1999年にSNKが発売した対戦格闘ゲーム『武力 〜BURIKI ONE〜』の情報を扱っています。

コントロールパネル

武力ONEのコントロールパネル(以下コンパネと略)は大変特徴的な「左にボタン、右にレバー」という配置になっています。通常、そのような配置のゲームは無いので、純正コンパネが用意されました。

高田馬場ゲーセン・ミカドのコンパネ
※高田馬場ゲーセン・ミカド様にて稼働の筐体を(許可をいただいて)撮影。

しかし、純正コンパネを用意できるとは限りません。そのようなケースでは、2Lコンパネ(2人同時プレイなどができるようなコンパネ)をベースにしたコンパネもよく見かけます。

東京レジャーランド秋葉原店のコンパネ
※東京レジャーランド秋葉原店にて稼働の筐体を(許可をいただいて)撮影。こちらは2016年1月現在は稼働しておりません。

基本操作

ここでは武力ONEの基本的な操作方法を説明します。
コンパネが特殊であるため、操作方法も他の対戦格闘ゲームと異なり、特殊なものとなります。
特殊な操作方法ではあるものの、「左手でキャラクタの移動」「右手でパンチ・キック等の攻撃行動」にそれぞれ対応すると考えれば、ある程度他の対戦格闘ゲームと基本的な考えは通底している、と思います。

武力ONEのコンパネを模式的に示すと以下のようになります。
↖ ↑ ↗
[B(L)] [F(R)] ←  →
↙ ↓ ↘
左側の[B(L)] [F(R)]がボタン、右側の矢印記号がレバーの入力方向を表します。
これらの記号およびテンキー表記(レバー入力方向をテンキー1〜9の配置と対応づけた表記)を用いて説明していきます。

前進、後退、ステップ、ガード

[B]:後退[F]:前進
[B, B]:ステップアウト[F, F]:ステップイン
[L]+[R]:ガード
コントロールパネルに向かって左側、左手で操作する場所に2つのボタンがあります。このボタンで前進、後退、ステップイン(前ダッシュ)、ステップアウト(後ろダッシュ)、ガード、の操作を行います。
具体的には、前進は[F]、後退は[B]、ステップインは[F, F]、ステップアウトは[B, B]となります。自分が1P側(右向き)ならば、[F]は右側のボタン([R])、[B]は左側のボタン([L])となります。2P側(左向き)ならこの逆になります。
ボタン[L]+[R]両方を押すとガード動作となります。押し続ければガード動作を継続します。武力ONEにはガード操作の上下段はありません。ハイキックもローキックも全て[L]+[R]両方押しだけでガードできます。両方押しでガードとなるので、前進中はもちろん後退中もガードできません。尤も、前進や後退には行動の隙は無いので、両方押しをすればすぐにガード動作になります。
一方で、ステップ動作(ステップイン、ステップアウト)はガードできない隙があります。この隙の為に、ステップイン動作から出す技以外はステップイン直後に出すことはできません。隙自体は僅かなものですが、注意しましょう。

攻撃

コントロールパネルに向かって右側、右手で操作する場所に8方向レバーがあります。武力ONEの特徴でもある、攻撃の為のレバーです。
選手によって発生する技が大きく異なりますが、ここでは基本的なレバー操作を説明します。
通常攻撃(アクション)


通常攻撃
レバーを相手方向に倒すと通常攻撃(殴る・蹴る・掴む・構える)になります。相手方向とは、自分が1P側(右向き)ならば右要素(テンキー表記で[9][6][3]のいずれか)です。
ヘビー攻撃

[F] + →
ヘビー攻撃
前進ボタン([F])を押しながら攻撃([9][6][3])を行うとヘビー攻撃になります。大抵のヘビー攻撃は、発生がやや遅いもののリーチが長かったりダメージが大きかったりします。
ダッシュ攻撃

[F, F]中 →
ダッシュ攻撃
ステップイン([F, F])中に攻撃([9][6][3])を行うとダッシュ攻撃になります。突進力のある技が多いです。ダッシュ攻撃を持たない選手もいます。
リアクション
↖ ↑

↙ ↓
リアクション
レバーを相手の逆方向や、上下方向に倒すとリアクション動作となります。自分が1P側(右向き)ならば右要素以外(テンキー表記で[8][7][4][2][1]のいずれか)です。相手を直接攻撃するのではなく、跳ぶ・避ける・溜める・屈む・伏せる・構え変更・挑発等の動作を行います。
テクニカル攻撃(リアクションからの攻撃)
リアクション ⇒ アクション
リアクション動作は、相手の攻撃を避けるだけの動作ではなく(中には例外的なものもありますが)大半が攻撃の為の前動作でもあります。リアクション中にレバーを相手方向に倒すと、通常攻撃とは異なる攻撃技が発生するものがあります。
例として坂崎リョウの虎煌拳の操作手順を説明しますと、以下の流れになります。
  1. レバー[4]を入力。これにより、リアクション「オーバーアプローチ」発生。
  2. レバー[N6]を入力(レバーニュートラルを通過すること)。これにより「虎煌拳」発生。
リアクションから繰り出される技はかわし性能があったり特殊な軌道をとったり、そもそも強力な技であったりすることがほとんどです。
連続技
アクション ⇒ アクション
ある技に続けて次のレバー入力を行うことで、連続で技が繋がるものがあります。
例として坂崎リョウの左正拳〜コンボ左上段蹴りの操作手順を説明します。
  1. レバー[6]を入力。これにより「左正拳」発生。
  2. レバー[N6]を入力(一度レバーニュートラルに戻すこと)。これにより「コンボ右中段突き」発生。
  3. レバー[N9]を入力(これもレバーニュートラルに戻すこと)。これにより「コンボ左上段蹴り」発生。
一発のダメージは低くとも、連続で技を叩きこむことで大きなダメージを与えることができます。
どの技からどの技が繋がるか、は各選手の技表を参照してください。
その他の技
上記のほか、相手ダウン中に出せる追い打ち技や、自分がダウン中に出せる起き上がり技など、特定の状況でのみ出せる技などもあります。

攻撃に関しては、個別の選手により大幅に性格が変化します。例えば坂崎リョウ(空手)はほぼ全ての技が打撃技ですが、一方ソコロフ(アマレス)は、足払い([3])、掌底([7, 6])以外の打撃技を持っていません。ソコロフの場合ヘビー攻撃はすべて組み始動技であり、通常攻撃の[9][6]も組み始動技になります。この辺も、各選手の技表などを確認してください。

セコンドシステム

どの技からどの技が繋がるか、またそのレバー入力タイミングを覚えていくのは大変です。これを補助するために、武力ONEでは「SECOND SYSTEM」なるシステムが用意されています。
「SECOND SYSTEM」をオンにすると、プレー中に操作のヒントが表示されます。
具体的には、ある技のモーション中に、次に操作すべきレバー入力方向やボタンが表示されるようになります。
このヒント表示に従って操作を行えば、ある程度簡単に連続技を出すことができます。
技によってはヒント表示が速すぎて操作が間に合わない、といったこともありますが、多くの場合、初見のプレイヤーの助けになるものです。

セコンドシステムはキャラクタ選択時(選択後)にオンオフを切り替えられます。
なお、CPU戦の決勝戦では強制的にセコンドシステムがオフになります。

体力

各選手の残り体力は画面上部の左右(それぞれ1P側、2P側)に心電図風のバイタルゲージによって表されます。バイタルゲージは試合開始の際に青で表示され、体力の減少に伴いオレンジというように色が変化していき、赤点滅状態だとKOが近く極めて危険な状態となります。
体力は時間とともに少しずつ回復していきます。危険な状態になったらガードを固めて回復を待つという手もありますが、当然相手もそれを見越して組み技やタックルなどのガードを無視する技やガードクラッシュを狙ってきます。攻めるフリをしつつ守るなどの行動で、相手に意図を悟られないようにしましょう。
尚、総体力量は選手毎に異なります。これは大体見た目の通りで、ヒディングやズィルバーは総体力が多く、貴人や玄道は総体力が低い、ということです。自分の操作する選手の体力事情に合わせて戦い方を考えましょう。

パワーバランスゲージ

画面下部の左右にあるバーは、パワーバランスゲージです。パワーバランスゲージは、重心の移動と投げられやすさ(投げられにくさ)を表します。
例えば[4]の入力でリアクション動作を行うと、体を後ろに引くのでパワーバランスゲージが後ろ(1P側は左、2P側は右)にスライドし、リアクションの終了に合わせてパワーバランスゲージが定位置に戻ります。このスライドは重心の位置を表し、前方向に重心が移動した際に攻撃がヒットするとカウンターヒットとなります。
バーの内側には、投げに対する耐久力を表すゲージがあります。組み技やタックルを受けるとゲージが減少し、一定量以下(投げ技による)まで低下すると投げられてしまいます。ゲージ最大量は選手ごとに異なり、例えば暁丸やヒディングは最大量が多く投げられにくい選手であるのに対し、貴人や玄道はとても少ないので組まれると投げを堪えることがまずできません。
また、このゲージは絞め技や関節技が成立した際にロックゲージに変化します。ロックゲージの残量は技成立時のパワーバランスゲージ残量となります。技を仕掛けた側は、残量が空になるまで絞め技や関節技をかけつづけられます(能動的に解除することもできます)。仕掛けられた側は、残量が空になるまで抵抗ができます。技終了時にロックゲージはパワーバランスゲージに変換されます。ですので、調子に乗って締め上げた結果、自分のパワーバランスゲージも空になり投げられてしまう、ということもあります。対戦相手や残り時間などを考慮して技の組み立てを考えましょう。
パワーバランスゲージも、時間とともに少しずつ回復していきます。

ガード耐久力とガードクラッシュ

武力ONEにはガードの上下段はありません。ガード操作でハイキックもローキックもガードできます。その意味ではガード行動は強力な防御手段と言えます。
しかし、ガード行動にはガード耐久値があり、これは打撃をガードした際に減少します。相手の打撃をガードし続けガード耐久値が底を着くとガードクラッシュが発生し、無防備な隙を晒す事になってしまいます。組み、タックルを持たない打撃重視の選手は、このガードクラッシュを意図的に狙っていく事で相手にプレッシャーを与えるのです。
ガード耐久値は各選手毎に異なり、更には上半身ガード耐久値下半身ガード耐久値が別個に存在します。例えばボクサーであるパイソンは、上半身ガード耐久値は多めですが下半身ガード耐久値は少なめになっています。
尚、ガード耐久値の減少に伴い、各選手のガードポーズが変化します。慣れてきたらガードポーズにも注意を払いましょう。ガード耐久値は時間経過で少しずつ回復していきますので、あと少しでガードクラッシュを誘発できるときはラッシュを仕掛けるのも手です。くれぐれも、カウンターには気をつけて!

試合時間

1試合の制限時間は通常設定の場合、ゲーム内の表示で 90.00(sec) です。現実の時間では、2分間に相当します。
 2(分) = 120(秒) = 7,200(フレーム) = 90.00(sec)
であり、ゲーム内の 1.00(sec) = 80(F) になります。
試合中はすごい速さで 0.01(sec) ずつタイマーが進んでいるように見えますが、画面を 60fps で録画し
コマ送りでタイマー表示を見てみると、0.05(sec)おきに一つ飛ばしながら進んでいることがわかります。

例)90.00 → 89.98 → 89.97 → 89.96 → 89.95 → 89.93 → 89.92 → …
     ↑                 ↑
89.99、89.94 を飛ばしている

判定勝利

(途中)

組み外しと返し技

選手の中には打撃以外にも投げ技を使う人もいます。選手の体を掴み投げ飛ばすものでガードでは防げません。そこで掴まれた時それを振りほどくのが組み外しです。相手に捕まれた時セコンドにボタンを押すよう表示されます。その指示に従い後退ボタンを押すと相手の掴みを振りほどいてくれます。
しかし必ずしも掴みが全て同じ入力で外せるかと言うとそうでもなく、例外の技や入力があります。それについてはロック種類・返し技で説明しています。

改訂履歴

    • 2019-12-31 試合時間の章を追加

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