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1836年3月13日に名家でありボーア人家系のオビ家の娘として誕生した。幼い頃から帝王学を教育されており、皇帝としての素養はこの頃から磨かれていたという。

名家の為の学校を視察していたカーマ3世は彼女に一目惚れし求婚を行う。彼女は実家の意思もあり、また本人の意向で求婚を受け入れ、1844年に皇太子妃となった。ルドルフ1世が18歳、カーマ3世が19歳の時だった。夫婦の仲は非常によかったという。

1860年(24歳)に皇帝のセコマ1世が生前退位する。彼は彼女の才能を見抜いており、後継者にカーマ3世ではなくルドルフ1世を指定した。ナチュレ皇太子も自身は皇帝より補佐役の方が政治をしやすいとこれまでの経験から理解しており、彼女を皇帝に指定した。元老院も皇帝の指示であること、また皇位継承順位1位のナチュレ皇太子が指定したことからこれを認定し、1860年5月9日に戴冠式を行いルドルフ1世はカーマ3世を大宰相として皇帝に即位した。

彼女の治世は黄金期と呼ばれている。即位した彼女はすぐに国内改革と近代化を指示するエクルレニ勅令*2を発布した。内容としては
・税制の改革
・教育制度の改革
・鉄道の敷設
・工業化の推進
・水道の整備
・南北の統一
等が挙げられる。これらの改革のほとんど彼女が崩御するまでに完成した。
1865年、南アフリカ王国は周辺のナミビア、ジンバブエ、ツワナ各行政区に相当する地域を歓迎されながら無血併合した。欧米に脅威を感じていた周辺民族の、オランダと親しい南アフリカの影響下に入ることによって諸外国の侵攻を避けようという思惑であった。
1867年にキンバリーでダイヤモンドが発見されると彼女はすぐに採掘の国営化を行いオランダと共同で採掘と加工、販売に輸出のための会社を設立した。その際に設立されたのが現在もダイヤモンドの採掘と加工を行うホラント・アメリカン社である*3。1890年には遂に産業革命が発生。またプレトリアとケープタウン、キンバリーをつなぐ鉄道も建設されたがこれはひとえにダイヤモンドマネーの恩恵であったと言える。

1923年にカーマ3世が崩御、1925年11月17日に息子のセコマ2世が薨去すると、後を追うような形で、1925年12月5日に脳梗塞で崩御した。棺は王宮に安置され国内外から弔問客が相次いだ。死の2か月後に遺体はナチュレ皇太子と同じ墓に埋葬された。

後継者には当時4歳だったセレツェ・カーマ(セレツェ3世)が即位した。彼は若齢だったため、カーマ3世の2番目の妻であるセトロコ・カーマの息子ツェケディ・カーマが摂政を務めた。
彼女の死からわずか6年、ツワナ帝国と南アフリカ連邦が合併し、エクルレニ勅令に規定された改革はその全てが終わりを迎えた。

南アフリカで最も有能な皇帝という評価で固定されている。彼女に対する批判はほとんど見られず、国内の様々なところにその名が残っている。
公的なものだけでも

• ルドルフ大帝記念南アフリカ南極観測基地(ルドルフ基地)
• エンペラー・ルドルフ諸島
• カイザールドルフ級戦艦
• ルドルフ大帝勲章
• ルドルフ大帝記念杯(競馬)

競馬を愛しており、さまざまな名馬の馬主であった。イッハシによる大西洋ダービーを考案したのは彼女であり、自身も出場しようとして夫に止められたことがある。なお彼女の名はレース名に残っている。

非常に良好であり、また夫との距離は非常に近かった。1978年には、ある側近の手記に「ルドルフ大帝は有能だがナチュレ皇太子に常にベッタリしているのをどうにかして欲しい。」といった内容の文章が書かれているのが発見された。
一夫多妻制の慣習により、元老院がカーマ3世に2人目の妻を娶ることを要求した際は内紛まで発展しかけたものの、カーマ3世の采配により事なきを得た。ルドルフ1世は2番目の妻であるセトロコ・カーマとは本人の誠実さから最終的に親しくなり、セトロコの息子に摂政を任せるまでになった。

チェスに強く、夫以外には生涯無敗だった。同様に東洋の将棋や双六なども嗜んだとされる。

国内でジャポニズムを流行させたのは彼女である。浮世絵風の作品も好み、自ら描いた絵は美術館に展示されている。