地球に生きる生物は、外部から体内に物質を取り込んで必要なものを作り、いらなくなった物を体外に捨て、また取り込んだ物を活動に必要なエネルギーに変換して活動しています。アメーバのような1個の細胞しか持たない単細胞生物は、1個の細胞の中で生命の営みを行っています。ヒトなどの多細胞生物はさまざまに分化した細胞を持ち、進化の過程で獲得した独自の機能を持ち寄って有機体としての個体を維持しています。ヒトの成人の細胞数は約60兆個と言われています。生物は外部環境の中で生きていかなくてはなりません。外部環境とは大気及びその組成、太陽光、温度、湿度、気候変動などです。生物学的環境から言えば捕食生物、寄生生物、共生生物なども外部環境と言っていいでしょう。一方、細胞内環境とは細胞内液のことで、細胞内液と細胞外液は細胞膜によって隔てられています。細胞膜は細胞内にあるすべての物を外界から隔てさせています。細胞外液は細胞を取り囲む間質液と血液中の血漿です。細胞外液の状態のことを内部環境と呼んでいます。生体の内部環境が一定に保たれるシステムをホメオスタシス、すなわち内部環境の恒常性と言います。細胞膜はリン脂質の二重層膜になっていて半透性の性質があり、イオンに対しては選択的な透過性を持っています。そのような働きによって細胞内環境は整えられ、細胞の活動が営まれています。(2012年5月29日:記)
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