まめトプとまゆマジロの雛まつり
最終更新：ID:r78Kj3gCUw 2023年03月02日(木) 20:43:30履歴
51無題Nameとしあき 21/03/03(水)11:57:34No.14056050そうだねx8
まゆマジロが一人で留守番をしているとまめトプスが訪ねてきました。一緒に外で遊ぼうと誘ってきます。けれどまゆマジロはトプスから今日は一日家の中にいなけれぼならないと言われていたので断りました。するとまめトプスは新入りは臆病だと笑いました。これを聞いてまゆマジロも黙ってはいられません。新作発表があり、先輩になるというプライドと行くなと言われて逆に見たくなる好奇心からとうとう外に出てしまいました。
外の世界は見違えるほどに異質なものでした。空は暗い赤と緑をぐちゃまぜにしたような色で何の音も聞こえません。そして見たこともないクリーチャーがたくさん歩いていました。どれも今の空と似たような色で一様に歯を見せて笑っています。そのにかっとした笑いがまた不気味でまゆマジロはやっぱり出るんじゃなかったと少し後悔してきました。
52無題Nameとしあき 21/03/03(水)11:58:07No.14056051そうだねx8
前を歩くまめトプスに本当に大丈夫なのかと聞くとまめトプスは自信満々に大丈夫だと応えました。自分は何度も経験してもう慣れっこだと得意げに言うとまゆマジロはすっかり感心して、それがますますまめトプスの気を大きくさせました。もともと新入りで可愛がられているまゆマジロに自分の立場を取られたような気がして、ちょっと意地悪をしてやるつもりだったのに時代に妹分としての親しみも湧いてきました。このまま一緒遊んで友達になろうと思い、近くの公園に向かうことにしました。
どんどんと進むまめトプスとまゆマジロ、その周りにいるクリーチャーの数は段々と数を増していました。始めは2〜3体だったのが5〜6体、終いには10体以上がうろつくようになってきました。まめトプスは何度も雛祭を経験していると言ってもそれはいつも家の中から外を眺めるだけのものでこんなにたくさんのクリーチャーがいるとは知りませんでした。しかもそれらは明らかに自分たちを取り囲み付いてくるように移動しています。また怖くなってきたまゆマジロが大丈夫かと聞いてきました。まめトプスは大丈夫だと答えましたがその声は震えていました。
53無題Nameとしあき 21/03/03(水)11:58:35No.14056055そうだねx8
公園に着く頃にはもう無数のクリーチャーに囲まれてしまっていました。そのどれもが確実にこちらを見ているのです。まゆマジロはもう怖くて怖くて、動けなくなってしまいました。
まめトプスは意を決してまゆマジロを遊具の陰に隠すと助けを呼んでくると言いました。まゆマジロは怖いし危ないから一緒にいるようお願いしましたが後輩を助けなければと使命感に駆られたまめトプスは聞きません。絶対に声をあげたり動いてはいけないとまゆマジロに言い聞かせ、遊具から飛び出して行ってしまいました。
一人取り残されたまゆマジロは目をつぶってブルブル震えていました。遠くから何か悲鳴のような声が聞こえた気がしましたが確認に行くことなどできません。まめトプスの無事をただただ信じて待ち続けました。
54無題Nameとしあき 21/03/03(水)11:59:07No.14056056そうだねx8
「……まじろー……まゆマジロー！」
聞き慣れた声に恐る恐る目を開けるとクシャクシャの泣き顔をしたトプスがいました。
「ああ、よかったプス！ どうして外に出たんプスか！ 出ちゃダメって言ったプス！」
泣きながら怒るトプスにまゆマジロも泣きながら謝りました。そしてまめトプスと一緒に出かけた経緯を説明すると見る見るトプスの顔色が変わりました。
「なんでプス！？ なんで外に出たんプスか！？ なんで…！」
トプスの悲痛な声が響きました。それが自分に向けられたものではないとまゆマジロにもわかりました。トプスの叫ぶ先に変わり果てたまめトプスがいました。空と同じ赤と緑に染まり、白い歯を見せて笑っています。それはあのクリーチャーと同じ笑顔でした。
まめトプスの元に駆け寄ろうとするトプスを緑色をした紺魔理が数匹がかりで止めています。
55無題Nameとしあき 21/03/03(水)11:59:59No.14056058そうだねx7
「こうなったらもう手遅れだ……。夜になったら他の鍵山さんと一緒に流そう。その方がまめトプスにとっても幸せだ」
押し殺したように鈴瑚さんが言うとトプスは崩れ落ちて泣きました。まゆマジロはみんなの言っていることは分かりませんでしたが、もう二度とまめトプスと遊ぶことはできないのだと理解しました。それが悲しくてただ静かに涙をこぼすことしかできませんでした。
みんなも今日はお外に出ずに家の中にいましょうね。
続き:1年前の3月3日、まゆマジロはまめトプスと一緒に雛祭りの中外に出かけてしまった
まゆマジロが一人で留守番をしているとまめトプスが訪ねてきました。一緒に外で遊ぼうと誘ってきます。けれどまゆマジロはトプスから今日は一日家の中にいなけれぼならないと言われていたので断りました。するとまめトプスは新入りは臆病だと笑いました。これを聞いてまゆマジロも黙ってはいられません。新作発表があり、先輩になるというプライドと行くなと言われて逆に見たくなる好奇心からとうとう外に出てしまいました。
外の世界は見違えるほどに異質なものでした。空は暗い赤と緑をぐちゃまぜにしたような色で何の音も聞こえません。そして見たこともないクリーチャーがたくさん歩いていました。どれも今の空と似たような色で一様に歯を見せて笑っています。そのにかっとした笑いがまた不気味でまゆマジロはやっぱり出るんじゃなかったと少し後悔してきました。
52無題Nameとしあき 21/03/03(水)11:58:07No.14056051そうだねx8
前を歩くまめトプスに本当に大丈夫なのかと聞くとまめトプスは自信満々に大丈夫だと応えました。自分は何度も経験してもう慣れっこだと得意げに言うとまゆマジロはすっかり感心して、それがますますまめトプスの気を大きくさせました。もともと新入りで可愛がられているまゆマジロに自分の立場を取られたような気がして、ちょっと意地悪をしてやるつもりだったのに時代に妹分としての親しみも湧いてきました。このまま一緒遊んで友達になろうと思い、近くの公園に向かうことにしました。
どんどんと進むまめトプスとまゆマジロ、その周りにいるクリーチャーの数は段々と数を増していました。始めは2〜3体だったのが5〜6体、終いには10体以上がうろつくようになってきました。まめトプスは何度も雛祭を経験していると言ってもそれはいつも家の中から外を眺めるだけのものでこんなにたくさんのクリーチャーがいるとは知りませんでした。しかもそれらは明らかに自分たちを取り囲み付いてくるように移動しています。また怖くなってきたまゆマジロが大丈夫かと聞いてきました。まめトプスは大丈夫だと答えましたがその声は震えていました。
53無題Nameとしあき 21/03/03(水)11:58:35No.14056055そうだねx8
公園に着く頃にはもう無数のクリーチャーに囲まれてしまっていました。そのどれもが確実にこちらを見ているのです。まゆマジロはもう怖くて怖くて、動けなくなってしまいました。
まめトプスは意を決してまゆマジロを遊具の陰に隠すと助けを呼んでくると言いました。まゆマジロは怖いし危ないから一緒にいるようお願いしましたが後輩を助けなければと使命感に駆られたまめトプスは聞きません。絶対に声をあげたり動いてはいけないとまゆマジロに言い聞かせ、遊具から飛び出して行ってしまいました。
一人取り残されたまゆマジロは目をつぶってブルブル震えていました。遠くから何か悲鳴のような声が聞こえた気がしましたが確認に行くことなどできません。まめトプスの無事をただただ信じて待ち続けました。
54無題Nameとしあき 21/03/03(水)11:59:07No.14056056そうだねx8
「……まじろー……まゆマジロー！」
聞き慣れた声に恐る恐る目を開けるとクシャクシャの泣き顔をしたトプスがいました。
「ああ、よかったプス！ どうして外に出たんプスか！ 出ちゃダメって言ったプス！」
泣きながら怒るトプスにまゆマジロも泣きながら謝りました。そしてまめトプスと一緒に出かけた経緯を説明すると見る見るトプスの顔色が変わりました。
「なんでプス！？ なんで外に出たんプスか！？ なんで…！」
トプスの悲痛な声が響きました。それが自分に向けられたものではないとまゆマジロにもわかりました。トプスの叫ぶ先に変わり果てたまめトプスがいました。空と同じ赤と緑に染まり、白い歯を見せて笑っています。それはあのクリーチャーと同じ笑顔でした。
まめトプスの元に駆け寄ろうとするトプスを緑色をした紺魔理が数匹がかりで止めています。
55無題Nameとしあき 21/03/03(水)11:59:59No.14056058そうだねx7
「こうなったらもう手遅れだ……。夜になったら他の鍵山さんと一緒に流そう。その方がまめトプスにとっても幸せだ」
押し殺したように鈴瑚さんが言うとトプスは崩れ落ちて泣きました。まゆマジロはみんなの言っていることは分かりませんでしたが、もう二度とまめトプスと遊ぶことはできないのだと理解しました。それが悲しくてただ静かに涙をこぼすことしかできませんでした。
みんなも今日はお外に出ずに家の中にいましょうね。
続き:1年前の3月3日、まゆマジロはまめトプスと一緒に雛祭りの中外に出かけてしまった
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