林平之



本名:林平之(りん・へいし)
別名:小林子(シャオリンズ、邦訳:林ちゃん)
身分:元・福威鏢局公子
武功:七十二路辟邪剣法、華山派剣法、翻天掌 等
師匠:岳不群
家族:父・林震南、母・王氏、妻・岳霊珊
登場作品:『笑傲江湖』 (邦題:『秘曲笑傲江湖』)

 江湖の名門・福威鏢局の令息、紅顔の美少年。突如一門を惨殺され、両親とともに逃げ延びるがT途中ではぐれてしまう。両親は殺され、彼は華山派掌門・岳不群の温情で同派に入門することになる。師姐の岳霊珊と恋に落ち、結果として彼女の心を令狐冲のもとから奪うこととなった。

 それまで坊ちゃん育ちだった彼だが、復讐のために剣術の研鑽に励むようになる。しかし武功は思うように身に付かないうえに、華山派そのものが敵の襲撃を受け流浪することとなってしまう。

 恋人と甘い思いを語りながらも、片時も復讐を忘れられない彼は、家伝の奥義である「辟邪剣譜」を必死で探し回っていた。だが、それは見つかるはずがなかったのだ。その剣譜はとある人物が盗み取っていたのだから!
 
 運命の悪戯か。ふとした偶然から彼が「辟邪剣譜」を見つけたのは、彼にとって幸福だったのか、否か――

 ついに念願の「辟邪剣譜」を手にした彼はとある人物の陰謀をも知ってしまう。更に剣譜そのものが悪魔と取引せねば会得できぬものであった。迷った挙げ句、彼は愛を捨て冥府魔道に墜ちた。そしてついには愛した女性すら手にかけることにすら躊躇しなくなる。
 
 この作品は彼の受難で幕を開ける。前半は誰もが彼を主人公と思っていたことだろう。後半の狂い咲きぶりの印象が強いせいか悪印象を与える彼であるが、復讐と裏切りがその青春を打ち砕くまでは、誠実で素直で愛情深い好青年であったろう。その証左として、かつて彼と愛を交わした女性は、最期の最期まで彼を思い続けていたのである。

※ もっとこの悲劇の男について語りたい! って方はどんどん書き足してください。
2005年10月27日(木) 16:09:00 Modified by kizurizm




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