img街の魔法少女の素質ある「」を集めてるポン

登場キャラクター:バーニィ ふめい

…どうしてこんなことになったんだろう?ふめいは自分の置かれた状態を見回してため息をついた。
ここは運営が立ち行かなくなって解体が始まっているらしい集合住宅。当然住人も管理人もいないので勝手に建物に入って勝手に鍵を壊して部屋に陣取っている。
電気やガスなどは無論通っておらず、閉めきった室内にも関わらず部屋の中は冷えた空気が支配していた。
傍らにはぐったりとへたり込んだ銀髪のバニーガールが憔悴した顔で壁にもたれ掛かっている。少し前まで同じチームで活動していた魔法少女…バーニィだ。現在こんな状況に置かれている発端もそもそもは彼女だった。
魔法の国…自分達魔法少女を産み出している大元の世界、そこの国主を襲撃する声明が何故か彼女…バーニィの名前で出されたのだ。言うまでもなく彼女にとっては身に覚えなどあるはずもなく、魔法の国からの捜査官?に追いかけ回されているところをたまたま通りかかったふめいがいつものバイクモードで助けて追手を振り切ったところだった。

誰かの罠だ、とはバーニィの弁だが彼女を陥れて得をする人間がいるだろうか?……考えても思い当たる節はない。
ふめいは座り込んでいるバーニィの隣に自分も腰を降ろした。
「…もういいですよ、ふめいさん。ここまで逃がしてもらえただけで充分です。」
「何言ってるの」「追われているのは私だけですから…ふめいさんには関係ないですし」
「……守るよ。」「えっ」「バーニィはあたしが魔法少女になって最初の友達だから。だから、守るよ。」

しばらく無言でいたバーニィは、ふめいに手を回して抱き締めた。互いの頬が触れる。そこに涙が伝っているのにふめいは気がついた。
お互いの体温が暖かい。二人はそのまま静かに夜を
「…………ん?」
バーニィの様子がおかしい。顔にかかる吐息が荒い。首に回っていた腕は徐々に下に下がりバイク形態時にはカウルになる胸当ての下に潜り込み、もう片方の手はお尻の上を滑っていた。
「ちょっとバーニィさ」
言い終わらないうちに押し倒される。ふめいは見た。上から自分を覗き込むバーニィの瞳に見えないハートがピンクの透過光で光っているのを。
「ふめいさぁん…やっぱりこの気持ちは勘違いじゃなかったんですねぇ」
「いやそれ勘違いだから!一時の気の迷いだから!」「一時の気の迷いでも貫き通せば本物ですぅ〜」 「あ゙あ゙〜数秒前までいい話っぽかったのに〜!!」
夜は更けていく、彼女達の夜は長くなりそうだった。
終劇

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