芋煮？計画@mhik

登場キャラクター:ゼノちゃん　美王

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16/11/16(水)02:01:58 No.391084290

No.391081722

　ゼノの目の前で炎が昇る。
　数万の折り紙が一斉に灰になり、ドラム缶が空へ黒煙を吐き出す。
「まあ500匹も作れば十分か、一斉に街に放てばそこそこ楽しめそうだ」
「せっかく買ったのに燃やしてしまうのですか、勿体無いですね」
　いつの間にかゼノの横に黒いチャイナドレスを来た少女が立っている。捻れた角や犬の尻尾を見ればすぐに魔法少女である事が分かる。
「メイワン、そう思うなら手伝って欲しかったよ。500匹作るのにどれだけ時間を無駄にしたか」
　ゼノは両腕に装備した巨大な鉤爪を軽く振る。美王はその腕で器用に作るものだ、と思った。
「ですけど、燃やす必要はありませんでしたね」
　怪訝そうな目で、美王を見上げるゼノ。努力を褒めて欲しかったのだろうか、少し怒りも混ざる。
「ゼノの魔法で、悪戯用折り紙織り機を作ればよかったのでは？」
　怪訝そうな目が、大きく見開かれ、口も思わず開く。
　ゼノが勢いよくドラム缶を潰して消火活動に入るが、熱さで妙な奇声を発し始めた。
　そのおかしげな様子に、美王から笑い声が漏れる。
　暫くはこの子で楽しめそうだ、そう言いながら美王はゼノに消化器を向けた。