img街の魔法少女の素質ある「」を集めてるポン

登場キャラクター:ジャック・R ゼノちゃん プリムラ

出会い(ゼノちゃん編)

昨日言われた通りチャットルームに来てみると、昨日はプリムラさんしかいなかったのがウソのような盛況ぶりだ。
まあ人がいなさそうな時間を選んだから当然といえば当然だが。とりあえず教育係の人を探さなくては。
「すみません、皆さん!新人のジャック・Rです。私の教育係の人はいらっしゃいますか?」
「あら、ジャックさん、よく来てくれましたね」
「こんばんは、プリムラさん。……もしかしてプリムラさんが?」
「私ではありませんよ。ゼノちゃんさんという人がそうなのですが、先ほど用事で出て行ってしまわれたようで……」
「そうですか………。じゃあ日を改めたほうがいいのでしょうか?」
「いえ、ゼノちゃんさんから今日の夜10時くらいにここの廃ビルの屋上に来てほしいと伝言があります」
「わかりました。じゃあ今日はその時間まで人助けしようかな……」
「ジャックさんは仕事熱心ですね。少しうらやましいわ」
「………そうでもないですよ。それじゃあまた今度」
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私は待ち合わせ場所の廃ビルでプリムラさんとの会話を思い出していた。
あなたは何のために人助けをしているか、と問われたら、私は自分のためだ、と少し迷って答えるだろう。
もちろんキャンディー集め、人を救って優越感に浸る、人助けが楽しい(これは間違ってないが)とかそういう自分のためでは断じてない。
その人助けという行為から、自分の求める答え……「自分は殺人鬼ではないのか」という疑問の終着点を見つけ出そうとしている。
もちろんまだ見つかっていない。見つかっているなら今待ち合わせ場所でこんなことを考えてはいない。
まあ見つかっていたとしても他人に話すようなことではないが。そんなことを知られたら私は二度と魔法少女になれないだろう。
他人を利用して自分が殺人鬼かどうか確かめている者のどこが魔法少女であろうか。知られたら間違いなく追放か何かされる。
などと考えていると9時58分になった。少し早めに来ておいて正解といったところか、ゼノちゃんなる人はまだ来ていない。
それにしてもゼノちゃんというのはどんな人物だろうか。プリムラさんは悪い人ではないといtt「ヒャアッ!」
「きゃあああああああ!?」
「あははは!油断しすぎてかわいい声だしちゃってさァ!やっぱ悪戯は楽しいなァ!」
と、突然後ろから私を脅かしてきた巨大な機械の鉤爪を付けた黒紫のマントを着た少女は笑いながら言った。
「し、知りませんよそんなこと!というか誰ですかあなた!?」
「アタシィ?アタシはゼノちゃん!最高最悪の魔法少女であんたの教育係だよ、ジャックちゃん」
「はあっ!?」
こいつヤバい奴だ。
話し始めて数秒しかたっていないが私は確信した。
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そんなこんなで第一印象最悪な教育係にこの地区のレクチャーを受けた。
このimg地区ではかなりの数の魔法少女が活動しており、活動範囲などが決まっていること。
余計な争いが起きないように活動範囲が近いところから10組のチームが組まれていること。
私はその中で通称99組と呼ばれるこのゼノちゃんやプリムラさんが所属しているチームにいることなどだ。
一応ちゃんと説明はしてくれた。プリムラさんが悪い子ではないと言っていたのはこの辺だろうか。第一印象は覆らないが。
「ところでさ、ジャックちゃんは悪役は好き?」
「……はあ?」
またわけのわからないことを。
だがまあ私は物語を読むときは悪役にも悪役なりの信念やら意地やらがあるんだな、と思いながら読むタイプなので
「……嫌いではない、かな」
とだけ答えておいた。
「つまり脈ありってことだな!ならアタシと一緒に悪戯「嫌です」
「ンなこと言うなよォ!悪役も意外と楽s「嫌です」
「あ、悪役もさァ、一人だといろいr「嫌です」
「…………」「そんな目で見つめても嫌です」
「クククッ………またここに新たなライバル誕生か………」
「………いや、ライバルも何も教育関係なんじゃ………」
「ジャックちゃんよォ!明日こそは悪役の道に引きずり込んでやるからなァ!ここで10時ごろまで首を洗って待っとけやァ!」
と、そこからわけのわからない流れになって今日は解散となった。やっぱりヤバい奴だったわゼノちゃん。
「……というか明日からもあの人と活動するのよね…。やな予感しかしないわ……」
なんかめちゃくちゃ疲れたのでその日は帰ってすぐに寝た。

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