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【定義】

天桂伝尊が唱えた嗣法観で、卍山系統の「面授嗣法」に対する。師資がただ、相見して嗣法が成立するという「面授嗣法」に対し、見性することで嗣法が成立するという考え方のことで、江戸時代を通じて異端であるとされたが、近年は儀軌へ傾倒した宗門嗣法の現状への批判とともに、天桂の真意に探るべきものがあると再評価がされるようになっている。
大凡、嗣法の時、須く授記嗣法に権実の区別有ることを知るべし。其の実乗を談る、則ち汝が正因仏性無断無続不軽大士見性の嗣法あり。其の権乗を言うときは、則ち仏法住持化儀師資相続の嗣法あり。 『正法眼蔵弁註』「授記」篇

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