927 ： ◆yuOvnLrWvA 2015/03/20(金) 21:04:09.04 ID:n0rZcbOAO
モノクマ「うぷぷ、大正解！」
モノクマ「今回早坂忍さんを殺したクロは……」
モノクマ「早坂忍さんご本人でしたー！」
新芽「……」
早坂ちゃんは吹石の後を追った……
そこまで吹石の事を想ってたなんて……
泉「むうっ……後追いを望み、カウンセリングを受けていた者の話を聞いた事はあるが……早坂がそうであったとは」
薄井「あんな吹石君も……きひっ、愛されてたわけだ」
新芽「……」
だけどなんで２人はそんな事に？
吹石のメモに早坂ちゃんへのそんな様子は……
モノクマ「うぷぷ、オマエラ知りたい？」
神無月「なにをー？」
モノクマ「もちろん早坂さんがなんでそこまで吹石クンに入れ込んでたのかをだよ！」
心沢「お前は知っているって言うのか？」
モノクマ「うぷぷ……」
928 ： ◆yuOvnLrWvA 2015/03/20(金) 21:24:00.11 ID:n0rZcbOAO
モノクマ「早坂忍さんはごく普通のサラリーマン家庭に産まれました」
モノクマ「だけどそのごく普通のはずの家庭にはある欠点があったのです」
モノクマ「それはご両親の両方が怪我と病気で陸上を諦めた人間だったという事！」
モノクマ「そんな両親の期待を受けて早坂さんには、それはそれは過酷なトレーニングを課されたの」
モノクマ「しかも両親の夢を押し付けられた早坂さんには皮肉にもランナーの才能があって……」
モノクマ「その結果両親の教育はますます厳しくなったのです！」
モノクマ「皮肉にも両親から逃げる事もトレーニングになってたみたいだね……」
モノクマ「だけど早坂さんは走る事を嫌いになれなかった」
モノクマ「むしろ走れば走るほど嫌な事は忘れられるし、褒められるからそれに縋ってたわけ」
新芽「あっ……」
…………
早坂『やっぱり走るのはいいね、走ってる間は嫌な事とかも忘れられる』
…………
あれはそういう意味だったの……？
930 ： ◆yuOvnLrWvA 2015/03/20(金) 21:40:05.07 ID:n0rZcbOAO
モノクマ「そんな早坂さんに転機となる出会いが訪れたのは中学の頃」
モノクマ「早坂さんは入部した陸上部で１人の男の子と出会ったの」
モノクマ「その子の名前は吹石丈」
モノクマ「そう、ヘボ探偵安原クンに殺されたあの吹石クンだよ！」
モノクマ「うぷぷ、ここに当時の吹石クンの映像があるよ」
モノクマ「吹石クンもそれなりには期待されてたからね」
…………
吹石『えっと……なんだか上手く言葉に出来ませんけど』
吹石『俺、頑張ります！』
…………
ミーナ「こ、これがあの吹石クン……？」
モノクマ「人に歴史ありって言うでしょ？」
モノクマ「昔の吹石クンは結構素直な子だったみたいだよ」
モノクマ「まあ、後々あんな風になるって思うと絶望的だよね！」
931 ： ◆yuOvnLrWvA 2015/03/20(金) 22:08:04.76 ID:n0rZcbOAO
モノクマ「一緒に切磋琢磨する男女陸上のエース」
モノクマ「２人は話す内にどんどん仲良くなっていって……」
モノクマ「とうとう付き合うようになったわけ！」
モノクマ「学校では有名なカップルだったみたいだよ？」
モノクマ「その写真を見ればわかると思うけどね」
モノクマ「そして早坂さんは吹石クンと出会った事で走る事を楽しむようになったんだよ！」
鈴木「それがいったいどうして……」
モノクマ「うぷぷ、才能の差ってやつだよ」
モノクマ「早坂さんは超高校級の才能を持つランナー」
モノクマ「一方吹石クンはそれなりのランナー」
モノクマ「２人の差はどんどんどんどん開いて……」
モノクマ「それはとうとう２人の間に決定的な亀裂を生んでしまったのです！」
心沢「嫉妬か……」
932 ： ◆yuOvnLrWvA 2015/03/20(金) 22:17:29.99 ID:n0rZcbOAO
モノクマ「吹石クンは早坂さんの前から姿を消して、早坂さんは失意のまままた嫌な事を忘れるために走る事にのめり込んだ」
モノクマ「一方で吹石クンはボクサーとして成功したわけ」
モノクマ「ついでに髪とかも染めたみたいだけどね」
モノクマ「うぷぷ、そしてそんな２人が再会したのが……今回のコロシアイ共同生活だったのです！」
モノクマ「早坂さんは吹石クンを忘れようとした、吹石クンは屑になったって振り払おうとした」
モノクマ「だけど出来なかった」
モノクマ「早坂さんは絶望的なまでに吹石クンを好きだったんだよ」
モノクマ「実は吹石クンが殺された日、早坂さんは吹石クンと話そうとしてたんだよね」
モノクマ「偶然エレベーターの点検で足止めされたら、決意が鈍っちゃったみたいで外行っちゃったんだけど」
933 ： ◆yuOvnLrWvA 2015/03/20(金) 22:27:38.99 ID:n0rZcbOAO
モノクマ「そしてオマエラも知ってるように吹石クンは安原クンに殺された」
モノクマ「早坂さんは二度と吹石クンと話が出来なくなっちゃったの」
モノクマ「吹石クンが何を思っていたか、なんで自分の前から姿を消したのか……」
モノクマ「早坂さんは知る事が出来なかったってわけ」
モノクマ「だから早坂さんは吹石クンが姿を消した時から思っていた疑念を消せなかった」
モノクマ「自分が吹石クンを変えてしまったんじゃないかって疑念をね」
モノクマ「そして悩んで悩んで悩んで悩んで……そこに今回の動機が早坂さんにトドメをさしちゃったんだよ！」
新芽「なんで今回の動機がトドメになるのよ！？」
モノクマ「うぷぷ、簡単だよ。早坂さんはボクにこう聞いたんだ」
934 ： ◆yuOvnLrWvA 2015/03/20(金) 22:28:32.77 ID:n0rZcbOAO
モノクマ「殺したい人数の中に……死人は含まれてるかってね！」
935 ： ◆yuOvnLrWvA 2015/03/20(金) 22:37:48.85 ID:n0rZcbOAO
新芽「なっ！？」
モノクマ「ボクは嘘をつかないクマなんで正直に答えたよ」
モノクマ「死人を含めるわけないじゃん、死人の気持ちなんて誰にもわからないんだからってさ」
モノクマ「だけど早坂さんは一度チラついた考えから逃げられなかったみたいなんだよね」
モノクマ「殺したい人数の２人に死んだ吹石クンが入ってなくても……」
モノクマ「吹石クンを変えてしまったのはやっぱり自分で、吹石クンに殺したいほど憎まれてたんじゃないかって……」
モノクマ「早坂さんはその思い込みに縛られちゃったんだよ！」
936 ： ◆yuOvnLrWvA 2015/03/20(金) 22:40:22.10 ID:n0rZcbOAO
モノクマ「オマエラ、早坂さんが絞首刑みたいな死に方をした理由はなんだと思う？」
モノクマ「早坂さんはクロを処刑したんだよ！」
モノクマ「変わらなければ吹石クンが安原クンに殺される事はなかった！」
モノクマ「変えた自分が吹石クンを死に追いやった！」
モノクマ「吹石クンを殺した真実のクロは自分自身だってさ！」
モノクマ「だから早坂さんは安原クンを責めた神無月さんに思わず言い返したんだよ」
…………
神無月『それどころかー、この期に及んで被害者ぶってる……救いようのない人殺しだったわけだー？』
早坂『ちょっと、言い過ぎじゃないの？』
…………
モノクマ「この時はまだ漠然としていた自己嫌悪が、あの動機によって自分自身への殺意と吹石クンへの罪悪感になっちゃったわけ」
モノクマ「うぷぷ、恋は盲目って言うけど……ここまで来ると絶望的すぎて笑っちゃうね！」
937 ： ◆yuOvnLrWvA 2015/03/20(金) 22:55:41.30 ID:n0rZcbOAO
新芽「……」
早坂ちゃんがあんな死に方をした理由……
そんなに、そこまで自分を責めてたの？
早坂ちゃん……
赤内「へぇ、早坂さんのあのキラキラにそんな理由が……」
赤内「愛は素晴らしいって事だね！」
泉「黙らんか赤内ぃ！！」
小夜「……」
モノクマ「というわけで早坂さんの願いを叶えてあげたいと思いまーす！」
新芽「……えっ？」
小夜「ま、待て！何をする気だモノクマ！」
モノクマ「何ってクロへのおしおきだよ？」
鈴木「な、何を言って……」
ミーナ「忍ちゃんはもう亡くなってるんだよ！？」
モノクマ「だから？」
真白「意味がないじゃないか……」
アリス「死亡した人間を処刑するなど……理解不能です」
モノクマ「意味ならあるじゃん」
938 ： ◆yuOvnLrWvA 2015/03/20(金) 22:56:57.90 ID:n0rZcbOAO
モノクマ「例え死体だろうと今こうして嫌がる……そんなオマエラが絶望するって大きな大きな意味が」
939 ： ◆yuOvnLrWvA 2015/03/20(金) 23:00:46.62 ID:n0rZcbOAO
薄井「きひっ……！？」
心沢「そのためだけに、早坂をさらに痛めつけるのか！？」
錦「やめてください！」
モノクマ「嫌です！やめません！」
佐木原「悪趣味な……」
モノクマ「今回は【超高校級のランナー】である早坂忍さんのために、スペシャルなおしおきを用意しました！」
神無月「本当……えげつないね」
モノクマ「それでは張り切っていきましょう！」
新芽「やめてよ……」
モノクマ「おしおきターイム！！」
新芽「やめなさいよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ！！」
943 ： ◆yuOvnLrWvA 2015/03/20(金) 23:06:59.07 ID:n0rZcbOAO
GAME OVER
ハヤサカさんがクロにきまりました。
おしおきをかいしします。
944 ： ◆yuOvnLrWvA 2015/03/20(金) 23:17:32.85 ID:n0rZcbOAO
【走って走ってランランラン！】
【超高校級のランナー早坂忍処刑執行】
巨大なベルトコンベアの上に機械にくくりつけられた早坂さんがいます。
ベルトコンベアの先にはこれまた巨大な溶鉱炉があり、落ちたら溶けてドロドロになってしまうでしょう。
ベルトコンベアの動きに合わせて早坂さんが固定されている機械が動いて前に進みます。
モノクマが流す障害物を飛んだり、しゃがんだりしながらベルトコンベアの先の溶鉱炉に落ちないよう機械は走り続けます。
モノクマが業を煮やしたかのように最後の障害物を流しました。
それは金髪が見える袋……機械はなぜかそれを避けようとせず足を取られてしまいます。
ベルトコンベアによって流されていく早坂さんの死体と最後の障害物……吹石クンの死体。
２つの死体は溶鉱炉に仲良く落ちていきました。
溶鉱炉でドロドロに溶けて１つになった早坂さんと吹石クン。
愛する吹石クンと１つになれてきっと早坂さんも喜んでいるでしょう！
949 ： ◆yuOvnLrWvA 2015/03/20(金) 23:29:29.81 ID:n0rZcbOAO
モノクマ「いやっほーう！！」
モノクマ「身体中にアドレナリンが湧き上がってるよ！」
モノクマ「アーハッハッハッハ！！」
それは……あまりに残酷で、悪趣味で、えげつないおしおきだった……
早坂ちゃんと吹石の死体が落ちていく瞬間……
時間が止まったような気さえした。
鈴木「もう嫌だ、こんなの嫌です……」
ミーナ「目眩、してきたよ……」
赤内「そんな！ミーナさんみたいなキラキラしている人が体調を崩したら大変だよ！」
泉「黙れと言ったのがわからんのであるか赤内よぉ！！」
心沢「くっ……！」
神無月「……ところでモノクマー？」
モノクマ「なにかな？」
神無月「もう１つ言う事があるんじゃないのー？」
モノクマ「はて？どういう事ですかな？」
神無月「もちろんー……」
950 ： ◆yuOvnLrWvA 2015/03/20(金) 23:30:53.78 ID:n0rZcbOAO
神無月「しのちゃんを見殺しってー、殺しをした赤内君のおしおきだよー？」
赤内「…………は？」
956 ： ◆yuOvnLrWvA 2015/03/20(金) 23:37:27.16 ID:n0rZcbOAO
赤内「ちょっと、待ってよ神無月さん。僕は見てただけだよ？」
神無月「見殺しだって立派なー、殺しだよねー？」
赤内「なっ……」
神無月「どうなのかなー？」
モノクマ「そうですねぇ……確かに神無月さんの言葉にも一理あるかも」
赤内「っ！？」
モノクマ「んー……まっ、でも今回はもう早坂さんクロだって結論は出たわけだし！」
モノクマ「赤内クンは盛り上げてくれたからそういうのはなしって事で！」
神無月「ふーん……でも今後はどうなるかー、わからないよねー？」
モノクマ「そうだね！デリケートに扱う問題になるかもしれません！」
神無月「そういう事だよー、赤内君？」
神無月「今度同じ事したら死ぬかもしれないからやめておいた方がいいよ？」
赤内「……肝に、めいじておくよ」
962 ： ◆yuOvnLrWvA 2015/03/20(金) 23:49:49.56 ID:n0rZcbOAO
真白「……やるな宗教家」
新芽「えっ？」
アリス「これで赤内さんは処刑の可能性を恐れて、今回のように見殺しをする事は出来ません」
真白「宗教家はスカウトの危険性をどれほどかはわからないけど……抑え込んだんだ」
新芽「神無月ちゃん……」
神無月「それじゃあー、まーちゃんは先にホームに行ってるねー？」
赤内「……」
錦「赤内さん！反省してください！」
鈴木「ど、同感です……！」
ミーナ「本当だよ……」
心沢「……おれ達も戻るか」
薄井「……きひ」
泉「むうっ、小夜も行ってしまったな……」
佐木原「……」
また事件が１つ終わった……
もう今度こそ……来ないようにしたいわね……
963 ： ◆yuOvnLrWvA 2015/03/21(土) 00:01:42.64 ID:dDaiM/nAO
【モノクマトレインホーム】
神無月「……」
小夜「か、神無月！」
神無月「あれー、すずちゃんどうしたのー？」
小夜「いや、何というか……」
神無月「……すずちゃんってさー、本当は脅迫なんてされてないでしょー？」
小夜「うっ……」
神無月「やっぱりねー、おおかたモノクマタワーで調べ物をしててー、それを隠しておきたいって感じかなー？」
小夜「……」
神無月「まあー、いいけどねー？」
小夜「……実は、その」
神無月「いいのー、話してー？」
小夜「……神無月には聴いてほしい」
神無月「まだみんなは来ないしー、いいけどねー？」
小夜「前提として……私は偽ってる事があるんだ」
神無月「偽ってるー？」
小夜「……」
964 ： ◆yuOvnLrWvA 2015/03/21(土) 00:07:02.20 ID:dDaiM/nAO
小夜「小夜は、養子先の名前なんだ」
小夜「スズの本当の名前は……【時雨鈴音】」
小夜「時雨りんを……お姉ちゃんを、助けるために……」
小夜「ずっと毎日この街から出たい出たいと考えてる……」
小夜「危険人物、なんだ……」
965 ： ◆yuOvnLrWvA 2015/03/21(土) 00:10:13.67 ID:dDaiM/nAO
CHAPTER2【論破する者、される者】 END
残りメンバー13人
To Be Continued...
967 ： ◆yuOvnLrWvA 2015/03/21(土) 00:12:22.87 ID:dDaiM/nAO
【足枷の写真】を手に入れました！
【モノクマメダルを40枚手に入れました！】
【現在のモノクマメダル…46枚】
→チャプター３
【元スレ】
【ダンガンロンパ】【安価】新芽「絶望はまだ始まったばかりで」【オリキャラ】
モノクマ「うぷぷ、大正解！」
モノクマ「今回早坂忍さんを殺したクロは……」
モノクマ「早坂忍さんご本人でしたー！」
新芽「……」
早坂ちゃんは吹石の後を追った……
そこまで吹石の事を想ってたなんて……
泉「むうっ……後追いを望み、カウンセリングを受けていた者の話を聞いた事はあるが……早坂がそうであったとは」
薄井「あんな吹石君も……きひっ、愛されてたわけだ」
新芽「……」
だけどなんで２人はそんな事に？
吹石のメモに早坂ちゃんへのそんな様子は……
モノクマ「うぷぷ、オマエラ知りたい？」
神無月「なにをー？」
モノクマ「もちろん早坂さんがなんでそこまで吹石クンに入れ込んでたのかをだよ！」
心沢「お前は知っているって言うのか？」
モノクマ「うぷぷ……」
928 ： ◆yuOvnLrWvA 2015/03/20(金) 21:24:00.11 ID:n0rZcbOAO
モノクマ「早坂忍さんはごく普通のサラリーマン家庭に産まれました」
モノクマ「だけどそのごく普通のはずの家庭にはある欠点があったのです」
モノクマ「それはご両親の両方が怪我と病気で陸上を諦めた人間だったという事！」
モノクマ「そんな両親の期待を受けて早坂さんには、それはそれは過酷なトレーニングを課されたの」
モノクマ「しかも両親の夢を押し付けられた早坂さんには皮肉にもランナーの才能があって……」
モノクマ「その結果両親の教育はますます厳しくなったのです！」
モノクマ「皮肉にも両親から逃げる事もトレーニングになってたみたいだね……」
モノクマ「だけど早坂さんは走る事を嫌いになれなかった」
モノクマ「むしろ走れば走るほど嫌な事は忘れられるし、褒められるからそれに縋ってたわけ」
新芽「あっ……」
…………
早坂『やっぱり走るのはいいね、走ってる間は嫌な事とかも忘れられる』
…………
あれはそういう意味だったの……？
930 ： ◆yuOvnLrWvA 2015/03/20(金) 21:40:05.07 ID:n0rZcbOAO
モノクマ「そんな早坂さんに転機となる出会いが訪れたのは中学の頃」
モノクマ「早坂さんは入部した陸上部で１人の男の子と出会ったの」
モノクマ「その子の名前は吹石丈」
モノクマ「そう、ヘボ探偵安原クンに殺されたあの吹石クンだよ！」
モノクマ「うぷぷ、ここに当時の吹石クンの映像があるよ」
モノクマ「吹石クンもそれなりには期待されてたからね」
…………
吹石『えっと……なんだか上手く言葉に出来ませんけど』
吹石『俺、頑張ります！』
…………
ミーナ「こ、これがあの吹石クン……？」
モノクマ「人に歴史ありって言うでしょ？」
モノクマ「昔の吹石クンは結構素直な子だったみたいだよ」
モノクマ「まあ、後々あんな風になるって思うと絶望的だよね！」
931 ： ◆yuOvnLrWvA 2015/03/20(金) 22:08:04.76 ID:n0rZcbOAO
モノクマ「一緒に切磋琢磨する男女陸上のエース」
モノクマ「２人は話す内にどんどん仲良くなっていって……」
モノクマ「とうとう付き合うようになったわけ！」
モノクマ「学校では有名なカップルだったみたいだよ？」
モノクマ「その写真を見ればわかると思うけどね」
モノクマ「そして早坂さんは吹石クンと出会った事で走る事を楽しむようになったんだよ！」
鈴木「それがいったいどうして……」
モノクマ「うぷぷ、才能の差ってやつだよ」
モノクマ「早坂さんは超高校級の才能を持つランナー」
モノクマ「一方吹石クンはそれなりのランナー」
モノクマ「２人の差はどんどんどんどん開いて……」
モノクマ「それはとうとう２人の間に決定的な亀裂を生んでしまったのです！」
心沢「嫉妬か……」
932 ： ◆yuOvnLrWvA 2015/03/20(金) 22:17:29.99 ID:n0rZcbOAO
モノクマ「吹石クンは早坂さんの前から姿を消して、早坂さんは失意のまままた嫌な事を忘れるために走る事にのめり込んだ」
モノクマ「一方で吹石クンはボクサーとして成功したわけ」
モノクマ「ついでに髪とかも染めたみたいだけどね」
モノクマ「うぷぷ、そしてそんな２人が再会したのが……今回のコロシアイ共同生活だったのです！」
モノクマ「早坂さんは吹石クンを忘れようとした、吹石クンは屑になったって振り払おうとした」
モノクマ「だけど出来なかった」
モノクマ「早坂さんは絶望的なまでに吹石クンを好きだったんだよ」
モノクマ「実は吹石クンが殺された日、早坂さんは吹石クンと話そうとしてたんだよね」
モノクマ「偶然エレベーターの点検で足止めされたら、決意が鈍っちゃったみたいで外行っちゃったんだけど」
933 ： ◆yuOvnLrWvA 2015/03/20(金) 22:27:38.99 ID:n0rZcbOAO
モノクマ「そしてオマエラも知ってるように吹石クンは安原クンに殺された」
モノクマ「早坂さんは二度と吹石クンと話が出来なくなっちゃったの」
モノクマ「吹石クンが何を思っていたか、なんで自分の前から姿を消したのか……」
モノクマ「早坂さんは知る事が出来なかったってわけ」
モノクマ「だから早坂さんは吹石クンが姿を消した時から思っていた疑念を消せなかった」
モノクマ「自分が吹石クンを変えてしまったんじゃないかって疑念をね」
モノクマ「そして悩んで悩んで悩んで悩んで……そこに今回の動機が早坂さんにトドメをさしちゃったんだよ！」
新芽「なんで今回の動機がトドメになるのよ！？」
モノクマ「うぷぷ、簡単だよ。早坂さんはボクにこう聞いたんだ」
934 ： ◆yuOvnLrWvA 2015/03/20(金) 22:28:32.77 ID:n0rZcbOAO
モノクマ「殺したい人数の中に……死人は含まれてるかってね！」
935 ： ◆yuOvnLrWvA 2015/03/20(金) 22:37:48.85 ID:n0rZcbOAO
新芽「なっ！？」
モノクマ「ボクは嘘をつかないクマなんで正直に答えたよ」
モノクマ「死人を含めるわけないじゃん、死人の気持ちなんて誰にもわからないんだからってさ」
モノクマ「だけど早坂さんは一度チラついた考えから逃げられなかったみたいなんだよね」
モノクマ「殺したい人数の２人に死んだ吹石クンが入ってなくても……」
モノクマ「吹石クンを変えてしまったのはやっぱり自分で、吹石クンに殺したいほど憎まれてたんじゃないかって……」
モノクマ「早坂さんはその思い込みに縛られちゃったんだよ！」
936 ： ◆yuOvnLrWvA 2015/03/20(金) 22:40:22.10 ID:n0rZcbOAO
モノクマ「オマエラ、早坂さんが絞首刑みたいな死に方をした理由はなんだと思う？」
モノクマ「早坂さんはクロを処刑したんだよ！」
モノクマ「変わらなければ吹石クンが安原クンに殺される事はなかった！」
モノクマ「変えた自分が吹石クンを死に追いやった！」
モノクマ「吹石クンを殺した真実のクロは自分自身だってさ！」
モノクマ「だから早坂さんは安原クンを責めた神無月さんに思わず言い返したんだよ」
…………
神無月『それどころかー、この期に及んで被害者ぶってる……救いようのない人殺しだったわけだー？』
早坂『ちょっと、言い過ぎじゃないの？』
…………
モノクマ「この時はまだ漠然としていた自己嫌悪が、あの動機によって自分自身への殺意と吹石クンへの罪悪感になっちゃったわけ」
モノクマ「うぷぷ、恋は盲目って言うけど……ここまで来ると絶望的すぎて笑っちゃうね！」
937 ： ◆yuOvnLrWvA 2015/03/20(金) 22:55:41.30 ID:n0rZcbOAO
新芽「……」
早坂ちゃんがあんな死に方をした理由……
そんなに、そこまで自分を責めてたの？
早坂ちゃん……
赤内「へぇ、早坂さんのあのキラキラにそんな理由が……」
赤内「愛は素晴らしいって事だね！」
泉「黙らんか赤内ぃ！！」
小夜「……」
モノクマ「というわけで早坂さんの願いを叶えてあげたいと思いまーす！」
新芽「……えっ？」
小夜「ま、待て！何をする気だモノクマ！」
モノクマ「何ってクロへのおしおきだよ？」
鈴木「な、何を言って……」
ミーナ「忍ちゃんはもう亡くなってるんだよ！？」
モノクマ「だから？」
真白「意味がないじゃないか……」
アリス「死亡した人間を処刑するなど……理解不能です」
モノクマ「意味ならあるじゃん」
938 ： ◆yuOvnLrWvA 2015/03/20(金) 22:56:57.90 ID:n0rZcbOAO
モノクマ「例え死体だろうと今こうして嫌がる……そんなオマエラが絶望するって大きな大きな意味が」
939 ： ◆yuOvnLrWvA 2015/03/20(金) 23:00:46.62 ID:n0rZcbOAO
薄井「きひっ……！？」
心沢「そのためだけに、早坂をさらに痛めつけるのか！？」
錦「やめてください！」
モノクマ「嫌です！やめません！」
佐木原「悪趣味な……」
モノクマ「今回は【超高校級のランナー】である早坂忍さんのために、スペシャルなおしおきを用意しました！」
神無月「本当……えげつないね」
モノクマ「それでは張り切っていきましょう！」
新芽「やめてよ……」
モノクマ「おしおきターイム！！」
新芽「やめなさいよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ！！」
943 ： ◆yuOvnLrWvA 2015/03/20(金) 23:06:59.07 ID:n0rZcbOAO
GAME OVER
ハヤサカさんがクロにきまりました。
おしおきをかいしします。
944 ： ◆yuOvnLrWvA 2015/03/20(金) 23:17:32.85 ID:n0rZcbOAO
【走って走ってランランラン！】
【超高校級のランナー早坂忍処刑執行】
巨大なベルトコンベアの上に機械にくくりつけられた早坂さんがいます。
ベルトコンベアの先にはこれまた巨大な溶鉱炉があり、落ちたら溶けてドロドロになってしまうでしょう。
ベルトコンベアの動きに合わせて早坂さんが固定されている機械が動いて前に進みます。
モノクマが流す障害物を飛んだり、しゃがんだりしながらベルトコンベアの先の溶鉱炉に落ちないよう機械は走り続けます。
モノクマが業を煮やしたかのように最後の障害物を流しました。
それは金髪が見える袋……機械はなぜかそれを避けようとせず足を取られてしまいます。
ベルトコンベアによって流されていく早坂さんの死体と最後の障害物……吹石クンの死体。
２つの死体は溶鉱炉に仲良く落ちていきました。
溶鉱炉でドロドロに溶けて１つになった早坂さんと吹石クン。
愛する吹石クンと１つになれてきっと早坂さんも喜んでいるでしょう！
949 ： ◆yuOvnLrWvA 2015/03/20(金) 23:29:29.81 ID:n0rZcbOAO
モノクマ「いやっほーう！！」
モノクマ「身体中にアドレナリンが湧き上がってるよ！」
モノクマ「アーハッハッハッハ！！」
それは……あまりに残酷で、悪趣味で、えげつないおしおきだった……
早坂ちゃんと吹石の死体が落ちていく瞬間……
時間が止まったような気さえした。
鈴木「もう嫌だ、こんなの嫌です……」
ミーナ「目眩、してきたよ……」
赤内「そんな！ミーナさんみたいなキラキラしている人が体調を崩したら大変だよ！」
泉「黙れと言ったのがわからんのであるか赤内よぉ！！」
心沢「くっ……！」
神無月「……ところでモノクマー？」
モノクマ「なにかな？」
神無月「もう１つ言う事があるんじゃないのー？」
モノクマ「はて？どういう事ですかな？」
神無月「もちろんー……」
950 ： ◆yuOvnLrWvA 2015/03/20(金) 23:30:53.78 ID:n0rZcbOAO
神無月「しのちゃんを見殺しってー、殺しをした赤内君のおしおきだよー？」
赤内「…………は？」
956 ： ◆yuOvnLrWvA 2015/03/20(金) 23:37:27.16 ID:n0rZcbOAO
赤内「ちょっと、待ってよ神無月さん。僕は見てただけだよ？」
神無月「見殺しだって立派なー、殺しだよねー？」
赤内「なっ……」
神無月「どうなのかなー？」
モノクマ「そうですねぇ……確かに神無月さんの言葉にも一理あるかも」
赤内「っ！？」
モノクマ「んー……まっ、でも今回はもう早坂さんクロだって結論は出たわけだし！」
モノクマ「赤内クンは盛り上げてくれたからそういうのはなしって事で！」
神無月「ふーん……でも今後はどうなるかー、わからないよねー？」
モノクマ「そうだね！デリケートに扱う問題になるかもしれません！」
神無月「そういう事だよー、赤内君？」
神無月「今度同じ事したら死ぬかもしれないからやめておいた方がいいよ？」
赤内「……肝に、めいじておくよ」
962 ： ◆yuOvnLrWvA 2015/03/20(金) 23:49:49.56 ID:n0rZcbOAO
真白「……やるな宗教家」
新芽「えっ？」
アリス「これで赤内さんは処刑の可能性を恐れて、今回のように見殺しをする事は出来ません」
真白「宗教家はスカウトの危険性をどれほどかはわからないけど……抑え込んだんだ」
新芽「神無月ちゃん……」
神無月「それじゃあー、まーちゃんは先にホームに行ってるねー？」
赤内「……」
錦「赤内さん！反省してください！」
鈴木「ど、同感です……！」
ミーナ「本当だよ……」
心沢「……おれ達も戻るか」
薄井「……きひ」
泉「むうっ、小夜も行ってしまったな……」
佐木原「……」
また事件が１つ終わった……
もう今度こそ……来ないようにしたいわね……
963 ： ◆yuOvnLrWvA 2015/03/21(土) 00:01:42.64 ID:dDaiM/nAO
【モノクマトレインホーム】
神無月「……」
小夜「か、神無月！」
神無月「あれー、すずちゃんどうしたのー？」
小夜「いや、何というか……」
神無月「……すずちゃんってさー、本当は脅迫なんてされてないでしょー？」
小夜「うっ……」
神無月「やっぱりねー、おおかたモノクマタワーで調べ物をしててー、それを隠しておきたいって感じかなー？」
小夜「……」
神無月「まあー、いいけどねー？」
小夜「……実は、その」
神無月「いいのー、話してー？」
小夜「……神無月には聴いてほしい」
神無月「まだみんなは来ないしー、いいけどねー？」
小夜「前提として……私は偽ってる事があるんだ」
神無月「偽ってるー？」
小夜「……」
964 ： ◆yuOvnLrWvA 2015/03/21(土) 00:07:02.20 ID:dDaiM/nAO
小夜「小夜は、養子先の名前なんだ」
小夜「スズの本当の名前は……【時雨鈴音】」
小夜「時雨りんを……お姉ちゃんを、助けるために……」
小夜「ずっと毎日この街から出たい出たいと考えてる……」
小夜「危険人物、なんだ……」
965 ： ◆yuOvnLrWvA 2015/03/21(土) 00:10:13.67 ID:dDaiM/nAO
CHAPTER2【論破する者、される者】 END
残りメンバー13人
To Be Continued...
967 ： ◆yuOvnLrWvA 2015/03/21(土) 00:12:22.87 ID:dDaiM/nAO
【足枷の写真】を手に入れました！
【モノクマメダルを40枚手に入れました！】
【現在のモノクマメダル…46枚】
→チャプター３
【元スレ】
【ダンガンロンパ】【安価】新芽「絶望はまだ始まったばかりで」【オリキャラ】
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