中央神殿に目を付けられることとなる。騎士がシュタープを剣と盾に分けられるように、同時に神具を二つ使用することが出来る。扱う魔力が多く加減しなければ魔石を金粉化させてしまうほどで、加護を得てから祝福を行ってもなかなか減らず制御が甘くなっている。アンゲリカの成績向上のため騎士コースの内容も把握しており、ルーフェンに騎士コースを受講するよう要望されるが体力がないと断っている。三年連続最優秀の成績を維持していたが、四年目はとある出来事から最優秀になれなかったことをエグランティーヌは惜しいと零している。社交関係は授業では一発合格をとるほど知識では問題ないが、実際の場になると本が絡むとテンションが上がり気絶したり、王族相手に無礼ともされる行為を自覚なく行うなど問題が多い。一方、王族相手の不敬ともとれる行為は良くも悪くも王族に悪意や関心がないということが伝わっており、エーレンフェスト上層部に王族には関わるな・逆らうなと言い含められるも王族側から接触するようになったため関わりを断てず、本人の洞察力も合わさって王族の心中の望みを叶えていく結果となり逆に親交を深めるようになる。その魔力量と聖典やフェルディナンドから得た知識を駆使することで廃れた神事を復活したりその価値を周囲に再認識させたことで、ユルゲンシュミット全体にも影響をおよぼすようになっている。ダンケルフェルガーと共同研究で神々の加護の取得についての発表では注目を集め一位となり、加護の取得の重要性が見直される結果となった。フェルディナンドの進言によりジルヴェスターの命で一年時にヴィルフリートと婚約する。下位領地ばかりではなく、クラッセルブルク、ダンケルフェルガーを始め上位の領地からもかなりの優良物件と認識されており、婚約がなければ上位領地から圧力がかかるところであった。レスティラウトやアウブ・ダンケルフェルガーの第一夫人からはローゼマインがエーレンフェストに釣り合わないことを指摘される。ユレーヴェで眠っていた二年間の間に「エーレンフェストの聖女」としての噂を広められ有名になり、これはローゼマインを領主の養女とするにあたって、貴族たちに説得力をもって説明するため、都合よくまとめた美談から生み出されたローゼマイン像のこと。しかし、美談のほとんどが嘘ではなく実力と実績が伴っており、領主の養女となったあとも新たな聖女伝説を生み出し続けている。

貴族院四年生の時 貴族院の奉納式を行い、終えた後に魔力供給をしている最中に貴族院から「始まりの庭」に移動され、エアヴェルミーンの見立てによりローゼマインの肉体が幼いまま成長を止めている事が分かり、メスティオノーラの書を受け取るにはローゼマインの器が小さいため、育成の神アーンヴァックスの加護で無理やり年相応に成長した。その結果、子供らしい丸みを帯びていた顔は少しほっそりと輪郭を変え、愛らしさのあった顔立ちは玲瓏とした美しさに変わり、すんなりと伸びた指先に子供の丸みはなく、しなやかさを持つ。身体は女性らしい柔らかさを帯びているけれど、未完成という雰囲気で、成人を前にした少女だけが持つ特有の儚い美しさを持つ、まさに絵画に描かれるメスティオノーラそのものな容姿に成長したため、中身を知らない人が見たら聖女とか女神と言われても微塵も疑われない隔絶した美女となった。関話「ローゼマイン失踪と帰還」の中で対面したジギスヴァルトは「儚い美しさ」と語るように、大人びた印象となった。治療のため幾度もフェルディナンドの魔力に染められたため、魔力で個人を認識する神々からはフェルディナンドと見分けがつかないほど同一の魔力持ちとなっており、授けられたメスティオノーラの書も元の一つからローゼマインの物とフェルディナンドの物とで6:4〜7:3位に分かたれた状態である事も判明する。始まりの庭でのやり取りの際に英知の女神メスティオノーラを一時的にその身に降臨させ、他の神々からも神力を注がれた事で巷では「女神の化身」として知られるようになり、王族よりも上位の存在でありツェントを選出しグリトリスハイトを授ける権利を持つ貴人として扱われるようになった。アーレンスバッハの正式なアウブに就任して領地名を前世の知識からアレクサンドリアへと変更し、図書館都市建設計画を進め、そして フェルディナンドとも婚約し、ついに本当の家族となった。当人はフェルディナンドには懸想していないと言い張るが、傍から見ると「何を言っているんだ」というほど恋をしているようにしか見えない模様だったがかつて 領主の母から迫害を受け、生みの母に助けて貰えずに育ったことで女嫌いだったフェルディナンドにとってはローゼマインが初めての特別な存在であり、彼女への愛と独占欲は周囲の者が引くほどに非常に重い(フェルディナンド謹製の守護の装身具を大量に身に纏ったローゼマインの姿に、貴族ならすぐに察せられる)がただし ローゼマイン本人だけはその重さに気付いていない。エピローグではエーレンフェストを出たため、かつて 家族と引き裂かれる事となった契約魔術が効果範囲外として無効化され、一度は断ち切られた家族の絆も取り戻すことが出来た。

レッサーくん
ローゼマインが生み出した騎獣でレッサーパンダの姿をしている。

本須麗乃
マインの前世だった人物。本が好きで本を読むことを生き甲斐としており、いつかは世界各国の図書館を回り本を読んでみたいと思っていた。大学を卒業しており図書館の司書勤務が決まっていたが、地震により自室に積み上げられた本が倒壊し本に埋もれる形で死亡する。書籍版では幼馴染が麗乃をフォローする描写がみられる。麗乃が本以外に興味を示さなかったので、母親が何か別の物にも興味を持つよう自らの趣味に付き合わせていた。それらの経験や知識がマインとなった後の人生で大きく役立つことになる。

第一部・第二部
トゥーリ
マインの実姉。ギュンターとエーファの長女。当初はマインに振り回されることもあったが、それでもマインのことを大切に思っている。洗礼式を迎えてから針子として働き、第三部ではローゼマインと改名後に再会し、専属針子としている。第五部ではルッツと婚約をする。

エーファ
マインとトゥーリの母親。染色職人。ギュンターとは今でもラブラブで第二部ではカミルを授かる。

フリーダ
ギルド長の孫娘。桜色のツインテール。身食いであるがマインと出会った時点で下級貴族のヘンリックと契約して、いずれ愛妾として貴族街で店を持つ予定。マインが自分と同じ身食いと知ってから自ら活発的に行動するようになり、カトルカールの試食会などを行う。お金を数えることが趣味であり、それについて語る時はルッツ曰く本について語るマインと同じ顔をしているという。初めての友達のマインが倒れたと知り、友達を助けるためと数少ない魔術具を使う。出会った切っ掛けは冬の洗礼式に使う髪飾りの注文。夏に行った洗礼式でトゥーリが着けていた髪飾りをギルド長にねだり、作ったのがマインと知り注文。髪の色や衣装に合わせた物を作るために出会った。マインからカトルカールを教わって以降、何かとマインを招こうとするもマインは冬仕度等の予定があるため家に招くことが出来なかった。マインが領主の養女となりローゼマインと改名したことを、とある出来事がきっかけで自力で突き止め、後にイタリアンレストランの共同出資者兼経営者としてローゼマインと関わることとなった。第五部の兇了点で領地対抗戦のお菓子を間に合わせようとオトマール商会、イタリアンレストラン、自宅の調理場をフル稼働させる指導を執っている。

第三部
フロレンツィア
ジルヴェスターの第一夫人。二男一女の母親で、後に女の子を出産。養子縁組によりローゼマインの義母となる。一見しておっとりとした美女だが、ミニジルヴェスターであるヴィルフリートの手綱を取る様子からローゼマインは肝っ玉母ちゃんの印象を持つ。ジルヴェスターを押さえられるだけではなく、フェルディナンドにも釘を刺せる人物。ジルヴェスターより二つ年上で、貴族院時代のジルヴェスターのなりふり構わない求愛でフレーベルタークから嫁いできた。余所から来た者にはひどく厳しい義母のヴェローニカに疎まれ、ヴィルフリートを生んだ直後にヴェローニカに取り上げられてしまい、何もしてやれなかったことを恨んでいる。ヴィルフリートがローゼマインの提案で一日生活を取り換えたことで、ヴィルフリートが洗礼式を終えても文字もかけない状態を知った時は、怒りを押し殺してローゼマインの意見に真剣に耳を傾けた。ヴィルフリートを廃嫡の危機から救い、派閥の勢力図を塗り替えたローゼマインに感謝している。

シャルロッテ
ジルヴェスターとフロレンツィアの長女で、ローゼマインの義妹。会う前からローゼマインに憧憬の念を抱いており、洗礼式で神殿長であるローゼマインから祝福を与えてもらう。お披露目と社交の後、北の離れへ戻るところを誘拐されるが、ローゼマインが追跡してシャルロッテは救助されるも、しかし ローゼマインが別者に誘拐され、飲まされた毒の影響で長い眠りについてしまう。ローゼマインの代わりを務めようとするが、ローゼマインと同じようにできない自分に自信をなくし、ローゼマインが激マズの回復薬を飲みながら領地を巡って神事を行っていることを知り、ローゼマインは憧れや嫉妬などを超越した存在になる。ローゼマインからの恩義に報いるべく、ローゼマインに不足している社交面をサポートする。ヴィルフリートが次期アウブ内定が取り消されたにもかかわらず、ローゼマインとの婚約によって次期アウブに返り咲いたことを不服に思うものの、それ以外の解がないことも理解している。ヴィルフリートとの兄妹仲は良いが、ヴィルフリートの側近達の増長やそれに気付かないヴィルフリートに不満を溜め込んでいる。

エルヴィーラ
カルステッドの正妻。深緑の髪、黒の瞳。前ギーベ・ハイデンツェルの娘であり、前ギーベ・ライゼガングの孫娘でもある。そのためライゼガング系貴族の出身であるが、フロレンツィアやフェルディナンドなどヴェローニカに迫害されている貴族を守るためにフロレンツィア派を立ち上げた。貴族としては情が厚い方で、血のつながらないローゼマインのことを実の娘のように優しく見守っている。その一方で貴族としての心構えもしっかりしており、第三夫人であるローゼマリーの娘の(ということになっている)ローゼマインを裏の事情を呑み込んだうえで母親として洗礼式を受けさせたり、家中のバランスをとるためには敢えて警戒している第二夫人のトルデリーデに肩入れすることもある。ローゼマインが来るまではヴェローニカの天下だったため、エックハルトは名捧げの主のフェルディナンドが神殿入り、ランプレヒトは家族を守るためにヴィルフリートの護衛騎士に、コルネリウスは兄二人の苦労を見てやる気なしとなっており、しかも第二夫人のトルデリーデが息子のニコラウスを跡継ぎにしようと画策するなど先行きの見えない状況に陥っており苦労していた。ローゼマインが来てからはヴェローニカの失脚もあって状況が変わり、息子たちの立ち位置も好転、カルステッドとの仲も政略結婚からの義務感ではなく心を通わせることができるようになった。このことから、ローゼマインには感謝している。本人はフェルディナンドの熱烈なファンであり、ローゼマインが印刷業の寄付金集めでフェルディナンドのイラストを販売することに乗り気である。派閥の同志と共謀してフェルディナンドには内緒で彼をテーマにしたイラストや書籍を販売している。売り上げは上々らしい。

トルデリーデ
カルステッドの第二夫人。ヴェローニカの元側仕えで、名捧げをしている。ヴェローニカによりカルステッドの第二夫人となり、ヴェローニカはトルデリーデの子ニコラウスをカルステッドの跡継ぎにしようとしていた。生前のローゼマリーと対立しており、平民上がりという噂が立つようなローゼマインも嫌っている。ヴェローニカを幽閉したジルヴェスターに反感を持っており、カルステッド家に集まる情報をゲオルギーネに名捧げした貴族に流していたため、旧ヴェローニカ派の粛正で捕らえられた。

ローゼマリー
カルステッドの第三夫人。故人。ローゼマインの設定上の生母。

ブリギッテ
中級騎士。ギーベ・イルクナーの妹。兄を殺害して家を乗っ取ることを企てていた婚約者との婚約を破棄。しかしそのことでギーベである兄が苦境に立たされることになったため、兄の力になるべく、なり手のいないローゼマインの護衛に就いた。復縁を迫る元婚約者から庇い、中級貴族並に魔力を増やしたダームエルに惹かれ、ダームエルからも求婚を受けるが、イルクナーに戻って故郷を発展させたいブリギッテと、ローゼマインの護衛として忠誠を貫かなければならないダームエルで条件が合わなかった。その後はエルヴィーラの紹介で結婚し、イルクナーに戻って製紙業に奮闘している。

アンゲリカ
中級貴族の騎士見習い及び騎士。淡い水色の髪に深い青の瞳。護衛騎士には見えないお嬢様然とした外見のため、ローゼマインの社交界・お茶会での護衛騎士を務める。勉強が嫌いだからという理由で騎士を目指す。貴族院での座学がさっぱりで退学の危機にあったため、ローゼマインが側近を巻き込み「アンゲリカの成績上げ隊」を結成し、課題とそれぞれに報酬と成功報酬を定め鼓舞する。無事補講を合格し、自らの剣にローゼマインの魔力を注いでもらった結果、魔剣シュティンルークとなる。ローゼマインが魔力を注ぐ際にアンゲリカに足りないのは知識だ、と思いながら注ぐもエックハルトに止められ、それを調べるためフェルディナンドが魔力を流した結果生まれたため説教臭い魔剣となる。典型的な脳筋タイプの騎士で本能に従った戦いをし、スピード特化の戦い方を得意とする。アンゲリカは何も考えていない分、相手がフェルディナンドであっても躊躇することなく武器を向けてローゼマインを守ろうとする。シャルロッテ救出時にローゼマインが捕らえられてしまったことを反省するアンゲリカをボニファティウスが弟子として鍛えようになった。アンゲリカを一族に縁づかせたいボニファティウスの意向で、トラウゴットと婚約したがトラウゴットの辞任で破談、次にエックハルトと婚約するがエックハルトのアーレンスバッハ行きにともなってトラウゴットもしくはボニファティウスと婚約予定になるもローゼマインの中央行きで白紙となる。ローゼマインとフェルディナンドの婚約により、エックハルトと再び婚約した。

フィリーネ
エーレンフェストの下級貴族の娘。ローゼマインと同い年。子供部屋に来た最初の年に、ローゼマインに母の語った物語を書き留めてもらう。貴族院に入学後は文官見習いとしてローゼマインの側近となる。ダームエルに想いを寄せている。下級貴族出身ながらローゼマインの下で学んだため知識も魔力も大きく伸ばし、側近として他の者達と遜色ないほどになる。中級貴族レベルの魔力に成長したことで魔力でダームエルと釣り合いが取れるようになり、アプローチするようになる。父親は入婿で、洗礼前の弟がいるが、弟コンラートの誕生からしばらくで実母を亡くし、心の拠り所は母の語った物語と弟の存在となっている。二人の養育のためにと、父親が自分の親族から迎えた後妻がコンラートより魔力が多い子供を産んだことで家を乗っ取られ、ローゼマインのはからいで、自身は領主の城に部屋をもらい、コンラートは神殿の孤児院に移動した。

ヴェローニカ
エーレンフェストの先代領主夫人。ジルヴェスターの母で、前神殿長ベーゼヴァンスの同腹の姉。マインを追い出そうと他領の貴族を呼び寄せ、領内へ入るための書類を偽装したため幽閉される。アーレンスバッハからやってきた元領主候補生ガブリエーレの娘であり、権力欲の塊のような女性である。ジルヴェスターが生まれるとそれまで次期領主として育ててきたゲオルギーネから乗り換えたため、彼女からは内心恨まれ、その実ジルヴェスターを傀儡の領主として権力をふるっていた。先代アウヴ・エーレンフェストがフェルディナンドを連れてきたときも排除しようとしていた。フロレンツィアから生まれたばかりのヴィルフリートを取り上げ、抱くことも教育することも禁じ、自ら甘やかせて育てる。当然、フロレンツィアと仲は良くない。幽閉されたこととローゼマインに再教育が必要と進言されたことで距離を置かれる。

ゲオルギーネ
アウブ・アーレンスバッハの第三夫人。ジルヴェスターの同腹の長姉。努力家ではあるが母親譲りの権力欲の持ち主で、敵と見定めた相手は弟妹であろうと攻撃する過激な性格。エーレンフェストの次期アウブになるために努力を重ねてきたが、ジルヴェスターが生まれると両親がそちらに乗り換えたため、エーレンフェストの領主一族全体を恨んでいる。その過激な性格からジルヴェスターを支えることはできないと判断され、アーレンスバッハの第三夫人として領外に嫁がされた。第一夫人と第二夫人が死亡してアーレンスバッハの権力を持つ第一夫人に繰り上がると、エーレンフェストに対して陰謀を仕掛けてくるようになった。決して自分にたどり着くことがないように手駒を操って証拠は残さないがその手駒を使い捨てる傾向にあり、旧ヴェローニカ派の粛清もあってエーレンフェスト内に手駒がほとんど残らない状態になっていた。それでもエーレンフェストに侵攻を仕掛け、領地の礎を簒奪する直前まで追い詰めるがジルヴェスターの強運もあって捕えられてしまう。それでも恨み言を言い放ち自分の残党の蜂起を匂わせたため、ジルヴェスター自身の手で処刑された。

コンスタンツェ
アウブ・フレーベルタークの第一夫人。ジルヴェスターの同腹の次姉。ゲオルギーネの敵意を避けるために領外に嫁いだ。ジルヴェスターにとって頭が上がらない相手の1人であり、魔力を融通する理由でもあった。エーレンフェストでは領主候補生が神事に参加しているというローゼマインのアドバイスを率先して受け入れた。

第四部
レオノーレ
ローゼマインの側近の上級護衛騎士見習い。のちにコルネリウスの婚約者となる。知性派で勉強家。知識と連携の重要さを知ってからは戦術指揮や魔物の生態についてもよく勉強し、ローゼマイン2年目のターニスベファレン出現ではその特性をいち早く見抜き、3年目の領地対抗ディッターでは全体の指揮をとって3位に導いた。

ユーディット
ローゼマインの側近の中級護衛騎士見習い。テオドールの姉。投てき武器が得意で、ローゼマインの勧めもあって能力を磨いたため投てきの名手となる。側近の中では能力は平凡ながらムードメーカーである。

ブリュンヒルデ
ローゼマインの側近の上級側仕え見習い。ライゼガング系のギーベ・グレッシェルの娘。ローゼマインを通じて流行を作り出そうとしていた野心家だが忠誠心は厚い。貴族らしく平民への偏見と無理解があったが、ローゼマインのもとで下町と話し合うことの大切さを学んだ。旧ヴェローニカ派を粛清して厳しい立場に置かれたジルヴェスターに自らを売り込み、アウブ・エーレンフェストの第2夫人として婚約する。

リーゼレータ
ローゼマインの側近の中級側仕え見習い。アンゲリカの妹。姉の落第を阻止して助けてくれたローゼマインに感謝して側近になった。ローゼマインの前ではしっかりした姿を見せているが、実はかわいい物好き。

エグランティーヌ
クラッセンブルクの領主候補生。政変で亡くなった前王の第三王子の娘であり、先代アウブ・クラッセンブルク(血縁上の母方の祖父)が養子とした。現在、最も王族の血が濃いとされ、王位継承争いの鍵の一つだった。ローゼマインの仲介でアナスタージウスの求婚を受け入れる。普段はおっとりとしているが戦嫌いで平穏を愛する意思が強く、ユルゲンシュミットの平和を守るためなら手段を選ばない一面を持つ。ローゼマインに教えられて全大神の加護を得ており、自ら祭壇へ上がり始まりの庭に到達するというツェントになれる基準をクリアしている。ランツェナーヴェとアーレンスバッハの起こした乱の後始末において、国が乱れるのは好まないと自ら志願してローゼマインに名を捧げツェントとなった。

アドルフィーネ
ドレヴァンヒェルの領主候補生。エグランティーヌの友人。エグランティーヌの代わりにジギスヴァルトと結婚するが、自領の利益のための政略結婚でしかない。その一年後にランツェナーヴェとアーレンスバッハの乱が起こり王族の立場が失われる事が決定。結婚の際に約束された利益が失われ契約不履行となったとして離婚した。

ハンネローレ
番外編「ハンネローレの貴族院五年生」の主人公。ダンケルフェルガーの領主候補生、ローゼマインと同級生で本好きな同好の士として親友認定されている。不幸体質での為 独り言を聞かれてダンケルフェルガーとエーレンフェストのディッター勝負を引き起こしたり、ローゼマインを探して図書館に行くも会えないなど、何かにつけ間が悪い。間が悪くローゼマインに用がある時の女神ドレッファングーアを偶然その身に降ろしてしまったため、新たな「女神の化身」としてその夫の座を巡る男たちの騒動の渦中に叩き込まれてしまう。また縁結びの女神リーベスクヒルフェのちょっかいで事態のややこしさに拍車がかかってしまう。

クラリッサ
ダンケルフェルガーの文官見習い。茶髪に碧眼。騎士見習いを目指していたが、選抜試験にギリギリで落ちてしまったために文官となった。本人曰く「武寄りの文官」。ローゼマインがダンケルフェルガーとのシュバルツとヴァイスを巡るディッターで勝利したことに感動し、心酔。以後ローゼマインに仕えるために奔走する。年回りの近いエーレンフェストの上級貴族で相手がいないという条件に当てはまるハルトムートにダンケルフェルガー式の求婚を行い、婚約。ローゼマインからはハルトムート2号といった感想を抱かれている。

ディートリンデ
ゲオルギーネの娘、アーレンスバッハの領主候補生。兄ヴォルフラムの事故死後、アーレンスバッハの慣習で他に領主候補生がいなくなったため、次期領主の最有力候補になった。大して高くない己の能力も理解していないのに常に根拠のない自信を抱き、非常に傲慢な性格で周囲からも評判が悪い。ランツェナーヴェと組んで反乱を起こしツェントになろうとしていたが失敗。この時の処分で、これ以上魔力持ちを減らしたくない神々の命で関係者の処刑が出来ない制限があるために、一生神殿に入れられて国のために魔力を捧げることになる。それでも全く反省の色が見えない模様。

シュバルツとヴァイス
図書館へ入れる喜びからローゼマインの祝福の魔力が溢れ、再起動した一対の魔術具。ローゼマインの肩ほどの大きさで、うさぎに似た魔獣シュミルを象るが、魔獣と違い二足歩行する。白い方がヴァイス、黒い方がシュバルツ。額に濃い金色の魔石が付いており、目は金色。色違いのワンピースに魔術的加工を施されたベストを着ていた。ひょこっと立ち上がり、ほてほて歩く。起動させた者が新たな主となり新しい衣装を用意しなければならない決まりとなっている。その衣装には防護用魔法陣が刺繡されており、魔石による魔術の付与をしたりと様々な効果があり、前の衣装は研究の対象となったりとその価値は計り知れない。それぞれの体にも製作者であるかつての王族が刺繍した魔法陣があり、主の許可なく触れることは出来ないため、着替えや採寸などの際は主の許可が必要となる。

ヒルシュール
エーレンフェスト出身の貴族院の教師で、エーレンフェストの寮監。研究に没頭するあまり、食事を二の次にしたり、講義を放り出すこともある。フェルディナンドの師匠で、フェルディナンドが貴族院在籍中は貴族院でヴェローニカから匿っていた。

アウレーリア
アウブ・アーレンスバッハの姪。ランプレヒトの恋人だが、アーレンスバッファを警戒するエーレンフェストにより結婚は許されなかった。だがアーレンスバッハから圧力がかかり、ベティーナとともにエーレンフェストに嫁いできた。見た目はきつい顔をしているが小心者であり、悪役の多いアーレンスバッハ系の登場人物の中では希少な善良な心根を持つ。ライゼガング系の古老に嫌われているガブリエーレ似の顔を隠すために、いつもアーレンスバッハのヴェールを被っていた。後にローゼマインの提案でエーレンフェストの染め物でヴェール作ることとし、エルヴィーラと話してエーレンフェストの女として生きることを決意してアーレンスバッハを見限る。アーレンスバッハからはエーレンフェストの情報収集が期待されていたが、前述の理由から当たり障りのない手紙しか送らないため、妹のマルティナは役に立たないと評していた。

ジークリンデ
アウブ・ダンケルフェルガーの第一夫人。ハンネローレの実母。ハンネローレが借りたエーレンフェストの本を見たときからローゼマインに注目している。

第五部
ミュリエラ
エーレンフェストの中級文官見習いで、旧ヴェローニカ派の子供の1人。親がゲオルギーネに名捧げしていたことで領主候補生に名捧げを行わなくてはならなくなったとき、恋愛小説が好きなためエルヴィーラへの名捧げを希望していたが、貴族院を卒業するまでローゼマインに名捧げを行うことになる。のちに加護の取得に名捧げが関係するかの実験のために、前倒しでエルヴィーラに名捧げを行った。

グレーティア
エーレンフェストの中級側仕え見習いで、旧ヴェローニカ派の子供の1人。実は神殿の青色神官と青色巫女の間に生まれた子供であり、外聞を気にした貴族の実家に母親ともども引き取られた。魔力があったため洗礼式は貴族の両親のもとで貴族として行われたが、その生い立ちのため貴族の家族とは仲が良くない。内気で引っ込み思案なため男子にからかわれやすく、そのため他人の顔色を伺うことと悲観的なものの見方をするようになる。計算高いところがあり、旧ヴェローニカ派の粛清では名捧げの強要を利用してローゼマインに名捧げをすることで、実家との縁を切ろうとしていた。しかし 名捧げをする必要がなくなったとき、ローゼマインにその計算高いところも含めて事情を話したことにより、名捧げを受け入れてもらえることになる。灰色の髪と年齢の割には豊満な胸をからわかれてきたため男子が苦手で、ローゼマインには一生独身で仕えることを希望している。

リュールラディ
ヨースブレンナーの上級文官見習い。おっとりとした性格で領主候補生の側近には向かないため、祖母に古い言葉を教えられた。エーレンフェストとダンケルフェルガーの共同研究である奉納式の儀式に参加し、そこで本当の神事を再現したローゼマインの姿を見て感激する。恋愛小説が好きなものどうしでミュリエラと仲がよく、ローゼマインとフェルディナンドの仲を一緒に妄想するほどである。そこでミュリエラに2人をモデルにした物語を書いてみることを勧められ、2人の仲をメスティオノーラとエアヴェルミーンに仮託した切ない恋物語を構想する。

オルタンシア
中央の上級文官。クラッセンブルク出身でラオブルートの第一夫人。貴族院の図書館からローゼマインを引き離し、王族の魔術具であるヴァイツとシュバルツの新たな主となるためにラオブルートから送り込まれた。本人はまじめに司書を務めあげているが、図書館の維持には上級貴族が3人は必要で彼女1人では魔力が足りないため、ローゼマインたちは引き続き図書委員として協力することになる。夫であるラオブルートのことは職業上人を疑うことが仕事であると理解を示してはいるが、アナスタージウスの命令で口外禁止のトルークの調査をしているうちに夫の近辺を探ることになる。そのためか次の年は病気を理由に貴族院から引き離され、貴族院攻防戦の時点ではラオブルートに魔石にされていた。

マグダレーナ
ツェント・トラオクヴァールの第三夫人で、ヒルデブラントの母親。ダンケルフェルガー出身の元領主候補生。貴族院にいるときにダンケルフェルガーをディッターで打ち負かしていたフェルディナンドとの婚約話が持ち上がったが、本人がトラオクヴァールとの縁談を取りまとめてしまったため立ち消えになった経緯がある。マグダレーナの評によると、フェルディナンドは感情を抜きにした人の配置ができても、対人関係がからっきしだったという。政争の終盤で第五王子だったトラオクヴァールのもとに嫁いだため、中立だったダンケルフェルガーが第五王子側について政争に勝利した経緯がある。ただしそれまでトラオクヴァールを支えていた中領地出身の第一夫人や第二夫人に遠慮して、大領地出身であるにもかかわらず第三夫人の地位に納まった。また息子であるヒルデブラントを王位に就けることを望まず、臣下として育てることに異を唱えていないことからも、権力欲はもっていない。貴族院攻防戦では、ラオブルートに毒を盛られて動けないトラオクヴァールの代わりに鎧を着て参戦した。フェルディナンドが王命でアーレンスバッハに赴いた件では、婚約者であるディートリンデの横柄な態度に「躾がなっていない」と評した。その後ヒルデブラントがラオブルートに唆されてシュタープを取得した上にランツェナーヴェの者たちにもシュタープを取得するのに利用されていた件では、逆にフェルディナンドに「躾がなっていない」と返されている。

レティーツィア
アーレンスバッハの領主候補生。アウブ・アーレンスバッハと第一夫人の養女にして血縁上の孫にあたる。政変によって領主候補生の数が足りなくなってしまったため、ドレヴァンヒェルに嫁いだ娘の子供を第一夫人が引き取り、アウブ・アーレンスバッハと第一夫人を親として洗礼式を受けた。そのため、公的には二人の娘ということになる。アウブに就任すると同世代の領主候補生は上級貴族に身分を落とすというアーレンスバッハの慣習を避けるため、ディートリンデが中継ぎのアウブとして就任するとともにフェルディナンドと王命により婚姻して二人の養女になること、さらに王命によってヒルデブラント王子と婚約し、成人とともに婚姻してアウブに就任することが決定している。フェルディナンドがアーレンスバッハにやってきてからは、彼の厳しい教育にくじけそうな日々をおくっている。フェルディナンドの教育の一環としてエーレンフェストにいるローゼマインとの文通をおこなうようになり、心配したローゼマインからはフェルディナンドを諫める言葉や実の両親の声を録音したシュミルのぬいぐるみを贈られるようになるまで親しくなる。ランツェナーヴェの侵攻ではディートリンデとゲオルギーネに誘導され、フェルディナンドに毒を盛ることに利用されてしまう。さらにランツェナーヴェの船に拉致されて連れていかれそうになるが、アーレンスバッハに逆侵攻をかけたエーレンフェスト・ダンケルフェルガーの連合軍に他の人質とともに救出される。ランツェナーヴェ戦のあとはローゼマインとフェルディナンドの温情により反逆した領地の領主一族ではなく被害者の一人として扱われ、そのまま新領地アレキサンドリアの領主候補生の地位に留まった。

マルティナ
アーレンスバッハの上級側仕え。ディートリンデの側近でアウレーリアの妹。主であるディートリンデのことは、レティーツィア派からもゲオルギーネ派からも中継ぎとしか見られないことには哀れに思っているが、同時にその考えなしの言動には内心呆れてもいる。要領の良い部分があり、ディートリンデの言動を諫めて不興を買うようなことはせず、むしろ彼女と調子を合わせている。姉のアウレーリアについては、せっかくエーレンフェストの騎士団長の息子に嫁いだのに情報の一つも送ってこれない役立たずと見下している。また主の婚約者であるフェルディナンドについても、神殿にいたという経歴から軽んじている。

アルステーデ
アーレンスバッハの上級貴族で元領主候補生。ゲオルギーネの長女でディートリンデの姉にあたる。政変により上級貴族に身分に落とした元領主候補生のブラージウスに嫁いでいる。彼との娘であるベネディクタはゲオルギーネ派の貴族たちからディートリンデの次のアウブとなることを期待されている。主体性がなく母親のいうことに従順なタイプ。レオンツィオに熱を入れ上げたディートリンデの監視役だったが、実際には母親と妹の陰謀に加担していた。

エアヴェルミーン
ユルゲンシュミットの建国神話に登場する元命の神の眷属にして縁結びの神。現在は神の力を失っており、始まりの庭で白い木に姿を変えている。もともとユルゲンシュミットでは、次期ツェントはエアヴェルミーンからメスティオノーラの書を授かる習わしとなっていた。現在ではグルトリスハイトが失われており、ユルゲンシュミットが崩壊することを案じている。人の話を聞かない傾向があり、ローゼマインはエアヴェルミーンに3回会っているが、3回とも大変な目にあわされている。

メスティオノーラ
風の女神の眷属にして叡智を司る女神。図書館の女神でもあるため、ローゼマインが一番祈りを捧げている。エアヴェルミーンをじじさまと慕っており、ユルゲンシュミットの建国にも関わっている。エアヴェルミーンとフェルディナンドの仲裁のため、ローゼマインの前に降臨する。ローゼマインの体を借りて、女神の図書館への入室と大切な記憶の封印を行った。

用語

平民
職人や兵士・商人など下町に住む、魔力の少ない人間のこと。生産階級に当たり、貴族のいない町や村では、平民の代表が神殿とやりとりして豊穣の儀式などを行う。

貴族
貴族街に住む、魔力を持つ人間のこと。舞台となる世界では支配階級に当たり、厳密には貴族院を卒業しシュタープを持つものが貴族になることができる。魔力量に応じて上級・中級・下級の序列があり、王族・領主一族・上級・中級・下級の序列があり、階級が上なほど魔力が多く、生まれつきの魔力の総量は母親の魔力量によって決まるとされる。アウブの資格を持つものは領主候補生・騎士・側仕え・文官の職務がある。

契約魔術
魔力による契約。元々は横暴な貴族に対して拘束力を持たせるために作られ、特殊な契約用紙とインクを用いる。この特殊な契約用紙にインクを書くとインクに書かれたところが光だし、燃えるようにインクの部分から穴が開いて広がっていき、契約用紙そのものが消えてことで契約は成立する。これにより契約者の同意なしに解約できなくなり、さらに契約違反の度合いによっては命に係わることもある。

魔術具
体の中に溜まった魔力を吸収できる道具。魔術具に魔力を移すことで魔力を自分の力で制御できる状態にする。魔術具は貴族のもので、作れるのも貴族だけ。また壊れかけの中古品でも平民にとっては物凄く高価ととなっている。

盗聴防止(用)の魔術具
内緒話用の魔術具。この魔術具を握っている相手にしか声が聞こえなくなる。

オルドナンツ
白い鳥の形をした通信用の魔術具。差出人が吹き込んだ言葉を受取人の元で三回繰り返し、その後 魔石に戻る。

身食い(みぐい)
貴族並みに強い魔力を宿して生まれてきた平民、および体内に溜まった魔力がその人間の許容量を超えることで体調に異変が生じる症状の名前。平民には実態を知るものは少なく、知っていても貴族が持つ非常に高価な溜まった魔力をうつすための魔術具が必要であるため、洗礼式までの死亡率はほぼ百パーセントとされている。稀に貴族の養女として迎えられる場合もあるが、生きていくには魔道具を使うために貴族の飼い殺しになる必要がある。魔力は薄い全属性で、生まれた土地の属性がやや強め。また、他者の魔力に染まりやすい。一般的には時間が経つと相手の魔力の影響は薄れていくが、本来であれば死んでから生じる魔力の塊ができているローゼマインは薄めようとしても非常に薄まりづらい体質。青色巫女の時記憶を探る魔道具を使用するための薬が使われた際フェルディナンドの魔力に完全に染められた状態になってしまっている。

身食い兵
身食いを兵士としたもの。身食いを買い取った貴族によって、使い捨ての駒のようにして利用されることもある。貴族と契約を交わすと指輪を与えられるため、魔力を扱う攻撃ができる。

市民権
エーレンフェストの街に住むことができる権利。洗礼式の際、神殿で町の人間として登録され、就職や結婚などにおいて市民権の有無で対応が変わる。旅商人など余所者が市民権を得るには、莫大な金がかかる。

ツェント
ユルゲンシュミットを治める王の称号。基本的には王族が代々継いできた。その証が後述のグルトリスハイトになる。ただ脈々とシュタープを介して継いできたため本来の取得方法が失われ、政変が起きグルトリスハイトが失われたことで現王は立場が危うくなっている。グルトリスハイトの所有者は全属性で貴族院にて祈りを捧げる事でエアヴェルミーンから与えられるが、貴族院防衛戦後に王族の中から全属性で有ったエグランティーヌが中継ぎとして一代限りの魔術具のグルトリスハイトを女神の化身より与えられた。王族の廃止により次期ツェントは競争制になり、大神の加護と属性を増やすことが重要視され神殿を見直すきっかけとなる。

アウブ
各領地を納める領主の称号。 アウブ・(領地名)ツェントによって土地を下賜され、承認を受ける。基本的には各領地の領地候補生が継ぐが、領地の礎の魔術を直接奪うことでもなることはできる。

ギーベ
各領地のうち、アウブの直轄地以外の土地の管理を行う貴族の称号。ギーベ・(地名)。

下町
平民が住む地域。街は城壁で囲まれ、街の外へ出入りするには門を通る必要がある。貴族街との間に神殿がある。

貴族街
直轄地の貴族が住む地域。また、ギーベ達の別荘も存在する。貴族は騎獣で移動をするのが主であるため、下町と比べ目に見える人通りは圧倒的に少ない。

神殿
貴族街と下町の間に位置する施設。様々な魔術具があり、魔力を奉納することで様々な儀式を行う。礼拝室、平民が泊まるための部屋、聖典を収める図書室、孤児を引き取って育てる孤児院などがある。神殿を構成するのは貴族の血を引く青色神官と元孤児である灰色神官だが、儀式を行えるのは魔力を持つ青色神官のみ。最高権力者は神殿長、それに次ぐ役職の者は神官長と呼ばれる。貴族、平民と両方から忌避の対象とされている。しかし、生活に直結する儀式がある村などでは信仰が深いことがマインから指摘されている。神殿のあちこちに大神の顔などが施されているがそれに気づく者は少ない。

隠し部屋
貴族の魔力で作られた空間。神官長室の隠し部屋は一定以上の魔力がないと入れない。マインに貴族の言い回しが伝わらない時、フェルディナンドは隠し部屋で真意を伝える。マイン曰く「説教部屋」。

青色神官/青色巫女
貴族に生まれるも魔力量が少なかったり家庭事情などで神殿に預けられた貴族一族の出身者を指す。貴族街から通う者もいればそうでない者もいる。何かしらの理由で実家に戻れる場合もある(政変が理由で実家へ戻ったシキコーザがそれにあたる)。青色の衣を纏うことが出来るのは貴族のみとされている(マインは例外)。平民からすれば貴族のようなものであるため、灰色神官や灰色巫女などに身の回りの世話をさせている。実家からは多少の寄付がされており神殿を運営する資金源となっている。貴族だからと横暴な態度や行動をするのは当たり前となっている。

灰色神官/灰色巫女
神殿に併設されている孤児院から成人した孤児がなる。貴族や平民から蔑まれることが多い。貴族と区別するため灰色の衣を纏う。基本的には青色神官や青色巫女に仕える。仕える人物から指名され側仕えとなるが、仕事内容は仕える人物によりけり。灰色巫女は「花捧げ」と称して貴族に身体を要求されることが多々あったが、ローゼマインが神殿長に就いてからは自発的な場合を除き禁止され、自由に結婚することはできない。その場合は権利を買い取ることで還俗し平民に戻れるが、有能さに応じて価格が上がる。

聖典
魔石で守られ神殿長にしか読むことが出来ないが、神殿長が許可を与えれば神殿長以外でも読むことが出来る。読める範囲は、魔力登録した者と閲覧許可を得た者の魔力の質(推定:属性と祈り)で異なる上、登録者の魔力の質で可読範囲が決まる。条件をクリアした者には、王を選別する魔法陣と王に至る手段を記した文字が読めるようになる。ローゼマインとフェルディナンドは内容を全て読める人物。祝福についての記載もあり、これを使用したローゼマインが中央神殿に呼び出されるきっかけとなる。

聖典の鍵
代々の神殿長に引き継がれている、鍵の魔石に魔力を登録したもののみが使用可能な鍵。聖典の錠と、神殿から礎に入るための扉の錠を開けることができる。礎の魔術と対になっており、聖典と鍵に登録されている魔力が同じであれば聖典は開けるが、礎に繋がる扉はその領地の鍵でなければ開かない。

神具
神殿にある魔力を奉納するための道具。神殿の神具はツェントが領地の礎を設置する際に、聖典とともに作り出される。神々に祈りながら神殿にある神具に魔力を奉納し、一定量を超えると、シュタープで神具が作れるようになる。ただし、シュタープの神具は維持に多大な魔力が必要となる。ローゼマインは神殿の神具はシュタープの神具を作るための補助具のような物と推察している。

神々
大空を司る最高神(闇の神と光の女神)と、大地を司る五柱の大神(水の女神フリュートレーネ、火の神ライデンシャフト、風の女神シュツェーリア、土の女神ゲドゥルリーヒ、命の神エーヴィリーベ)から構成される。それぞれ眷属があり、混沌の女神など他の神もいる。

祝福
魔力を使って他者に神のご加護を祈ることで貴族間の初対面の挨拶では身分が下の者から上の者へ貴族と平民の場合は魔力のある貴族から平民へ指輪で送る。ベンノに対してフェルディナンドは魔力の節約のため指輪ではなくシュタープで祝福を送った。

ギルべルタ商会
ベンノが店主を務める商店。主に服飾や装飾を扱う。植物から紙を作るというマインに興味を持ち、ルッツと一緒に商人見習いとして雇うことを決めた。客層は富裕層で最近は大店の仲間入りをした。

オトマール商会
商業ギルドのギルド長グスタフの店。エーレンフェストと呼ばれるようになる前から食料品を扱う老舗。貴族街のある城への出入りを許されていて、ベンノが欲して止まない貴族とのつながりを持っている。

商業ギルド
店を開く時に必要な許可証を出したり、悪質な商売をしている店に罰を与えるのが主な仕事。商売に関係する者は全員登録が必要。また商業ギルドの許可なく店を開く店を開くことは出来きず、また 登録せずに商売をすると罰せられる。

洗礼式
七歳の子供を市民として登録し、市民権を付与する儀式。エーレンフェストの下町では、年に四回、季節ごとに神殿で、農村では秋の収穫祭の際に行われる。平民は洗礼式後に見習いとして働き始めることが多い。春・夏・秋生まれの貴族の子供は屋敷に神官を招い行い、冬生まれの貴族の子供は城でのお披露目式で執り行われる。貴族の場合は、洗礼式を行った親が正式な親と扱われる。

成人式
十五歳を迎え成人になったものを祝う儀式。成人を迎えた女性は髪を結い上げるのが決まり。洗礼式同様、エーレンフェストの下町では、年に四回、季節ごとに神殿で、農村では秋の収穫祭の際に行われる。貴族は貴族院の卒業式の一部として実施される。

星結び
結婚を祝う儀式(合同結婚式)。エーレンフェストの下町では夏の3の鐘(9時半〜10時)から神殿で、農村では秋の収穫祭の際に行われる。エーレンフェストの貴族は、下町の星結びと同日の7の鐘(20時)から城で実施される。王族および領主候補は春に行われる領主会議の初日の3の鐘から貴族院の神殿で執り行われる。

星祭り
エーレンフェストの下町で行われる結婚を祝う祭り。神殿での星結びの儀式の後、新郎は男の甲斐性が試され、特にその年に結婚できなかった成人を中心とした住民から投げつけられるタウの実から、新婦を守りながら、新居にたどり着かなければならない。新郎新婦に投げつけるタウの実は色々な人にあたるため、街中で住民同士でもタウの実をぶつけ合うことになる。新郎新婦がいなくなると、広場には祝いの食べ物が並んでみんなで食べ、日暮後は酒が出されて成人だけの祭りとなる。

奉納式
神殿にあるすべての神具に魔力を満たす冬の儀式。小聖杯を魔力で満たし、その小聖杯を春の祈念式で領地に配る。

魔力の奉納
神具に魔力を込めること。奉納する魔力量によって小魔石の色が変わる。

貴族院
10歳〜15歳の貴族の子供が通う学校。魔力の制御の仕方や魔術をいかに使うかを学び、貴族院を卒業しなければ、一人前の貴族として認められない。基本的に冬の間に開校するが、申請によりその他の期間も開けられることがあり、卒業した者が貴族として扱われる。貴族院への入学は授与式を行い、洗礼式のメダルと冬のお披露目で年齢が把握されているため、十歳の冬にアウブからマントと認証のブローチを与えられる。1、2年生は共通科目のみで、3年生以上は領主候補生、騎士、文官、側仕えの専門コースが用意されている。中には複数コース受講者も少数ながらいる。

祝福
魔石やシュタープなどから魔力を出すだけの行為もしくは神の名の下に祈りを捧げ効力のある加護を得ることを指す。前者は貴族間にて挨拶などで用いられ、後者は神に祈り魔力を奉納することで与えられる神の祝福であり別物と考えられている。加護を得る祝福は本来神に祈りを届けやすくなるシュタープを得なければできないが、ローゼマインは指輪の魔石でも加護を与えることができたため同じものと考えている。奉納する魔力量によって祝福の効果は変わり、複数の神に一度に祈ると魔力はごっそりと削られて、成功率は著しく落ちる。特に命の神は土の女神を隠すので女神の兄弟神に疎まれて、まとめて祈って成功した例を領主のジルヴェスターでも知らなかった。

加護
神の名の下に祈りを捧げその効果を発揮したものを指す。何の神の加護を授かるかはそれぞれ。その人物の傾向により授かる加護に差異があることが判明する。ローゼマインは神殿長として大神を含めた多くの神に祈りを捧げていたため多くの加護を授かる。加護を授かることで消費する魔力量に違いが出ることが判明し、エーレンフェストとダンケルフェルガーが主体となって加護についての研究を発表し高評価を受けた。貴族院で三年生になると加護の取得の実技がある。自分の属性の大神と、自分がしっかりと祈りを捧げた眷属神からは加護が得られやすい。卒業式に加護の取得を再び行い、前回足りなかった加護の再取得を行う。神に祈りを捧げ必要な準備や手順を踏めばもう一度再取得ができることをローゼマインは突き止める。

魔力圧縮
魔力を押し縮め、嵩を減らすことで、魔力最大量を増加させる方法。基本的には、魔力の制御がある程度コントロールできる位に成長した、貴族院に入ってから習う。全身に魔力を行き渡らせ、それを精神力で抑え込んでいくのは死の危険と隣合わせ。

ローゼマイン式魔力圧縮法
青色巫女見習いとなる前のマインが、体の中で暴れる熱(魔力)を押さえ込んでいたことが始まり。三段階で圧縮を行い、一般的な魔力圧縮法より多くの魔力を格納でき、一般的な魔力圧縮と異なり成長が止まっている大人でも魔力を伸ばすことができる。保護者達から求められ、エーレンフェストの首脳陣6人の同意を得た貴族でかつ、ローゼマインと敵対しないことなどの契約魔法を結ぶ条件で、講義することになった。また、ローゼマインは貴族院の魔力圧縮の試験中に四段階の圧縮に成功する。

ユレーヴェ
仮死状態や魔石化の毒薬を浴びるなど体内に出来た魔石を溶かす為の青い液状の薬。飲むまたは体ごと浸かることによって効果を発揮する。薬の素材は、春夏秋冬それぞれの季節に本人が採る必要があり、本人や採集環境の魔力的条件により質が変わる。上級貴族は貴族院にいる間に予め作り常時携帯する常備薬である。薬に浸かった場合は生命活動が著しく低下した状態でしばらくの期間意識を失う。

シュタープ
自分の魔力を最も効率よく扱うための道具。一生に一度だけ、貴族院の最奥の間から通じる洞窟で取得できる「神の意思」と呼ばれる結晶の形をした魔石を体に取り込む事で使えるようになる。通常は体内に取り込まれているが、魔力と意思を込めることで杖やナイフなど具現化する。具現化する際の基本の形状は個人のイメージ次第で自在に変えられるが、余計な装飾の無い短い指示棒のような形が1番イメージが安定しやすい上に使い勝手が良く、大抵の者はそうしている。ローゼマインの貴族院入学から10年くらい前は三年生でシュタープを取得していたが、政変後は入学とほぼ同時期に取得するようになった。ローゼマインが聖典を解読した結果、神の加護を受けてから取得するほうが良いことが判明し、ローゼマインが四年生時の新入生からは三年次に行うように変わった。

魔石
魔獣を討伐したり、魔木の実や魔魚の鱗に魔力を込めることで得られる石。魔力を蓄積することができ、飽和するほど魔力を流し込むと金粉化する。他国では弱い魔物からとれるクズ魔石すらろくに取れないため、外国との主要な交易品となっている。貴族も魔力を持つため死亡すると魔石となるがただし、平民は魔力が少ないため魔石になることはできない。通常は死亡してからゆっくりと魔石になり、魔石は各家庭で保管される。誰かに名捧げしている者が死亡した場合、取り出された魔石は主の魔力で包まれた状態であり、死亡者の相続人ではなく、名を捧げられていた主の所有物となる。

魔木
魔力を宿し特性を持った樹木のこと。種類によっては討伐するために騎士団が必要になる場合もある。ローゼマインは魔木の特性(トロンベなら燃えにくい特性を持つ)を利用して製紙し、魔木の特性を持った紙を作り出すことに成功する。魔力を必要としない魔術具として注目を集める。

魔獣
魔力を持つ獣。死ぬと魔力が固まり魔石となるため、魔石以外の素材を得る場合は瀕死状態にする必要がある。通常の獣と魔獣は平民と貴族くらい差がある。魔獣同士で捕食し合ったり、魔木を食べるなどで魔力を得て成長、場合により進化する。魚型の魔獣は魔魚と呼ばれる場合もある。また、人間が魔獣を食べても多少程度はなら影響はないがしかし 長期的に同じ魔獣の肉を多く摂取すると、魔力的に影響が出るがただし、影響が出た時は季節一つ分くらい魔獣の肉断ちをすれば回復する。

魔剣
最初はナイフ程の刀身で自らの魔力を注いで成長させる魔術具であり武器。魔剣には属性の適性が付き、その適性によって魔物が倒しやすくなったり加護を授かりやすくなったりする。

騎獣
貴族が魔石を変化させて造る飛行できる乗り物。生物の姿を模した飛行機能のある石像であり、魔力を流し込むことで加速・減速・停止が瞬時に行え、魔力を多く流し込むことでスピードが上がる。従来は騎乗型だったが、ローゼマインが貴族院でスカートでも乗り込める乗り込み型を公表してからは、女性を中心に乗り込み型を作る者もでてきている。

ディッター
騎士見習いの訓練のための競技。魔獣を狩る訓練のための速さを競うディッターや、領地の礎の争奪の模擬戦の宝盗りディッターなどいくつかの種類がある。

騎士団
領地の警備、領主一族の護衛、魔獣の討伐やトロンベ狩りが主な仕事。騎士団長はカルステッド。フェルディナンドは騎士団員でもあり、マインは「貴族の業務」と理解している。


正確には礎の魔術。国や領地を維持する魔力の源となる巨大な魔石の魔術具。通常は城にある供給の間から魔力を供給される。供給の間には入り口に7つの魔石をはめる事が出来、領主一族及び領主候補生7人まで同時に入ることが出来る。登録の魔石は幾らでも作れるので大領地は交代要員がたくさん居る。本来の場所は秘匿されており領主のみ隠し通路から入る事が出来る。ユルゲンシュミットの礎は貴族院各領地の礎は神殿に有りそれぞれの図書館にあるメスティオノーラの像が直接入れる裏口で聖典の鍵が無いと入れない。領主が常に魔力で満たして置くことで領地や領主の作る白の建物を維持する事が出来る。つまりこの礎を魔力で染めた者がその領地の領主であり、領主一族以外の者にこの礎を染められると領地を乗っ取られたり魔力枯渇すると領地は砂漠の様になる。その戦いを競技化したのが宝取りディッターである。

グルトリスハイト
英知の女神メスティオノーラが持つ最古の聖典であり、初代ツェントが書き写すことを許されたと伝えられるツェントの象徴である書物。前の政変でグルトリスハイトは失われたことで、現在のツェントはグルトリスハイトのないユンゲンシュミットの統治を余儀なくされ、様々な無理が出てきている。本来のグルトリスハイトは、メスティオノーラの書をもとにツェントの執務で必要な情報をまとめたもの。時代とともに肥大化していくメスティオノーラの書をもらすことなく取り込むことは困難であるため、グルトリスハイトから自分の聖典に不足している内容を書き写していた。メスティオノーラの書を得なくても、中央でグルトリスハイトを取得できれば十分であることに気付いた候補がいたことで、本来のメスティオノーラの書は忘れられていき、さらに時代が流れ、グルトリスハイトを王族がシュタープで引き継ぐようになったことでグルトリスハイトの取得方法も失伝してしまう。病床にあった当時のツェントからグルトリスハイトを受け継いだ第二王子が政変で殺害されてしまい、グルトリスハイトの行方が分からなくなっている。

メスティオノーラの書
本来のメスティオノーラの書はツェント候補の条件を満たした者がエアヴェルミーンから授けられるメスティオノーラの英知。一定以上の魔力を持った貴族が死んで魔石になった時、その者の知識がメスティオノーラ英知に加わっていく。元々は自力でメスティオノーラの書を得た候補の中からツェントが選ばれていた。

政変
十年数年前に発生したツェント継承をめぐる国を二分した争い。当時のツェントからグルトリスハイトを受け継いだ第二王子を、異母兄の第一王子が殺害したことで勃発。第一王子と第三王子(第二王子の同母弟)の争いになり、共に亡くなったあとは、それぞれの後ろ盾が第四王子と第五王子についてさらに対立が激化した。最終的に第五王子だったトラオクヴァールが勝利してツェントに就いた。グルトリスハイトは失われたことで、現在のツェントはグルトリスハイトのないユンゲンシュミットの統治を余儀なくされ、様々な無理が出てきている。また、大規模な粛清が行われたことで貴族が減少し、魔力不足が深刻化している。

グーテンベルク
本を印刷・出版するために中心となっている人達にローゼマインがつけた称号。活版印刷を発明した偉人ヨハネス・グーテンベルクに由来する。

名捧げ(名を捧げる)
名を刻んだ名捧げの石を渡し、相手に自らの生殺与奪を委ねる行為。絶対的な忠誠を示すために主に捧げたり、生涯の愛を誓い合うために結婚相手と交換する。実行する者は少なく、通常は立会人のもとで人知れず行われる。

ヴェローニカ派
エーレンフェストの派閥の一つ。ヴェローニカが幽閉され、権勢を落としてからは旧ヴェローニカ派と呼ばれる。アーレンスバッハから輿入れしてきたガブリエーレが作り上げ、アウブの第一夫人になったヴェローニカが引き継いだ。ヴェローニカが幽閉されるまではエーレンフェストにおける主流の派閥だった。ジルヴェスターやヴィルフリートの支持派閥でもあるが、ヴィルフリートを白の塔へ誘い込んだり領主候補生を襲撃したりなど問題行動が多く、アーレンスバッハの第一夫人であるゲオルギーネと通じている者もいるためエーレンフェストの首脳陣からは警戒されている。派内の結束と高めるためにガブリエーレがアーレンスバッハから名捧げの慣習を持ち込んだため、中核となる貴族にはヴェローニカやゲオルギーネに名捧げしている者が多い。

フロレンツィア派
エーレンフェストの派閥の一つ。フロレンツィアやフェルディナンドなどヴェローニカに迫害されている者たちを守るため、エルヴィーラが中心となってまとめ上げた。シャルロッテやメルヒオールなどが属する。ローゼマインやヴィルフリートなど支持派閥が違うが、本人はフロレンツィア派に属しているものもいる。ライゼガング系貴族とは構成員が重なるが、全く同じわけではない。ヴェローニカ派の対抗派閥であるため、ヴェローニカ派が権勢を落としてからは話中の存在感が無くなってくる。フェルディナンドのファンクラブとしての側面もあり、エルヴィーラの趣味からフェルディナンドをモデルとした恋愛小説を(本人に隠して)作成している。次期アウブの支持に関しては特に明言されておらず、フロレンツィアの子供なら誰でもよい立場だと思われる。

ライゼガング系
エーレンフェストの派閥の一つ。ライゼガング派とも。ギーベ・ライゼガングを中心に、婚姻と血族によってまとめ上げている。ボニファテウスやハルトムート、ブリュンヒルデなどが属する。カルステッドやエルヴィーラも本来はこの派閥の出身である。ガブリエーレが輿入れしてくるまではエーレンフェストの主流派閥であったが、それ以降はヴェローニカ派に権勢を抑えられていた。そのためシャルロッテを次期アウブに擁立してヴィルフリートを廃嫡に追い込むという陰謀を企てていたこともある。ヴェローニカが幽閉されてローゼマインがアウブの養子になってからは、ライゼガング系出身のローゼマインの支持派閥として活動を始める。特に旧ヴェローニカ派が粛清されてからは、ローゼマインをアウブにするために無理難題を領主一族に持ち込むようになった。保守的な者たちが多く、エーレンフェストが順位をあげて上位領地として扱われることについてこれない大人も多い。

アダルジーザの実
アダルジーザとは、ランツェナーヴェから初めて献上された姫の名前。ランツェナーヴェから献上された姫から生まれた子供をアダルジーザの実という。女子ならばユルゲンシュミットの姫として育てられるが、男子だった場合、魔力が最も高い1人をシュタープを取らせてからランツェナーヴェに返すが、それ以外の男子は父親に引き取られない限り洗礼式前に処分される。処分の結果できた魔石の所有権はランツェナーヴェにあるため、男子を返してからも姫は子供づくりに励むことになる。

国家・領地
エーレンフェスト
本作の主要な舞台となる中領地、あるいは街(領都)。舞台はエーレンフェストという領地のエーレンフェストという街で、日本風に言うとエーレンフェスト県のエーレンフェスト市。底辺に近かったが、政変の際には中立の立場だったことで、順位を真ん中ほどまで上げた。勝ち組の領地からは政変で何もしなかったために負け組のように思われ、負け組領地からは何もしなかったのに順位を上げたことを疎まれている。ローゼマインの取り組みが功を奏し、ローゼマインが貴族院入学時点で13位だったが、その年の領主会議で10位、翌年の領主会議で8位と急速に順位を上げた。そのことでも悪評が広がっている。

ユルゲンシュミット
本作の舞台となる国家。ツェントを中心とした封建制の王政国家。魔力を持つ人間を神々が保護するため、白い砂に覆われた大地にできた文字通りの円形の国土をもつ。国や領地に魔力を注がないと国そのものが維持できないため、より大きな魔力を持つ家柄の人間ほど身分の高い貴族として扱われる。その実態はエアヴェルミーンの結界によって外界から隔離された箱庭。かつて人間扱いされず資源として消費され滅びかけた魔力持ちの嘆きを聞き入れたエアヴェルミーンが彼らを保護するために作りあげた。政変前は25の領地があったが、政変後は21の領地となっている。ただし、グルトリスハイトが失われたことで領地の線引きができないため、4つの廃領地は他領に組み込むことができず、無理に管理している状態となっている。

中央
王族の住まう領地。王族の離宮と貴族院は繋がっているためそこから通っている。

クラッセンブルク
順位1位の大領地。ユルゲンシュミット成立から存在する。前の第五王子を王位に着かせるために後押ししたことから王族への発言権が一番強い。

ダンケルフェルガー
順位2位の大領地。ユルゲンシュミット成立から存在する。武を好み騎士コースを希望するものが多い、ディッターとお酒を何よりも好む。

ドレヴァンヒェル
順位3位の大領地。研究熱心な文官が多い。

アーレンスバッハ
順位6位の大領地。ヴェローニカ派の背後におり、エーレンフェストの領主一族が警戒する。領地が海に面しているため海産物が取れる、現在で唯一国境門が開かれた領地。

フレーベルターク
順位15位(ローゼマイン貴族院1年時点)の中領地。政変の折、負けた王族側についていたことから前領主は処刑され順位を落とした。現在の領主と第一夫人はジルヴェスターとフロレンツィアの姉と兄。

ベルケシュトック
政変で廃領地となった大領地。ダンケルフェルガーとアーレンスバッハが分割管理しているが、グルトリスハイトがないことで領地に組み込まれず、自領と同じように管理できない状況。アーレンスバッハ管理分の魔力をベーゼヴァンスがゲオルギーネに融通していたが、ベーゼヴァンスの処刑後は融通されなくなったことで、旧ベルケシュトックのアーレンスバッハ貴族はエーレンフェストを恨んでいる。

アレキサンドリア
アーレンスバッハの礎を押さえたローゼマインがアウブとなり、改称した大領地。旧アーレンスバッハが犯した反逆の罪をローゼマインの功績で相殺して順位は据え置かれている。世界中のあらゆる分野の書物を集める図書館都市であった古代都市アレクサンドリアに由来する。

ランツェナーヴェ
アーレンスバッハと交易をしている外国。現在は国境門の開閉ができないため、唯一ユルゲンシュミットと国交のある外国でもある。砂糖が特産品。次期ツェントの継承から外れた王族の1人が従者を引き連れて出奔し、グルトリスハイトを使って打ち立てた国家である。そのため国家の維持にシュタープが必要であるが、ユルゲンシュミットの貴族でないとシュタープが取れないため、何十年に一度、姫を数人ユルゲンシュミットに献上し、生まれてきた男子の1人を傍系王族としてシュタープをとらせてから、次の王として迎えることで国を維持している。魔力持ちの人間を資源扱いしており、ユルゲンシュミットに侵攻してきたのも死んだ魔力持ちが変じる魔石を入手するため。

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