朝日放送 | アタック25 のデータ倉庫

 昭和50年のスタート以来、日曜昼の定番としてついに節目の30年目に突入した「アタック25」。 何度となく押し寄せるクイズ番組のブームと氷河期を乗り越え、近年のバラエティー路線や濃い目の演出を施した番組とも一線を画し、あくまで「正統派クイズ番組」であり続けるこの番組を詳しく見てみよう。

(1)毎回予断を許さないスリリングな展開

 「アタック25」はクイズ番組ではあるが、単にクイズに強いだけでは勝てない番組である。「アタック25」においてクイズはあくまでパネル獲得の権利を得る手段に過ぎず、得点を決めるのはパネルを使ったオセロゲームである。もちろんパネルを選ぶ回数が多ければ多いほど勝つチャンスは増えるが、何問答えてもパネルのめぐり合わせが悪ければ枚数は増えない。逆に勝負どころで1問答えただけで一気に情勢をひっくり返してしまうことができる。実際、「アタック25」の場合、強い人が終始順当にゲームを進めることは皆無であり、毎回何度か大きな勝負の分かれ目が訪れ、その1問の結果によって意外な展開を見ることが出来る。仕組みそのものはそう凝っているわけではないが決してマンネリ化しない奥の深い番組である。

(2)ほどよいレベルのクイズ問題

 かつてのクイズ番組は「家族が一緒に楽しめる」ことに主眼を置き、基本的に中学生の教科書レベル程度の問題を出題していたという。「アタック25」も雰囲気的にはこれに近い程度の問題が多い。クイズの勉強をしている方はそれ以上だろうが、ご覧になっていれば、時事問題はともかく全体の半数近くは答えられそうな問題ではないだろうか。とはいえあくまで「半数くらい」であり、ある程度のレベルは保っている。やさしい問題ばかり出していると反感を買い、一時流行した超難問クイズはあまりにも高いレベルに達してしまったことで視聴者離れを起こしてしまったことを考えると、極端に走りすぎないことが長寿の秘訣ということだろうか。

(3)逆に希少な薄味の演出

 今のテレビ番組はそのほとんどがうっとうしいくらい味付けが濃い。テロップがベタベタつき、細かくナレーションが入る。演出も露骨に感動させるか、人間のヤな面を見せるかに集約されている感がある。最近はクイズ番組にまでそういったものを求めるようで、クイズと銘打ちながらほとんど挑戦者のエピソード紹介ばかり、なんてこともよくある話である。しかし、「アタック25」にはそういった近代かぶれがあまりない。テロップは正解の表示(10年くらい前から始まったが、これですら導入したてはすごく違和感があったものだ)くらいなもの。ナレーションは出場者の簡単な紹介とフランス旅行の紹介だけ。演出など皆無に等しい。自分のパネルを取られれば自然にヤな顔をするし、一気に他人のパネルを挟めばニコニコする。昔の出場者紹介は自分で自己紹介していたことと比べれば挑戦者の個人的なエピソードなど別にどっちでもいいのだ。昔は、昔は…というのも年寄りっぽいが、クイズ番組は昔のように、スリリングでわかりやすいルールさえ作ることができれば、あとは自然に事が運んでおもしろくなる、と思うのだが(マッチメークに失敗して1人が極端に強いと話は別だが)。その点では「アタック25」はいつまでも変わらないスタイルを維持しており、毎回が筋書きのないドラマであり続けている。

(4)パワフルな児玉清さんの司会

 「アタック25」といえば児玉清。児玉清といえば「アタック25」。スタート以来、30年司会をずっと務めているのが俳優・児玉清さん。その司会ぶりは真面目路線ではあるものの、そのパワフルさはなかなか真似できない。パネルの色が一気に変われば激しく驚き、ゲームを左右する緊張の場面になればコメントにもいっそう力が入る。逆に、解答者が間違えてしまうと一緒になって残念がる。また、スリリングな試合展開の中で生まれた名セリフも有名で、角が取れるのに取らなかった時に児玉さんが驚いて言う「なぜ、角を取らない!?」はその代表格である(実際はそんなに言っていないのだが…)。しかし、そのパワフルさの一方で大量のパネルの変化も正確かつ見事に説明するなど冷静な一面もみせる。
 児玉さん自身は大変な読書家としても知られているが、知識を蓄えることには興味はなく、またクイズが好きなわけでもないし、クイズが出来る人も好きというわけではないそうだ。しかし、こと「アタック25」に関してはゲームの劇的な展開や個性あふれる解答者との出会いが楽しいとインタビューなどで語っており、児玉さんの名司会は番組を一緒に楽しんでいることで生まれているといえそうだ。

このページへのコメント

アタック25・芸能人大会に、女優岡本麗さんと高見恭子さんが出て欲しかった!!
児玉清さんはもちろん、女優岡本麗さん・高見恭子さんも好きだから!!
児玉清さんが生きていたら、女優岡本麗さんと高見恭子さんのアタックチャンス見てみたい!!

児玉清さんと岡本麗さん高見恭子さんのトリオ、きっと素敵だろうな……

http://yamihime-attack25-1985s60-1986.my-self.jp/

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Posted by サミアどん 2011年10月30日(日) 00:47:15 返信

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