いろいろずんだもん
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saiyan_party 2023年03月17日(金) 17:42:18履歴
本文 作：祭屋 
いろいろマンです。短編集というほど出来のいいものでなく、シチュエーション集が正しいかもしれない。
3/16 疑似空間追記
3/17 ストンピィ追記。おりょーりにコメ欄で頂いたネタ追記、ありがとうございました。
維持コストずんだもん
「最近頭にくることしかないのだ。ぼくにストレスを感じさせる社会に問題があるのだ」
「そういうわけで何の罪もない妖精たちに協力してもらうのだ。この暴力性が社会に向かないための防波堤になってくれている彼らには感謝の念に堪えないのだ」
目の死んだ人型が地下室への階段を降りると、無数の檻とそこへ閉じ込められた妖精たちの姿があった。そのうちの一つに手をかける。
「やあ妖精くん、元気だったのだ？」
[やめて！もうこないで！！]
「つれないなあ。君とは取引をしたじゃあないか、取り立てに来たのだ」
「もしも支払ってもらえないなら・・・わかっているよね？」
[う・・・うわあああああ！やめて！しにたくない、しにたくないのだあああああ！！！]
「だから言ってるのだ。とっとと今日の分のガキを支払うのだ」
「ホラ早く。3匹もいれば選び放題なのだ。今ここで、他でもない君の手で潰してやるのだ」ﾜｸﾜｸ
[おかーちゃたすけて！][ぼくはぜったいいやなのだ！][ちにたくないのだ！！]
[ああああああああ！こんなことしたくない！こんなことしたくない！！]
「嫌だ嫌だは通らないのだ。いい大人がガキみたいでみっともない・・・」
「よーく考えるのだ。ここで君が狂って楽になってしまったら、ガキもろともに全滅なのだ」
「でもここで歯を食いしばって正気を保てば、今日の分の維持コストを払えば他の2匹は助かるのだ」ﾆﾔﾆﾔ
天使の笑顔で悪魔の提案をする人型。吹き込まれた妖精を震えさせるのは恐怖か怒りか・・・。
[あ、あわわ、はわわわわ・・・]
[おかーちゃ！？][おかーちゃしっかりして！]
「ガキはまた作ればいいのだ。君が望むならまたヘコじょーずなオスを宛がってあげるのだ」
「ぼくを楽しませてくれるなら、約束の維持コストさえ払ってくれるなら安全は約束されたようなものなのだ。さあ、さあ。さあ！」
[わーっ！うわーっ！！]
[ごめんね！ごめんねおちびちゃん！！ぼくは、ぼくはしにたくないのだ！！！]
覚悟か何かがキマってしまった母ずんが我が子に襲い掛かる。本当に守りたかったものは何なのか、子か己の命か。
[うぎゃっ、うぎゃっ、うぎゃーっ][うあ、うああ、うわああーっ！！][ひいいーーーーーっ！！]ｸﾞﾁｭﾘｸﾞﾁｭﾘｸﾞﾁｭﾘ
[あはははは！あはははははは！！]ｸﾞﾘｭｯｸﾞﾘｭｯ
[ごめんねごめんね、またうんであげるから！きみたちはあたらしくうまれかわるのだ！！]ｸﾞﾁｸﾞﾁｸﾞﾁｸﾞﾁ
[そうだ、こずんがおやずんのためにしぬのはあたりまえなのだ、なにもおかしなことはないのだ！！！]ﾍﾞﾀﾍﾞﾀﾍﾞﾁｬｰﾝ
壮絶な光景だった。あっという間に3匹全てが物言わぬ肉塊となって転がっていた。明らかに妖精としてのリミッターが外れてしまっている。
「あらら、勢い余って3匹とも潰しちゃったのだ？まったくしょーがないイキモノなのだ・・・」
「ほら、今日の分のごはんなのだ。しっかり味わっていただくのだ」ｺﾈｺﾈ
[ずんだもち！ずんだもちおいち！！]
[もちもち！もちもち！！]
たった今潰した我が子と知ってか知らずか、投げ渡された緑と白の塊へ喰らい付く。そしてその様子をニタニタと嘲笑う人型。
「予想外の結果だったけどまあまあ楽しめたのだ。まーあ狂ったのを相手にしていても面白くないから明日には処分かな？」
「それとも・・・正気に戻っていたら今日しでかしたことを逐一説明してやるのも面白そうなのだ。ああそっちの方がいい、絶対に面白い。是非ともそうなって欲しいものなのだ」ｳｷｳｷ
捕らえられた妖精に善も悪も無ければ、生き死にを選ぶ自由もない。より力を持った者の気分ひとつで弄ばれ潰されるさだめなのだ。
おりょーりずんだもん
「やァ、ずんだもんなのだ」
「他にやることもないから簡単楽しい料理もどきを紹介するのだ。手間がかかってなさ過ぎてアクビが出るのだ」
台の上に置かれたのはボウルとおろし金、そして山芋と妖精だ。
[たちけて！はなして！ひどいことしないで！！]
「ひどいことなんてしないのだ人型聞きが悪い」
「安心するのだ。これから君は簡単料理の材料になるのだ。ぼくのお腹と心を満たしてくれるのだ」
[やめて！たべないで！！]
「はーっ、こいつは会話にならないのだ。双方納得の上でやってる体を取りたかったけど面倒なのだ。もう始めちゃうのだ！」ﾌﾟﾝｽｺ
[うわーっ！うわああああーーーーっ！！]
「♪〜」
バタバタと喧しく暴れ回る妖精を尻目に料理に取り掛かる人型。鼻歌混じりで楽しそうである。
「まずは山芋の皮をむきむきするのだ。すり下ろすときは直接触るとかゆゆ〜ってなっちゃうので、切った後はキッチンペーパーを使うと滑りにくいしおススメなのだ」
「ちょっといいおろし金を買ったので見せびらかしたいのもあるのだ。うーん快適、心なしか山芋の香りも立ってる気がするのだ」ｼｬﾘｼｬﾘｼｬﾘｼｬﾘ
[はなして！ぼくはおいしくないのだ！！]
「美味くないわけないだろ！食用のお前をいくらで買ったと思ってるのだ！？」
「テキトーなこと言ってるとお前もこいつですり下ろすのだ！それが嫌なら黙ってるのだ！！」
ヒートアップする人型だが、すぐに冷静さを取り戻したのかバツが悪そうに笑う。
「あー、失礼しましたのだ。世間知らずな妖精はこれだから困っちゃうのだ」
「それにすり下ろしネタは前にもやったからやめておくのだ。お気に入りでも擦りすぎるのはよくないのだ」ﾔｯﾀﾉﾎﾞｸｼﾞｬﾅｲｹﾄﾞ
「と、お喋りしているうちにとろろの準備ができたのだ。ご覧くださいこの粘りとツヤ、とろり〜なのだ」ﾐﾃﾐﾃﾖｸﾐﾃ
時は来た。暴れるのを諦めたのか恐怖に震え縮こまる妖精をむんずと掴み、乱暴に水洗いする人型。
[ごぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼ！？]
「食用の妖精は糞抜きもしてあるし清潔にしてあるんだけど、一応使う前には水洗いするようにしているのだ」
「お店を信用してないわけじゃないのだ。万が一があったら嫌なだけなのだ、このひと手間で美味しく頂けるなら喜んでやるのだ」ｼﾞｬﾌﾞｼﾞｬﾌﾞ
「洗ったらしっかり水を切って・・・ッ！！！」ﾌﾞﾝﾌﾞﾝﾌﾞﾝﾌﾞﾝｯ
[わあああああああああああああああああああああ]
「ペーパータオルでしっかり水気を切るのだ。びしょびしょだと味が薄れちゃうからね」ﾌｷﾌｷｷﾞｭｰｯ
妖精の尻尾を掴み、千切れろとばかりに振り回す人型。紙でもみくちゃにされ、雑巾のように扱われてもすっかりおとなしくなった妖精はなすがままにされている。
「さあ一部のお虐様はお待ちかね。ここからが本番なのだ」
「この妖精をたっぷりのとろろの中に・・・ぶち込むのだ！」ﾄﾞｰﾝｯ
[はぶぁ！おぶっ、おぶぶっ！？]
とろろの海にダイブ。溺れてく妖精。
窒息しまい沈むまいと浮き上がろうとするたびに無情にも人型の手で沈められてしまう。
「これをやるときはビニール手袋をしないと手がかゆゆになっちゃうのだ。気を付けるのだ」
「あと暴れて飛び散るのがもったいないって人は味は落ちるけど半殺しにするとか適宜調整してほしいのだ。ぼくは暴れさせる前提で周りにラップを敷いてるのだ」
ジタバタとみっともなくもがく妖精だったが、しばらくすると変化が起こり始めた。
[か、かゆいのだああああああ！！！]
[かああああ・・・ゆいい・・・っ！！]
[かい、かい、かゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆ！！！！]
「あはははは、皆さんご覧になったのだ？」
「これよこれ、妖精がとろろまみれで痒みに悶えるのがおっかしくてしょうがないのだ。くれぐれも、重ねて言うけどとろろを扱うときは注意してほしいのだ！」
[たちけて！たちけて！！]
[あぶ！あぶ！あぶぶぶ]
[がゆいい！かいかい、かいかいちてええええ！]ｼﾞﾀｼﾞﾀﾊﾞﾀﾊﾞﾀ
「妖精は身体のバランスが悪くていろんなところに手が届かないのだ。憐れなイキモノなのだお気の毒にざまぁ」
なおももがき続ける妖精を見下して嗤う人型。力の差や立場の差というものを嫌というほど思い知らされる。
[ああーっ！うわーーーっ！！！]
[ぐるぢ！ぐるぢ！！]
[ぐぼぼぼぼぼおごぁ！？]ﾁｰｿ
「痒みによるストレスと、とろろを飲み込みすぎてくたばってしまったのだ。個体によってはもっと長く愉しめるやつもいるはずだからその辺りは運なのだ」
「このうまみ成分たっぷりの妖精を粗めに潰して・・・と」ｸﾞﾁｬｸﾞﾁｬﾓﾁｮﾓﾁｮ
「最後に出汁を混ぜれば、ずんだとろろの出来上がりなのだ！ひゃっほぅ！！」ﾃｯﾃﾚｰ
「優しいとろろの甘味と舌触りに潰した妖精の旨味と甘さが合わさってたまらないのだ。作って潰して楽しい料理なので皆さんも、お虐様もぜひ試してほしいのだ！！」
追記分 簡易的なものになってしまいました。意に添えたかどうかはわかりませんが、喜んで頂けると嬉しいです。重ねてコメントありがとうございました。
「また、妖精の尻にとろろを流し込んでやるのも一興なのだ。オシャレなのだ」
「当然ながら入れた後は栓をするなり縫い合わせるなりして出せなくしないと、台所が愉快なことになってしまうのだ。面白いのは痒さにのたうち回る妖精どもだけでお腹いっぱいなのだ」
「無様な姿を満喫するなり飽きたらそのままアツアツの油へIN!!なのだ。暴れて油が飛び散るのは危険なのでケガや火災がないように気を付けるのだ。半殺しにした方が確実なのだ」
「アツアツとろ〜り。気分はクリームコロッケなのだ。うーん想像したらお腹空いてきたのだ、もう一匹逝っちゃうのだ！！」
[やめちぇ！おぶぶあばばばごぼぼぼぉぉ！？]ﾌﾞｼﾞｭﾘ
疑似空間ずんだもん
「あぁ、今日も今日とてイライラが爆発寸前で頂点を極めそうなのだ。こんなときはアレしかないのだ」ﾌﾟｼｭｰｯ
人型が入店したのはVR体験施設。仮想空間で思いっきり体を動かして遊ぼうという魂胆か。
その割には服装が雨合羽のような全身を覆うものなのが気になるところだ。なにか汚れる遊びでもするのかな？
「いらっしゃいませ、どのようなシチュエーションをご用意いたしましょうか？」
「うーん、山の中がいいなぁ・・・。滝とか岩場とか自然たっぷりで〜、疑似妖精もたんまりお願いするのだ！」
「畏まりました。何なりとお楽しみください」
GAME START!!
[のだ！のだのだ！][なんなのだここは！？][きゅうにあかるくなったのだ！]
[ごはんさん！おなかすいたのだごはんさん！！][うわーんうわーん]
耳障りな妖精の声が人型を出迎えてくれる。ここはオーダー通りの仮想空間。何か仮想じゃないものがいる？疑似妖精だよ。
ここ大自然の中で思う様殺戮活動を行うことができる。気分は宇宙の侵略者、ノリノリでロールプレイも捗るぞ！
「ふっ、フフフフフ・・・クズ妖精は皆殺しなのだ！」
[なんなのだこいつ！][へんなかっこうなのだ！]
[おかしなやつなのだ][へぶぁ！？]ｸﾞﾁｮ
一振り全滅、疑似妖精！！
フィッティングも問題なし。わんこそば方式で次々お代わりされる疑似妖精共。やりすぎは無い。今は、今だけは現実を忘れて楽しい楽しいプレイタイムを満喫しよう。
[うわー！][なかまがやられたのだ！？][あいつがやったのだ！]
[くちょう！ぼくたちがなにをしたのだ！？][たべもののうらみなのだ？]
「恨み？ぼくはお前らには何の感情もないのだ」
「ただただお前らクズ妖精をなぶり殺し、ストレス解消をするためにここまで来たのだ。お前らはそのためだけの存在なのだ」ﾊﾞﾋｭｳｰｯ
言いながら全身に力を込める人型。その身体からオーラが放たれる・・・ような演出がなされ臨場感もマックスである。人気が出るわけだ。
[こいつ、かわって・・・ないのだ！？][きのせいなのだ！][でもつよそうなのだ！！]
[なんだかまずいのだ！][にげるのだのだ！！]
「ハッハッハッハッハッ。さあ、(鬼ごっこを)始めようかッ！」ｽﾞｱｯ
結論から言うとゲームにならなかった。当然である。
人型のパンチが、キックが、チョップが振るわれるたび容赦なくあっさりと疑似妖精の命が刈り取られていく。
[うわーっ！ままずん！ままずんはどこなのだ！？]
[たすけてーっ！たすけてぱぱずんー！！]
「ん？こいつはお前のつがいか？？受け取るのだ！」ﾌﾞｩﾝ
[はぶぇ！？][ごっぼぉ！？]ﾍﾞﾁｬ
人型が投げつけた疑似妖精がクリーンヒット。離れ離れになっていた2匹は最後の瞬間ひとつへ混じりあえたのだ、たぶん幸せだろう。きっとそうに違いない。
[ひどすぎるのだ！][あいつめちゃくちゃやるのだ！！]
[ゆるせねえのだ！！][くちょうくちょう！]
「フン、ヘコるためだけに生まれたクズ妖精、それ以下の疑似妖精どもにもそんな情があるのか？」
[あぎゃああああああああああああああああああ！！]ﾍﾞｼｬｰ
人型のハエたたき一閃。弾け飛ぶ疑似妖精どもが小気味よい。この空間で遊んでいると根拠のない万能感が湧き上がってきてつい抑えきれなくなってしまう。
「あはははははは！この空間でぼくに敵うもの、ぼくを苛立たせるものはいないのだ！ぼくが、ぼくこそが最強なのだ！！あーっはっはっはっはっはっはっ！！！」ﾋﾟﾛﾘﾛﾋﾟﾛﾘﾛ
「お楽しみ中のところ申し訳ございませんお客様。残り時間あと10分となりますが、延長なさいますか？？」
「ｯｽｰｯいえ、大丈夫です。わかりましたのだ」ｶﾞﾁｬﾘ
楽しい時間はあっという間。いったん現実に戻されたがここからは時間との戦いだ。最後の瞬間まで遊びつくすと決めた、あとは楽しむだけだ。
「・・・ふう」
「これからが本当の地獄なのだ。その地獄を見てお前らがどんなに泣き叫ぼうがぼくは容赦しない。お前らを八つ裂きにするまでな・・・」
[はぐぅ！？]ﾋｭｰﾝ 人型の肘鉄が撃ち込まれ、水面に叩きつけられた疑似妖精は粉微塵となる。
[ぎゃああああああああああああああ！！]ﾎﾞｺﾞｫ 顔面を掴まれた疑似妖精は何度も地面に叩きつけられ、バカでかいクレーターの中心でぐちゃぐちゃになる。
[ごぼ！？]ｷﾞｭｰﾝ 力いっぱい殴り飛ばされた疑似妖精は勢いを殺しきれず、いくつもの岩山を砕きながら砲弾のようにどこまでもカッ飛んでいく。
「最後の最後まで、時間いっぱい遊び殺しぬくのだ！！」
「光栄に思うがいい。ぼくの本気を見れるのは貴様らが最初で最後なのだ！」
[ぐああああああああああああああ！][ほぎゃああああああああああああああ！！]ﾎﾞｷﾞｨﾍﾞｷﾞｨ
[ぐぼちゃべぼちゃ！][ががっぼごおぉおおお！？][ぐぎゃーーーーっ！？]ﾊﾞｷﾊﾞｷｨｺﾞｷｨ
迫る終わりを惜しみつつストレス解消に勤しむ人型。最初で最後とは何だったのか、おそらくこいつはリピーターさんだろう。
ずんだもんストンピィ
「腹が立つ腹が立つ。ああ腹が立つ腹が立つ。どこかにぼくのイライラをぶつけられるものはないのだ？」
そんな都合のいいものがあるはずがない。とっとと帰って寝ようと思った人型だったが庭先でいいものを見つけた。お馴染みの妖精である。
[のだのだ。おちびちゃんしっかりついてくるのだ]
[おかーちゃ！こっちにごはんさんがあるのだ？]ﾉｿﾉｿ
「やあ妖精さん、いいところで会ったのだ」
[ごが！？]ﾌﾞﾁｬｧ HP 0/150 死亡
[へっ？おがーぢゃああああああああああああああああああああ！！！]ﾌｵｫｫ
いくら下等生物相手とはいえ第一印象が大切。プリプリと尻を振りながらのんきに歩いていた親ずんが心底気に入らなかったのでうっかりと踏み潰してしまった。
代わりを見つけるのも面倒だし大切に扱わなければ。こんなにあっさりトドメを刺してはストレス解消もあったものではない。
[にげ、にげるのだ！]
「どこへ行くのだぁ？」ﾌﾐﾐｯ
[うぎゃ、ぎ、ぎぎぎぎぎぎ・・・]ﾐﾘﾐﾘ HP 90/100
親を見捨てて逃げようとする薄情者をつま先で捕らえる人型。こいつをどう甚振ってやろうか。さっさと楽になってしまった不甲斐ない親の分もたっぷりと可愛がってやらなくては。
[うぎっ、うぎぎぎぎぎ・・・]ｷﾞﾘｷﾞﾘ HP 85/100
「む」ﾕﾙﾘ
おっといけない。貧弱極まる妖精の雑魚ボデーを舐めていた。危うく潰してしまうところだった。
こんなもの相手に細心の注意を払わなければならないのは腹立たしいことこの上ないが、ストレス解消のためならば必要経費と思うほかないだろう。
「まあ落ち着くのだ。ぼくとお話でもしようじゃないか。退屈を埋めてほしいのだ」
[なにいってるのだ！おまえのせいでおかーちゃが！！ぜったいにゆるさな] HP 89/100
[あぎゃあああああああああああああああああああ！！いちゃいいちゃいいちゃいいいいいいい！！！]ｷﾞｭｰｯ HP 65/100
「もっと楽しい話がしたいのだ。何かないのだ？」ｸﾞｸﾞｸﾞｲｰｯ
[はびゃあああああああああああ！やめちぇやめちぇやめちぇ！！つぶれりゅ、つぶれりゅうううううううう！！]
[たちけて！いうとおりにするからつぶさないで！！] HP 40/100
そうだな、とりあえず思いつくままに楽しそうなことをしようそうしよう。人生ノープランだが上手く行けばそれでいいのだ。
今回は・・・生かさず殺さずの瀬戸際を楽しむチキンレース方式も良さそうだ。こいつはあと何回三途の川を垣間見るのかな？？
「わかってくれればいいのだ。そうだなあ、君たちはごはんを探していたのかな？お腹空いただろう？」ﾕﾙﾘ
[はあ・・・はあ・・・そうなのだ、ごはんさんをさがしていたのだ] HP 49/100
「ちょうど良かった。ほら、ずんだ餅だよたーんとお食べ」ﾇｯｺﾘ
[えぇ・・・？あ、あれはおまえがつぶしたおかーちゃなのだ・・・]
天使の笑顔で悪魔の提案をする人型。当然異を唱える子ずんだがこいつら相手に遠慮などすることはない。死ぬか飽きるまで無理を押し付けるだけだ。
「もしかして泥まみれなのが気になるのだ？野良なのにデリケートな奴なのだ」
[いや、だから・・・ぎゃーーーーーーっ！？]ｸﾞﾘﾘｨ HP 30/100
「好き嫌いしてたら立派な妖精になれないのだ。君のママンもそんなことは望んでいないのだ」ｷﾞｭｰｯｷﾞｭｰｯ
「わかったらホラ、好き嫌いえり好みせずに食べれるね？美味しくニコニコ食べれるね？？」
[や、やべっ、わがっ、わがっちゃのだ！ぼく、ぼくおがーぢゃをたべりゅのだああああ！！] HP 15/100
「何を食べるって？やだなあ怖いなあ、妖精って共食いするの？うっわおっかねーのだ・・・」
[はぎゃああああああああああ！ずんだ、ずんだもち！ずんだもちおいちくもぐもぐするからあああああ！！！]
「じゃあ早く食うのだノロマ」ｹﾞｼｯ
親ずんの成れの果て、もといずんだ餅の元へ蹴り転がされる子ずん。これ以上されたら死んでしまう、それは嫌だと一心不乱に喰らい付く。
味など知れたものではないし想像もしたくない。
「美味しいのだ？喜んでもらえたようで何よりなのだ」
「ぼくのおかげで美味しいずんだ餅にありつけたんだから、もっと感謝してほしいものなのだ」ｽｯｰ
[お、おいぢ！おいぢ！！]
[くっ・・・にんげんしゃん、にんげんしゃんありがとうなのだ！！] HP 95/100
人型に異を唱えるか恨み言の一つでも言おうとしたのだろう。しかし浮かされた(子ずんから見れば)巨大な足をチラつかされると服従せざるを得なかった。
許してくれと、でも美味しい。と亡き母に詫びながらぷりぷりと尻を振ってずんだ餅を平らげる子ずん。そのみっともなく哀れな姿に人型は黒い充足感を得る。
「ふふふ・・・どういたしまして。君のママンも血肉になれたと、草葉の陰で喜んでいるに違いないのだ」ﾆﾔﾆﾔ
「さて、お腹いっぱいになったのだ？では小粋なトークの一つでもしてぼくを満足させてほしいのだ」
[あ、あわわわわわ・・・]ｸﾞｷﾞｭｩ HP 80/100
「あぁ、ごめんごめん。脳ミソも貧相な君たちには難しいことだったのだ。配慮が足らなかったのだ」
「そうだなぁ・・・君のママンとの思い出話が聞きたいなあ。今日まで野良として生きて来たからにはドラマの一つや二つあると思うのだ」
「君の腹の中に収まった、ぼくが潰したママンを偲んでの会をやろうじゃないか。そうだそうしよう、ね？」ｷﾞﾘｨ
[わ、わかっちゃのだ！わかっちゃからあああ！！！] HP 65/100
それから子ずんは覚えている限りの母との思い出を語りだした。
厳しい世界で自分を生かすために努力してくれたこと、自立できるようにとエサの取り方を教えてくれたこと、今日まで何度も命の危機に遭ったがなんとか乗り越えてきたこと。
優しくも厳しかった母の笑顔が思い出される。子ずんはところどころ涙声になりながらも必死で語った。いつまでも一緒にいてくれると思っていたのに、どうしてこんなことに・・・。
なお、人型はそれらをひとつも漏らさずに聞き流した。自分で言いだしたこととはいえ全く何の役にも立たない退屈な時間だった。これは失敗。
[〜〜〜というわけなのだ、おかーちゃはっ・・・すごいのだ・・・！]
「・・・んっ？あああ〜、終わったのだ？」
「はあ・・・なんというか、要点が分かりづらくてまったく内容が残らなかったのだ。声も聞き取りにくいし君やる気あるのだ？」ｷﾞｭﾘｨ
[うぎぁ！？そ、そんにゃ・・・] HP 10/100
「もう君には飽きたのだ。もっと楽しませてくれるかと思ったけど、終わってみれば退屈だったのだ。短い付き合いだったのだ」ｷﾞｷﾞｷﾞ
[ぐ、は、がっ・・・お、おが、ぢゃ・・・] HP 9/100
「母親を食わせたときがクライマックスだったなあ、そこから先は完全に蛇足だったのだ。無駄な時間を過ごしてしまったのだ」
[ぎゅ] HP 7/100
「お、もう少しなのだ？ちょっと楽しくなってきたのだ、どこまで耐えられるか、ギリギリを攻めるのは心が躍るのだ」ｸﾞｯｸﾞｯ
[・・・ぺ] HP 3/100
「もうちょっと、まだいけるのだ？うーん、うぅーんっ？？」
[・・・か゜] HP 2/100
「え、えぇーいっ！」ｵｿﾙｵｿﾙ
[・・・]ﾌﾟﾁｯ HP 0/100 死亡
「ああーっ！しまったっ、しまったのだーっ！！」
「おいおい何くたばってくれちゃってるのだ、気合で耐えろよまったくぅーっ！！」ｽﾞﾝｽﾞﾝｽﾞﾝｽﾞﾝ
「くっそーなのだ！あのとき、もっとああしていれば・・・」
「・・・はあ、とりあえず妥協満足しておくのだ。おフロ入って寝よ」
あとがき
元々お話やストーリー、中身などないようなものばかり投げていましたがとうとう取り繕うことすらやめたようです。
いい機会だしそういうものを俺に期待しないでくれと今更言うまでもないことを断っておきましょう。お互いに暇つぶし感覚くらいがちょうどいいかと思います。
オムニバスだかオムライスだか知りませんが、気が向いたときに追加するかもしれません。きっとここはスラムとか墓場じみています。
維持コスト：キャードゲームを嗜むのですが、選択権のある維持コストは悪用のし甲斐があるのでまだいいとして強制的に払わされるのはなんとかなりませんかね。潔く自壊しろ。
おりょーり：とろろって響きが可愛くて好きです。ごはんの友として愛してやまないのですが、痒みの原因がシュウ酸カルシウムとかいうやべーやつだって知って作るのが怖くなりました。
疑似空間：仮想空間で好きなアバターで遊んでますって言いたかったんですが多分伝わってなさそう。とりあえず全て架空なのに被害に遭う疑似妖精だけはマジもんってアンバランスさがやりたかっただけです。俺も殺戮体験したいです。
ストンピィ：我ながらこれをやろうと思った奴は心底性格が悪いと思います。理不尽の権化。思い付きで始めたHP表記がいちいちめんどくさかった割に効果を得られてなさそうで後悔しました。もうやりません。
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このページへのコメント
ストンピィで瀕死の子ずん(HP:15)がママずんの死骸食ったら体力が一気に回復(HP:95)してて草wwwやっぱりずんだもんの肉ってずんだ餅と大差ないんかねぇ〜?
(でもその前に攻撃止めたらHP:40だったのが49まで回復してたあたり、防御力皆無だけど回復力は高いんかな??)
HP表記は思い付きの産物でライブ感しかないのでフレーバーかエッセンスのようなものと生温かく見てもらえればと。
死にやすいけどしぶとい、時間経過での自然回復量が多いくらいだと長く楽しく遊べるオモチャでいいですね。
税務署「やあ納税者くん、元気だったのだ？」
僕「やめて！もうこないで！！」
全く意図していなかったですが、時期的に嫌な現実を想起させてしまったことをお詫びします。自然な改変で思わず噴き出しちゃいましたが。
ヒトが生きていく上でいろんな維持コスト払わなきゃいけないのバグだろとは常々思っています。
疑似空間楽しそうやってみたい
疑似妖精ならどれだけ消し飛んでもいつものとんでもペースで増え続けるから減らして減らして減らしまくらないと消費が追い付かずに際限なく増え続けて大変なことになりそうですし、楽しみながら社会に貢献（？）できる大変素晴らしい施設ですね
何だか物凄い技術を使っていそうですが、カラオケ感覚で行ける入れると大人気スポットになってそうです。
妖精はその辺にゴマンと居ますし、万一絶滅危惧種になったらまたその時に考えれば良かろうと思います。
とろろをかけるのも良いけど尻からとろろ突っ込んで焼き上げるか揚げるかしても中身トロトロになって美味そう
それも面白そうですね。というかお料理としてはそちらの方が上等そうです。
いくらかゆかゆでも腹の中はかけないねえかゆいねえでﾆﾁｬれそう。
維持コストは連れてくる前に、ちゃんと説明したはずなんだが、『へこへこ』と『ずんだ餅』のワードだけで話をちゃんと聞かずに、「つれていのだ！くちょにんげん！」と言ってるのが容易に想像できてしまう。
善良かどうか、どのように連れてこられたのかはいつも通り考えてません。
元は優しいママンだったのに維持コストの要求で壊れちゃったDeathとか可哀想だなワハハとか思っちゃいますが。