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【定義】

寝殿と同義であり、正殿のこと。禅宗寺院では、寝堂が方丈として用いられ、建築法も、いわゆる寝殿造りだったようだ(横山秀哉先生『曹洞宗伽藍建築の研究』参照)が、後に方丈は書院造りになったようである。道元禅師の『仏祖正伝菩薩戒作法』を見ると、当時天童山には寝堂があり、そこで如浄禅師から菩薩戒を受けたことが分かる。
既に請せんと欲する時、一弁香を帯して堂上に上り、焼香侍者に報じ、侍者に伴って寝堂に入る。 『仏祖正伝菩薩戒作法』「請戒」

なお、道元禅師の記述に依れば、天童山に留学していた当時、如浄禅師は小参を寝堂にて行っていたことが分かる。
先師、よのつねに衆にしめしていはく、参禅者心身脱落也、不是待悟為則。この道得は、上堂の時は、法堂の上にしてしめす、十方雲水、あつまりきく。小参の時は、寝堂〈裏にして〉道す、諸方衲子、みなきくところなり。夜間は、雲堂裏にして拳頭と同時に霹靂す。 草案本『正法眼蔵』「大悟」巻

或いは、入室の機会にも、寝堂がその場所として使われたのであろう。
しかあればすなはち全彰の参学は、乞眼睛なり。雲堂弁道し、法堂に上参し、寝堂に入室する乞眼睛なり。おほよそ隨衆参去、隨衆参来、おのれづからの眼睛なり。 『正法眼蔵』「眼睛」巻

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