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アーズノエルの御手キュトスの姉妹

バイビブロス

バイビブロスは知識を貸せる。
バイビブロスは知恵を課せる。
キュトスの姉妹の68、「賢人/権刃」【バイビブロス】。
キュトス戦団の殿。
キュトスの【知】性を受け継いだ存在。

男装の麗人

バイビブロスは殿(しんがり)であり、殿(との)でもある。
しばしば付け髭を装着し「ガハハハハハハハ!」と笑う。

バイビブロスは男装の麗人で、しばし悪ノリしてとかリアトリスをからかっている。

バイビブロスの男装は戦団の権威を示す場合に役に立った。全員が女性で構成されるかの魔女騎士団は女性蔑視の風潮のある地域では軽視されがちだったからである。

賢人

バイビブロスこそ、キュトスの【知】性を受け継ぎし姉妹である。

「賢人」の異名を持つ癖に、妙に馬鹿っぽい仕草をしたがる。狙って道化を演じている節がある。

キュトス戦団の補給や参謀をも担当する芸達者。

歌劇に対する情熱

バイビブロスは希代の名女優であり演出家であり劇作家であった。歌劇に対する情熱は姉妹屈指である。

関係

 ルグラフレストロオセの四十四騎士のひとり。『地獄の紳士』の異名を持つ。キュトスの姉妹の中では68番目バイビブロスと特に仲が悪い。 バイビブロスはルグラフを「中身の無い愚物」といい、ルグラフはバイビブロスを「虚飾を美と勘違いした女」と呼ぶ。
 バイエルンに剣術を習った。

ヴィヴィ=イヴロス

ヴィヴィ=イヴロス
Wi'eveloss
68番目の姉妹
【剣刃】の異名を持つ刀剣を司る魔女。
ヴィヴィ=イヴロスとは戦の神シャルマキヒュに従う戦乙女ジャスマリシュの一人の名前にあやかって付けられたもの。紛らわしいのでキュトスの姉妹として呼ぶときはバイビブロスと区別して呼ばれる。
愛称はヴィヴィ。

剣という形を記述する事で具現化させる能力を持つ。
魔剣を生成する魔女であり、彼女が作った魔剣の多くが星見の塔の武器庫に貯蔵されている。
その最高傑作とも言える風蝕刃ウェザーリングブレード)は傷つけた箇所の呪いをかけて弱体化させるという魔剣。理性を失った巨人を無力化したという逸話を持つ。

演技

優れた役者でもあった彼女の演技力は卓抜したものであった。
独立起動型魔群【スタンドアロン】はそれがたとえヴィヴィのものであっても外部からの干渉を一切受け付けない特殊能力。目視不可の微細な粒子としてヴィヴィの周囲に恒常顕現するそれらは、あらゆる刀剣に付着し、それらがヴィヴィにとって最適な道具たりえるように魔力的な干渉を行う。
ヴィヴィが何らかの刀剣を手に取ったとき、それらの道具はまるで何十年も使い古し習熟した道具であるかのような感触を得ることとなる。
武具が手に馴染むという感覚を、武具の側に干渉する事で擬似的に再現する能力。これにより、ヴィヴィはあたかもその武器の最も優れた使い手であるかのように剣を振るう事ができる。
更には、彼女は手にした剣に相応しい剣士になるという演技が可能であるため、使用する剣に応じた多彩な戦術スタイルを取る。この演技には、スタンドアロンの補助が必須なのである。

周囲には、剣を握るたびに性格が変わっているように見える。

累卵の記述項 (代筆)

累卵の記述項
1-68バイビブロス

賢人 権刃 

さて、この項のみ私、バイビブロスが直に執筆する事となった。インクルーザに書かせるとある事無い事を全く書かずに斜め下に突っ走った記述を残してしまうので、公平かつ公正な記述を心がけるため自ずから代筆を名乗り出た次第なのである。


では、改めまして。アーザノエルの御手?が殿、男装の髭道化、魔女の剣、バイビブロス。
バイ・ビブロスではなく、バイビ・ブロスでもなく、一息にバイビブロスと言って頂きたい。
賢人、などとたいそうな二つ名を拝しているが、その実小ざかしく立ち回るのが上手いだけの小物、それが私でね。
マリアフィーリースが現れた時、迷わずその軍門に下ったり、その死後に毒花の腰巾着として他の姉妹たちからの弾劾を受け流したり、ちゃっかり毒花派を裏切って星見の塔に居座ったりしていた辺り、あの頃の私は若かったというか、図太い神経だったものだと我ながら感心する。
あの頃の私は力に貪欲で、バイエルンに剣術を、レーラァに魔術と戦術を、カルル・アルル・アに身の守り方をそれぞれ教わり、着実に力をつけていっていた。
他の姉妹たちから知識を吸収し、鍛錬を重ね、そこまでして私が何をしたかったのかと言えば・・・・・・、
これは正直、言うのが気恥ずかしいのだがね。 まあ、渋っても仕方が無いし、とりあえず言っておこう。
インクルーザを見返してやりたかったのだ。
インクルーザは、何の取り柄も無いなどと自分では言っているが、それは大きな誤りだ。
彼女は才能を持っていた。
それは、自分を自分の思い通りに見せるという才能だ。
累卵の記述項。この一連の記述こそが、彼女の能力の結果であるといっても過言ではないのだ。

自らの視点、語り口で他の姉妹を語り続ける事で、その役割を読者に想定させ規定する。語りながら語られる者である彼女。傍観者、語り手に終始する事で、そういった人物である、と他者に認識させる事に成功しているのだ。
彼女は自分の役割を定め、それを遂行していた。それが、当時の私にはまぶしく見えたのだ。
私は昔から何でもそれなりに上手くこなせるが、天才鬼才ばかりのキュトスの姉妹にあって秀才の私は没個性的な存在だった。私は天才になりたかった。けれど、自分の思い描く理想的な天才は、努力すれば努力するほど現実からかけ離れていった。
そんな時、私が見たものは、一心不乱に石版に打鍵するインクルーザの姿。その迷い無き姿に、私は仄かなこ、いや、憧れを抱いたのだ。

彼女が滅びてからもそれは変わらなかった。自分の理想を叶える。これがどれだけ困難か私とて充分に理解しているつもりだ。だが、その度に思い出すのだ。
あの日、石版に根も葉もない姉妹たちのゴシップを書き連ね、後でヘリステラに絞られて涙目になっていたインクルーザを。お姉さまたちに詰られて気持ち良さそうに身を捩っていたインクルーザを。
そう、そして私はいつか、カミングアウトする。
私が真性のマゾヒストだということを。

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