2chエロパロ板のけいおん! 作品のまとめサイトです。

著者:◆C/oSFSeeC2氏


とある海外の高級ホテルの一室。私は思わず入り口で足を止めた。
「うわぁ。すごいわね、この部屋。ほんとにあの金額で良かったの?」
「ええ。父の経営するグループの旅行会社に相談したら安くしてくれたんです。」
「で、でもこれじゃいくらなんでも赤字なんじゃ・・・」
「そうなんですか?律っちゃんに教えてもらったんですけど『もう一声ー!』って言い続けるとどんどん下がっていくんです。」
・・・いやいやいや。違う違う違う。
私はがしっ!とムギちゃんの肩をつかんで。
「ムギちゃん・・・それ、間違ってる。間違ってるから。」

それは卒業式も迫ったある日。
ムギちゃんが職員室の私を訪ねてきて、唐突に言った。
「ねぇ、さわ子先生?私達今度、卒業旅行に行くんですけど・・・一緒に行きません?」
「・・・琴吹さん?職員室ではもう少し静かに話してくださいね?」
私は職員室の他の先生の視線を気にしながら『大きな声で』言った。
「それと、卒業旅行はみんなだけで行ってらっしゃい?」
「ええー?だって合宿とかは来てくれたじゃないですか。行きましょうよぅ。」
職員室内でもちょっと笑いが起きる。

分かってる。これは罠。
彼女は私の逃げ道を一つ一つつぶしていくつもりだ。

私はそーっと学年主任の先生を見る。彼女の眼鏡がキラリと光る。
ほら、にらまれたじゃない。
「合宿は部活動でしょ。・・・もう、ちょっと進路指導室ででも話しましょう。」
まだなにか言いたそうにしているムギちゃんの腕を取ると。
彼女は待っていたかのように言った。
「え、ええっ。先生ったら、もう・・・大胆なんだから。」
「・・・大胆じゃありません!」
私はムギちゃんの手を取って職員室を出て、すぐ隣の進路指導室へ駆け込む。
カチャ・・・私より遅れて入ったムギちゃんが後ろ手でドアに鍵をかける。
だから、いらないって言ってるでしょ、それ。
「・・・もう。またにらまれちゃったじゃない。」
私はため息をついて言った。
「それでなくても学園祭の時とかやりすぎって言われてるんだから。」
「やりすぎ・・・って?」
「あんまり特定の生徒に肩入れしないように、って。もううんざり。」
私は両手を広げて言った。
「まぁ、あれは部活動の顧問ってこともあったし、演劇部とかにも衣装提供したから趣味で済んだけど。」
「で?なんで卒業旅行に私なの?」
ムギちゃんはちょっと考えてから言った。
「・・・えーと。軽音部の活動の一つだから?」
「軽音部、旅行も活動の一つなの?」
「部員、顧問の間の親睦を兼ねて。既に梓ちゃんの参加も取り付けてますよ?」
私はあきらめて首を振った。
「既に外堀は埋まっているわけね?・・・分かったわよ。まぁ、ちょっと考えておくわ。」
「えー。考えないで行きましょう?ねぇ、『さわ子さん』。」
私はんぐっ・・・と言葉に詰まる。
「くっ・・・そ、そう来たかっ。」
ムギちゃんがすすす・・・と擦り寄ってくる。
「ほんとのこと、言いますね?・・・ほんとは『さわ子さん』と遊びたいだけなんです。」
や、やめて、その上目使い。破壊力がハンパないから。
「ねぇ、さわ子さぁん。いいでしょ、ねぇねぇ。」
擦り寄ってこないでっ。なんかいい匂いするしっ。
「ダメよ。私は先生なのよ?」
ぷぅ。とムギちゃんがふくれる。・・・だめだ。いちいち表情が可愛い。

「もう。すぐそればっかり。この間は一日だけ忘れてくれたのに。・・・ホテル アルファルファ?」

ムギちゃんがにこにこ笑っている。私は逆に頭の後ろに冷たい汗が流れる。
「ム・・・ムギちゃん?これってほとんど脅迫よね?」
「他の先生には内緒にしておきますね?」
私はがっくりと肩を落とした。
「・・・ハイ。ヨロシクオネガイシマス。」
ムギちゃんは、ぱぁっ!とひまわりのような無邪気な笑顔。
「よかったぁ!私、さわ子さんと旅行行くの夢だったんです。」
「・・・今まで合宿とか行ってるじゃない。」
ムギちゃんはさささ、とあたりを見渡すと。
すばやく私のほっぺにキスをした。
「・・・あ。」
「今までとは・・・違うもん。・・・今日は学校だからこれで許してあげます。」
彼女は顔を真っ赤にして、ととと、と離れていく。
「さわ子さん、大好き!集合時間とか、またお知らせしますねー!」

こらこら。部屋から出掛けにそんな事言ったら、廊下にまるまる聞こえてるわよ。

「・・・なんか、勝ち目ないわね、もう。」
私はため息をついて、後を追うように進路指導室を出た。
ふふっ・・・でも、可愛かった。
態度とは裏腹にスキップしそうなくらい私の足取りは軽かった。
結局。私はあの娘の罠にはまりたがっているのね。

そんなわけで。
私はいつも通り、軽音部のメンバーと共に『卒業旅行』に来ていた。
今日泊まるホテルを見て。梓ちゃんがあっけに取られている。
「まさか・・・このホテルですか?」
「そうよー。このあたりではいい方だと思うんだけど。」
まだ若いわね。そろそろ慣れなさいよ。確かにあの金額ではあり得ない高級ホテルだけど。
ムギちゃんのことだから、このくらいの常識外れなことは仕掛けてきて当然。
そう、セルフコントロール、セルフコントロールよ、さわ子。あなたはやればできる子なの!
「6人で泊まれるお部屋がなかったから、2人部屋になっちゃったの。」

そう、これも予想通り。・・・え?2人部屋?

ムギちゃんは満面の嬉しそうな笑みを浮かべて。
「もちろん部屋割りは、律ちゃんと澪ちゃん、唯ちゃんと梓ちゃん、私と先生でいいわよね?」
・・・こらこら。言葉には気を付けなさい?
『もちろん』っていうのはやめて。バレちゃうでしょ。
「やけにハイテンションだな、ムギ。」
ほら。普段は細かいコトには全く気付きもしない律っちゃんまで気付いてるじゃない。
澪ちゃんは律っちゃんと2人部屋ってことでテンション上がり切ってるみたいだから大丈夫ね。
唯ちゃんは元々ノーマークでよし、と。梓ちゃんはなんだかショックを受けて固まってる。

「なぁ、ムギ?・・・」
「ふふふ。・・・」

やだ、ムギちゃんたら。律っちゃんと何話してるのかしら。
だめよー、バラしちゃ。3月末までは先生と生徒なんですからねー?
律っちゃんがちらっとこっちを見る。何?何?何話したのー?

「わーい、あずにゃんと一緒ー。」
唯ちゃんが固まっている梓ちゃんにいつものように抱きつく。
・・・っていうか、あれはおんぶよね。
「・・・梓、大丈夫か?」
私の方をいぶかしげに見ていた律っちゃんの視線が逸れる。
グッジョブ!グッジョブだわ、梓ちゃん!
「おい、梓?」
「あーずさ?」
「・・・日本人形?」
「・・・はっ。」
・・・なに、それ。
「べ、別に唯先輩と一緒の部屋なんてなんてことないです!ドントコイです!」
「はいはい。分かったから。もう部屋行こうな。」

「先生?どうかしました?」
ムギちゃんが動かない私を覗き込む。
「いやいやいや。なんでもない!なんでもないわよー?」
そう、なんでもないことなんだから。

私はムギちゃんと二人、部屋に入る。
ムギちゃんがドアにチェインロックをかける。
「・・・これでよし!」
彼女はふんす!とか言って気合を入れている。
「・・・どうしても扉に鍵かけないと気が済まないのね?どうせオートロックじゃない。」
「物事は手順が大切ですから・・・」
えへへ、と彼女が照れたように笑う。

ああ、これもきっと罠なのね。
だって愛らしくて抱きしめたくてたまらない。

「ねぇ、また『さわ子さん』って呼んでいいですか?」
「・・・いいわよ。2人の時はそれで。」
私はため息をついた。
「ねぇねぇ、さわ子さん。シャワー、2人で入りたいな。」
「2人じゃ、狭いでしょ。いいわよ、1人ずつで。」
「えー。残念。じゃあ、さわ子さん、先に入って下さい。」
「ムギちゃん、先でもかまわないわよ?」
「私、喉渇いちゃったから、その前に何か飲みたいです。」
「そう?じゃ、お先に。」
ムギちゃんが冷蔵庫に向かうのを見て、私はバスルームに入る。
・・・あれ?
ちょっと待った。・・・何これ。
バスルームとベッドルームを仕切る壁が全てガラスになってる。
これって・・・どういうシステム?
向こうからはどうなってるのかしら。マジックミラーとか?
ちらり、とムギちゃんの方を見る。
彼女は何か飲み物の缶を持ってぼーっとベッドに腰掛けている。
「どうする・・・なんとなく、外に行って向こうからどう見えるか確認するのは負けのような気がするわ。」
よし。ここは何事もなかったように普通にシャワー浴びてやろう。
そして「次、どうぞ、ムギちゃん。」って普通に言おう。
そうしたら彼女もシャワーを浴びざるを得ないはず。
ベッドからビールでも飲みながら恥ずかしがる彼女を眺めるのも悪くない。

ふふふ、ムギちゃん!見てなさい!
罠を張ったつもりでしょうけど!罠に踏み込んで罠ごとぶっ壊してあげるわ!

湯船・・・と言っても西洋風なので、ごく浅いバスタブにお湯を入れつつ、私はお化粧を落とした。
うーん。まぁ、18歳って言ったら怒られるけど。
まだまだそれなりに張りはあると思うんだけど、なぁ。
思い切って裸になる。くるり、と振り返る。

どう?意外といいカラダしてるでしょ?

ガラスの向こうのベッドにはムギちゃんが座ってる。
ムギちゃんがこく、と缶を傾ける。
その間もずっと私の方を見てる。バスタブからの湯気で彼女の表情までは良く見えない。
私は眼鏡を外して。バスタブに身を沈めた。
「・・・うーん。やっぱりお風呂は日本のに限るわねー。」
やっぱりのんびり手足を伸ばして浸かれる方がいい。
ちらり、と横目でムギちゃんを見る。湯気と眼鏡がないのでよく見えない。
ま・・・いいか。さすがにバスタブは透明じゃないし、向こうからもそんなに見えてないだろう。

ふー。私、どうしたらいいのかな。
最初はちょっと若い娘をからかうくらいのつもりだったけど。

いつのまにか、彼女が仕掛ける罠にひっかかるのが楽しくて仕方なくなっている。
いつのまにか、彼女が私のためにあれこれ考えてくれるのが嬉しくてたまらなくなっている。
いつのまにか、四六時中、彼女のことを考えては・・・必死に自分を抑えつけている。

この感情を何と呼ぶのか、私は知っている。

「・・・参ったなぁ。」
ぶくぶくぶく。少なめなバスタブのお湯に無理やり沈む。
年の差。私が彼女くらいの頃、彼女は小学生。
家の差。超ハイパーお嬢様に安月給の高校教師。
何より・・・彼女は女の子だ。私も女だというのに。
「普通はあきらめる話よね・・・。」
「・・・ていうより。」
ばしゃ。私はお湯を掬って顔を洗った。

「あの娘、私の何が気に入ったのかしら・・・」

「・・・そぉですねぇ・・・敢えて言うなら全部?」
「うおぅ?」

振り返ると、そこには胸をタオルで隠しただけで。肌を桜色に染めたムギちゃんがいた。
「さわこさん、大好きー。やっぱりいっしょに入りましょう?」
「ええ?それでなくても狭いのに・・・まぁ、もう脱いじゃったんじゃしょうがないわね。入りなさい。」
私はバスタブの蛇口の方へ移動して。足を縮めて彼女を迎え入れる。
ちゃぷ。彼女は私の足の方から入ってくる。
「残念。せっかくこんなお部屋にしたのに。誰も向こうから見てないんじゃ意味ないですね。」
「あら。この方がいいんじゃない?ガラスがあったら、曇っちゃってよく見えないもの。」

・・・ちょっとお酒の匂いがする。
「こら、不良娘。未成年なのにお酒飲んだわね?」
「ふーんだ。」
ムギちゃんは口を尖らせる。
「この国では18歳になったらお酒飲んでもいいんですよぅ。」
「この国の法律は関係ないでしょ、この場合。」
「・・・いいの。だってもう大人だもの。」
2人の脚が絡み合う。私のつま先が彼女の太ももに触れる。
彼女がくすぐったそうに身を縮める。私はたまらなくなってそっと目を逸らす。
そんな私を観察するように、ムギちゃんはじっと私の顔を見つめている。

彼女が何を求めているのか、よく分かっている。私の答え、だ。

「そんなこと言うのは子供の証拠よ。大人はわざわざ自分の事を大人だなんて言わないわ。」
私はその真剣な瞳がまぶしくて。言い訳を考える。
「ムギちゃん。大人になると面倒なことが一杯あるのよ。くだらないしがらみとか、世間体とか。」

「・・・大人になりたがるのは子供だけだわ。」

「だって。さわ子さん、私が大人になったら答えてくれるって約束したわ。」
「・・・大人になったら、ね?」
ムギちゃんはバスタブの中でざばっ!と立ち上がった。
「もう・・・大人だもの!」
彼女は私に正対する形でバスタブに腰掛けた。
おずおず・・・と膝を開く。
当然濡れそぼった秘所が目の前に来る。
彼女のきれいな栗色の髪とは異なる、黒い繁み。

ピンポーン。

ドアのチャイムが鳴る。
私もムギちゃんもそれに応じようとしない。
いや。私は身動き一つできなかった。
彼女の白い指がゆっくりと秘所を開いたから。
吸い寄せられるように私はそこから目を離すことができなかった。
焦燥にも似た衝動がカラダの奥を突き上げる。

ピンポーン。
罠。きっとこれは彼女が張った罠。
もしかしたら、外で鳴っているチャイムすら。
彼女の思惑の内の効果音に過ぎないのかも。
でも私は目を逸らすことすらできない。

動けない私を尻目に、彼女の指が私を誘うように蠢き始める。
「・・・っ。・・・っんぅ、ふっ・・・」
私を見つめたまま。彼女は必死に声を我慢している。
まるでそれが大人の証と言わんばかりに。
彼女の指がまるでキーボードを弾いている時のように素早く動く。

私は自分を落ち着かせるために、敢えて全く興味のない問いかけを搾り出す。
「・・・チャイム、出なくていいの?」
彼女はうらめしげに私をにらむ。
「んっ・・・そんなの、どうでもいいです。私を、見て。」
「もう、私、子供じゃ、あっ、ないんだから。」

「・・・風邪、ひいちゃうわよ?」
「平気です。・・・だって、カラダ、熱いの。とっても・・・」

「・・・あきらめるなら、今、よ。」
私は自分にとも、彼女にともつかず、つぶやく。

ムギちゃんは手を止めて。
「あきらめられるくらいなら。とっくにあきらめてるもの!」

私の目を見つめる瞳がみるみる涙で潤む。
「女同士なのに、先生なのに、年が離れてるのに、好きになっちゃったの!」
彼女の瞳から大粒の涙があふれて湯船に落ちる。
「でも無理だと思ったから、あきらめようって!何度もあきらめようって思ったわ!」
「ムギちゃん・・・」

ああ。私と同じ。私と同じ辛い思いをこの娘にさせてしまっていたなんて。

「でも、あきらめる度、あなたの笑顔を見て・・・また再確認させられるの。」
ムギちゃんは助けを求めるように私の瞳を覗き込む。
「・・・私、やっぱり・・・さわ子さんの事が好きなんだぁ・・・って。」

もう・・・だめ。
どこかで私の理性のタガが外れる音がした。

「ムギちゃん・・・」
私は下から見上げつつ。湯船の中からそっと近づく。
「さわ子・・・さん。」
「悪い子ね。自分でこんなにしちゃって。」
ムギちゃんの股間に顔を埋める。
「だって、んっ・・・さわ子さん、なかなか触ってくれないんだもっ、の。」
舌と指で彼女の白い太ももをくすぐってやる。
「そりゃあね。覚悟つかなかったのよ。ムギちゃん、ハードル高いんだもの。」
「ぁんっ・・・そうですかぁ?私っ・・・はさわ子さんが、ヘタレなだけだと思いますけど・・・」
「ふふふっ。この状況でそんなこと言うなんて。そんなにイジメてほしいの?」
私は人差し指を口にあてて。
「今からすることで、声、出さなかったら、大人だって認めてあげる。」
ムギちゃんが身体を固くした。

これは罠。ハマるのは彼女?それとも私?

「指、見てたら分かったわ。ここ、好きなんでしょう?」
両手を彼女の腰に回して逃げられないようにしてから、彼女が一番感じる所をむき出しにして容赦なく舌でこね回す。
彼女の背が反り返り、美しい栗色の髪が乱れる。
「・・・っ!っぅ・・・んんん!」
舌先でつつく。掃くようになでる。痛くしないように注意しながらそっと歯を立てる。
その度、彼女は息を呑む。バスタブをつかむ彼女の手に力が入る。
「声、我慢してるとこ、すごく可愛いわ。もっと見せて?」
私はずるい。
彼女を愛するための言い訳を欲しがっている。

やっぱり、これは罠。きっと私自身への。

「ふふっ、お行儀悪いわよ、ムギちゃん。えっちなよだれ、垂れてきちゃってる。」
私は溢れてきた蜜を掬い取り、これ見よがしに糸を引かせる。
涙目で見下ろす彼女が体までほんのり紅く染まる。
見上げながらわざと音を立てて舐める。
真っ赤な顔をした彼女はたまらず目を逸らす。
「指、入れてあげる。ゆっくりしてあげるから楽しんで?」
私は舌でムギちゃんが一番好きなコリコリのとこをぐりぐりってしながら。
中指をゆっくり挿し入れる。
たまらなくなったのか、彼女の手が私の頭を抱く。
彼女はおなかの中でおいしそうに私の指をなめ回す。さらにそこから蜜があふれ出る。
「んんぅ!ふっ・・・ふ、ふーっ、ふーっ。」
彼女はトレードマークの眉をひそめて。声をさえぎるように口を手で押さえる。
一呼吸置いて、彼女が私の指の感触を十分に中で楽しんでから。

「次、すごいわよ。堪えて。」

言うのと同時に中をかき回す。彼女の中のおなかのとことその反対側。
暴れる私の指が彼女の中を叩く度、私の頭を抱く手に力が籠っていく。
「ふ、うっ。・・・んっぃ、んんう!んん!んんんんん!」
切羽詰った彼女の息遣いを聞きながら顔を見上げる。
彼女は顔を真っ赤にさせて、目で、もうだめ、と訴えてくる。
私は指を止めずに囁く。
「辛そうね。でもダメよ、まだ我慢しなきゃ。」
そう言っている間にも彼女の中が震えて、きゅうって私の指を締め付ける。
「可愛いわ、ムギちゃん。真っ白にしてあげる。」
私は彼女の一番好きなところに吸い付くと共に。
彼女の中の指をぐりんと暴れさせた。
「んっ、ぃ・・・んふぅっ・・・んんぅ、んーっ!」
声を出せない彼女が痙攣するように身を震わせる。
彼女の中で暴れている快楽に押し出されるように熱い液体が噴き出して、私の口元を濡らす。
上り詰めた彼女の体の力が抜けるのを見て、私はそっと抱きとめてやる。
「ふふっ。よくがんばったわね。・・・ごちそうさま。」
軽くキスしてやると、彼女のうつろな瞳が開いて私を見つめる。

「さわ子、さん・・・すごかったぁ。私、こんなになっちゃったの、初めてぇ・・・カラダ、だるぅい・・・」

「ほら。風邪ひいちゃうわ。入りなさい。」
彼女をバスタブに誘い入れ、熱めのお湯を足す。
添い寝をするように体を寄せ、腕まくらをしながら彼女を横たえる。
ようやく暖かくなってきたお湯を掬い上げ、彼女の体になじませるように撫でてやる。
「さわ子さぁん・・・すごく、キモチ、いいの。」
・・・かっ、可愛いっ。
私は彼女の頬にキスをして、そのまま、うなじに舌を這わせる。
「やぁん、くすぐったい。」
彼女はかわいらしく身を竦める。
「・・・触れられてくすぐったいと感じるトコは大概性感帯らしいわよ。」
ムギちゃんは、きょとんとした顔でこちらを見る。
「・・・ムギちゃんのここ、そうなの?」
かまわずもう一度うなじに舌を這わせる。
たまに舌だけでなく、甘噛みしてやる。
「ん、やっ・・・かんじゃ、いやっ。」
可愛いお願いも今は無視。
ひとしきりうなじを責めてやると彼女の吐息と瞳が潤んでくる、
「さ、さわ子さんのばかぁ。あんなこと言うからぁ、そこ、感じちゃうぅ。」
「それ、私のせいなの?」
「・・・さわ子さんのせいだもん。」

「さわ子さんはいつも私に魔法をかけるの。すると私の中はあなたでいっぱいになって。」
ムギちゃんはぎゅう、と私を抱きしめて、私の耳元でしっとりと湿った声で囁く。
「・・・いっぱいになって、あふれちゃうの、いっつも。」
私の深いところがぞくっとした。
「魔法をかけられた私はあなたの事しか考えられなくなっちゃうの。」
見上げるムギちゃんをまじまじと見つめる。
「さわ子さんに振り向いてほしくって、いっぱい作戦を考えるの。」
私はあなたに魔法をかけて。あなたは私を罠にかける。
まるでファンタジーみたいなお話。まるで現実的(おとな)じゃないわ。

・・・悪かったわね。どうせ大人じゃないわよ。

私は私自身に毒づいた。
「ね、さわ子さん。そろそろあがりません?私、もうふやけちゃう。」
「そうね。じゃあ・・・」
私はいたずらっぽい微笑みを浮かべて立ち上がり、ムギちゃんにも手を差し伸べて立たせた。
「?・・・さわ子さん?」
私は手にボディソープをたっぷり取って。
「ムギちゃん、洗ったげるわ。」
ぬるり。ボディソープもこうするとやたらにえっちな感触だ。
「ひゃあぁぁぁ・・・」
ムギちゃんが困ったような顔をして悲鳴を上げるのもかまわず。
「けっこう着やせするタイプ?胸、澪ちゃんにも負けてないんじゃない?」
背中を、胸を、うなじをまさぐってやる。
「・・・や、やぁん、さわ子さん。いつも洗ってるのと同じはずなのに・・・全然違うぅ・・・」
ムギちゃんがたまらなくなったのか、ボディソープにまみれたカラダをすり寄せてきた。
彼女の柔らかい体が私の体を滑り、お互いの敏感なところを刺激する。
お。おおおお。
こ、これはけっこう・・・
「や・・・やるわね!ムギちゃん!」
自分が仕掛けた罠に自らがはまりそうになって。私はすかさず反撃する。
「ど、どうしよう、私、これからお風呂に入る度にこれ、思い出しちゃいそうです。」
彼女はまた眉毛を寄せて嬉しそうに困った顔をする。
「ふふふっ。私もよ。ムギちゃんのカラダ、キモチいい。」
お互いのカラダを嘗め回すように愛撫する。
「さわ子さん・・・私、もうだめ・・・立ってられないです。」
ムギちゃんのかわいいギブアップ。体の力が抜けて私にしなだれかかってくる。
「まだダメよ、ムギちゃん。髪も洗ってあげるから待って。」
シャンプーを手にとって泡立てる。優しく、撫でるように彼女の髪に含ませる。
「や、やぁん。なんだか髪まで感じちゃうぅ。」
「ふふっ。だって魔法をかけてるもの。気持ちいい?」
シャワーをかけて泡を流してやる。
ボディソープやシャンプーが流れてしまうと今度は彼女のカラダの感触が直に伝わってきて。
おかしくなりそう。

「・・・大人じゃなくてもいいわ。だって私も子供だもの。」

思わずつぶやく。彼女はうっとりとした表情を向けてきて。
「え?さわ子さん、何か言いました?」
「ううん、なんでもない。そろそろあがろっか?」

バスタオルにくるまるようにしてお互いの体を拭いて。
髪を乾かしてからバスルームを出る。
髪の長い彼女は悪戦苦闘しているようだ。
私は冷蔵庫からビールを出して飲んでいると。
ようやくムギちゃんがバスローブを羽織ってようやく出てくる。
まださっきの絶頂の余韻が残っているのか、目がとろん、としている。

「さわ子さん、どうしよう。私、体中全部えっちになってるかも。」
「大歓迎だわ、ムギちゃん。こっちにきて?」
私は冷蔵庫を開けながら。
「まだ、お酒、飲む?」
・・・ムギちゃんはふらふらと抱きついてきて。
「・・・悪い先生。未成年に飲ませてもいいんですか?」
「この国では飲んでもいい年齢だわ。」
甘めのカクテルの缶を渡す。
「さわ子さん、ずるーい。でもそんなさわ子さんが大好きー。」
ぷしっと栓をあけて、こくこくと飲み干す。
「ふふっ、まだまだ子供ね、ムギちゃん。」
一気に足に来てふらふらになっている彼女を抱き止めて、ベッドに横たえる。
「こんなにすぐに酔わされちゃったら、あっという間に食べられちゃうわよ?」
「だって。さわ子さんになら食べられちゃってもいいもの。」
まだしっとりとしている彼女の髪を撫でてやる。
すると彼女はくすぐったそうに身を縮めて。
「やぁ・・・ほんとにまだ魔法かかってるみたい。どうしよう、どこ触られてもキモチ、いいです。」
そんな戸惑った目でそんなこと言われたら、私も辛抱たまらないわ。
「それはおいしそうね。いただきまーす。」
私はバスローブを脱いで彼女の上に重なる。
するり、と彼女のバスローブをほどくと、トレードマークの眉毛が困ったように寄せられる。
彼女が言った通り。
私が触れる度、舐める度、挿し入れる度。
どこを刺激しても、可愛い声を上げて、感じてくれた。
私は調子にのって彼女のカラダを思うがまま、蹂躙した。

これはあなたの罠?私がかけた魔法?

たっぷりと彼女を可愛がった後、そのままベッドで一息。
私も相当疲れたけれど、何回も達した彼女は私の腕の中でぐったりしていた。
「・・・さわ子さん。」
彼女がかすれた声で呼ぶ。
「なぁに?疲れたでしょ、ゆっくりしてていいわよ?」
「ううん、平気・・・私、大学に行ったら教職課程を取ろうと思ってるんです。」
「教職?先生になるの?」
「音楽だとかぶっちゃうから・・・英語にしようかなぁ・・・。」
「へっ?かぶるって・・・どういうこと?」
「・・・私も桜ヶ丘高校の先生になったらずっと一緒にいられるでしょ?」
「毎朝、二人分のお弁当作って、学校にはさわ子さんの車に乗せてってもらって。」
「二人で進路指導室使う時間が長くなっちゃったりして・・・」

ムギちゃんはあらぬ想像をして、いやんいやんと悶えている。
待て待て待て。絶対また学年主任の先生ににらまれるでしょ、それ。
「・・・ムギちゃん。私の経験によると、それ、恋人を追いかけてフラれるフラグよ?」
私が教師になったのって、好きな人がそうだったからだもの。・・・・フラれたけど。
ムギちゃんはむ?・・・と考えて。
「いやーーーっ!さわ子さん、捨てないでーっ!」
ベッドの中で私にしがみついてくる。
私は彼女の栗色の髪を撫でてやる。
そして、冗談よって優しく言おうとしたら。
私も一緒にいられたらうれしいわって言おうとしたら。
彼女がいたずらっぽく笑った。
「あ、まだ捨てられないですね。だって・・・」
「だってまだ答えてもらってないもの。」

彼女は体を起こして、まっすぐ私の目を見つめる。
「私、さわ子さんの事、大好き。・・・さわ子さんは?」

はっきり言われてしまうと、私は答えに詰まって息を呑む。
「・・・ねぇ、ムギちゃん?」
「言っておくけど、これから辛い事けっこうあるわよ?」
「はい。愛してるから平気です。」
にこにこ。ムギちゃんは満面の笑みを浮かべていた。
「世間の目もあるし。」
「愛してるから平気です。」
「私、給料高くないから贅沢させてあげられないわよ?」
「愛してるから平気です。」
「・・・お父様も多分反対されるだろうし。」
「・・・もう。愛してるから平気ですっ。」
ムギちゃんはぷぅ、とふくれて言った。
「それにお母様は味方ですから。」
「え?お母様には話しちゃってるの?」
「ええ。色々相談に乗ってもらってるんです。」
「な、なんておっしゃっておられるのかしら?」
「え?『女の子同士が仲良くしてるの可愛くっていいわねー!』って。」
そうか。このDNAのせいだったのか。そして様々な罠もお母様作?

「ちっ、ちなみにムギちゃんのお父さんって厳しいほう?」
「んー・・・」彼女はちょっと考えた。
「私とお母様にはすごく甘くて、一度も怒られたことないですけど・・・」
「他の方にはすごく厳しくて、最後まで怒鳴られずに話ができるのは私の世話係の斉藤くらいしかいないんじゃないでしょうか・・・」

・・・うわーお。やっぱムギちゃんってハードル高ぇー。

「・・・ム、ムギちゃん。」
私はすがるような瞳で。
「お父様に、私、ほめられて伸びるタイプだって伝えておいて?」
「はい、分かりましたー。」
「・・・大丈夫かしら、私。」
ムギちゃんのほんわかとした笑顔とは逆に、私はどんよりとした顔で。
「なんかあっという間に別れさせられそうな気がしてきたわ。」

ムギちゃんが抱きついてきて上目遣い。
「ねぇ、さわ子さん?」
「そういう時は嘘でもいいから『ずっと一緒にいよう』って言ってくれるのが大人だと思いますけど?」
「じゃないと、子供な私は不安になってしまいます・・・」

ムギちゃんの不安そうな顔を見て胸が締め付けられるような気持ちになる。
まぁ、いいか。どんなことがあってもきっと傷つくとすれば、私だろう。
いざという時は彼女が傷つかないようにだけすればいい。
「ムギ。」
がばっ!と彼女を押し倒して強引に上に被さる。
「私、あなたを愛してる。これからずっとずっと一緒にいよう。」
「・・・って『嘘でもいいから』って言われた後、言っても説得力ないわね。」
ムギは予想を覆して、うるうるとした瞳。
「ううん。・・・嬉しかった。」
「ずっと、いつ呼び捨てで呼んでもらえるか、ずっと待ってたの。」
ムギの顔が近づいて。私達は約束を求めるようにキスをする。

「ねぇ、さわ子さん。私、あなたになら嘘つかれたっていいの。」
正面からじっと私の目を見つめてる。
「でも、上手に魔法、かけて下さいね。」
そういうとムギはいつものひまわりのような無邪気な笑顔を浮かべた。

これも彼女の罠に違いない。
でも私は彼女の罠にひっかかることが嬉しくて愛しくてたまらない。

「ムギ、おいで。もう一回だけ、しよ?」
「はい。さわ子さん。うんと可愛がってくださいね?」
ムギの柔らかいカラダを抱きしめて、彼女のかわいいあえぎ声を聞きながら。
私はこっそりほくそえんで、彼女に魔法をかけた。
またムギを頂点まで追い詰めた後、こう言ったら、ムギはどんな顔をするだろう。

さて、問題です。
私に『もう一回だけ』なんて嘘をつかれちゃったムギはこの後、朝まで何回イかされちゃうでしょう?


唯梓編    ジェットコースターな恋
律澪編    狼さん、ご用心
ムギさわ編 罠と魔法とあなたと私
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このページへのコメント

よもやの三ペア三様のストーリー。どれも最高でした。

0
Posted by あけおめ 2011年01月02日(日) 23:27:02 返信


ふぉおおおおおっ!
ムギ沢いいですね^^
ごちそうさまでした。

0
Posted by あ 2010年12月30日(木) 11:10:40 返信

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