img街の魔法少女の素質ある「」を集めてるポン

登場キャラクター:スロウスロース

生徒会長和泉真里亜の一日

〜朝
「会長! おはようございます!」
「おはようございます」
「真里亜さん、おはよー!」
「はい、おはよう」

〜授業中
「え〜そこで、不確かな存在を恐れた人々は〜明確な悪を求め、隣人を私刑にかけた。これを〜…和泉」
「魔女狩り、です」

〜生徒会活動
「会長、各部の来期予算についてですが…」
「各部の部長さんに話を通しておきました。定例通りで構いません」
「会長、来月に控えた学校行事のスケジュールは…」
「この後先生方とミーティングがあります。副会長、私と」
「会長大変です!校内に肩パッドを付けたモヒカンの群れが!」
「対処します」

〜帰宅
「クソだるいですわ〜…」
「お嬢様、そのような下品な言葉を使われてはいけませんよ」
「うんこだるいですわ〜…」
「ハッハッハ」
「あっウソ、ウソですわもう使いませんわ」
「結構。では、お食事の準備に掛からせていただきますので」
「お願いしますわね。…」
「…いいじゃない、家の中ぐらい…」
「ハッハッハ」
「ごめんなさいジョークですノーブルジョークですわ」

〜そして
 真里亜は、ほとほとうんざりしていた。
 親や教師等の大人、同年代のクラスメイト、友人達。
 誰も彼もが、皆の模範、優秀で優雅な生徒会長「和泉真里亜」を期待する。
 私の根はそんなスマートには出来ていないのだ、どうも。
 もっとゆるゆると、ソファの上で半分溶けたような状態で、
身の回りの事は全て他人にやってもらって過ごしたい。それの何が悪いのか。いや悪くない。
 だが、期待を裏切れるほどの度胸も無い。
 それは多分、良い事なのだ。そうする事が、きっと正しいのだから。大人達が言うには。
 しかしその正しさは、今や胸を強く圧迫し、起きている間息が苦しい。
 そこで私は、起きながら夢を見る事にした。
 "魔法少女育成計画"。友人に勧めてもらった、ソーシャルゲームだ。
「クソめんどくさいですわ…」
 ダメだった。
 だってずっとやる事同じなんですものこれ。
 しかしそれでも、流れる時間はゆったりとしたものに感じられたのだ。
 だからなんとなく、だらだらと続けてしまっている。
「この魔法リアルに欲しいですわ…」
 あり得ない夢を、白昼に見ながら。
─おめでとう!あなたは見事、魔法少女に選ばれました!
「んん…? なんですの、これ…」
 その馬鹿馬鹿しい言葉に、淡い期待すら抱いていなかったというのは、嘘になる。

コメントをかく


「http://」を含む投稿は禁止されています。

利用規約をご確認のうえご記入下さい

どなたでも編集できます