芋煮？計画@mhik

60歳になりハードワーカーシリーズとしての役目を終え、なおも魔法少女であることには変わらないため人助けに勤しんでいた
しかし現段階での魔法「少しだけ困ったことになるよ」の影響により、全ての魔法少女が強制的に魔法少女化が解除される、という事件があった
彼も例外でなく、運の悪いことにちょうどその時交通事故に合わんとしていた少年を助けるべく道路に飛び出していた



彼が薄れゆく意識の中で放った言葉は「誰か、助けて」だったそうだ

「うおッ、何だ何だ」


「オイオイオイ、餓鬼さ庇って姉ちゃんがトラックに轢かれたぞ！！」




「……だ……誰か…………」




「オイ！　まだ息があるぞ！！」


「無理だわ……倒れたトラックに胸から下が全部潰されちまっとるわ」


「あ……あ……僕じゃ、僕のせいじゃない！！　このお姉ちゃんが！！」




「…………誰か…………助け、て……………」









「なんで誰も救急車呼ばないんだ！！」


「な、なんだあのガキ！！」


「助からないかもしれない、でも助かるかもしれないんだ！！　情けない、いい歳した大人が揃いも揃って！！！」


「ンだこのクソガキ！！」


「もう救急車は呼んである！　誰も呼んでなかったっぽいな、自分から動かないのばっかか！！！」


「……あいつ、確か人吉んとこの子供だったか」


「どういう躾けしてんだあそこの親は……まだ八つなのにあんな言葉の使い方しよるんに……」






「大丈夫ですか！？」




「……あ………」




「やっぱいい！！　無理に喋んないで、もうすぐ救急車来るよ！！」




「……ありが…………とう…………」



「……ねえ……ねえ！！　大丈夫ですかってば、ねえ！！！！」














「……ぐすっ、もうちょっとだけあたしに力があれば……」