【定義】
一つの乗り物の意。一仏乗ともいう。衆生を乗せて悟りの世界に導く教えのたとえ。仏陀がそれぞれの人々を導くために、方便として説かれた三乗の様々な教えがあるが、それらも全て唯一の真実の教えに過ぎないという主張である。これがあるため、如何なる衆生であっても成仏できるという発想も生まれてくるのである。なお、この思想は『法華経』『勝鬘経』『華厳経』などで見られたが、特に『法華経』の主張が顕著である。
一つの乗り物の意。一仏乗ともいう。衆生を乗せて悟りの世界に導く教えのたとえ。仏陀がそれぞれの人々を導くために、方便として説かれた三乗の様々な教えがあるが、それらも全て唯一の真実の教えに過ぎないという主張である。これがあるため、如何なる衆生であっても成仏できるという発想も生まれてくるのである。なお、この思想は『法華経』『勝鬘経』『華厳経』などで見られたが、特に『法華経』の主張が顕著である。
十方の仏土の中には、唯、一乗の法のみありて、二も無く、亦、三も無し、仏の方便の説をば除く。但、仮の名字のみを以て衆生を引導するは、仏の智慧を説かんが故なり。諸仏の、世に出たもうは、唯、此の一事のみ実にして、余の二は則ち真に非ざるをもって、終に小乗を以て、衆生を済度したまわざるなり。 『法華経』「方便品」
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