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【定義】

明峰禅師が書写した法語禅宗に於ける授戒の状況を伝える文献として知られる。一部、瑩山禅師の直筆の部分が残されている。『常済大師法語集』で見ることが出来る。

【内容】

本書は、『広福眼蔵』と題する三巻三冊の第三冊目「三附録」に収録されている。三木一草とは、梅・松・柳・竹を指しており、梅事には定光仏から拘盧尊仏に至る五伝を挙げて、親密なる相承を示し、松事ではその相承が一器瀉水の喩えの如くであることを示し、柳事では「主中に主あり、主中に半座あり、主中に附弟あり」として、全座=住持位を譲る時に、主中の主になることを示し、竹事では全座を譲られた者は、法王位を継いで、第一頭事を明らかにし、種草いたるところが叢林(竹林)になることを説いている。

なお、後半では「菩薩戒相伝事」を述べ、達磨・薬山・洞山・道元禅師・懐弉禅師・義介禅師、及び瑩山禅師の伝戒者の人数を明示している。この部分だけは、瑩山禅師の真筆が伝承されている。訓読文は以下の通り。
菩薩戒相伝の事は宗家の一大事因縁なり。ゆえに少林は僅かに六人なり。南岳はその一人なり、と。あるいは伝えていう。三聚戒なり、と。また俗なる一人と皮肉骨髄の四門人なり、と。薬山は十八人、洞山は二十人なり。開山永平和尚別願授戒あり。ほとんど、まさに千人に及ばんとす。しかれども正伝戒法は才かに五人なり。弉和尚の授戒は六百余人、伝戒は才かに五人なり。介和尚の授戒は三百余人、伝戒は才かに四人なり。紹瑾の授戒はすでに七百余、正応より元亨に及ぶ。残年は幾年・人数は幾ばくなるかを知らず。伝戒はまた十余輩、現在するは七人なり。介公いわく、唐土の在家の男女に受戒の事あり。これは三聚戒を授く。わが朝の結縁に潅頂するがごとし、と。 三木一草の事 後鑑のためにこれを記す 〈華押〉 昔年、筆を捨てる時、哲侍者をしてこれを書せしむ。

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