※18歳未満の方、二次創作小説の苦手な方は閲覧をご遠慮ください。

ある日、エリーが趣味の読書に興じるために学院の図書室に来てみると、そこに見慣れた大きなリボンがあった。
「シャロ?」
「あ、エリーさん!」
元気よく、しかしここが図書室であることを考慮して、普段より若干声量を落としたシャロが答える。
「シャロが図書室に来るなんて珍しいわね……何か、読みたい本でもあった……?」
「はい、読みたい本と言うか……ちょっと調べたいことがありまして」
昼下がり、やわらかな陽光が差し込む図書室は静けさに包まれている。
「この間の事件の、メアリー先輩とケイト先輩を見て、ちょっと――」
この間の事件、その言葉を聞いてエリーは思い出す。
先日の事件と……それを解決してくれた二人の先輩探偵のことを。
道路に飛び出した自分とかまぼこを助けてくれて、
その後さらに怪盗帝国にさらわれたかまぼこを鮮や……かなトイズさばきで救ってくれた二人組みの名探偵
(と、彼女たちは思っている)、メアリー先輩とケイト先輩。
あの日に感じたのは憧れと羨望。
それは自分より優れた探偵に対するそれを含むが、それよりもむしろ――トイズへの。
(やっぱり、トイズを失ったままじゃいけないわよね)
エリーは、めげることなく自分からトイズを取り戻すために行動しているシャロに対して、
尊敬と、シャロ一人に任せてしまっていることへの軽い罪悪感を覚え――
「あたしも先輩たちみたいに、だっだーん!ボヨヨンボヨヨン!ってなりたいんです!」
別にそんなことはなかった。完全に私欲だった。
(でも、シャロらしい……かな?)
いつも通りのシャロの天真爛漫さにほほえましさを感じ、自然と笑みがこぼれる。
「あ、そういえばエリーさんも、けっこう――」
エリーは、“その話題”の矛先が自分に向きそうになるや否や、顔を赤くしてそそくさとそこから逃げ出した。

同日深夜、シャロは一人屋根裏部屋を抜け出した。
(調べた本には、一人でやらなきゃダメだって書いてありましたからね)
シャロは努力の甲斐あり、昼間の調査でいくつかの有効と思われる記述を発見した。
それをメモにまとめたものを手に、彼女は学院裏の樹海の中に入る。
学院側から見えない程度まで奥に進んだところで、シャロは木を背にして座り込んだ。
ポケットからメモを取り出し、確認する。
今から行う行為――女性の発育に有効だと書いてあったその行為――即ち、自慰の手順を。
(うう……緊張します)
それは親友にも秘密を持つことへの高揚感か、それともこれから行う行為への無意識の反応か。
期待感と緊張で震える指で、シャロは書いてある手順を忠実にこなしていく。
(まず……おっぱいをマッサージ……)
服の上から軽く手のひらで触れる。
記述には「揉む」と書いてあったが、シャロの幼く薄い胸板はそれを許さない。
コーデリアやエリーはまだしも、
同年代の――それも、決して発育の良いほうではない――ネロにまで劣った肉体であることを
再確認させられているようで、少し惨めな気持ちになってくる。
(だめだめ、悪いほうに考えてはいけません!)
首をぶんぶんと振ってネガティブな思考を追い出す。
(本にも、「気分が大事」って書いてありましたしね)
改めて胸に触れる。かすか――本当に、ごくかすか――ではあったが、そこに確かに脂肪が存在した。
手始めにそれをむにむにと押しつぶしてみる。
薄い脂肪はむしろ、そのすぐ下にあるあばらの感触をはっきりと伝えてくる。
(ええと、揉み方は……)
メモを確認し、資料から調べた「適切な揉み方」を忠実に行う。
(まず、斜め下の方から、包み込むように……)
服の上から手のひらで胸を包み、優しく揉みしだく……否、マッサージする。
(やわらかく、やさしく……する)
ふにふにと自分の胸をもてあそんでいる内に、シャロは自分の身体が、
徐々にふわふわとした不思議な感覚に包まれていくのを感じる。
幼い彼女が、初めて体験する未知の感覚……
(これが本に書いてあった……「気持ちよくなる」ってことなんでしょうか?)
ふわふわとした感覚は次第に大きくなり、胸を締め付けるような、なんとも言えない心地よさを誘発する。
しばらく胸を撫でその心地よさを堪能しながら、
シャロは自分でも気付かないうちに、より深い所へ、深いところへと向かっていた。
(……直接、さわったらどうなるんでしょう)
今まで「それ」について一切思いをめぐらせなかった訳ではなかった。
ただ、「それ」はひどくインモラルな行為のような気がして、シャロは「それ」をためらっていた。
だが、生まれて初めて与えられた快感、その誘惑に抗うすべをシャロは持って居なかった。
(…………)
熱に浮かされるように、シャロはうつろな表情で、のろのろと手を服の下に滑らせる。
手の甲と擦れる衣服の感触も、軽く触れる素肌の感触も、どこか遠いところで起こっている物事のように感じられる。
夜の空気は冷えているのに、身体はばかに熱かった。
そしてついに、指先が胸に触れた。
(…………!)
身体がぴくりと反応する。服越しとは比較にならないダイレクトな感触。
そのまま、先ほどと同じように、自分の胸に指を這わせる。
直接触る自分の胸は、服越し触るよりはふくらみが分かりやすい。
恐る恐るゆっくりと、優しく力を加える。指に伝わる感触は驚くほど、なめらか。
(つぅ……)
ぞわりと広がる、先ほどよりもやや強い快感。シャロはその正体も分からないまま、快感を夢中でむさぼる。
呼吸はひどく荒くなり、心臓が早鐘を打つ。高潮した肌に、冷たい夜風が心地よかった。
快感は焦らすように、徐々に膨らんでいく。シャロはそれに耐えられず、次第に手の動きを荒々しくしていく。
そして偶然に「そこ」に触れた。
「ひうっ!?」
びくん。
突如自分を襲った、今までとは別種の、まるで電気を流されたような感覚に、シャロは思わず声を上げた。
(今のは?)
高潮した顔で、自分の胸を見下ろす。そこには、何時もどおりの起伏に欠いた見慣れた胸があるだけ――
否、今そこには――服越しからではかすかにしか分からないが――二つの突起が隆起している。
(ああ、そういえば――)
シャロは、快感をむさぼることに夢中になりすぎて、ほとんど忘却の彼方であったメモの記述を思い出す。
いつの間にか地面に落ちていたメモを取り、確認する。
(しばらく胸を揉んでいると、次第に気持ちよさが先っぽに集まってくるから、そうしたらそこに……)
ためらう理由などなかった。
シャロはジャマな上着を脱いで手元に置く。
寝巻きには大きめのシャツを一枚着ているだけなので、これで自分が身に纏っているのは下着一枚だけとなる。
自分の裸を無防備に外にさらしているが、
熱に浮かされた今のシャロはそのことに対して躊躇も羞恥も感じることができない。
それどころか倒錯的な興奮すら感じてしまっている。
再び、自分の胸を見下ろす。抜けるように白く、なだらかな――というにはあまりにも平坦な――自分の胸、
そのふたつの頂点で、薄桃色の幼い先端がぷっくりとふくれていた。
(今度は……ここを……)
期待と興奮で震える指先で、それでもあくまで慎重に、シャロはそこに触れた。
「あっ……ぅ……」
胸をマッサージしていたときのふわふわとした感覚と比べると、今度のものはよりはっきりとした快感。
快感を確かめるように、今度はそっと指で撫でてみる。
「あう、あっ」
シャロ衝動はとまらない。快感を得るためにひたすら先端を弄る。
撫でて、優しくつまんで、あるいはごく軽く引っ張って。
「あっ、あふっ、は、あ」
そのたびに漏れるあえぎが抑えられない、抑えたくない?
声を抑えると快感も、つられて抑えられてしまう気がするから。
(もっと欲しい……もっと気持ちよく……もっと……もっと……!!)
快感の虜になった今のシャロは、既に当初の目的やメモのことなど頭にはなく、
より多くの快感を得ることしか考えられなくなっていた。
つい先ほどまで何も知らなかった、いや、今もほとんど何も知らないはずだ。
だけど盲人の手を引き誘うように、雌の本能がシャロを誘う。
どこまでも……最後まで。
(…………あれ?)
不意に訪れた意識の空白、荒れ狂う快感の台風の目。何のことはない、ふと違和感を覚えたのだ。
股に。
冷たい夜風に吹かれたそこが、まるで湿っているかのように冷えたのだ。
「…………?」
下着を見ると確かに湿っている。意識しながら動くと、ぬるりとした感触があることが分かる。
そういえばなんとなく股がむずむずするような気がする。だけどそれは不快ではなく、どちらかといえば――
(先っぽが気持ちよく、なったときの、ような)
刹那の衝動、そしてためらい。
シャロは下着の湿った部分をぼんやりと眺めながら、惚けた頭で考える。
……触ってみたい。もっともっと、気持ちよくなりたい。
だけどここは、ここに触れたら最後の一線を越えてしまう気がする。それを理性が必死に押し止める。
だけどそれは結局、むなしい抵抗でしかなくて。
「…………っ!」
シャロはとうとうそこに触れた。下着越しに軽く触れるだけでもじわりと、水が地面に染込むように快感が生じる。
「……はぁ、はぁ」
全体をさわさわとまんべんなく撫でる。どこをどうすればより快感が得られるか探るように。
「……ふぅうっ!」
程なくしてそこにたどり着く。全体的にふにふにとした感触の中、そこだけはかたい。
ためしにくりくりと弄ってみる。
「ふぁああ」
ぞくぞくっ、と強い快感が広がる。予想を上回る快感の強さに、シャロは思わず身じろぐ。
(これは……すごい、です)
間違いなく今までで最高の快感。しかも下着越しに刺激を与えただけで。
(これ……直接触ったら、どうなっちゃうんでしょう……)
シャロは今更ためらわなかった。
断続的に与えられた快感のせいで足腰が立たなくなっているので、座ったまま下着を脱ぐ。
「んぅ」
液で秘部に張り付いた下着をはがすかすかな刺激さえたまらない。
「よい……しょっと」
するりと下着を足から引き抜く。シャロはついに、野外にもかかわらず一糸纏わぬ姿となった。
幼く清らかな肢体を晒すことについて、シャロは最早無感動。
今のシャロは、快感を得ることしか考えられないから。
(早く……早く触りたいです……!)
遮るものがなくなったから良く分かる。
自らが分泌した液によって、ぬらぬらとなまめかしく月光を照り返す秘部、
毛も生えていない無邪気な縦のラインの始点が、先ほど弄んだ胸の先端のように自己を主張している。
「…………」
す、と手を伸ばし、触れた。
「ひゃあっ!?」
びくんっ。
痛みにすら似た強すぎる刺激に、比喩ではなく体が跳ねる。
気が急き過ぎて、少し強く触ってしまったせいもあるだろうが、
シャロはまだまだ、そこから与えられる快感を甘く見ていた。
(あせっちゃダメですね……おっぱいを揉んだときみたいに、慎重に……)
シャロは先ず、そこの周りを両手でマッサージした。ぬるぬるとする分泌液が自然に指に絡みつく。
「ふぅ、ふぅ」
また、あのふわふわとした感覚。興奮を助長する不思議な感覚。
シャロはそのまま、指を下に滑らせ、秘部をふにふにと弄る。
「はあぁ、あっ、ああ」
濡れた指で弄るのは、ぬるぬるとして気持ちいい。
シャロは縦のラインを割って、その中に進入した。
ぐちゅりと音を立てて中をかき回すたびに、快感と共に、ぬるりとした液体が湧き水のようにあふれてくる。
先ほどの強い刺激を警戒して、遠慮がちになっていた指の動きが、
快感に後押しされ再び大胆なものになっていった。
「はぁ、はぁ……これっ……すご、です……」
快感が徐々に身体全体に広がっていく。
今弄っている秘部からだけでなく、ちょっとした接触、身体のどこでもかすかに触れるだけで、
そこから火を灯すように快感が生じる。
「あぅ……あ、ああ……あうっ!」
体中が燃える錯覚。興奮が高まる。どこまでもどこまでも。
シャロは最後の場所にたどり着くために、よりいっそう指の動きを激しくする。
(もっと欲しい……ここだけじゃ……別のところも一緒に……)
シャロは新たな快感を得るために、分泌液でとろとろになった指で、秘部と同時に胸の先端に触れた。
「あっ」
胸の先端を、分泌液を潤滑剤に、指先で断続的に転がして強烈な刺激を与える。
指先がぬるぬるしていると、より効率的に刺激を与えられた。
「うああぁっ」
ただ触ったとき以上の、びりびりとした強い快感がシャロをなぶる。
同時に秘部の中に指を入れる。今までろくに触れたこともない部分で、触れるたびに新鮮な刺激を得られる。
いろんな方法でねっとりと弄る。内部を撫で回してみたり、出し入れしてみたり、少し乱暴にかき回してみたり。
複数の場所から刺激を与えることで、より量を増した快感に、シャロの身体は一気に高まる。
だが快感はしかし、あと一歩足りない。
最後の一歩は――
「……もう、いいですよね」
シャロはもう一度秘部を見つめる。
下着を脱いだとき既に濡れていたそこは、度重なる蹂躙のせいでさらにだらしなく、とろりとした分泌液を湧かせている。
薄い紅に色づいて、更なる快感を欲しがるように、切なくひくひくとわなないている。
そしてあの一点は、
「ふぁ……」
周囲に与えられた十分な刺激をうけて、それはさらに一回り大きくなっていた。
あふれる分泌液に濡れて、ぴくぴくと動いている。さながら刺激を与えられることを要求するように。
「…………」
じん、と頭がしびれる感覚。触れたい……否、もう触れないことなど考えられない。
シャロはたまらず、だけど慎重に、再びそこに触れる。
「ふああぁぁっ」
そっと触れているにもかかわらず、素直な快感がシャロを駆け巡る。
そこはまるで触覚がその一点に凝縮したように、わずかな刺激でひどく敏感に反応した。
シャロは徐々に触り方を大胆なものにしていく。
「あう、ああ……いい、きもちいいですぅ……」
大胆に触れば触るほど、返ってくる快感はより強いものとなる。
一度はひるんだ強烈な快感も、覚悟さえできていればそれはひどく魅惑的で抗いがたいものだった。
シャロは胸の先端にしたことと同じように、そこを弄ぶ。
「はぅっ!」
快感が嵐のようにシャロの身体を蹂躙する。その強すぎる快感が、シャロの意識をかえって覚醒させていく。
「あー、ああーっ!ああ、うあ、あぅっ!」
身体に自制が効かない。意識はひどくクリアなのに、指先すら自分の意思で動かせない。身体が勝手に快感を求める。
身体が快感に乗っ取られる……。
「ふあ、ああ、あ、な、なんですか?なんですか、これぇ……?」
シャロは秘部と胸を、衝動に突き動かされるままかき回す。
怖いくらいの快感、だけどそれは同時にひどく魅惑的で、シャロは手の動きを止めたくなかった。
ぐちゅぐちゅといやらしい水音が響く中、荒れ狂う快感の中で、シャロの中で最後の扉が開いた。
「あっ!ああ……な、何か、何かきちゃいますっ!」
身体が上り詰める錯覚。感情の昂ぶりに呼応して、シャロの手の動きは一層激しくなった。
今まで届きそうで届かなかった、そしてそこに到達することを無意識に望んでいたその場所に、とうとう手が届く。
ぞくぞくとした快感が駆け上がり、そして――
「あぁっ!!」
光がはじけた。
クリアだった意識が真っ白に塗りつぶされる。
ひどく澄んだ、限りなく純粋な快感が身体中を駆け巡り、身体が緊張する。
永遠に思える刹那。
「あっ、ああ、あー……」
だけど、それはやはり刹那のできごとで。
快感が過ぎ去った身体はしだいに脱力していき、
シャロはもたれかかった木からずり落ち、地面にぱたりと仰向けで倒れこんだ。
瞳は虚ろに月を見つめるともなく見つめ、体中がまるで何kmも走ったかのように汗だくで、ひどく息が荒い。
ふわふわとした快感の余韻に浸りながら、シャロはぼんやりと口にした。
「おなにー、って……すごい、ですぅ……」

「おなにー?」
「はいっ、そうです、おなにーです!」
「〜〜〜〜!?」
翌日の夜、シャロはミルキィホームズのみんなに、昨日行った行為について話した。
「すっごく気持ちよくてー、しかも続けているとボヨヨンになれるそうですよ!」
「怪しいなー、そんなの本当にあるの?」
「本当ですよー!嘘だと思うならネロもやってみるといいです!」
――本には、他人には内緒にしなきゃいけないって書いてあったけど、みんなにならいいですよね!
どんなことでも、みんなと共有したい。それが素敵な事ならなおのこと。
シャロがこの行動に及んだのは、ある意味必然と言えた。
――あたしたちならなんでも、打ち明けられる決まりなんです!
「シャロ……あのね、その……」
「まずは、おっぱいをこう……」
「ええと、こうでいいの?」
「そうそう、そんなカンジです!コーデリアさんスジがいいですよー」
「これは……あの……」
「ほら、エリーさんも一緒に!」
「……え?」
「よく分からないけど、エリーも一緒にやりましょう?」
「ほら、何してるのさ、エリー」
「ええと……あの……その……」
「エリーさん!」
「エリー」
「エリー?」
「そ、それは……らめえぇぇ…………」

屋根裏部屋は、今日もにぎやか。
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