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この話の流れを受けて

「グス……グス……」
「ねえ美希、本当にどうしたの?泣いてちゃ分かんないわよ?」

「え、えーと私、千早ちゃんが気になるから探してくるね!」

「あ、ちょっと春香……。ど、どうしよう。
 えーと雪歩?あー、えーと、お茶でもしにいかない?」
「うぅ……ひっく、ぐすん……」
「と、とりあえず行こう。ね?さあさあ」

「あずさ、ちょっと外しましょう」
「ええ、そうね」
「亜美真美も、来なさい」
「えーなんで?」
「いいから!なんか奢ってあげるからとりあえずついてきなさい。やよいもね」
「亜美、行こう?」
「うぅ〜よく分かりませんけど、伊織ちゃんの言うとおりにします」

「あ、ちょっとみんなどこ行くのよ……って全く」
「グス……グス……」
「ねえ、美希?あの、違ってたらゴメンだけど……。もしかして、誰か好きな人がいるの?」
「……(コクッ)」
「えーと、その好きな人って、うちの事務所の誰か?」
「……(コクッ)」
「女の子?」
「……(コクッ)」
「そうだったの……。ごめんね。
 理解するべきなんて言っといて、配慮が足りなかったわ。本当にごめん。
 美希の気持ち、否定するつもりはないし、誰にも言わないから。安心して?」
「……律子……」
「ん?」
「律子、なの」
「何が?」
「ミキが好きなのは、律子なの!好きなの!」
「え……」
「でも律子ドン引きだからダメなの!ミキが好きだと迷惑なの!」
「ちょ、ちょっと美希、それ本気、なの……?」
「冗談でこんなこと言わないの!うえーん!!」
「ああ、お願いだから、泣かないで」
「うえーん!!うえーん!!」

(どうしよう。私、美希にひどいことをしてしまった……)

「ねえ、美希。私は、美希が好きになってくれたこと、少なくとも迷惑じゃないわよ」
「でもドン引きなの!」
「ああ、えっと引いてない、引いてないから」
「ホントに?」
「伊織だって言ってたでしょ?ケースバイケースだって。
 さっきはあんなこと言ったけど、誰かを想定して言った訳じゃないし。
 そりゃ、びっくりはしたけど……。嫌な気持ちはしてない。本当に」
「ミキ、律子のこと好きでもいい?」
「えー……ああ、うん。
 あの、私は今まで女の子を恋愛対象として見たことがないから、
 今すぐ美希の気持ちに応えることはできないけど」
「可能性はゼロじゃない?」
「うん、まあ、ゼロではないわね。でも、応えられる保証はないわよ」
「じゃあミキあきらめないの!」
「え゛?」
「がんばる!絶対律子を振り向かせる!ミキのこと、好きになってもらうの!」

(なんか今、泥沼にはまった音がしたような……)


それから。

「律子、一緒におにぎり食べよ?」

「おかえりなさい律子!今カフェオレいれるから飲んであったまるといいの」

「小鳥!律子の邪魔しちゃダメなの!」

(まさかここまで吹っ切れてしまうとは……)

「ねえ萩原さん。思いを貫くって大切だと思わない?」
「思う!思うよ千早ちゃん!」


そんなある日。

「♪〜……ここは、もうちょっと抑えめの方がいいかな。メモメモ」
「美希、もう遅いから帰りなさい」
「やだ。律子がお仕事頑張ってるんだから、ミキも頑張るの」
「はぁ……」

(美希がこんなに意志が強かったとは予想外だったわ……)

(でも、あれから頑張ってるのは確かなのよね。
 レッスンもさぼらなくなったし、仕事の質が上がって成果が出てる。
 それに私も、意外と悪い気がしないっていうか……)

(いやいや、私はノンケのはず。
 美希に慕われるのは嬉しいけど、それは可愛い後輩って意味で、
 恋愛感情じゃないはずよ。……はず。
 はずなんだけど……)

(ああ〜もう!なんで私がこんなにモヤモヤしなきゃいけないのよ?)

「……zzz」
「美希?もう、だから帰りなさいって言ったのに。無理するから……」

(ふふっ。あどけない寝顔しちゃって。悔しいけど可愛い)

(もう、泣かせたくないな……)

「美希、起きなさい。帰るわよ」
「んん〜?律子、お仕事は?」
「今日はもう終り。支度してらっしゃい」
「はーいなの」

「うう〜寒いね」
「確かに今日は冷え込んでるわね……。ほら」
「?」
「くっついたら、少しはあったかいでしょ?」
「!! 律子、大好きなの!えへへ、あったかい。ぎゅうぎゅう」
「ちょっと、そんなにしたら苦しいって」



要は泥沼にしなきゃいいわけよね、などど思い始めている律子さんでした。
おしまい。

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