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【定義】

嘉元4年(1306)8月28日に「前住大乗寺義鑑」との署名がなされた文書である。義鑑とは加賀大乗寺開山・徹通義介禅師の、日本達磨宗に於ける僧名だとされており、義介禅師から法嗣である瑩山紹瑾禅師に対して、その嗣法を行う際の証明を行った文書とされる。現在、加賀大乗寺の所蔵であり、重要文化財である。

【内容】

本文書の内容は、冒頭に「夫れ、仏法は必ず嗣法有り、嗣法は定んで嗣書を帯ぶ」とあって、仏法の相承に『嗣書』の重要性を示すものであり、更に道元禅師が『正法眼蔵』「嗣書」巻で中国留学中に「五家嗣書」を拝覧したことを示しつつ、義介禅師自身は、日本達磨宗系統から相承した臨済宗の『嗣書』と、懐奘禅師から相承した曹洞宗の『嗣書』とがあるとしていることと、その経緯を示しつつも、懐奘禅師在世時にそのことを問題視した例を挙げて、「然るに、或る家、二代に於て疑謗を致す有り、之を聞く。努力、之を信ずべからず」として、瑩山禅師にその問題を提示されている。

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