芋煮？計画@mhik

　魔法少女育成計画では、ひとりにつきひとつ授与される魔法能力とは別に特殊能力や有利な補正を得られることがある。

　アバター由来のものではピーキーエンジェルズ（飛行能力）、マジカロイド44（飛行能力の他、内蔵武器、姿勢制御装置、対閃光素材の視界バイザー、etc）らが特に顕著で、それぞれが持つ固有魔法の効果とはまったく関係のない、言うなればアバターによるフレーバー効果として能力を獲得している。

　魔法能力に由来するものは『五感の発達』の登場頻度が高い。
　クラムベリーは「音を自在に操る魔法」の影響で常人よりも優れた聴覚を保有し、原作続刊に登場した「料理を作る魔法」を使う料理人アバターの魔法少女は嗅覚が優れている、という記述があった。両者とも透明化した敵対魔法少女を発見するのに異能を発揮していた。
　まったくの推測だが、料理人の魔法少女はアバターと固有魔法の影響で味覚も優れていたのではないかと思われる。

　授与された魔法に固有アイテムが付随するのか、アバターに設定されていた武器などの固有アイテムに宛てて魔法が選定されるのかは不明だが、ある意味では固有アイテムの獲得も特殊能力の補正といえるかもしれない。
　また固有アイテムにも含まれないが、能力を発揮しやすくなるような仕組みや機構がアバターに備わっている場合もある（「傷をつけた物体に穴を開ける魔法」を持つたまの爪）。

　魔法の国に雇われた正式な魔法少女であり、外交部門の切り札と呼ばれている『魔王パム』を慕い、彼女に師事するために会した集団の通称。
　魔法界最強と目される彼女のスパルタ指導を生き延び、魔王塾の卒業を認められたものたちは一様に戦闘力が高い。卒業者はある種の資格取得者のように扱われ、早い話が出世する。

　魔王塾に集うものは得てして自らの強さと対峙する強者を求める戦闘狂ばかりだが、塾の指導はあくまでも職業軍人を養成するような内容であり、真に闘いだけを求めて暴れ狂うような性格破綻者は放逐される。

　魔王塾の卒業方法はふたつ。塾長である魔王パムに認められるか、魔王パムに一撃を入れるか。これまでの卒業者は10人ほどしかおらず、その中でも後者の方法で卒業条件を満たした魔法少女はたったひとり。
　優秀な成績を修めたものには魔王パムから直々に二つ名をあたえられるが、放逐されると剥奪となる。

　塾長である魔王パムに影響されるのか、魔王塾出身者は技にひとつひとつ名前をつけていることが多い。方向性はまちまちだがネーミングがやや中二病テイストである。

　正式名称はクラムベリーの子供達。

　森の音楽家クラムベリーとファヴの陰謀によりひそかに、そして長々と実施されてしまっていた殺し合いによる試験を勝ち残った魔法少女たちの通称。

「殺し合いの試験で選ばれた魔法少女は、自分勝手で我侭。思う通りにならないと暴力で解決しようとする。
　自分が正しいと思うことを実行するためには『魔法の国』の命に逆らうこともある」

　と考えられており、事件の発覚後『子供達』の存在は問題視されている。
　しかし試験後に「通常の魔法少女選抜試験を突破した」ように記憶を改竄されており、目立った問題を起こすことなく魔法少女として活動を継続しているものも少なくない。試験の心的外傷により記憶を断片的に残しながら廃人のように生活している人物も存在するが、頑迷な気質の『魔法の国』は再試験や資格の徴収、アフターケアなどを行うこともなく放置している。

　試験を勝ち残った末、自らクラムベリーへの師事を望んだ魔法少女も少数存在し、彼女たちは記憶を消されず子飼いとして活動していた。しかし子飼いを含むクラムベリーの協力者やシンパはほとんど摘発され、魔法少女の能力は剥奪されている。

　クラムベリーの試験は合格者が出ないことも珍しくなく、それも試験の厳しさとして賞賛されていた。実際には否が応でも戦わなければならない結果なのだが、試験を生き延びた魔法少女は総じて能力の高いものが多く、優秀な人材を輩出するクラムベリーの試験はその全貌が暴かれるまで評判が良かった。
　ただし合格比率のバランスを取るため、時には戦闘から逃げ回り、守られ続けたことで最後のひとりとなったものが魔法少女に認定されることもあった。

　クラムベリー以外にも、彼女に影響されて殺し合いを開催していた試験官が複数人確認されている。

　人造魔法少女。JOKERSから登場する魔法少女の種類。

　固有のマジックアイテムと科学により【魔法の才能がない一般人を魔法少女に変身させるタイプ】と、魔法の国が開発した使役獣・ホムンクルスの技術を転用して作られる【人造人間タイプ】の二種類が登場している。

　前者は通常の魔法少女と異なり、変身の際に掛け声が必要。
　回数制限が設けられた強化モードが存在し、チームメイトと力を合わせることで合体必殺技を放つことができる。反面、当初は変身を維持できる時間が短く、何度も変身することで魔法力を伸ばしていく必要がある他、強化モードの反動で昏倒したり、精神安定剤などの薬物を定期的に摂取して肉体をケアしなければならない。
　他に特筆すべき点としては、出自が魔法の国でないこと、つまり魔法の国の管理下にないイレギュラーな魔法少女であることが挙げられる。

　後者はそもそも魔法少女として製造されるので、変身前の肉体が存在しない。
　通常の魔法少女と同程度の身体能力などを持ち、呼吸などの生命維持活動を必要としない可能性が示唆されている。魔法の国の中でもトップクラスに高貴な魔法使いが現世に足を運ぶ際の現身として製造したり、現身のお付きや侍衛役として開発された個体が多く、一般に流通していない技術であるニオイを漂わせている。

　ヴェス・ウィンタープリズンは魔法力増幅ピアスによって魔法少女になる資格を満たしたが、あくまでも本人の魔法の素質を引き上げたパターンであり、このジャンルには含まれない。

　罪を犯した魔法少女はふつう魔法少女の資格と能力をされた後、魔法に関するすべての記憶を消去して現実世界に放逐される。
　勉学や仕事よりも魔法少女に打ち込んでいたものからすれば、大した学歴も資格もないのに数年もの人生の空白期間がぽっかりと生じてしまう（幼少の頃から成人するまで現役だった場合、十数年、数十年にもなり得る。もちろんアフターフォローは存在しない）という地獄のような厳罰が下される。
　しかし可能性として、一般人に戻されてから魔法関係の出来事に直面した際、記憶がフラッシュバックして元に戻るという懸念が存在する。そのため魔法の国を震撼させた重犯罪者の場合、一般社会に帰したもののいつ記憶を取り戻すかも分からないという潜在的リスクよりも、いくらかコストを支払って生命活動を封印し、刑務所にて厳重に管理するという措置がとられることがある。
　封印されたものの中には百数十年前の魔法少女も確認されている。

　魔法少女が誕生した詳細は明かされていないが、原作に登場する最古の魔法少女は百三十年前の人物。
　どういった理屈やシステムなのかは不明だが魔法少女は品種改良を重ねており、旧式の魔法少女たちは魔力の補充や生命維持に食事を必要とするのに対し、現代の魔法少女は食事に加え睡眠を取らずに済むようになっている。
　エネルギー効率が格段によくなっているが、どちらも呼吸（酸素）は必要である様子が描写されている。

　魔法の国を作ったという最初の魔法使いは、順調に発展する国を見届けると立ち去ったとされている。そのとき後を託した三人の魔法使いのことを指す通称。いまだ存命であり、現身を介して現世にも姿を現すことがある。

　現在名前や詳細の判明している派閥はふたつ。

• オスク派：選民意識が高く「魔法少女は使い捨て」。タカ派の印象。
• プク派：オスク派と比べると柔軟な対応を見せる。もちろん裏がある。

　もう一派は未登場。

　無印のソーシャルゲーム「魔法少女育成計画」のシステムを下敷きとして、試験に合格し、既に活動している魔法少女たちを対象として開催された電脳RPG式デスゲーム。
　魔法少女としての能力を向上させる訓練用シミュレーターという触れ込みで参加者を強制収容し、エリア解放やボスの攻略などに応じて現実世界で金銭が支払われる俗っぽいシステムが搭載されている。
　ゲームのクリア条件は魔王を討伐すること。

　とある都市に時限結界が張られる。発生持続時間は24時間。
　結界の効果は魔法能力を持った人物の内外への移動を禁止するもの。
　目的を異にする三つの陣営が互いの思惑をぶつけ合う血みどろのタイムリミット鬼ごっこ。
　それぞれの勝利条件はさまざま。

　秘密裏に人造魔法少女の研究を行っているとされる地下施設に対し、調査のために訪れた監査部門の魔法少女や、その依頼を聞きつけて集ったフリーランスの魔法少女、そしてそんなことはつゆも知らない人造魔法少女たちが出会うサスペンスサバイバル。

　近々魔法の国で執り行われる魔法の儀式において重大な役目を果たす魔法少女が、プレッシャーから逃げ出してしまった。
　チームメイトと共に彼女を探し出したのち、安全に帰ってこられるよう帰路の護衛を頼まれる。

　参加者各員がひとりひとつずつ所持しているフラッグを殴る蹴る魔法を使うなどして奪い合い、最終的に一番多くフラッグを所持していた魔法少女が優勝となるサバゲー。あくまでもサバゲー的な催しだから殺したら駄目だよ。
　優勝賞金もあるよ！

　ゲームエリアは巨大な都市ひとつぶん程度。
　制限時間は明確にされていなかったが、作中の時間経過の様子だと始まってから決着がつくまでに数時間要したと思われる。

　魔王塾所属ではない武闘派魔法少女も参加していたため、腕に覚えのあるもの、自分の能力を見極めたいものは誰でも参加可能だったようだ。
　一番気楽に二次創作しやすいフォーマットな気がする。