リョーコは出会い系サイトから届いたメールをチェックしていた。そしてその中から一人の男に狙いを定めた。
(よし、コイツにするか)
そしてメールで連絡をとるとトントン拍子に話は進み、男と会うことになった。待ち合わせ場所にいくと
見るからに軽そうな感じの男が立っていた。
(ま、このくらいならいいか)
メールでのやりとりで相手の男の好みを聞いていたので早速喫茶店に入っていろいろくだけた話をし、
ゲームセンターでプリクラなんぞを撮ったりするとあとはラブホテルに突入した。

部屋に入るとリョーコはシャワーも浴びずにいきなり男のズボンを緩めペニスを露出させ
おもむろにくわえ込んだ。
(ほう、コイツ、なかなかいいモノ持っているじゃない)
リョーコはそんな事を思いながら口で男のペニスを刺激する。
「あ、気持ちいいよ…」
男は思わず声を出してしまう。リョーコはペニスに舌を這わせたり、口で包み込んだり、
時には袋にも舌を伸ばし、手でしごいたりとあらゆる技術を駆使した。
そんなリョーコの舌技に男はみるみる快楽に包まれる。そしてリョーコはさらに動きを激しくする。
「あ、そんなに激しくしたら出ちゃうよ…」
男はリョーコの舌技にたまらず情けない声を上げる。
「ダメよ、我慢して」
そうは言われたもののこのままではリョーコの口の中で果ててしまう、そう思った男は
名残惜しいものの半ば強引にリョーコを引き離しでそのままベッドに押し倒し、
服を脱がしあっという間に全裸にするとリョーコの身体にむしゃぶりついた。
「あ、まだシャワー浴びてないけど…」
「そんなの平気っすよ」
乳房、乳首、腹、臍など全身のあらゆるところを舐め回した。むしろ男はリョーコの
汗の匂いを嗅げる事を喜んでいるらしく、特に腋の下は執拗に舐め回した。
そして恥部に吸い付き、あふれ出てくる愛液を味わった。
(あっ、なかなかやるわね…)
恥部を舐められているうちに気持ちが高ぶってきたリョーコは男の顔を股間から離し、
身体を仰向けにすると上から固く屹立した男のペニスを自分の恥部に挿入した。
「あっ、ああっ、ああああ…!」 
最近のセイジとのゴタゴタもあってやはり欲求不満が溜まっていたのだろう。激しく腰を振りながら
大きな声を上げる。そんなリョーコに応えるように男も負けじと声を上げる。
大きな胸を揺らし、肉と肉がぶつかる音、お互いの性器がこすれ合う音が部屋に響く。
上からは腰を振り、下から突き上げる。お互い獣のごとく快感を貪りあった。そして、
「ああ、私、いきそう!」
「お、俺も…」
「ああーっ、あああー!」
最後に一際大きく高い声を上げてリョーコは絶頂を迎えた。


しばしの間快楽の余韻に浸ってから、リョーコはようやくシャワーを浴びに行った。
しばらくすると、男が入ってきてリョーコの身体に抱きついた。
「何、もうしたいの?」
「はい、コレ見てくださいよ」
そういうと男はリョーコにペニスを見せた。
ついさっきまで激しくからみあったというのにもう固くなっている。
「本当に元気ねえ」
「…いいですよね?」
リョーコは承知したのだろう、尻を男の方に突き出した。男は遠慮なくバックから
リョーコの中にペニスを挿入した。シャワールームに二人の激しい声が響く。


結局、この後さらにベッドに行ってもう一回したのである。それにしてもこの男、なかなかの強者である。
ホテルを出る頃には流石のリョーコもやや疲れた様子であった。軽く遊ぶ程度のつもりが
予想以上にエキサイトしてしまったのである。
「ごめんねー、次はちゃんと準備してくるから」
と言って男と別れた。しかしこれだけ激しくやったというのに次は一体何を準備するというのか。
「はい、よろしくお願いします」
男は男で、次回リョーコと会う機会を楽しみにしているようだ。

次の日−
小笠原高校三年生の教室内で、休み時間も終わろうとしている頃、シンジはカズヤの様子を見て
ふと疑問に思った。明らかに疲れた様子の上に、声も何だかかすれ気味なのである。
「カズヤ、どうした?随分と疲れているようだな」
「ああ、新しい彼女が出来たんだよ。彼女がその…また…イイんだよ」
「へぇー、アンタと付き合いたいという変わったコもいるんだ」
「ねえねえ、新井君が付き合っている彼女ってどんなコなの?」
二人の会話を聞いて今岡とケイが話に加わってきた。

「二十三歳 銀行員」
「「「ええっー」」」
三人が驚きの声を上げた。

「どうやって知り合ったんだ?」
「いやあ、携帯の出会い系サイトに登録して、好みのタイプを指定して、
プロフィールを書いておいたら連絡が来て、一緒に会おうって話になったんだよ」
「何て書いた?」
「ボクはMです。奉仕させてくれる女王様お願いします、って書いたんだよ」
「なんて物好きな…」
「で、その日のうちにホテル直行だよ!」
「アンタ、無理やり連れ込んだんじゃないの?」
「何言ってんだよ、向こうから行こうって言い出したんだよ」
さらにカズヤの話は止まらない。
「いやあ、折角SMプレーを楽しめると思ったんだけど、今回は道具が揃っていない
(セイジが全部売り払ってしまったので)からゴメンねー、て言われたから仕方なく我慢して
ホテルに行ったんだよ。そしたらいきなりオレのモノ咥えてきてさあ、それがまたメチャクチャ上手くて、
あやうく速攻でいっちゃうところだったよ。だからこっちも負けていられないから彼女を押し倒したんだよ。
シャワー浴びる前だったから汗の匂いがたまらなかったなあ。全身舐め回したんだけど、
特に腋を舐めた時は最高、あのザラザラした感触がたまらなかったなあ」
と言いながらカズヤは目をつぶって思い出すように舌で舐める仕草をする。
傍から見たらただの変態である。

「で、今度は彼女がオレを押し倒すと馬乗りになってそのままズブズブって挿入だよ。
いやあ、腰の動きがすごいんだ。で、胸も大きいからユサユサ揺れるんだ。一突きするたびに
“エッチなこと言って!”
て言うから
“おま○こ!”
とか叫ぶんだよ。まあ、初めは単語だったんだけど、単語だけだと段々ネタが尽きてきたからさ、
“お姉さんのおま○こからボクの全身に電気が流れてるよ”
“熱い肉壷がボクのを締め上げてる”
とかあらゆるエロ小説の言葉を駆使して散々叫んだからおかげで声が枯れちゃったよ。
いやー、セックスというのは体力だけじゃなく頭も結構つかうよな」
「それはお前だけだ」
「とにかく激しいんだ。何でも中学の時陸上やってたから体力があるんだ。
体は引き締まっているんだけど、胸は大きいんだ。そして声はすごくでかいんだ。
隣の部屋にまで聞こえそうだよ。やっぱり肺活量がすごいんだろうな。で、ついこっちも
エキサイトしちゃって、シャワールーム、またベッドに戻っての三連戦でさー、
流石にちょっと疲れちゃったよ。でも、近々また会おうって、次はちゃんと道具を用意してくれるってさ。
次回はいよいよ待ちに待ってたSMプレーだよ。今から楽しみでしょうがないぜ!」
あきれ返るシンジ達をよそに一通りカズヤが話し終わると、
「うーん、なかなか面白い話ね」
もうとっくに休み時間は終わっていて、次の授業の小宮山先生がニヤニヤしながら聞いていた。
(ていうか、教室に入ってきたんならさっさと授業始めろよ)
と内心思うシンジであった。


(それにしても自慢話のはずなのに羨ましいと思わないのは一体なぜだ?)

第六話 おわり

おかしな二人 第七話 目を閉じておいでよ

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