1999年にSNKが発売した対戦格闘ゲーム『武力 〜BURIKI ONE〜』の情報を扱っています。

パヤックは投げキャラの殆どの技を封じる組み技返し・タックル返し技を持っており、さらにはソコロフの低空からの攻めを潰す強力なローキックをも持っています。
一方ソコロフは僅かなチャンスを逃さずパヤックを捕まえ、強力な投げ技で大ダメージを狙っていくことになります。
基本的にはパヤックが有利ではありますが、油断するとソコロフに一気に逆転される可能性もある組み合わせだと言えます。

パヤック

パヤックの攻め

初心者〜初級者が相手であれば、テツ・ラーン単発止め([F+3])、テツ・ラーン→レフト・テツ・ラーン([F+3, N3])(以下ローキックと総称)を適当に振っているだけで大体何とかなります。
しかし中級者以上が相手となると、ソコロフに逆転の隙を与えぬよう、丁寧な戦い方が求められます。
ローキック
中級者以上が相手であっても、基本的にはローキックが主力になります。
しかしローキックの先端がギリギリ届く距離で牽制してばかりいると、それに引き溜め→片足タックルを合わされる危険性があります。
そのため、先端がギリギリ届く距離からもう半歩踏み込み、引き溜めでも避けられない距離でローキックを当てていく、というのがソコロフの動きを封じる戦い方になります。
ただしあまりソコロフに接近しすぎると、ローキックをガードされた後に上段・下段飛びつきで掴まれる可能性があり、掴み外しに失敗するとそこを起点に一気に畳みかけられる恐れがあります。
こちらのローキックは避けられないが、相手の反撃は届かない、という距離をキープするのが重要です。

またローキック単発止めを2〜3回ガードさせた後、ローキック2連発出し切りでガードクラッシュを狙う手もあります。
ただし2発ともガードで耐えられた場合、ソコロフに密着された状態になるため注意が必要です。
ミドルキック
テツ・スィークルーン([F+6])(以下ミドルキックと呼称)はローキックよりもリーチが長く、より安全な距離で戦えます。
ただしミドルキックを空振りすると、パヤックは右足を大きく前へ踏み出しながらよろけるため、そこにソコロフの片足タックルを合わされる危険性があります。
またミドルキック2連発([F+6, N6])を2発ともガードさせるとソコロフは必ずガードクラッシュし、よろけ中にさらにミドルキックで追撃できます。
しかしミドルキック1発目と2発目の間を、バーヴィンで抜けられる可能性があります。こうなるとまた片足タックルを食らい、手痛いダメージをもらうことになります。

パヤックの守り

冒頭で「パヤックは組み技返し・タックル返し技を持つ」と書きましたが、これらの技で掴まれた時にきちんと返せなければ意味がありません。
ソコロフのタックル・変形タックルの間合いに入った時は警戒を怠らないようにしましょう。
片足タックルに対して
ソコロフの片足タックルはパヤックのローキックで簡単に潰せますが、バックステップで避ける方が安定すると思います。
ソコロフが片足タックルを空振りすると大きな隙ができるため、余裕をもってローキック2連発を叩き込めます。
片足タックル空振り時には回転連撃なども決められますが、3発全てヒットさせるのは難しいため、2発目から当てていく方が良いでしょう。
なおタイミングがやや難しいですが、片足タックルを足上げジャンプ([8])で避ける、ということもできます。
上段・下段飛びつきに対して
ある程度近い距離でこちらの打撃技をガードされると、上段・下段飛びつきで掴まれる可能性があります。
反撃のタイミングはある程度予想できますので、冷静に掴み外ししましょう。
ソコロフに密着された場合の対処
ソコロフに密着されると、彼の全ての掴み技の射程圏内に入るため非常に危険です。
パヤックといえど、ソコロフの多数ある掴み技に対し、瞬時に的確なコマンドを返すのは至難の業だと言えます。
  • ローキック
既にソコロフに密着された状態であれば、ローキックを2発目まで出し切って良いでしょう。2発目がヒットすればダウンを奪えるため、距離を離すことができます。
ただし密着状態でソコロフがバーヴィンで伏せていると、体勢の関係でローキックが空振りします。
  • バックステップ
片足タックルを先読みで出されない限りは、バックステップで逃げられます。
頭取り・タックル・上段飛びつきなど、発生の速い攻撃でバックステップを止められた場合は、冷静に掴み外し・タックル返し(相手タックルに対し[2])をしましょう。
  • 首相撲
首相撲(相手に接近して[F+9])からのラッシュで距離を離します。
ソコロフがバーヴィンで伏せた場合、伏せ状態の間は首相撲が空振りしますが、片足タックルのモーションに入ると伏せ状態が解除され、首相撲で掴めるようになります。
  • 下段ティープ
片足タックルを下段ティープ([3長入れ])で潰します。
ソコロフのその他の技も大体下段ティープで潰せますが、この技が立ち状態でヒットしても距離を離すことができず、あまり状況が改善しない、という問題があります。
片足タックルを潰してダウンを奪えた場合のみ、距離を離すことができます。

ソコロフ

ソコロフの攻め

遠い間合いではパヤックのリーチの長いキックに阻まれるため、ソコロフから積極的に攻撃を仕掛けるのは難しいです。
パヤックの攻撃に対して反撃を仕掛けていく展開が主になります。
ある程度距離を詰めることができれば、ソコロフ側から仕掛けるチャンスが出てきます。
片足タックル
パヤックのローキックに対し足先がギリギリ届く距離であれば、引き溜め([1])でローキックを避け、そのまま片足タックル(引き溜め中[6])で掴めます。
ローキックを見てから避けるのは難しいため、先読み気味に引き溜めを出し、パヤックがローキックを空振りしていれば片足タックルを出す、といった操作になります。
またローキックがギリギリ届く距離以内であれば、パヤックのミドルキックをバーヴィン([G+2])で避け、片足タックルで掴むことができます。
これもミドルキックを見てから避けるのは難しいため、先読みになります。

間合の見極めと先読みが必要になりますが、これができるようになれば対パヤック戦の勝ちが見えてきます。
パヤックの投げられにくさランクは D であるため、片足タックルでパヤックを掴むことができれば、殆どの場合回り込み片足タックルスロー(片足タックル後[F+6])・片足タックルスロー(片足タックル後[6])でダウンを奪えます。
上段・下段飛びつき
上段飛びつき([F+9])・下段飛びつき([F+3])は返し技が存在しないため、組み技返し・タックル返し技をもつパヤックが相手でも積極的に使っていけます。
特に上段飛びつきは、パヤックに対しては下段飛びつきとほぼ同じ距離で届く、という性質があります。
上段飛びつきの方が発生が速いため相手に反応(掴み外し)されにくいですし、上段・下段を混ぜて使うことで掴み外しのタイミングを絞らせないようにもできます。
主にパヤックのローキックを中距離でガードした後の反撃に使います。
その他
頭取り([9])やタックル([6])・変形タックル([F+6長入れ])なども、状況によっては使えます。
見え見えのタイミングで出してもパヤックの返し技の餌食になるだけですが、
片足タックルや上下段飛びつきを充分意識させておけば、奇襲としてタックル等を使えます。

ソコロフの守り

ローキックに対して
前述の通りパヤックのローキックの先端がギリギリ届く距離であれば、引き溜めで避けることができ、片足タックルに繋げられます。
また中距離以下であれば、ローキックをガードした後に上下段飛びつきで反撃ができます。
パヤック側の説明にも書いた通り「相手のローキックは避けられないが、こちらの反撃は届かない距離」で戦うのが一番まずい状況ですので
前進・後退で間合を調整するのも重要です。

なおパヤックのローキック2連発に対して、1発目をガードした後に2発目をクイックジャンプ([8])で避ける、という芸当ができます。
避けた後の行動が難しいですが、上段飛びつきであれば反撃を受けにくいです。
2発ガードするとガードクラッシュしてしまう、という時などは狙ってみても良いでしょう。
ミドルキックに対して
パヤックのミドルキックも先端がギリギリ届く距離であれば、引き溜めで避けられます。
また1発目をバーヴィンで避けるか、1発目ガード後に2発目をバーヴィンで避けることもできます。いずれも片足タックルに繋げられます。

まとめ

距離ごとの読みあい

遠距離でのミドルキック・ローキックをめぐる立ち回りは、パヤック側が主導権を握っている読み合いになります。
読み合いの内容をまとめると、以下のようになります。
  • ローキックがギリギリ届く距離
ソコロフの技パヤックの技
ミドルキックローキック
引き溜め避けられない避けられる
バーヴィン避けられるヒットする
片足タックル届く届く
  • ミドルキックがギリギリ届く距離
ソコロフの技パヤックの技
ミドルキックローキック(※1)
引き溜め避けられる避けられる
バーヴィン避けられるヒットすることがある(※2)
片足タックル届く(※3)届かない

(※1)ミドルキックがギリギリ届く距離では通常はローキックは空振りします。しかしソコロフのミスを誘うために敢えてキックを見せるという作戦です。
(※2)バーヴィンの際、ソコロフの頭が前に出るため、そこにパヤックのローキックがヒットしてしまうことがあります。
(※3)パヤックがミドルキックを空振りすると、右足を大きく前へ踏み出しながらよろけるため、そこにソコロフの片足タックルが届きます。

読み合い自体はパヤックが有利ではあるものの、ソコロフの片足タックルが成功した時のダメージが大きいため、パヤック側がほぼミスできない展開になります。
パヤックはこの読み合いには付き合わず、自分だけが有利な間合いで戦うようにしたい所です。

まとめ

パヤックは如何にしてソコロフの動きを封じるか、ソコロフは如何にしてパヤックのミスに乗じて投げ技を決めるか、がポイントになります。
初心者〜初級者まではパヤックが圧勝できますが、中級者以上になるとパヤックも気を抜けなくなってくる組み合わせだと言えるでしょう。

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